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Acer、8.1型のWindows 8タブレットを発表

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photo8型ディスプレイを搭載するWindows 8タブレット「Aspire W3-810」

 片手で持てる小型Windowsタブレットがついに登場する。

 Acerは、6月3日に台北市で記者説明会を行い、今後投入を予定している新製品を公開した。ここでは速報として8.1型ディスプレイを搭載するWindows 8タブレット「Aspire W3」を取り上げる。

 「Aspire W3-810」は32ビット版Windows 8を搭載するWindowsタブレット。1280×800ドット表示対応の8.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載し、重量は約540グラム。本体サイズは218.96(幅)×134.9(奥行き)×11.35(高さ)ミリだ。

photophoto重さは540グラムなので、縦持ちも楽に行える(写真=左)。Officeもプリインストールする(写真=右)

 ストレージは32Gバイトまたは64Gバイト(eMMC)、CPUはAtom Z2760(1.8GHz)で、バッテリー動作時間は最大8時間としている。インタフェースはMicro HDMI、Micro USB、Micro SDカードスロット、200画素のインカメラとアウトカメラなどを装備。Office Home and Student 2013をプリインストールする。オプションとして専用のBluetoothキーボードを用意しており、キーボードにタブレットを装着して持ち運ぶことも可能だ。

 日本での発売時期については「近日発表予定」(日本エイサー)としており、発売が待たれる。そのほかの製品については後刻掲載する予定だ。

photophoto上面にmicro SDカードスロットと音量調節ボタンを備える。下面にインタフェースはない
photophoto左右側面にはMicro HDMI、Micro USBなどを配置する
photophotophoto専用のBluetoothキーボードが付属する。キーボードはスタンドの役割も果たす(写真=左)。裏側にタブレットを装着するスペースがあり、一緒に持ち運べる仕組みだ(写真=右)

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「生きた電池」を細菌で作る、電気を使わない廃水処理へ

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 全ての生物の基本構造となっている細胞。細胞はエネルギー源となる有機物などを取り込んで分解、そのときに生じるエネルギーを使って生きている。細かい手法は異なるものの、基本は細菌からヒトまで共通だ。このエネルギーを直接取り出すことができれば、「生きた電池」が作れるはずだ。

 東京薬科大学生命科学部教授の渡邉一哉氏のグループは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受けたプロジェクトにおいて、廃水を使って発電する「微生物燃料電池」の性能向上に成功した*1)。同プロジェクトには、東京薬科大学の他、東京大学と積水化学工業、パナソニックが参加している。

*1) NEDOの委託事業「グリーン・サステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発プロジェクト・微生物触媒による創電型廃水処理基盤技術開発」の成果として2013年5月29日に発表した。

 プロジェクトの問題意識は廃水処理に多大なエネルギーを投じている現状を変えたいというものだ。現在は酸素を好む細菌を多くの廃水処理施設で利用している。活性汚泥法と呼ばれる手法だ。活性汚泥法の課題は、廃水中に空気を吹き込む曝気処理が必要なことであり、ここで電力を消費する。

 今回開発した微生物燃料電池では曝気処理は必要ない。容量約1Lの開発品では、従来の活性汚泥法と同等の廃水処理速度を確認できた。処理内容は、水滞留時間9時間、有機物処理速度1.3kg-COD m-3−1というもの。

 加えて電池から電力が得られる。いままで電力を消費するだけだった廃水処理施設が発電所に変わる可能性がでてきたということだ。

なぜ電気がとれるのか

 微生物燃料電池の外観は図1の左側のようになっている。黄緑色の部分から下を廃水に入れる。反応の概要を図1の右側に示した。黒枠で囲った縦長の楕円形が細菌(発電菌)だ。細菌は有機物を取り込み二酸化炭素(CO2)を放出する。そのとき副産物として電子を外部に放出する。これを負極で拾い上げるという仕組みだ。

 なお、図1の右側で「M」「M」と書かれたものは、電子を受け取る物質であり、その物質が水中を伝わって負極に電子を受け渡している。このような反応も起こるということだ。図1には描かれていないが、負極と正極の間に電極が接触することを防ぐセパレーターを置いている。

yh20130603FC_image_530px.jpg図1 微生物燃料電池(左)と反応の概要(右)。出典:NEDO

 しかし、そもそもなぜ細菌から電子が出てくるのか。「ヒトが呼吸をするということは電子を酸素に捨てて、最終的に水に変えているということ*2)。高いエネルギーの電子を得て、低いエネルギーの電子を捨てなければならない。われわれの電池では酸素がない状態のとき、この低いエネルギーの電子を細菌がそのまま細胞外に放出する」(渡邉氏)。

*2) ヒトなどでは細胞内にあるミトコンドリアと呼ばれる細胞内小器官の内部でこの反応が起きている。グルコース(ブドウ糖)を二酸化炭素と水素イオン、電子に変え、この水素イオンと電子が酸素と結合して水ができる。

 この微生物燃料電池は20〜30℃で動作する。もともと廃水中で生活している細菌群に対して、適切な条件を与えることで、複数の細菌からなる集団を作り上げる。1〜2週間で菌相(細菌集団の構成)*3)が出来上がり、その後は負極以外の部分を交換可能だ。

*3) 渡邉氏によれば、有機物を直接分解する細菌や、分解生成物をさらに利用する細菌など役割分担があり、いったん菌相が確立すると連続的に発電できるという。

 微生物燃料電池の効率を高めるには、菌相の確立以外にも条件がある。細菌と負極の関係だ。細菌が負極に大量に密着していた方が電子を取り出しやすい。「細菌は負極に勝手に付着する。付着しやすい構造と材料を選択した」。

 「今回開発した微生物燃料電池はラボスケールのものだ。今後は性能を維持しつつ、さらに実用的なコストでスケールアップしなければならない。企業へ技術移転することで開発が進むと考える」(渡邉氏)。

 なお、渡邉氏は今回の発表以前から、自然界に分布する細菌を使った発電手法を作り上げている。「田んぼ発電だ」。「今回の微生物燃料電池と田んぼ発電の原理は同じだ。田んぼ発電では土の中に負極を埋め、正極を田の水中に置いた形になっている」。田んぼ発電では1m2当たり100mW程度の発電が可能だという。

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「親父の経験と勘をクラウドに蓄積」──明大・MSなどが取り組む“クラウドトマト”栽培

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 明治大学はこのほど、同大黒川農場(川崎市)でITを活用して行われているトマト栽培の様子を公開した。生育環境に関わるデータをリアルタイムに計測し、日本マイクロソフトのクラウドサービス「Windows Azure」上にデータを蓄積。計測・分析結果はタブレット端末で可視化され、使用する水や肥料の量を最適な割合で指示することができ、収量増加につなげられるという。

photo生育中のトマトと土壌に埋めるタイプのセンサー

 同プロジェクトは、同大と、M2Mプラットフォームを提供するルートレック・ネットワークスが中心になり、クラウドを担当するマイクロソフトとアプリ開発のセカンドファクトリーが協業した産学連携事業。ICT養液土耕システム「ZeRo.agri」により、センサーで収集したデータを活用し、農作物を管理・栽培している。

 養液土耕栽培とは、収量を減らさずに灌水(かん水)量を減らす最も経済的な方法として1950年代にイスラエルで開発された農法。かんがいに肥料を混ぜた水を利用し、水と肥料を同時に必要な量だけ供給する。効率よく養分を吸収させることができるため水質汚染を抑え、必要な設備投資も少ないのが特徴だ。

 ビニールハウスの中で計測しているデータは、日射量、気温、地温、水分、EC値(土壌の肥料濃度)の5つ。ビニールハウス内に備え付けられた無線内蔵データコントローラーで集約され、10分おきにクラウドサーバ上に計測結果を送信。各データはタブレット端末の専用アプリ上でグラフとして表示する。蓄積されたデータを元に、肥料の濃度や量をリコメンド。生産者はタブレット上で数値を指示するだけで指定された時間にかん水できる。最適な割合で肥料を供給することで、約2割程度の収量の増加や、品質の向上が見込めるという。

photo取得した5つのデータはリアルタイムにグラフとして可視化。今後は「場所に応じた天気予報データの表示などを考えている」(セカンドファクトリー 井原亮二氏)
photoかん水の濃度はタブレット上で設定できる。適正値を外れると警告が

photo上部がデータ送信機、下部が溶液を配合するポンプ

 必要な設備は、ビニールハウス内や土壌に設置するセンサー、データをクラウドサーバに送信する無線内蔵コントローラと、ポンプや肥料配合を行うかん水システムで「水耕栽培と比較して低コスト」(同大の小澤聖特任教授)。黒川農場に設置したのは総額120万円程度の設備で、最大50アールまで利用できるという。

photo明治大学特任教授 小沢聖氏

 小沢特任教授は「親父の経験や勘を数字にしてせがれに伝えるシステム」と説明する。自身も長期休暇中や出張中に指示を出すためにツールを活用していると言う。「農業従事者の高齢化が進み、就業人口自体が減っていく中で、地球環境や地域との共生を考え、世代を超えてノウハウの伝達をするためにはICTを活用していくべき。植物工場のような人工的な管理ではなく、データにする部分と人の判断を折衷する」

photo日本マイクロソフト 加治佐俊一氏

 日本マイクロソフトの加治佐俊一CTOは、Windows Azureを農業システムに活用したケースは世界的にも初めてのケースではないかという。「キーボードより拒否感が少なく操作が直感的なタブレットを使用することでより間口が広げられたと思う。クラウド環境もスマートデバイスも日々進化しているので、効率よく品質の高い作物を育てられるシステムを作っていきたい」と話す。

 「単独で事業化を目指すより、4社で作り上げたプラットフォーム自体を広げていく」とルートレック・ネットワークスの佐々木伸一社長は意気込む。グローバル展開しているベンダーとも提携を予定しており「日本の農作物の品質は世界でも評価が高い。守るだけではなく攻めの姿勢で、日本式農業の在り方自体をグローバルに輸出できたら」とした。

photoルートレック・ネットワークス 佐々木伸一社長
photoセカンドファクトリー 井原亮二氏

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スカイツリーへの地デジ送信所移転完了、対策もおおむね順調

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 5月31日の午前9時、首都圏における地上デジタル放送送信が東京タワーから東京スカイツリーへと移転した。これに伴って工事などが必要となる要対策施設のうち、5月30日までに工事が完了した施設は全体の97%。同日までに対策工事の日程が確定しているものを含めると99.9%に達し、おおむね順調に推移した。

ts_chideji02.jpgts_chideji01.jpg5月31日の午前9時に地上デジタル放送送信が東京タワーから東京スカイツリーへと移転された

 NHKと在京テレビ6社は、昨年末から東京スカイツリーからの受信確認調査を実施するなど対策を進めてきた。対策が必要と判断された施設の件数は3月23日までの7300件をピークを徐々に減少。最終段階となる5月24日、26日、28日には10時間におよぶ「移転リハーサル」を実施し、5月24日に2200件、26日も2200件、28日に1500件の要対策施設が判明していた。

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Windows 8+Android OS搭載のノートPC「ASUS Transformer Book Trio」登場

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photoASUS Transformer Book Trioを発表するジョニー・シー会長

 ASUSTeK Computerは、6月3日に台北市で記者説明会を行い、今後投入を予定している新製品を発表した。ここではまず着脱型ノートPC「ASUS Transformer Book Trio」を取り上げる。

 ASUS Transformer Book Trioは、同社が2013年4月に発表した「ASUS TransAiO P1801」のノートPC版と言っていい。Windows 8とAndroid 4.1のデュアルOSを採用しており、ディスプレイ部を取り外してAndroidタブレットとしても使える。

 Trioという名前の由来は、Windows 8のノートPC、Androidタブレット、そしてリモートデスクトップという3通りの使い方を実現したことに由来する。

photophotoASUS Transformer Book Trio(写真=左)。ディスプレイ部の背面はZENBOOKなどと同様に円形にヘアライン加工が施されている(写真=右)
photophotoディスプレイ部の着脱方法は、同社製AndroidタブレットなどのTransformerシリーズと同様だ。PCステーションのヒンジ部にコネクタがある

 ディスプレイ部は11.6型ワイドで1920×1080ドット表示に対応し、Atom Z2580(2GHz)と64GバイトeMMCを内蔵。OSはAndroid 4.1だ。一方、PCステーション(キーボードドック)にはCore i7-4500Uと1TバイトHDDを備え、Windows 8を導入した。PCステーションにはAndroidとWindowsの切り替えキーを用意しており、ノートPCモードのときはどちらのOSも利用可能だ。

 バッテリーは、ディスプレイ部に容量19.5ワットアワー/3.7ボルト、PCステーションに容量33ワットアワー/3.7ボルトのバッテリーをそれぞれ搭載する。PCステーションと合体時にAndroid OSを利用すれば、最大で14.5時間動作するという。

 インタフェースはディスプレイ側にMicro USBやmicroSDカードスロットなど、PCステーションにはUSB 3.0を2基とヘッドフォン出力、Micro HDMI出力、Mini DisplayPort出力を備える。

 本体サイズは、タブレット部が304.9(幅)×193.7(奥行き)×9.7(厚さ)ミリ、PCステーションが304.9(幅)×193.7(奥行き)×13.4(厚さ)ミリ。詳報や他製品については追って掲載する。

photophotoPCステーションは6列のアイソレーションキーボードを備える(写真=左)。最上段にAndroidとWindowsの切り替えボタンがある(写真=右)
photophotoPCステーションの左側面にはUSB 3.0を1基とヘッドフォン出力(写真=左)、右側面にはUSB 3.0を1基とMicro HDMI出力、Mini DisplayPort出力を備えた(写真=右)

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「意外とMEDIAS」な特徴をアピール──NECカシオ、MEDIAS X N-06E製品説明会

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片手操作を重視したボディデザイン

 NECカシオモバイルコミュニケーションズが2013年夏モデルで投入した「MEDIAS X N-06E」は、フィーチャーフォンユーザーがはじめてのスマートフォンとして使いやすいように、フィーチャーフォンに近いメニュー項目の「docomo シンプル UI」を用意し、本体のデザインやユーザーインタフェースも片手で持って使いやすいことを重視した。

 デザインでは、このほかにも、フィーチャーフォン時代で好評だった「オーロライルミネーション」を取り入れるなど、見た目重視のスマートフォンとして訴求する一方で、ハードウェア構成では、APQ8064T 1.7GHz クアッドコアというハイスペックプロセッサーを搭載するだけなく、スマートフォンで初めてヒートパイプを利用した熱拡散機構を採用するなど、先進的な側面も見せる。

kn_n06eevent_01.jpgkn_n06eevent_02.jpgMEDIAS X N-06Eは、フィーチャーフォンから初めてスマートフォンに乗り換えるユーザーを意識したデザインとユーザーインタフェースが特徴だ

 このように、「入門機と思いきや意外とMEDIAS」といえるユニークな性格を持つN-06Eの製品発表会を6月3日に行い、NTTドコモの発表会では明らかにできなかったヒートパイプの実物や本体内部での実装位置などを展示した。また、あわせて、MEDIAS X N-06Eで導入したホーム画面「LIFE UI」のデザインコンセプトも紹介している。

 NECカシオモバイルコミュニケーションズは、MEDIAS X N-06Eの特徴として、「エレガントスリム」「イルミネーション」「最新のHigh Spec」「使い心地にこだわったUI」を挙げている。エレガントスリムでは、片手操作を重視した本体サイズだけでなく、上部から下部にかけて徐々に薄くなるくさび形状と、側面と本体下部角に設けた曲線で、手で持ちやすい形を実現したことを訴求する。また、Webブラウザでは、拡大画面でもパイパーリンクに対応した「拡大鏡」と画面下に表示するスライダーで操作する「高速スクロールバー」など、片手親指で操作することを重視した機能を用意している。

kn_n06eevent_03.jpgkn_n06eevent_04.jpgkn_n06eevent_05.jpgNECカシオモバイルコミュニケーションズがN-06Eの特徴として掲げる4つの項目(写真=左)。片手操作を重視した本体は、手で持つ下側にいくほど薄くなる(写真=中央)。Webブラウザでは、ズームエリアでもハイパーリンクが有効な「拡大鏡」と画面下に表示するスライダーで画面のスクロールができる「高速スクロールバー」で片手操作でも容易にWebページを利用できる(写真=右)

 イルミネーションでは、画面が消えているスマートフォンでも着信通知が分かりやすいように、フィーチャーフォン時代にユーザーから好評だった「オーロライルミ」をスマートフォンでも導入し、多彩なパターンと色で輝くほか、ディスプレイ下部に設けた発光源から上下に光が拡散する機構やイヤフォン端子内部にもLEDを内蔵して光る仕組みを取り入れている。イヤフォンイルミネーションの導入では、透明素材、または、半透明素材のスマートフォンピアス(イヤフォンジャックに差すアクセサリ)を使うとピアスそのものが光る効果も楽しめる。

kn_n06eevent_06.jpgkn_n06eevent_07.jpgkn_n06eevent_08.jpgN-06Eで導入したイルミネーションは、フィーチャーフォン時代で好評だった「オーロライルミ」の多彩なパターンを再現したほか(写真=左)、イヤフォン端子も輝く(写真=中央)。イヤフォン端子のイルミネーションは、アクセサリーでも効果を発揮する(写真=右)

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Zynga、520人削減 モバイルシフト集中で復活を目指す

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 ソーシャルゲームの米Zyngaは6月3日(現地時間)、従業員の約18%に当たる520人の削減を含む大規模なリストラを発表した。

 2007年創業のZyngaは米Facebookでプレイする「CityVille」や「Zynga Poker」などのソーシャルゲームで急成長し、2011年7月に株式公開したが、ゲームのモバイルへの移行やマルチプラットフォーム対応で後れを取り、株価が低迷している。

 pincusマーク・ピンカスCEO

 マーク・ピンカスCEOは従業員宛の公開書簡で、「こんな日が来るとは誰も思わなかった」が「前進するには必要な決断だ」と語り、かつてWebが中心だったソーシャルゲームの舞台はモバイルに移っており、現在の同社の規模ではモバイルへのシフトが難しいと説明した。ピンカスCEOは現在年俸1ドルでボーナスも受け取っていない。

 人員削減の他、幾つかのオフィスの閉鎖も計画しており、年間で7000万ドル〜8000万ドルのコスト削減を見込む。同社は既に昨年12月、日本オフィスを閉鎖している。

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AWSで試すべきクラウドデータベース四天王

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 企業がクラウドで成功するためには、クラウドデータベースの選択肢を検討する上での考え方を改めなければならない。キャッシュ機能などの技術を重視するのではなく、レイテンシや拡張性など市場投入までの時間にかかわる問題を重視する必要がある——。Amazon Web Services(AWS)のデータベースサービス担当プロダクトマネジャー、ラーフル・パサク氏は、このほど米ニューヨークのジェイビッツ・コンベンションセンターで開かれた2013 AWSサミットでそう力説した(関連記事:Amazonのクラウドデータベース「DynamoDB」はSQL Azureの脅威になるか?)。

 「データベースを選ぶ際にはデータベース技術に注目しがちだ。しかし本当に考えなければならないのは、アプリケーションの必要条件や、どこに時間を費やしたいのか、その会社にとってそれがどの程度重要なのかだ」とパサク氏は言う。

 データベースの選択肢が膨大になる中で、クラウドプロジェクトのためのデータベース選定はますます難しくなっている。しかし焦点さえ定まっていれば、どんなクラウドプロジェクトであっても確実に最善のデータベースを選択できると同氏は語った。

 米Gartnerの報告によると、データ報告と分析に使われるデータベースの市場は、ビッグデータの台頭によって急成長している。適切な選定をどう行うかについてはっきりした考えを持たないまま、データベースとデータウェアハウスの流行に飛びつく企業は増える一方だ。


Windows開発者が知るべき「モバイルアプリ開発」3つのポイント

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 業務用モバイルアプリケーション(アプリ)の開発に当たっては、事前に計画をきちんと立てておかないと、プロジェクトが混乱に陥ったり、高い費用が掛かったりする可能性がある。

 エンタープライズモビリティの普及が本格化してきたが、その背景には企業の従業員が個人用端末にさまざまなアプリを組み込んで利用していることがある。企業がモバイルワーカーの業務効率をさらに高めようとする際にしばしば直面するのが、業務用モバイルアプリを開発すべきかどうかという問題だ。

 業務用モバイルアプリの開発プロセスは、従来のWindowsアプリ開発者が慣れ親しんできたプロセスと大きく異なるだけでなく、その目標も違う。

Windows 8.1登場でエンタープライズ系アプリ開発者に恩恵はあるか?

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 台湾で開かれる国際展示会「COMPUTEX」の開催に先駆け、米マイクロソフト コーポレートバイスプレジデント兼チーフエバンジェリスト Developer & Platform Evangelism担当 スティーブ グッゲンハイマー氏が来日、日本の報道関係者向けに、あらめて同社の「デバイス&サービスカンパニー」としての開発者向けの取り組みを説明した。グッゲンハイマー氏はもともとマイクロソフトの中でもOEM事業で活動していた人物だ。

 「今回はハードウェアではなくサービスやプラットフォームについての理解を深めていただくべく会見の場を設けた」(グッゲンハイマー氏)

 サーバ/クライアント、パブリックorプライベートクラウド/マルチデバイスなどの多様化するデバイスとアプリケーションの関係について、グッゲンハイマー氏は「Windowsプラットフォームであれば共通のコアで展開できる強みがある。iOS向けアプリケーションを開発したとしてもMac Book Air向けにはUIを含めて別途開発する必要があり、Appleが提供するプラットフォームはこの点で開発者にとって煩雑だ」としている。

 これに対してWindowsプラットフォームであれば、同じ開発環境でWebアプリケーションもローカルクライアントも、ストアアプリも開発でき、かつ、OSアーキテクチャが共通であることから開発そのものも容易になるというのが、同氏の見解だ。「クラウド上の最小構成で始めるスタートアップ系のアプリケーションであっても、サーバ/クライアント形式のアプリケーションであっても、同じコアを使って同じように多様な展開に発展させられる」(グッゲンハイマー氏)

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 マイクロソフトでは、アプリケーション開発者にこうしたマイクロソフトプラットフォームの利点を知らしめるべく、米国では技術者向けイベント「TechEd 2013」を現在開催中だ。今月末には、次世代アプリケーション開発をテーマとした「Build」も開催、ハッカソンなども行われる。

 とはいえ、iOS向けアプリケーション開発者が爆発的に増加した背景には、コンシューマ向けデバイスとしてiPhoneやiPod touchといったデバイスが普及したことが大きい。現段階では、有償アプリケーション提供者側からするとユーザー母数が大きいマーケットプレイスであるAppStoreでの展開が魅力的だ。Windowsストアアプリなり、Azureベースの開発環境なりが普及するためには、どうしても、これらアーキテクチャに乗るデバイスの普及が必須である。

 カギとなるのは、Windows 8ベースのデバイスが今後どこまで普及するかだ。マイクロソフトでは日本では未展開のWindows Phoneや直近で発表があったXboxといったデバイスも提供しているが、やはりWindows OSの今までの主戦場はオフィス用途での導入であった。

 大手企業ではWindows XPからWindows 7への移行プロジェクトが完了したばかりで、次のリプレイス計画の策定はまだこれからというところも少なくないと聞く。こうした企業では、現行のWindows 8よりも、もう間もなくリリースがアナウンスされる予定のWindows 8.1(あるいはそれ以降のバージョン)に注目しているケースが少なくないのではないだろうか。ユーザビリティ上の懸案であった「スタート」ボタン表示の問題も解消され、Windows 8である種「追いてけぼり」になっていたユーザーの期待に応えられれば、この点で大きな変化が生まれる可能性がある。

 先のマイクロソフト・アクセンチュアら3社による会見で、アクセンチュア マネイジング・ディレクター モビリティサービスグループ統括 清水新氏は以下のようにコメントしていた(関連記事)。

 「いままでは、企業向けのタブレット端末展開ではAndroid端末については利便性、セキュリティの面で課題があることから、iPad端末の実質的なひとり勝ちであった。そのiPad端末についてもソーシャルサービスなどのコミュニケーションには強いが、企業利用で必要となる基幹業務系システムとの接続には問題が少なくなかった。Windows 8端末の登場はまさに“真打ち登場”」

 Android OSに関しては、企業利用の観点では、アプリケーションのセキュリティ面での懸念を払しょくするには至っていない。一方、マイクロソフト陣営が提供するOSおよびデバイスではActive Directoryとの連携が可能で、かつクラウド環境「Windows Azure」上でもActive Directoryサービスの提供を開始している。また、Appleが実施しているのと同様に「ストア」経由で安全面の担保が可能なアプリケーション配布方式を持っている。Windows OSそものもがマルウェアなどの最大の攻撃対象であることは否めないが、少なくとも企業利用において懸念される管理面の問題や一定水準の安全性は期待できるだろう。

 直近で発表があったIntelの新しいCPU「Haswel」に盛り込まれる省電力フレームワーク「Power Optimizer」はWindows 8以降のOSでその効力を発揮する。Haswellには、Power Optimizer以外の省電力機構も実装されているが、Haswell版UltrabookとWindows 8の組み合わせは、より長時間の利用に耐える低消費電力を突き詰めた実装になることが期待されている。非デスクワークユーザーが求める稼働時間を提供できれば、今後の展開は非常に面白くなるだろう。

 グッゲンハイマー氏は、「今年のクリスマス商戦まではWindows 8.1の無償リリースを推進する」と語っていたが、コンシューマ向けのクリスマス商戦よりもエンタープライズ用途での導入推進がそれを追い越す可能性に期待したい。

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TechTargetジャパン

前編 結果ありきのデジタルマーケター、抽象化したがりのトラディショナルマーケター

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 マーケティングにデジタルもアナログもない。マーケティングはマーケティング。ネット系、トラディショナル系なんて言っていないで、すぐにでも融合すべき——。

 こんな声をかなり前から聞いています。そして相変わらず耳にするのは、「必要だとは分かっているけど相容れない何かによって融合が妨げられている」と、多くの方が感じているということなのでしょう。デジタルとアナログの両側で分析業務をしてきた筆者からすると、確かにデータの使い方や考え方が明らかに異なると感じています。しかし、だからこそ両者が混ざりあった時に新たな視点が生まれるのではないかと思います。

 元々私はコンサルティングファームや総合広告代理店で比較的大きな調査データの分析をベースとしたプロダクトマーケティングやCI、BIなども含むブランディングなどのお手伝いをしてきました。その後、より大量のデータを求めてデジタル側に足を踏み入れたのです。デジタルとかトラディショナルなどの区別は意識しなかったのですが、現場での仕事やさまざまな方とお話させていただく中で、両者の間のデータの使い方、データへの接し方が大きくなるのを徐々に認識していきました。

 両者の違いを明確にお伝えしたいので、あえて極端に描いてみます。

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スマホ全盛期、ネットワークの課題に立ち向かうには――Huaweiのインフラ戦略

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 ワイヤレスジャパン 2013のカンファレンスで、ファーウェイ・ジャパン 副社長 ソリューション&マーケティング本部長のゾォ・ミンチェン(周明成)氏が、「次世代通信技術を核としたファーウェイのモバイルインフラ戦略について」というテーマで講演を行った。

1人あたりのデータ通信量は日本が多い

photoファーウェイ・ジャパンのゾォ・ミンチェン(周明成)氏

 2013年現在、世界的に見てもスマートフォンの普及が加速しており、それに伴ってモバイルブロードバンドの利用者も急増している。「今後10年間で、モバイルブロードバンド(携帯電話)への新規加入者は40億を超えるとみられている」とゾォ氏。特に日本のユーザーはデータ通信量が多く、Huaweiの調べによると、ユーザーあたりの平均月間トラフィックは2012年が1480Mバイトで、2017年は7866Mバイトに伸びることが見込まれている。これは北米や欧州を上回る数字だ。

 こうした通信量の増加がネットワークに与える影響は当然ながら大きく、「2020年には、モバイルブロードバンドの接続件数は240億になるだろう」とゾォ氏は話す。加えて、「シグナリング(制御信号)に与える影響も重要だ」と同氏は続ける。「昨年、少なくとも8社の通信事業者が、制御信号が過密になってサービス提供が困難な状況に陥った。これはデータトラフィックが伸びているためで、2020年には、2010年と比較して500倍になるとみられている」。日本でも、特にLTEが普及してから通信障害の頻度が増えており、ネットワークの課題が浮き彫りになっている。

 ゾォ氏はその課題の一因として「ネットワークが複雑化していること」を挙げる。具体的には、1つの事業者に複数の周波数帯が割り当てられている状況だ。例えばNTTドコモは800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2.1GHz帯で通信サービスを提供している。また通信方式についても、日本ではLTEが普及しつつあるとはいえ、3G(W-CDMAとCDMA)の通信サービスも継続している。このように複数の周波数帯や通信方式でネットワークを構築しようとすると、より多くの装置を増設する必要があるが、設置スペース増につながり、レンタル代や保守コストにも跳ね返ってくる。このほか、環境面の問題として「場所によってトラフィック量の差があること」「基地局増加に伴う電波干渉」「カバレッジが不完全であること」をゾォ氏は挙げる。

 通信事業者のサービスに依存しない「OTT(Over The Top)」によるサービス——日本では「LINE」や「カカオトーク」などがそれに当たるが、これらがネットワークに与える影響も大きい。「中国では『WeChat』の加入者は4億に到達し、LINEの加入者は世界で1億を突破した。韓国では7000万人がカカオトークを使っている。OTTの役割は、今後さらに大きくなっていく」(ゾォ氏)

photophotoモバイルブロードバンドの新規加入者やトラフィック量は、今後さらに増加することが見込まれる
photophotophotoモバイルブロードバンドの進化とともに、ネットワークの複雑さが課題になっている(写真=左、中)。OTTがネットワークや通信事業者に与える影響は大きい(写真=右)

安定したネットワークで高速通信を実現するには

photoHuaweiが取り組んでいる4つのソリューション

 ここまでに挙がった課題は、Huaweiのソリューションを使えば解決できる——というのが、講演の主なテーマだ。

 1つ目のソリューションが、異なるセル、周波数、通信方式の境界における通信品質の差をなくす「No-Edge」と呼ばれる技術だ。LTEネットワークでは、セルの境界(セルエッジ)で通信速度が低下しやすいが、HuaweiのNo-Edgeソリューションを活用することで、あたかもセルエッジがないかのように、高速な通信が可能になるという。No-Edge、つまり「いつでもどこでも」安定していて、かつ高速な通信を実現するためには「HetNet」「協調」「キャリアアグリゲーション」が重要だとゾォ氏は続ける。

 HetNet(Heterogeneous Network)は、マクロセルの中に、ピコセルやフェムトセルなどの小型基地局を混在させたネットワークのこと。Huaweiは、小型基地局の中でも業界最小を実現したという「アトムセル(AtomCell)」を供給しており、ゾォ氏は「どこでも望む場所に装置を置ける」と胸を張る。屋内のカバレッジを広げる策として、ビル内のイーサネットケーブルを用いた「ランプサイト(LampSite)」という技術も紹介した。加えて、セル間の電波干渉を防ぐため、そしてトラフィックの負荷や無線の質に応じて最適な基地局を選ぶために、複数の基地局を“協調”させることも重要になる。Huaweiの技術では、「非常に混雑した都市部では、1ミリセカンド(1000分の1秒)で協調ができる」という。複数の搬送波を束ねて通信速度と周波数の利用効率を上げるキャリアアグリゲーションは、ユーザー体験を究極のものにするとゾォ氏は協調した。

photophotoNo-Edgeにおいて重要なのは「HetNet」「協調」「キャリアアグリゲーション」の3つ(写真=左)。HetNetでは、マクロセルの中にピコセルや、Huaweiが開発した業界最小基地局「アトムセル」を配置する(写真=右)
photophoto安定した通信をする上で、基地局間の協調も重要になる。複数のBBU(ベースバンドユニット)を束ねてコントロールする「クラウドBB」ソリューションも紹介された(写真=左)。異なる周波数帯を組み合わせて高速化を図る「キャリアアグリゲーション」(写真=右)

 ソリューションの2つ目がインフラの「簡素化」で、基地局装置のBBU(ベースバンドユニット)をソフトウェアで定義することで、1つの装置でGSM/UMTS/FDD-LTE/TD-LTEといった複数の通信方式をサポートできる。これは設備コストの削減にもつながる。

photophoto
photophoto基地局の簡素化について

 3つ目が、ユーザーのニーズに柔軟に対応する「オンデマンド」。ゾォ氏は、ネットワークの状態を可視化することが重要で、「Networker」というソフトウェアソリューションを開発したと説明する。Networkerを利用することで、アプリ提供者が現在のデータ転送速度やネットワークへの負荷、位置情報などがリアルタイムで分かり、より広い帯域幅の利用や使用データ量の追加、ワンタッチ購入による一時的な通信速度の向上といった、契約内容のアップグレードをユーザーに対して促せる。NetworkerのオープンAPIを活用することで、サードパーティが新しいオンデマンドサービスを提供できるとしている。「オンデマンドによってネットワークの収益性が高まり、通信事業者に利益をもたらす」とゾォ氏はメリットを語った。

photophoto新しいビジネスモデルの創出を目指す「Networker」

 4つ目が「LTEの進化」だ。LTEの次世代通信規格として、現在「LTE-Advanced」の商用化に向けた開発が進められているが、そのさらに次の世代である「LTE-B」「LTE-C」も存在する。LTE-BについてHuaweiはすでに研究を進めており、「ドコモ、Huawei、Samsungが共同で研究をしている」とゾォ氏。LTE-Advancedではネットワークのキャパシティが現在の10倍になる見込みだが、LTE-Bでは30倍、LTE-Cでは1000倍になることが見込まれる。さらにゾォ氏は、LTE-Bの特長は「FusionNet」だと説明する。このFusionNetでは、例えば携帯電話ユーザーが車に乗りながら高速で移動している最中でも、ハンドオーバーを行わず、安定したネットワークで、より高速な通信を利用できるようになるという。

photophotoLTEのロードマップ(写真=左)。安定したネットワークで、高速通信をいつでもどこでも享受できるという「FusionNet」(写真=右)

 ゾォ氏は最後に、モバイルブロードバンドの未来に向けたHuaweiの取り組みを説明。モバイルブロードバンドの主要技術を開発する「2012 LAB」という研究施設を設立し、ここには1万2000のエンジニアが従事している。次世代通信技術の「5G」の研究も行っており、Mobile World Congress 2013では、「UltraNode」と呼ばれる基地局装置で50Gbps通信のデモも実施した。Global JIC(グローバル・ジョイント・イノベーションセンター)では各国の通信事業者と協力して、地域ごとの要望を研究している。

 ネットワークのシンプル化による設備コスト削減、No-Edgeによる究極のモバイルブロードバンド体験、収益性の高い「オンデマンド」——を講演のまとめとしたゾォ氏は、「将来に向けて、ともにモバイルブロードバンドの成功への道を切り拓いていきましょう」と締めくくった。

photo未来に向けたHuaweiの取り組み

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ソーシャルでビジネスはこう変わる――IBMのソーシャル伝道師、サンディ・カーター氏

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ニュース

ソーシャルでビジネスはこう変わる——IBMのソーシャル伝道師、サンディ・カーター氏

今やビジネスを語る上で欠かせないもがソーシャルネットワークサービス。ビジネスプロセスに取り込むことで、業務はどう変わるのか。IBMのソーシャルエバンジェリスト、サンディ・カーター氏が解説した。

[後藤祥子,Business Media 誠]
Photo米IBMのバイス・プレジデントでソーシャルビジネスのエバンジェリストとして知られるサンディ・カーター氏

 「グローバルでは80%以上の企業がソーシャルを活用しており、73%のCEOがソーシャルは重要な顧客接点だと確信している」——。こう話すのは、米IBMのバイス・プレジデントでソーシャルビジネスのエバンジェリストとして知られるサンディ・カーター氏だ。

 モバイルの普及とソーシャルサービスの発展に伴い、人々は時間や場所を選ばず意見を述べたり、好みや共感を伝えられるようになった。そしてソーシャルサービスを通じて生成された情報を整理し、分析することでビジネスに役立つ情報に生まれ変わらせようというのがIBMの戦略だ。

 ソーシャルの活用は、ビジネスをどう変えていくのか——。5月30日に開催された同社の年次イベント「IBM Connect Japan 2013 in Tokyo」(大阪は6月7日、名古屋は7月5日開催)でカーター氏が、事例を交えて紹介した。

ソーシャルはビジネスをどう変えるのか

 ソーシャルは、ビジネスをどう変えるのだろうか。カーター氏は、警察署とセメントメーカー、政治家の例を挙げる。

 警察署の事例は、ソーシャル情報を分析して犯罪の相関関係を見つけ、適切な対策を講じることで犯罪発生率を30%削減したというもの。セメントメーカーは、新たな工場を建設する代わりにソーシャルネットワークを構築することで、グローバル向けの製品をこれまでにない速さで提供できたという。選挙運動でも、従来のように世論に依存するのではなくソーシャルを活用することで、激戦州の最終投票数を0.2%という誤差の範囲で予測することが可能になるなど、さまざまなケースで効果が現れているとカーター氏は説明する。

 「ソーシャルビジネス、ビッグデータ、分析の3つが収束してビジネスを固めつつある」というのが同氏の見方。これに「専門知識と信頼」「個人に対する価値の創出」「企業文化としてのイノベーション」「生産ラインとしてのソーシャルネットワーク」「リーダーシップ」5つのトレンドが影響を与えているという。

Photoソーシャルのビジネス活用のトレンド

 専門知識と信頼は、ソーシャル技術によって得られるメリットの1つだ。ビジネス環境がめまぐるしく変化する中にあって、信頼できる専門家や情報源の発見と確保は企業にとって重要な課題となっている。これがソーシャルネットワークを分析し、相互関係を可視化することで容易に発見できるようになる。IBMが提供するソーシャルウェア「IBM Connections」にも、専門家を見つけ、情報を共有するための機能が用意されている。

Photoソーシャルネットワーク上の関係を分析し、可視化することで専門家をすばやく発見できる

 個人に対する価値の創出は、今後のビジネスに重要な要素だ。従来のマーケティングでは、セグメントや統計学的な属性データでターゲティングをしていたが、今後はいかに個人をターゲティングするかが重要になるという。例えば、顧客満足度が5位だったRBC(Royal Bank of Canada)は、ソーシャルネットワークを分析して個人別のターゲティングを行い、顧客がサービスの専門家に相談できるようにしたところ、顧客満足度が1位になったという。

 企業文化としてのイノベーションは、競争力の向上に欠かせないものだとカーター氏。ソーシャルはその強力な武器になると話す。その一例として挙げたのは、ソーシャルネットワークを通じて広くアイデアを募り、それを活用することで魅力的な新製品を開発することができたCOACHの事例だ。12〜24歳の消費者にリーチできていなかった同社は、ソーシャルネットワーク上で若者向けのバッグのアイデアを募るコンテストを実施したところ、600万人が参加。ブランド認知の向上に成功したという。

Photoソーシャルを通じて募ったアイデアを形にしたCOACHの若者向けバッグ

 生産ラインとしてのソーシャルネットワークは、今後全てのビジネスプロセスに追加されるとカーター氏は見ており、その変革は始まっていると話す。「カスタマーサービス、マーケティングサービス、製品開発が変わり、人材採用も変わる」(カーター氏)。ソーシャルは社内の情報共有にも役立つといい、その例として人事での活用が紹介された。社内ソーシャルを分析することで、従業員が仕事に対してどんな思いを抱いているか、どんな改善を望んでいるかを把握でき、先手を打って対応することで、価値の高い社員を失わずにすむという。

Photo従来のサービスにソーシャルが組み込まれ始めている

 こうしたビジネス環境の変化に伴い、リーダーに求められる資質も変わってくるというのがカーター氏の見方だ。「新しいことに前向きに取り組み、リスクを取れる人。アイデアが生まれたらそれを検討し、活用できる人がこれからのリーダーになれる」(カーター氏)。

Photoソーシャル時代のリーダーに求められる資質

 カーター氏は、ソーシャルビジネスを成功させるためには、分析機能を利用して“今起きていることを理解して行動すること”が重要だといい、そのためにすべきことを紹介している。

 同氏はまた、「ソーシャルの活用を成功させるためには、社内外をうまく連携させなければならない」とし、ソーシャルをビジネスに活用しない企業は、5年後、またはそれ以内に競争力を失うと予言している。

Photoソーシャルビジネスを成功させるための行動計画

 同氏がバイスプレジデントを務めるIBMは、ソーシャルビジネス分野の製品開発に注力しており、同社のグループウェア「IBM Notes/Domino 9」はソーシャル機能を実装。ソーシャル機能をよりアグレッシブに使いたい企業向けには、ソーシャルウェアのIBM Connectionsを提供している。

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投稿フォーム
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Biz.IDの「Webサービス図鑑」では、便利で楽しめるWebサービスを今後も続々と追加していきます。「おもしろいWebサービスを見つけた!」という方は、「URL」「サービス名」「コメント」をご記入の上、以下のフォームからご連絡ください。

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国内Webサイトで相次ぐ改ざん

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 5月末から、国内組織のWebサーバが改ざんされ、アクセスしたユーザーを不正なサイトに誘導してマルウェアをダウンロードさせた可能性がある事件が連続して発生している。

 科学技術振興機構(JST)は6月3日、同機構の研究開発戦略センターのWebサイトが改ざんされていたことを明らかにした。改ざんされていた期間は5月25日から6月3日まで。この期間に「デイリーウォッチャー」など研究開発戦略センターのサイトにアクセスした場合、閲覧者はウイルスや不正プログラムに感染した恐れがある。JSTによると、今のところ被害の申し出はないというが、念のため、ウイルス駆除ソフトを最新の状態にし、感染確認・駆除を行うよう呼び掛けている。

 これに先立つ5月30日には、情報ネットワーク法学会が、同学会のWebページすべてが改ざんされ、不正なスクリプトが埋め込まれていたことを明らかにしている。改ざんされていた期間は5月29日19時から5月30日12時までの間。やはり不正なスクリプトを埋め込まれ、アクセスしてきたユーザーが、マルウェアをダウンロードさせる不正なサイトに誘導される恐れがあった。

 同学会では、攻撃者が管理者アカウントを何らかの方法で入手し、FTPもしくはSSH経由で外部から改ざんを行ったのが原因と判断している。これを踏まえ、管理者アカウントの変更などの再発防止策の実施を進めているという。

 上記の改ざん事件と直接の関連があるかどうかは不明だが、トレンドマイクロは5月30日、日本を標的としたハクティビズム目的の攻撃によって、少なくとも20の国内サイトが改ざん被害を受けたことを明らかにし、注意を呼び掛けた。

 この攻撃では、Webサイトのコンテンツが改ざんされ、政治的な主張が表示された。上記2件の改ざんとは異なり、特に不正プログラム的な活動は確認できておらず、「自らの社会的・政治的な主張のための、いわゆる『ハクティビズム』のみを目的とした攻撃と考えられる」(トレンドマイクロのブログより)という。被害を受けたサイトは、個人のページからオンラインショップまでさまざまで、攻撃可能な脆弱性のあるWebサイトが、無差別に改ざんされていると推測できるという。

 トレンドマイクロは、一連の攻撃は個人レベルの小規模なものと考えられるが、中国製のインスタントメッセンジャー、「QQ」を介して攻撃を先導する動きもあることから、より大規模な攻撃に発展する可能性もあると指摘。管理下にあるWebサイトの脆弱性対策に加え、改ざん被害を受けた際に迅速に気づけるよう、何らかの監視対策の導入を推奨している。

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TechTargetジャパン

80インチ超テレビの道を開くフレキシブル有機ELディスプレイ、NHK技研が公開

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mm130604_nhk_icon.jpg

 NHK放送技術研究所は、「NHK技研公開2013」において8インチのフレキシブル有機ELディスプレイを展示した。解像度は640×480画素(VGA)。担当者は、「今回展示したのは8インチの試作品だが、これをそのまま80インチくらいに引き伸ばせば、スーパーハイビジョン(8K)のディスプレイを実現できる」と述べる。

 今回展示したフレキシブル有機ELディスプレイの大きな特徴は、低消費電力かつ長寿命のリン光有機EL素子と、高速駆動を実現する酸化物TFTを採用している点だ。

 NHKは2012年9月に、30.3lm/W(ルーメン/ワット)の最大電力効率と、1万5000時間の連続駆動寿命を実現した赤色のリン光有機EL素子を発表していて、今回のディスプレイにも同素子を使用している(関連記事:有機EL長寿命化の鍵となるか、NHKが赤色発光材料を開発)。

 また、シリコンTFTではなく、酸化物半導体(IGZO)*1)TFTを試作して、それを用いた。IGZO TFTはシリコンTFTよりも電子移動度が高く、画素数が多いディスプレイに必要な高速駆動を実現できるからだ。

*1)In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)の酸化物である。

 担当者によれば、「4K、8Kの解像度が普及すれば、80インチ超の大型ディスプレイのニーズが増えるとみている。このくらいディスプレイが巨大になると、持ち運びや設置の面で、くるくると巻けるフレキシブルディスプレイが圧倒的に有利になるはずだ」という。「ただし、フィルム基板を使用しているため、製造するときに約200℃までしか温度を上げられない。耐熱性が大きな課題」と付け加えた。

mm130604_nhk_fig1.jpgmm130604_nhk_fig2.jpg「NHK技研公開2013」で展示された8インチのフレキシブル有機ELディスプレイ。フィルム基板の材料にはPEN(ポリエチレンナフタレート)を用いている。寿命は、2〜3カ月と推定しているという(クリックで拡大)

関連記事1:100日たっても劣化しない有機EL、NHKが開発
関連記事2:有機ELディスプレイ、「日本に勝機は必ず訪れる」

犬がテレビからタブレット端末に飛び移る!?

 新たな視聴体験として、テレビとタブレット端末を連携し、テレビ番組のコンテンツの一部をタブレット端末に表示させるシステムを提案した。

 テレビ画面をタブレット端末のカメラ越しに視聴すると、番組に連動して作成したCG(コンピュータグラフィックス)のコンテンツが、タブレット端末の画面の方に映し出されるというもの。例えば、犬のキャラクターがテレビ画面から飛び出して、タブレット端末の画面に飛び込んでくるように見せる、といったイメージを再現することができる。このシステムを利用するには、専用のアプリをタブレット端末にインストールしておく必要がある。

mm130604_nhk_fig3.jpgmm130604_nhk_fig4.jpgデモの様子。手前がタブレット端末で、奥がテレビ。左の画像では、CGで作成した犬のキャラクターが、タブレット端末に写っている。この犬は、最初はテレビ画面だけに写っていた。テレビの画面から抜け出して、タブレット端末の画面に入り込んだように見えた。右の画像は、テレビの画面の四隅に設けたQRコードをタブレット端末で写し、テレビの向きや大きさを認識しているところ(クリックで拡大)。テレビとタブレット端末間で通信は行っていない

 説明員は、「ドラマなどの一般的なテレビ番組をタブレット端末越しに見ることはまずないと思うが、広告やゲームの分野で面白いサービスを提供できるのではないか。用途を探っていきたい」と話した。

振動を指で感じられるディスプレイ

 目が不自由な人向けとして、振動を指で感じられる「触覚ディスプレー」を展示した。電圧をかけると振動するピエゾ素子を一面に並べたもの。

 説明員は、「地図の代わりに使うといった用途を想定している。例えば、病院やスーパーマーケット、警察署などの場所が振動するように設定しておけば、各施設の位置関係を指で触って感覚的に把握することができる」と述べる。「点字のディスプレイ版と言えば、イメージしやすいかもしれない。点字はリアルタイムで情報を更新することができないが、このディスプレイならそれが可能だ。特に災害発生時は、危険な場所や避難場所などの情報をすぐに更新できるため、役に立つのではないか」(説明員)。

mm130604_nhk_fig5.jpgmm130604_nhk_fig6.jpgデモで使用した「触覚ディスプレー」には、横に64個、縦に48個のピエゾ素子が並んでいた(クリックで拡大)

関連記事1:ギターの弦のわずかな感触をあなたの指に、タッチパネル向け新技術が開発
関連記事2:未来のモバイルUIはこれで実現!? センサーをびっしり配置する新技術が開発

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「Yahoo!ポイント」は「Tポイント」に、「T-ID」は「Yahoo!JAPAN ID」に 7月1日から

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画像特設サイト

 ヤフーとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、ポイントとIDを7月1日から統一すると発表した。「Yahoo!ポイント」は「Tポイント」に切り替え、「T-ID」は「Yahoo!JAPAN ID」に統一する。

 統一により、「Yahoo!ショッピング」などでためたポイントをTSTUTAYAやファミリーマートなどTポイント対応店舗で使えるようになるほか、Yahoo!JAPAN IDだけで、ネット上のTポイントサービスを利用できるようになる。

 Yahoo!JAPANにTカード番号を登録すれば、これまでに貯めたYahoo!ポイントは自動的にTポイントへ移行される。現在提供中しているYahoo!JAPAN IDとT-IDの連携機能は終了する。

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“RetinaなFMV”や“IPSなLet'snote”か!?――Intelブースで見つけた未発表ノートPC

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内蔵GPUの性能向上、そして4K出力のNUCをアピールするIntel

photoCOMPUTEX TAIPEI 2013に出展したIntelのブース

 6月4日、台北国際コンピュータ見本市「COMPUTEX TAIPEI 2013」が正式に開幕した。大手パーツベンダーのブースが並ぶ台北世界貿易センター南港展覧館には、Intelもブースを出している。

 Intelブースの展示は、大きくCPUの採用事例(PCやタブレットなどの実機展示)と新CPUによる性能向上を説明するものの2つに分かれる。性能向上については、主にCPU内蔵グラフィックスが中心だ。内蔵グラフィックスで4K出力を行うデモや、Ultrabookでレーシングゲームをするデモ、そしてIrisブランドの上位グラフィックスは画像編集などが楽に行えることを示すデモが行われている。

photophotophotoCPU内蔵グラフィックスの性能をアピールする展示や(写真=左、中央)、Intel WiDiのデモが行われている(写真=右)
photophotophotoThunderboltのデモ(写真=左)やWebカメラを使った画像認識(写真=中央)、Intel製プロセッサ搭載スマートフォンの展示もあった(写真=右)

 インタフェースについては、Intel WiDi(Wireless Display)やThunderboltなどの規格をアピール。Thunderboltの展示では、高解像度のキャプチャ画面をリアルタイムでストリーミング配信していた。このほか、NUC(Next Unit of Computing)の展示にも人が集まっていた。今後登場する次期NUCは4Kの映像を出力でき、用途をさらに広げる可能性も秘めている。

photophotophotoNUCの展示も注目を集めていた。次期NUCは4Kの映像を出力できるという
photophotophotoImpacticsのNUC用ケース「D1NU1-S」

国内未発表らしきノートPCも展示

 ブースの中心には“Haswell”を搭載しているであろう新モデルのPCも展示されていた。GIGABYTEやHP、ASUSなど海外メーカー製のPCが大半だったが、日本メーカーのPCも置かれていたので紹介しよう。画面にはロックがかかっており、詳しい仕様は確認できなかった。

photophotophoto最も大きな場所を占めていたのはPCやタブレットの実機展示だ。前日に発表となったAcerの新モデルなども配置していた。国内メーカー製PCも東芝の着脱式Ultrabook「dynabook V713」やソニーの「VAIO Duo 11」、パナソニックの「Let'snote AX2」などがあった(写真=左、中央)。ブース中央に“Haswell”を搭載したと思われる新モデルのPCを展示していた(写真=右)

富士通——FMV LIFEBOOK UHの新ボディ&高解像度モデルか?

 富士通は天板がブラックのUltrabookを展示していた。現行のFMV LIFEBOOK UHシリーズとは異なるデザインを採用し、画面サイズは同じ14型だが、視野角が広く、精細感の高い表示だったことから、画素密度が高い新しい液晶ディスプレイを搭載していると思われる。左右側面にはUSB 3.0×2、HDMI出力、SDメモリーカードスロットを備えていた。

photophotophoto富士通のUltrabookが展示されていた。天板やキーのカラーは黒。キーボードの一部が若干へこんでいたり、タッチパッドが機能しなかったりと初期の試作機である可能性が高い。左右側面にはUSB 3.0×2、HDMI出力、SDメモリーカードスロットを搭載している

パナソニック——Let'snote AXの広視野角&高解像度モデルか?

 パナソニックのノートPC「Let'snote」が展示されていた。型番表記部分にシールが張られていて確認できなかったが、Ultrabookシールが張ってあるので「AX」シリーズの新機種だと思われる。デザインも現行機種とほぼ変わらない。インタフェースは従来モデルと同じくUSB 3.0×2、有線LANポート、アナログRGB出力、HDMI出力を装備。液晶ディスプレイの視野角(特に上下)が改善されており、パネルを現行のTN方式から変更した可能性が高い。また、現行の1366×768ドットよりも解像度が高い液晶パネルのようだ。

photophotoパナソニック「Let'snote」の新モデル。型番は隠されていたが、UltrabookのAXシリーズ新機種と思われる。視野角が広く、高解像度の液晶ディスプレイだった

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ビジネスパーソンのON/OFFサポート 「駅ビック」赤坂見附にオープン

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 家電量販店大手のビックカメラは東京港区の東京メトロ 赤坂見附駅に大型店舗「ビックカメラ赤坂見附店」を6月7日にオープンする。オフィス街という地域特性を生かし、「ビジネスパーソンのオンとオフ」のサポートをうたう。

photo「ビックカメラ赤坂見附店」

 新店舗は東京メトロ赤坂見附の駅ビル「ベルビー赤坂」の全フロア(地下1階から地上9階)を使用、ビックカメラ池袋本店に匹敵する約6000平方メートルの売り場では、カメラや家電からパソコン、スポーツ用品、薬、ゲームなどを販売する。

photophotoビジネスパーソンを意識した展示が多く見られる。1階にはスマホやタブレットなどビジネスツール、シェーバーや健康・美容家電などが並ぶ
photophoto2階はデジカメ、ヘッドホンなど。交換レンズは展示品すべてを試用できる
photophoto3階はテレビやパソコンなど。Macのサービスカウンターもある

 所在地が永田町にもほど近いビジネス街でもあることから、パソコンやFAXといったOA機器や関連するサプライ用品、文房具、最近利用の目立つタブレットといったビジネス用品を売り場の中心とするほか、ビジネスパーソンに需要を見込める医薬品や身だしなみ品、健康グッズ、ゴルフクラブなどオフタイム用品にも注力した売り場構成となっている。

photophoto4階はサポートコーナーや法人カウンター、文具などビジネス用途のサービスとアイテムが並ぶ

 商品展示については「商品の比較・体感」をポイントとし、テレビやオーディオであれば試聴、カメラであれば交換レンズの試写、ゴルフ売り場であれば試打室(ドライバー、パター)、掃除機であればカーペット敷きの体験コーナーと実際に試用するコーナーを多く用意する。

photophoto7階はオフタイム向けアイテム中心。ゴルフクラブや自転車、フィットネス用品など

 東京都心部の大型家電量販店の出店状況を見ると、山手線内側のエリアは空白のエリア。勤務地の近くに出店することで、「新宿や渋谷など山手線ターミナル駅へ行かなくとも、勤め帰りにお買い物を楽しんで頂ける。またオンタイムの需要についても勤務地から近いことは大きなメリットになるはず」(同社)と赤坂見附への出店の狙いを語る。

 また、東京メトロ赤坂見附駅の改札からわずか10メートル足らずで入り口にたどり着くアクセスの良さも自慢。「駅ナカ」とまではいかないが、「駅ビック」とのキーワードを打ち出し、立ち寄りやすい店舗であることをアピールしている。

photophoto

 近隣店舗との関係性も重視。同社「ビックポイントカード」を提示することで、赤坂見附近隣の飲食店を始めとした約20店舗で、割引などのサービスを受けられる優待制度も開始する。

 ビックカメラ赤坂見附店は6月7日オープン。営業時間は午前10時から午後10時まで。

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一番危険なのは“ぜい弱な”アプリ──「悪意のない知識不足」からAndroidアプリを守れ!

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悪意のない知識不足が一番面倒

kn_zeizyaku_01.jpgセキュリティに問題のあるアプリの3分類。このうち、悪意がなく意図的でない“ぜい弱なアプリ”が最も始末が悪い

 日本スマートフォンセキュリティ協会は、通信事業者やスマートフォンメーカー、アプリベンダー、セキュリティーベンダーなど、開発関連企業がメンバーとなって構成するスマートフォンの安全利用を啓蒙する団体だ。企業参加が前提だが、個人でも「Androidセキュリティ部」に参加することでメンバーとなることができる。

 講師の松並勝氏は、日本スマートフォンセキュリティ協会メンバーで、ソニーグループでセキュリティコンサルティングチームのリーダーを務め、ソニーグループなの開発チームに対して、作成したプログラムのセキュリティ検査とアドバイスを行っている。

 松並氏は、セキュリティに問題のあるアプリを「悪意のあるウイルスアプリ」「迷惑なアプリ」「ぜい弱性のあるアプリ」に分類する。ウイルスアプリは開発者が悪意を持って作成し、迷惑なアプリは開発者の意図は別として、使うユーザーに不利益を与える動作を意識的に導入する。一方、ぜい弱性のあるアプリでは、開発者が意図せずに悪用可能な状態にしてしまう。

 松並氏は、悪意でウイルスを仕込んだアプリや意図的に作成する迷惑なアプリは、セキュリティ対策が容易という。対策が難しいのは、無意識でそうなってしまうぜい弱性のあるアプリだ。アプリ開発を発注する立場では、ウイルスは出荷前のスキャンでチェックでき、迷惑なアプリは出荷前検査で機能を確認すれば改修できる。しかし、内在するぜい弱性については、発注仕様を満たしていればチェックできないことが多い。

 松並氏は、アプリのぜい弱性は開発者の知識不足が原因と訴える。その知識不足を補うために、日本スマートフォンセキュリティ協会ではガイドラインのPDFを公開している。利用する開発者はサンプルコードを参照してセキュリティを配慮したプログラムを作成できる。また、作成したプログラムのぜい弱性をチェックする検査ツールも用意している。

kn_zeizyaku_02.jpgkn_zeizyaku_03.jpgkn_zeizyaku_04.jpgセキュリティに関する開発者の知識不足対策として、ガイドラインのドキュメントを公開。サンプルコードなど開発の現場で利用しやすい工夫がなされている。また、作成したプログラムの検査ツールも提供している

 松並氏は、ぜい弱性をチェックする作業フローについても、自分が開発したプログラムを検査ツールでチェックし、問題が出た部分で検査結果を参照にガイドラインから問題の内容を解決するサンプルコードを利用して回収、再び検査ツールでチェックするサイクルを繰り返すようにアドバイスした。「仕事で作った自分のプログラムなら、内容をよく把握しているので指摘の意味も理解できるし、なんといっても真剣さが違う」(松並氏)

 また、プログラムの検査をするタイミングにも言及した。通常、セキュリティ検査は最終段階で行うことが多く、たとえ問題が発覚してもすでに決まっている出荷のタイミングまで修正する時間がない場合が多く、かつ、十分な検査を行う余裕がないことも少なくない。松並氏は、設計とコーディングを行っている段階から実施すれば、十分な検査を行え、問題が発生しても修復する時間があると訴える。

kn_zeizyaku_05.jpgkn_zeizyaku_06.jpgkn_zeizyaku_07.jpgセキュリティ検査は出荷直前の開発最終段階ではなく、開発中から余裕をもって十分に行うのが重要だ。自分の作ったプログラムをツールで検査し、検出した問題点をガイドラインで学習することが短時間でセキュリティの知識を身に付ける方法だ

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“初物”づくしの最新ゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i980BA1」を駆る

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「G-Tune」の高性能ゲーミングノートPCが第4世代Coreに移行

og_i980_001.jpgNEXTGEAR-NOTE i980BA1

 マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」は、第4世代Coreプロセッサーのリリースに合わせてゲーミングノートPCのラインアップを刷新し、3つの新シリーズを投入している。その中でも「NEXTGEAR-NOTE i980」は、1920×1080ドット表示に対応した17.3型ワイド液晶ディスプレイを備えるフラッグシップ機だ。

 同シリーズは、NVIDIAが先日発表したモバイル向けGPU「GeForce GTX 780M」(グラフィックスメモリ4Gバイト)を内蔵し、最高クラスのゲーミング性能を追求しているほか、BTOメニューに、 Extreme EditionのCore i7-4930MX(3GHz/最大3.9GHz)や2台のSSDによるRAID 0構成まで用意した、まさに究極のノートPCといえる。ここではそのベースモデルであるNEXTGEAR-NOTE i980BA1を紹介する。

og_i980_002.jpgヘアライン加工を施した黒い天板にシルバーのG-Tuneロゴが映える。フラッグシップ機であることを主張する力強いデザインだ。ただ、指紋が少しつきやすい

 NEXTGEAR-NOTE i980BA1のスペックは、第4世代Core i7の下位グレードであるCore i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)に、8Gバイトメモリ、500GバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブと、やや平凡な印象を受けるものの、外部グラフィックスにはシリーズ共通の特徴であるGeForce GTX 780M(4GB)を内蔵する。また、“特盛り”構成では軽く40万円を超えてしまうこの手のゲーミングノートPCの中では、21万9870円と比較的手ごろな価格に収まっているのもポイントだ。

 外観デザインは前モデルのi970シリーズから踏襲しており、黒を基調とした配色で、天板やパームレストにはヘアライン風の加工を施している。シンプルかつ高性能を予感させるイメージでまとめているのが好印象だ。一方、電源ボタン回りに白色LEDをあしらい、イルミネーションキーボードを搭載するなど、ゲーミングノートらしいギミックも搭載。光の色を変えながらウェーブしたり、ランダムに光るキーボードの演出に(実用性は皆無だが)ひかれるゲーマーも少なくないはずだ。

17.3型の大画面フルHD液晶はデスクトップPCのリプレースにぴったり

og_i980_003.jpg1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイドの大画面液晶ディスプレイを搭載。非光沢パネルなのはゲーマーにはうれしいかも

 液晶ディスプレイは、前述の通り、1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイドだ。非光沢パネルを採用しており、写真などを表示した際の見栄えは光沢パネルに見劣りするが、映り込みが抑えられているため、デスクトップPC代わりの仕事用マシンとして長時間利用しても目が疲れにくい。

 412(幅)×276(奥行き)×41.8〜45.4(高さ)ミリの大柄なボディを生かして、10キー付きの日本語103キーボードを搭載。キーピッチは約19ミリを確保し、キートップはミスタイプを抑制する凸型の形状になっている。キーストロークは約1.5ミリということだが、十分に深くキータッチの音も静か。かなり強めにタイプしてもキーボードユニットがたわんだりはせず、快適にタイピングが行える。また、ゲーミングノートPCらしく、FPSで多用するA/S/D/Wキーに進行方向の矢印がプリントされているのもPCゲーム初心者には親切だ。

og_i980_004.jpgog_i980_005.jpg非常に打ちやすい日本103キーボード。キートップがラバー調の塗装になっており、タイピング音も静か。アクロバティックなキー操作が要求されるRTSなどにもよさそうだ。ちなみに従来からの特徴であるイルミネーションキーボードは引き継いでいる

 一方、タッチパッドにはSynaptics製ドライバが採用され、2本指を使ったスクロールや回転/ズーム、3本指でのアプリケーション操作など一通りの機能をそろえている。もちろん、タッチパッド右端から指を滑らせてWindows 8のチャームの呼び出すといった操作も行える。

 ただ、パッド手前のクリックボタンを除いた入力域は、横91ミリ×縦49ミリ(実測値)と、大柄なボディにしてはやや狭く感じる。また、パッド表面にヘアライン風の加工が施されているため、指がひっかかる感触が気になる人もいるかもしれない。このクラスのノートPCならマウスを接続したほうが圧倒的に使い勝手はよく、PCゲームにもマウスは必須なので、あらかじめBTOメニューでゲーミングマウスを同時購入してしまうのもアリだ。

og_i980_006.jpgog_i980_007.jpgこのクラスのノートPCなら外付けマウスを常備したい。なお、タッチパッドはSynaptics製ドライバが導入されている

拡張性の高いインタフェースと豊富な外部映像出力

 インタフェースは、左側面にSDメモリーカード(SDXC対応)/メモリースティック(Pro Duo対応)メディアスロットのほか、USB 3.0/eSATA兼用ポートと2基のUSB 3.0、ギガビットLAN、IEEE1394(4ピン)が並び、右側面に光学ドライブと音声関連端子、USB 2.0を搭載する。背面側は映像出力をまとめており、HDMI、DisplayPort、mini DisplaypPortの3系統をそろえている。

 端子の数、内容ともに十分な構成で、さまざまな外部機器を接続する“デスクノート”として使っても困ることはまずないだろう。また、DVテープを使ったビデオカメラから映像を取り込んで編集したい、といった用途にも、今やめずらしくなりつつあるIEEE1394を搭載しているのでぴったりだ。

og_i980_008.jpgog_i980_009.jpg本体前面/背面。背面にHDMI、DisplayPort、mini DisplayPortを搭載。すべて1本で音声も同時出力できるのが便利

og_i980_010.jpgog_i980_011.jpg本体左側面/右側面。USB 3.0はeSATA兼用ポートをあわせると3基。IEEE1394を搭載しているのも人によってはうれしいはず。右側面には光デジタル音声出力も備える

 このほか、液晶ディスプレイ上部には200万画素Webカメラを内蔵。キーボード面に2つのスピーカーと底面にサブウーファを備え、迫力のあるサウンドも楽しめる。なお、クリエイティブ「Sound Blaster X-Fi MB3」で自分好みに音声再生環境に調節できるのもポイント。ゲーム内の足音など環境音を浮かび上がらせる「Scout Mode」などはFPSで有用だろう。

 なお、このクラスのノートPCを持ちあることはまずないと思われるが、本体が約3.9キロ、ACアダプタが電源ケーブル込みで1081グラム(実測値)と、合計でなんと5キロを超えてしまう。筆者はわけあって数日ほどこのモデルを“モバイル”する羽目になったが、何かの訓練を受けているような気分になった。ちなみに14.8ボルト/5200ミリアンペアアワーの標準バッテリーで約3.76時間のバッテリー駆動が行えるので、落雷が多くなるこれからの季節、不意の停電に対する簡易UPSと考えれば心強い。

og_i980_012.jpgog_i980_013.jpg本体底面のカバーを外すとCPUとGPU、メモリスロット、2基の2.5型ベイ、mSATAスロットにアクセスできる。保証対象外になるが各パーツを簡単に換装できるのがうれしい(写真=左)。ACアダプタのサイズは88(幅)×178(奥行き)×36(高さ)ミリ、重量は約1081グラム。もはやUltrabook並みの重量である

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