メモリスロットのフラッシュは、PCI Expressスロットに接続されるフラッシュよりも約3割安く、しかもレイテンシーが5〜10マイクロ秒と格段に低い。IBMでは、レイテンシーをさらに削減する「WriteNow」や割り込みを可能にする「Direct Data Accelerator」の機能をファームウェアで実現し、スループット向上をを図る。これにより、リレーショナルデータベースのログやテーブル本体をメモリスロットのフラッシュデバイスに格納することでトランザクション性能を飛躍的に高めることができるほか、VDI(仮想デスクトップインフラ)の集約率も高められたり、I/O依存度の高いERPなども仮想化環境に統合しやすくなるという。
産学共同研究では、セキュアなカーネルの研究、生体認証の研究、セキュアなスマートフォンの研究、LIFT(Live and Intelligent Network Forensics)プロジェクト、リスクコミュニケーションベースのアプローチなどが挙げられた。LIFTでは情報セキュリティ技術研究の第一人者である同大学の佐々木良一氏をリーダーに、企業各社のトップエンジニアを客員研究員に招き、ネットワークフォレンジックの研究を行う。
NEC Cloud IaaSの開発でも実は、OSSの採用や、ハードウェア、ソフトウェア、データセンターを全て自前で作ることについて、検証の手間などを懸念して反対する声もありました。しかし、自前開発のほうがよりコストを削減できることなどを説得し、ようやくここまでプロジェクトを引っ張ってくることができました。
モバイル端末事業全体の戦略については、グローバルマーケティングディレクターのリュ・チャンハオ(Lv Qianghao)氏が語った。「Change in 2014」と題してプレゼンテーションを行ったことからも分かるが、2014年における端末事業のテーマは「変化」だ。その1つが、コンシューマーを中心としたモバイル戦略であり、通信キャリアだけでなく、エンドユーザーの声も積極的に取り入れていく。「エンドユーザーとのコミュニケーションを続けることで、ZTEのファンを増やしたい」とリュ氏は意気込む。
ZTEはフラッグシップモデルとして「Grand」シリーズを展開している。最新モデルの「Grand S II」は、フルHD(1080×1920ピクセル)の5.5インチIPS液晶や、3000mAhバッテリー、13メガピクセルカメラを搭載するハイスペックなスマートフォン。LTEはFDD-LTEとTD-LTEの両方をサポートする。リュ氏は「SamsungのGALAXYよりも美しくてスリムなデザイン、よりパワフルなバッテリーライフを実現する」とアピールし、ブランドネーミング的にもGALAXYを意識していることがうかがえる。GALAXY Noteのライバルになるファブレットの分野では「Grand Memo」を展開する。ZTEはかつて「ZTE Blade」「ZTE Skate」などローエンド端末をヒットさせてきたが、「今後はハイエンドスマートフォンが主流になる」とリュ氏は話す。
新たに音声認識機能を搭載したフラッグシップスマートフォン「Grand S II」(写真=左)。OS、チップセット、ソフトウェア/サービスの企業とも良好な関係を築いている(写真=中)。2013年は16機種のLTE端末をリリースし、800万台を出荷した。2014年は20機種のLTE端末をリリースし、TD-LTE用の新たなチップセットもZTE自ら投入するという(写真=右)
新ブランド「nubia」に込められた意味とは?
新ブランドのスマートフォン「nubia」は、通信キャリアを経由せず、ZTEがオンラインで直接販売する。さらに「将来的には、ZTEのブランドショップを増やしていく。まずは中国と北米から取り組み、その次にロシア、日本、欧州、インドネシア、インドにも広げたい」とリュ氏は話す。チャン・レンジュン氏は「バンドリングビジネス(キャリアに納入するビジネス)は今後、減っていくだろう」とみる。オンライン限定販売のnubiaは、ZTEのピュアブランド製品であり、キャリアを経由しないB to Cビジネスの先駆けともいえる存在だ。SIMカードが同梱されず、ユーザーが通信キャリアを自由に選べるのも直販ならではだ。
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