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キャリアの役割は単なるダムパイプなのか?――ドコモ、T-Mobile、Verizonが語る

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 LTEの普及が本格化している。高速通信、大容量などの優位性を持つLTEだが、キャリアが置かれている立場はここ数年で大きく変わっており、単なる新世代のネットワークの提供だけではなく、LTEを軸にどんなサービスを提供するかが重要になっている。米サンフランシスコで11月中旬に開催された「Open Mobile Summit 2013」で、LTEで先行した米国のVerizon WirelessとT-Mobile US、そしてNTT DOCOMO USAのPresident&CEOを務める前田正明氏が、LTE時代のキャリアのあり方について、それぞれの見解を語った。

月額10ドルで年に2回機種変更できる——T-Mobileの「JUMP」

 パネルに出席したのは、NTT DOCOMO USAの前田氏、米国最大のキャリアであるVerizon WirelessでOTTとメディア担当コーポレート戦略ディレクターを務めるChris Melissinos氏、そしてT-Mobileのプロダクトマネジメント担当シニアバイスプレジデント、Jason Young氏の3人。

photo左からNTT DOCOMO USAの前田氏、VerizonのMellisinos氏、T-MobileのYoung氏、モデレーターを務めたAetherpalのCEO、Dan Deeney氏

 スマートフォンの登場により、OSとアプリストアを持つプラットフォーム(主にAppleとGoogle)が直接顧客と関係を持つようになり、キャリアの立場が大きく変わった。「Firefox OS」をプッシュするMozillaのMitchel Baker会長は同イベント中、「キャリアは横に追いやられた」とその立場を形容している。ネットワークを提供し、プラットフォームを提供するAppleやGoogleと顧客をつなぐ単なるダムパイプ(土管)になるのか、そうでなければ新しい時代のキャリアの役割は何か——。

 ソフトバンクによるSprint Nextelの買収など、米国の通信業界は再編の波にある。4大キャリア中シェアが4位のT-Mobileは2013年、“UnCarrier”(キャリア脱却)をすべく、攻めの施策を次々と打っており、MetroPCSとの合併を完了した。

 Young氏は「ビジネスモデルを改革している」と述べ、米国で一般的な2年契約と販売補助金の廃止や、最大で年に2回の機種変更ができる「JUMP」、10月に発表した国際データローミングの追加料金の廃止などを紹介した。JUMPは同社が7月に発表したサービスで、毎月10ドルの支払いで、6カ月が経過すれば、新規ユーザー向けの価格で新機種を購入できるというもの(T-MobileのWebサイトを参照)。これまで使っていた端末を下取りすれば、残りの分割金を支払わずに済む。JUMPは導入以来、250万人が加入したという。

photo「JUMP」に関するT-MobileのWebサイト。「新しい端末にするのに2年は長すぎる」と説明されている

 同時に、T-Mobileはキャリアの基本事業であるインフラ整備も進めている。全米レベルでLTEネットワークを構築しており、ネットワークと上述の価格プランの改革を通じて、「この6カ月で200万人の新規顧客を獲得した」とYoung氏は胸を張る。これは4大キャリアの残り3社の合計を上回るという。「顧客の声を聞き、顧客が接続するための新しい方法を提供する。素晴らしいネットワーク、革新的な料金体系、革新的な端末をそろえる」と自社の方針を語った。

ドコモがABCクッキングを買収した理由とは?

photoNTTドコモ常任理事の前田正明氏。NTT DOCOMO USAでPresident & CEOを務める

 NTT DOCOMO USAの前田氏は、日本最大手のキャリアとしてドコモの戦略を次のように語った。「ドコモの戦略は最高レベルのインフラを提供すること。LTEの(人口)カバー率はすでにほぼ100%に達しており、素晴らしいインフラがある」

 前田氏はこのインフラを“プラットフォーム”とし、「このプラットフォームの上にコンテンツやサービスを作っている」と続けた。そこでカギを握るのが「docomo ID」だと同氏は考える。docomo IDはドコモのサービスを利用するための認証基盤であり、ネットワークやデバイスを問わないだけでなく、ドコモと契約していないユーザーに向けても提供する。ドコモはこれを「ネットワークフリー」「デバイスフリー」「キャリアフリー」としている。

 コンテンツやサービスの例として前田氏が挙げたのは、動画サービス分野(ワンセグやNOTTV)での展開と、ABCクッキングスタジオの買収だ。2年前に開始した“スマホ向け放送局”を標榜するNOTTV(モバキャス)については、インタラクティブ性、シフトタイム視聴などの特徴をアピールしたものの、加入者数や収益性などについては明言を避けた。

 ABCクッキングについては「(ネットワークキャリアの)ドコモが料理教室を買収? と驚かれたが……」と苦笑しながら、「ダムパイプの上に素晴らしいコンテンツやサービスを構築したい」と狙いを語る。そして、「我々の将来がダムパイプか、それともネットワークかはコンテンツやサービスにかかっている」と述べて、LTEやLTE-Advancedなどのインフラと同様に、サービスにもフォーカスしていく方針を明らかにした。

 前田氏は冒頭、1999年に自社がスタートして世界の注目を集めたiモード、国際的に注目を集めているLINEなどの日本のサービスも紹介した。LINEでのドコモダケスタンプの提供などを紹介しながら、「絵文字(emoji)は日本から世界に輸出した技術。(LINEの)スタンプも米国に登場するかもしれない」と述べた。「日本やアジアでは、プラットフォームは(北米のようにPCではなく)モバイルになっている」と、世界的にみた日本市場の先進性もアピールした。

コンテンツ提供だけでなく“パーソナライズ”も重要

 動画については、T-MobileのYoung氏も、2013年のCESで発表したMajor League Baseball(MLB)との提携を紹介した。「野球は米国で最も消費されているコンテンツ」と同氏は述べた。また、LTEのパワーを土台に、端末からリアルタイムでの情報取得、ハイライトコンテンツへのアクセスを提供していることにも言及した。

 Verizon WirelessのMelissinos氏は、単なるコンテンツの提供にとどまることなく、パーソナライズが必要と強調した。「コンテンツが民主化されており、技術(ネットワーク)はコモディティ化している時代。どうやってユーザーが重要と思うものを提供できるかが大切」と話す。具体的なサービスや計画は語らなかったが、「次の時代は、"over the top"(ネットワークの上)で提供される次世代サービスと、従来のコンテンツ利用が組み合わさる」と考えを述べる。「パーソナライズされたサービス、確実なアクセスとコンテンツを満たす品質を実現するのが、次世代のプラットフォーム。LTEはコンテンツ配信の世界と常時接続の世界の橋渡しとなる技術だ」と続ける。

 重要なのは、サービスが商品として消費者に分かりやすい形で提供されることだ。これをMellisinos氏は、Appleがデジタル音楽の門戸をiTunesで開いたことに例える。「合法的な入り口、品質、インタラクティブ性、パーソナライズなどの機能があれば消費者はお金を払うことをいとわない」(Mellisinos氏)。一方で、広告やコンテンツ業界は技術の進化に追いついていないとの見解も示した。

 プライバシーやセキュリティへの懸念は「微妙な問題」だとYoung氏は言う。「(キャリア側には)膨大な顧客データがある。これを顧客へのメリット改善に役立てるなら好意的に受け止められるだろうが、少しでも間違えると快適に感じてもらえない」と警戒する。Melissinos氏は「どのように重要な情報を保護し、ユーザーのためにシステムが動くようにするのか、教育や啓蒙が大切になる」と付け加えた。

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ソニーのレンズスタイルカメラはなぜ生まれたのか

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ソニー

 今までにない新しい製品のアイデアや発想はどこから生まれてきたのか。またそのアイデアを形にしていくにはどういう苦労があるだろうか。今回開始した連載「小寺信良が見た革新製品の舞台裏」では、商品企画や設計・開発の担当者へのインタビューを通じ、革新製品の生まれた舞台裏に迫る。連載の第1回では、斬新なデザインが多くの人の度肝を抜いた“レンズだけカメラ”、サイバーショット「DSC-QX10/100」の舞台裏をレポートする。




衝撃を与えた“レンズだけカメラ”

 2013年10月25日に国内でも発売されたソニーのDSC-QX10/100は、液晶画面を持たない、“レンズ部分だけ”ともいえるルックスで、多くの人の度肝を抜いた。スマートフォン(スマホ)と合体し、モニターはWi-Fiで接続したスマホ画面を使うというそのコンセプトは、恐らく2013年に発売されたデジタルカメラ(デジカメ)において、"最も変わったカメラ"であることは間違いないだろう(関連記事:ソニーの“まるでレンズだけ”デジカメ、国内発売)。

ソニーのDSC-QX10ソニーのDSC-QX100ソニーのDSC-QX10(左)とDSC-QX100(右)。レンズだけの外観は衝撃を与えた(出典:ソニー)(クリックで拡大)

 このような特異な製品は、コンセプトモデルとしてはあり得るだろうが、実際に商品として世の中に出るには、相当な葛藤があるはずだ。決して"ソニーだから"という理由だけで済むはずはない。

 今回はこの新提案カメラ、DSC-QX10/100の商品企画を担当した同社DI事業本部商品企画2部の玉川 準一朗氏、設計を担当した同社設計2部の兼子 夏海氏に、このカメラに至るまでの道のりをお伺いした。

ソニーの2人「DSC-QX10/100」の企画を担当したソニー DI事業本部 商品企画2部の玉川 準一朗氏(右)、設計を担当した設計2部の兼子 夏海氏(左)

スマホで写真の楽しみを知った層へのアプローチ

小寺 まずこのようなカメラが生まれてきた背景から整理したいと思います。デジタルカメラ、特にコンパクトデジカメの高機能化と低価格化によって、写真人口全体としては大きく広がりました。

 しかし、もはや必要な人にカメラが行き渡り、もっと高機能を求める人はデジタル一眼レフやミラーレスカメラに移行していきました。一方で下からはスマートフォンがカメラ性能を上げてきている。そうなると、コンパクトデジカメは役目が終わってしまいます。そこにもっと積極的な意味がないと生き残れない、このカメラには、そういう“生き残り策”のような意味があるのではないかという気がしたんですが、いかがでしょうか。

玉川氏 “生き残り”というほどネガティブなものではありません。写真人口が増加しているのは事実だと思いますが、実はスマートフォンをきっかけとして、初めてカメラの楽しさを知ったという人口が多いのです。スマートフォンにより、写真を撮って人に見せるのがこんなに楽しいんだという写真の楽しみを知った人たちです。

 今回の製品は、そういった人たちに対して、スマホのカメラでは撮れないような部分を補ってあげるということがコンセプトです。ただ「その場で撮ってすぐにネットでシェアする」という導線は、今まで通りスマホのパターンを確保しますよというカメラとして出したのです。

 スマホに食われているところを取り返そうというよりは、今までのコンデジでは捉えきれなかった、新しく出てきたスマホユーザーに対してしっかりアプローチしていきましょうということが狙いですね。

“写真をシェア”から生まれたコンセプト

小寺 ソニーは以前から、写真のシェアには力を入れていました。2000年には早くも「イメージでつながろう」をキャッチフレーズに、イメージステーションというオンラインアルバムサービスを開始しています。当時から現在に至るまで、"写真はシェアするもの"という意識は、ソニーの中で強く共有されているのでしょうか。

PlayMemories OnlinePlayMemories OnlineのWebサイト。写真や動画をクラウド上で共有できる(クリックでサイトに移動)

玉川氏 現在は「PlayMemories Online」のようなサービスも充実させています。われわれはハードウェアの部隊ですが、ハードを作る上でもWi-Fiを搭載するというのは当たり前になってきていますし、ユーザーがいかに簡単に写真をシェアできるかという導線の部分は、非常にこだわりとして持っています。開発に当たっては、必ずそういった部分は考慮しています。

「小さい液晶で撮って誰が喜ぶのか」

小寺 カメラにWi-Fiを搭載するというのは、2012年頃からトレンド化してきました。このQX10は「DSC-WX200」、QX100のほうは「DSC-RX100M2」がベースになっているそうですが、カメラの母体はあって、それにもWi-Fiも積まれている。しかしそこから「モニターは取って、スマートフォンだけでいいや」と割り切るには、相当のエネルギーがいる話だと思うんですよ。社内でも相当もめたのではないでしょうか。

玉川商品企画を担当した玉川 準一朗氏

玉川氏 その通りですね。実は以前から「レンズ形状のカメラとスマートフォンをくっつければ一眼っぽくなる」というアイデアは社内で持っていました。しかし、実際そういう商品を作った場合に「どんなお客さんが買って、どういう風に使うの? 」というところが、最初にもめたところです。

 カメラ単体で完結させるためには、この形に小さい液晶を付けたっていいはずですよね。カメラ単体で完結させて「形がユニークです」という商品を出すというのも、アイデアとしてはありました。でもそれだけであれば逆に「なんでそれをやる必要があるの? 」という問いに対する解が不明瞭になります。そもそものスマホのカメラ性能を補うというコンセプトがブレますし、そもそも、そんな小さい液晶を搭載して誰がうれしいのか、という話になりました。

スマートフォン接続スマートフォンのカメラ性能を補うというコンセプト(出典:ソニー)

 やはりスマートフォンと接続することで、スマートフォンの大画面で美しい液晶表示を撮影画面として使ってもらう方がよっぽどインパクトがあるということに落ち着いたわけです。ですから、製品として今あるカメラから機能を削いでいったというよりは、むしろプリミティブなカメラのパーツだけまずイメージして「ユーザーに必要な機能は何と何」というのを選んでいった。そういう商品企画の方法を取りました。

 アクションカムなどは、ベースにビデオカメラ「ハンディカム」があって、そこからどの機能を落としていきましょうかという話の流れでしたが、レンズスタイルカメラはもう最低限撮れればいいという発想です。ですから、液晶は付いていません。しかし、シャッターとズームレバーは付けています

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最強R.O.G.マザーの反響から見える自作のトレンド

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「コレがバカスカ売れたら、この業界大丈夫! ……なんですけどね」

og_akiba_001.jpgASUSTeK「RAMPAGE IV BLACK EDITION」。初回特典や予約特典として、サイズのCPUクーラー「ASHURA SHADOW R.O.G. EDITION」をオマケに付けるショップがいくつかあった

 先週の新製品で最も目立っていたのは、ASUSTeKのX79マザーボード「RAMPAGE IV BLACK EDITION」だ。同社のゲーミング&オーバークロックブランド「R.O.G.」の中でも最上位にあるモデルで、基板がほぼ黒一色で統一されてる。価格は5万7000円弱から6万円強の間で、アキバ全体で品薄になっている。

 RAMPAGE IV BLACK EDITIONは、独自の電源安定化回路「Extreme Engine Digi+ III」をCPU用8+VCCSA用3+メモリ用4フェーズ搭載し、OC操作向けコントローラ「OC Panel」を付属するなど、Ivy Bridge-Eのオーバークロックに最適なデザインとなっている。液体窒素による冷却にも対応し、ゲーム向けのオーディオ機能「SupremeFX Black」を備えるなど、付加機能も多彩。そのほか、最大40レーンで使える4基のPCI Express x16スロットや、DDR3-2800まで対応する8基のDDR3スロットを用意する。フォームファクタはE-ATXだ。

og_akiba_002.jpgほぼ黒で統一されたRAMPAGE IV BLACK EDITIONの基板

 ハイエンド志向のX79マザーの中でも最強クラスの仕様で、週末に売り切れるショップが複数出るなど、売れ行きもまずまず順調な様子。TSUKUMO eX.は「R.O.G.のBLACK EDITIONは2年半前の『RAMPAGE III BLACK EDITION』以来なので、そこから買い換えるという人がいらっしゃいます」と話していた。

 ただし、少し冷めた目で語るショップも少なくない。某ショップは「売り切れといっても入荷数が少ないという側面が強いですから。要は関心を寄せる人が減っているんですよ。オーバークロック自体のニーズが減衰していて、むしろ最近はクロックダウンやマシン自体のダウンサイジングを求める人のほうが目立っています」と語る。何やるにしてもオーバースペック気味に感じている人が増えているといった声は最近よく耳にする。

 それでも、こうした尖った製品にかける期待は残っている。BUY MORE秋葉原本店は「11月は1年のなかでも一番お金がない時期なので、常連さんから『欲しいけど買えない』という声をチラホラ聞きます。そういう時期でもコレがバカスカ売れたら、この業界大丈夫って感じになるんですけど。世界的に好景気の波がちょっとずつ起きているのは感じまし、これからいい風が吹けばいいですね」と笑っていた。

og_akiba_003.jpgog_akiba_004.jpgBUY MORE秋葉原本店のPOP(写真=左)。2011年4月に登場した「RAMPAGE III BLACK EDITION」。6万円弱で出回っていた(写真=右)

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ホームUIの使い勝手は? シンプルホームはどんな感じ?――「Xperia Z1」

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photophotophoto「Xperia Z1 SO-01F」(写真=左)と「Xperia Z1 SOL23」(写真=中、右)。ボディカラーは2機種ともパープル、ホワイト、ブラック

質問:ホーム画面の使い勝手は?

 「Xperia Z1」にはメーカー製の「Xperiaホーム」と、同じくXperiaならではの「シンプルホーム」が用意されている。シンプルホームは「SO-01F」と「SOL23」、どちらでも使える。さらにSO-01Fの場合、ドコモが今冬モデルから新たに導入した「docomo LIVE UX」も選べる。シンプルホームは「設定」→「個人設定」→「シンプルホーム」から、SO-01FのXperiaホームかdocomo LIVE UXは、「個人設定」→「優先アプリ設定」の「一括設定」または「ホームアプリ」から変更できる。

photophotoホーム画面やシンプルホームは「個人設定」から変更する

 まずXperiaホームだが、ロック画面では、時計部分を左にフリックすることでカメラ、右にフリックすることで、ほかの機能を起動できる。右にフリックすると、「+」パネルからカレンダー、Eメール、Gmail、TrackIDといったパネルを設定可能だ。ただしカメラ以外の任意のアプリをショートカットに設定することは、現時点ではできない。ロックの解除操作はXperia Zと同じで、画面を上下にスワイプすると、ブラインドが動くようなアニメーションでロックが解除される。

photophotophotoXperiaホームのロック画面をスワイプして解除(写真=左)。時計部分は左右にフリックできる。「+」のパネルをタップすると、カレンダー、メール、Google Nowなどの機能を追加できる。これらのパネルは複数設置できる(写真=中、右)

 ホーム画面を開くと初期設定の壁紙やアイコンのデザインはXperia Zから変わったものの、UI(ユーザーインタフェース)自体はほぼ同じだ。ホーム画面の空いているスペースで長押しをすれば、ウィジェット、アプリの追加や壁紙、テーマの変更ができる。

photophoto基本はXperia ZやAを踏襲しているXperiaホーム(写真=左)。ホームの空いたところを長押しすると、アプリやウィジェットの追加、各種編集が可能になる(写真=右)

 ステータスバーを開けば、通知パネルにWi-FiやBluetoothなどのショートカットが2列計10個配置されている。ここに表示させるショートカットは「設定」→「個人設定」→「クイック設定ツール」から変更できる。初期状態では設定されていない「モバイルデータ通信」「ローミング」「データの自動同期」「Throw」にも変更できる。また初期状態の5×2行から数を減らすことも可能だ。

photophoto5×2行のショートカットが用意されたステータスバー(写真=左)。「クイック設定ツール」から、表示するショートカットを変更できる(写真=右)

 アプリメニューは右にフリックすることで画面が切り替わる。左にフリックするとアプリのソートが可能になる。初期設定は「カスタム並べ替え」だが、アルファベット順、よく使うアプリ順、インストール済みアプリに切り替えられる。

 またホーム、戻る、履歴ボタンはタッチパネルの下部に表示されているが、履歴ボタンをタップすると、起動中のアプリだけでなく、ミニアプリを選択することも可能だ。

photophotophotoアプリ一覧。右にフリックをすると、並び替えやアンインストールなどができるサブメニューが現れる。アプリトレイ内でフォルダの作成もできる(写真=左、中)。右下の履歴ボタンをタップした画面。バックグラウンドで起動しているアプリを終了できるほか、ミニアプリも選択できる。ミニアプリについては今後別の機会に紹介する(写真=右)

質問:シンプルホームにすると何が変わる?

 前述した「シンプルホーム」には、「マップ」「Google」「シンプル設定」「メディア」「カメラ」「ダイヤル」といった15個のタイルが並ぶ、フィーチャーフォンのメインメニュー画面のような表示になる。アプリがカテゴリー別に分かれており、ホーム画面とアプリメニューが統合された印象だ。

 ダウンロードしたアプリなどは「その他」にまとめられている。自分で好きなアプリを配置できる「マイセレクト」や、素早く登録した相手に電話をかけることができる「短縮」のパネル(3個)も配置されている。「シンプル設定」では、「プロフィール」「画面設定」「音設定」などの項目が大きな文字で表示されており、「ホーム切替」からもとのホームに戻せる。なお、シンプルホームでもロック画面は変わらない。

 Xperia Z1はスペックが高く、上級者向きという印象を持つかもしれないが、シンプルホームを使えば「大画面のスマホを使いたい」というスマホ初心者でも簡単に操作できる。

 docomo LIVE UXではホーム画面、アプリメニューの画面が一新されるが、ロック画面にはXperiaホームのロック画面をベースに、ドコモメールの新着メール数、しゃべってコンシェルまたはGoogle Now起動用のショートカット、ロック解除のボタンが配置されている。アプリメニューの画面では、アプリとウィジェット、壁紙をタブで切り替える仕組みとなる。

photophotophotoシンプルホームのホーム画面。フィーチャーフォンのメインメニュー画面のようだ(写真=左)。シンプルホームの設定「シンプル設定」を開いた画面。簡略し、細かい設定は「その他の設定」に用意している(写真=中)。これは「docomo LIVE UX」のアプリトレイ。今冬のドコモのスマホにインストールされている。当然ながらSOL23では選択できない(写真=右)

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英語力ゼロのオレがLAでWiMAXルータの現地調達に挑戦

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Photo飛行機に乗っていざ出発!

 3〜4年前は海外メーカーのケータイなんてほとんどなかった日本だが、スマホ/タブレット全盛時代の今は、海外端末のオンパレード。iPhone、iPad、Nexusシリーズなど、なんでもござれな状態だ。

 聞くところによるとApple、Googleのお膝元である米国は、プリペイドのSIMカードを使ったデータ通信が驚くほど安いらしい。ということは、旅行に行ったら安価な高速データ通信が使い放題……地図もルートもグルメ情報もリアルタイムで調べ放題ということだ。それはもう“モバイルパラダイス”ともいえる状態だという。

 しかし……筆者は、そのパラダイスに行ったことがない! フリーランス稼業ゆえにまとまった休みがとりづらいのが最大の理由だが、もう1つ「絶望的に英語がわからない」という事情もある。大学を卒業できたのが不思議なくらいの英語力しかなく、お釣りのことをchangeというのを知ったのは、つい1カ月ほど前というありさま。それゆえ、海外旅行を避けて通ってきたのだった。

 ただ、近年のスマホ/タブレット事情を目の当たりにしていると、海外のモバイル市場をこの目で見たいとはやる気持ちを抑えられなくなってくる。それならばと一念発起し、ついに約13年ぶりの海外旅行を思い立った。

 行き先はロサンゼルス(以下、LA)。飛行機に乗っている時間が北米地域の中では恐らく一番短いだろうという短絡的な理由だ。そして10月28日。いよいよ成田から飛び立った! 現地滞在期間は5日間。手元にあるのは3G対応のNexus 7(2012年モデル)とau版のiPhone 5。さて、これらを憧れのパラダイスで上手く使うことができるのだろうか?

sa_kg02.jpgPhotoロサンゼルスのダウンタウン北部にある市庁舎(画面=左)。花1つとっても、どこかエキゾチックに見えるから不思議(画面=右)

英語力ゼロでもWiMAXルータは買える、えらく疲れるけど

Photoダウンタウン北部は結構な丘になっている

 モバイルパラダイスを堪能するため、最低限の下調べはしておいた。参考になったのがITmedia PC USERで山根康宏氏が連載している「海外プリペイドSIM導入マニュアル」のシカゴ2013年編だ。

 街は違えど同じアメリカ。おそらく役立つだろうと思い、熟読した。どうやらVirgin Mobileの3G/WiMAXルータと料金支払い用プリペイドカードを現地で買えば、スマートフォンとタブレットの両方で使えて、なおかつお得なようだ。「とにかくコレを買おう」と心に決め、LAの地に降り立った。

 Virgin Mobile製品を取り扱う販売店は、前もってホームページで調べておいた。ダウンタウン界隈では、山根氏の連載でも取りあげられていた電器店「RadioShack」系列の、MACY'S PLAZA店がほぼ唯一の取扱店。ホテルから30分ほどの道のりを歩いてみた。

Photo今回買い物をした「RadioShack」のMACY'S PLAZA店。地下1階にあった

 とぼとぼ歩いて行くと、少しずつ人が増え始める。目的のRadioShackは、ダウンタウンでも特に人通りの多い、中心部的な場所にあるようだ。中を覗くと、さっそく目的のルータ「Overdrive Pro 3G/4G Mobile Hotspot」を発見! 価格は119ドルだった。女性店員に「May I Help You?」らしき言葉をかけられたので、ルータを指差し「Is this mobile hot spot?」なんて、中学生が聞いてもあきれるような低レベルの英語で質問。「Yes」ときたから「I buy」という、これまたわけのわからぬ英語で返答すると、在庫を持ってきてくれた。なんとかなるものだ。

 そのあとも、まったく聞き取れない英語で話しかけられ続ける。聞き取れる単語を頼りにパスポートを出したり、クレジットカードを出したりして、何とか乗り切った。

sa_kg06.jpgPhotoやっとの思いで購入した「Overdrive Pro 3G/4G Mobile Hotspot」(画面=左)本体は手のひらサイズでかなり軽い(画面=右)

 途中、料金プランをプリペイドにする必要があったので「Top-Up Card,prease」と切り出したら、今度は支払う額の候補をいくつか提案されたので、そこから月35ドルのプランを選んだ。期間中の3Gの通信量は最大2Gバイト、WiMAXなら無制限。これなら、特に節約しながら使う必要はなさそうだ。

 また、「アクティベーションどうする?」らしきことも聞かれたので、「アイハブマイPC」(自分でアクティベーションする、と伝えたつもり)という、これまたトンデモ英語で返答。店員は特に表情を変えることもなく、淡々と手続きしてくれた。

sa_kg08.jpgPhoto付属品は最小限。CD-ROMも入っていない(画面=左)。ミョーに長いレシート。Top-Upカード(プリペイド支払い用)は厚紙タイプではなく、レシートにシリアル番号が直接印字されていた。分かりやすいように店員がオレンジ色のマーカーを引いてくれた(画面=右)

 RadioShackで買い物を終えただけなのに、脳はもうヘトヘト。店の目の前にあったコーヒーショップで、えらく量の多いコーヒーを飲み、休憩。この苦労こそが旅の醍醐味、かもしれない。

アクティベーションで大苦戦! 結局は?

Photo電源オン時に表示されるSSID。ここに接続し、あとはブラウザで設定すればいいだけのはずなのだが

 そんなこんなで買い物と観光を終え、ホテルへ戻る。今度はいよいよアクティベーション作業だ。購入したばかりのOverdrive Proをさっそく充電。その最中に、タブレットを使って作業を進めたのだが……これがうまくいかないのだ。

 設定自体は難しくないはずだった。Overdrive ProのSSIDとパスワード(暗号キー)をタブレット側で入力。接続が完了したらブラウザを立ち上げ、ユーザー登録とTop-Upカードのシリアル番号を入力するだけだ。

 しかし、どうしても途中で終了してしまう。「Oops! This Broadband2Go device Suspended.」という無情なコメントとともに、ユーザーサポート窓口の電話番号が出るだけで、その先に進めない。タブレットをノートPCに変えても当然ダメだ。身振りのコミュニケーションがやっとの旅行者が、英語でサポート窓口に電話できるはずもなく(その気力もない)、八方塞がりである。パラダイス妄想、ここに潰えたり……。

sa_kg12.jpgPhotoWeb設定画面(画面=左)。どうしてもアクティベーションが先に進まない! どうしよう……(画面=右)

 しかし、ここで終わるわけにはいかない。こちとら異国の地で165.79ドルも払ったのである。意を決して、翌日また同じRadioShackへ行き、返金なり使えるようにするなり、しなければ。そうして旅行1日目の夜は更けていった。

PhotoiPhoneでエラーメッセージを撮影。これを実際に店員に見せ、ひたすら懇願

 旅行2日目の朝。今度は地下鉄でRadioShackへ向かう。不幸中の幸いと言うべきか、店には昨日筆者の買い物を担当した店員がいた。そこで「I buy this mobile hot spot yesterday」「I can't activation」「Displayed error message」と必死に説明し、iPhoneで撮影したエラー画面を店員に見せる(今考えてもよく通じたなと思う……)。

 店員も、最初のうちは「表示された電話番号に、製品のシリアルナンバーを伝えて」というようなことを言っていたが、それができないのである。とにかくもう何でもいいから「Please help」「English is very difficult」などと言っているうちに何とか思いが伝わったようで、サポート窓口への電話をお願いできた。

 電話口でのやりとりを横で聞いてみると、つまるところ製品シリアルナンバーをサポート担当者に伝え、名前や住所の入力といったユーザー登録手続きを手動でやってもらったらしい。途中。店員さんが筆者に「ペン」というから、ペンとメモを用意したのだが、なにやら意味が分からない。またまたピンチ!

 で、結局このオチは「ペンを出せ」ではなく「(ユーザー登録用の)PINを決めてくれ」と言ってくれていた……というもの。発音が流ちょうすぎてペンとピンの区別ができなかったのだ。

 電話口でやりとりを代行してもらい、セットアップには持参していたノートPCを使ってもらった。途中、「中国語分からないから英語表示に切り替えて」という微妙に筋違いな難題を押しつけられつつも、結局はOverdrive Proのセットアップ画面を見せたら、何とかなった。ただ、Windows 8.1にアップグレードしたばかりのノートPCだったためか、途中でスリープ復帰に失敗したり、余計な手間もかかってしまった。

Photoなんとか接続完了! 右側の画面を見るとWiMAX(4G)のアンテナ表示も立っている

 そんなこんなで約1時間。ついに……セットアップが完了した! iPhone 5でもNexus 7でもノートPCでもすべて通信ができた。店員さんは作業が終わった途端に、「Have a nice day.Good bye」と言ってお店の奥に引っ込んでしまった。いや、ほんと心苦しかった……。

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「制度を堂々と活用する」──DeNA創業者・南場智子さんが若手女性社員に伝える「3つのポイント」

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photo南場智子さん

 ディー・エヌ・エー(DeNA)が11月22日、若手女性社員向けのキャリアプランについて考えるイベント「DeNA Women’s Night」を開催した。同社創業者の南場智子取締役が自身の経験を踏まえ、「会社はみなさんの選択肢を狭めないためのサポートに全力で取り組む」と女性たちにエールを送った。

 昨年11月に発足した「DeNA Women’s Council」の活動の一環として開催されたワークショップ。10月時点で同社の女性社員の平均年齢は31.6歳と、出産をきっかけに働き方の変化を迫られる社員が増えており、制度だけでないサポートの必要を感じたためというという。

 現在産休・育休中の社員は現在18人、育児理由による時短勤務社員は19人で、来年には30人以上に増える見通しだ。「全女性社員の2割近くが何らかの制度を利用している現状。いざ自分の番、となる前の段階から不安や疑問を解消できればと思った」(ヒューマンリソース本部グローバルHR室 渡辺真理さん)

photo軽食やお菓子を食べながら和気あいあいとした雰囲気。南場さん(中央手前右)も“子育てママ社員”の話に耳を傾けた

 金曜夜の開催だったが、参加した女性社員は66人。南場さんの講演や、人事制度の説明、育休や産休を実際に経験した先輩社員によるパネルディスカッションなど、活発に意見交換が交わされた。

 南場さんは「もしかしてうちの会社、働きにくいって思われてる? どういうところが?」と参加者に軽快に声をかけながら、自身の経験を踏まえて女性のキャリア形成や仕事と家庭の両立について話した。

3つのポイント

 女性を優遇したり組織の中での女性率を定めるのではなく「完全なる平等主義」であるために、実力を発揮するための制度と、制度を使いやすい環境を整えていくとした。「ユーザーにサービスを提供する企業である以上、あらゆる点で多様性を追求していくべきで、男女という軸はあくまでその1つ。そういう意味で女性社員率16%はまだ少ない」(南場さん)

 「私はとにかく立派なビジネスパーソンになりたくてがむしゃらに働いて努力した“ガルル型”。逆に、出産を考えることには真正面から取り組まなかったので、子どものいない人生を歩むことになったし、それで得たものも失ったものもあると思う。会社はみなさんの選択肢を狭めないためのサポートに全力で取り組むので、それぞれの人生を切り開いてほしい」と前置きしながら、若手女性社員に伝えたいこととして3つのポイントをあげた。

  • 仕事がうまくいかない時、理由を「女だから」に求めない──まずは自分のやり方や考え方など自力で変えられる部分を見直してみること。男女問わず尊敬できるビジネスパーソンに多く会ってきたが、その姿勢に性差はなかった。
  • 制度を堂々と活用する──仕事に穴をあけてしまう不安があるのは、優秀なみなさんだからこそ。萎縮せずに正当な権利として堂々と活用しつつ、少なからず周りにストレスをかけていることは意識して感謝する気持ちを忘れずにいてほしい。復帰後は経験をもとに、後輩が同じ立場になった時にお返しとして積極的にサポートしてくれればうれしい。
  • 人や自分よりも、コトに向かう──前線に立つことだけが正解ではないし、人に仕事を任せられるのも大事な能力。自分の立場や成長だけを考えすぎずに、チームとして一番いい結果が出すことを考えるきっかけになるはず。少し引いた立場から自分の向上心をあえて抑えて、チームを俯瞰する経験をしてもらいたい。

 創業以来、結婚や出産が理由で退職した社員は「1人もいない」という同社。南場さんは「社員の家族の話を聞いて愛おしさに涙が出そうになった。出産や育児に限らず、病気や介護など何らかの事情を抱えている人は少なくないと思う。大事な何かを家庭に置きつつ、一生懸命に働いてくれている社員に改めて感謝したい。今日の話、あとで守安(社長)にも聞かせなくちゃ」と話した。

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プラグインハイブリッド車「カルマ」の米フィスカーが破産申請、投資会社が買収

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フィスカーが破産申請

 プラグインハイブリッド車(PHEV)「Karma(カルマ)」を展開する米国のベンチャー企業Fisker Automotive(フィスカー)は2013年11月22日(米国時間)、米国の投資グループHybrid Tech Holdingsに全ての資産を売却すると発表した。

 Hybrid Tech Holdingsによるフィスカーの買収は、米国エネルギー省が保有する約1億7000万米ドル(約173億円)相当のフィスカー向けのローン債権を引き取ることが条件になっている。フィスカーは、買収プロセスを進めるために連邦破産法11条の適用も申請した。Hybrid Tech Holdingsは、フィスカーの破産申請に合わせて、8000万米ドル(約81億円)のDIPファイナンス(法的整理下にある企業向けの短期融資)を用意しているという。

 フィスカーのCRO(Chief Restructuring Officer)を務めるMarc Beilinson氏は、「Hybrid Tech Holdingsへの売却こそ、フィスカーの価値を最大化する最善の手段だ」と述べている。

「カルマ」の出火事故が発端に

 フィスカーは、米国大統領のバラク・オバマ氏が推進していたグリーン・ニューディール政策の一環でDOEから助成金を得ている。同政策から助成金を受けていた、電気自動車やプラグインハイブリッド車に関連するベンチャー企業の破綻が相次いでいる。

 2012年1月にリチウムイオン電池メーカーのEner1が破産した後、フィスカーのカルマにリチウムイオン電池を供給していたA123 Systemsが2012年10月に破産している。A123 Systemsの破産は、カルマの出火事故やリコールなどによる不具合対応のためのコスト増加も大きな要因の1つに挙げられている(関連記事:グリーン・ニューディールは失敗? 米車載リチウムイオン電池ベンチャーが倒産)。

 そして、A123 Systemsの破綻によってリチウムイオン電池の供給が滞ったため、フィスカーはカルマの生産中止に追い込まれた。2103年4月には、全社員の75%に当たる約160人の解雇を発表するなど資産売却のための準備を始めていた(関連記事:PHEVベンチャーのフィスカーが全社員の75%を解雇、破産準備へ)。

 この他、2013年5月には、電気自動車ベンチャーのCODA Automotiveが破綻している(関連記事:氷河期を迎える米国EVベンチャー、CODA Automotiveが経営破綻)。

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消費税増税で企業のIT担当者が注意すべき5つのポイント

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 2014年4月、消費税率が8%に改正される。この増税に対して企業のIT部門はどのような対策を講じればいいのか。

 ノークリサーチの岩上由高シニアアナリストは「ある程度の備えは必要だが、例えば、税率が5%のうちに急いで新たなIT設備投資をしてしまおうなど、計画性のない取り組みはかえって逆効果だ」と指摘する。

 以下では、同社の調査などを交え、消費税アップに関して企業のIT担当者が気を付けるべきポイントを岩上氏が解説する。

消費税アップは他人事ではない

ノークリサーチの岩上由高シニアアナリストノークリサーチの岩上由高シニアアナリスト

 そもそも消費税については、すべての企業が対象というわけではなく、課税売上高が1000万円以下の事業者は納税の義務が免除される。しかしながら、岩上氏によると、たとえ売り上げが1000万円以下の企業であっても、親会社や取引先に併せてシステムを改変しなければならないというケースも少なくないため、増税に向けた準備は必要だという。

 すなわち、「あらゆる企業のIT部門にとって消費税改正は無関心ではいられないテーマだ」と岩上氏は述べる。

 そうした中で、年商500億円未満の中堅・中小企業を対象にノークリサーチが行った調査結果によると、消費税率改正を見越してIT投資を前倒しすると回答した企業は約4割いたことが分かった。具体的な内訳としては、基幹系システムが23.7%と最も多く、ハードウェア(22.0%)、情報系システム(16.4%)、運用管理系システム(11.9%)と続いた。

 この中で、特にハードウェアについて、もしリース製品であれば、その内容を考慮して対応する必要があるという。リースには、顧客が選んだものをリース会社が代わりに購入し、貸与する取引である「ファイナンスリース」と、いわゆるレンタル契約にあたる「オペレーティングリース」がある。前者の場合は、税率改正前に契約を締結すれば消費税5%のままでの支払いで済むが、途中でキャンセルできないことや、故障などがあった際には借り手自身が対応するといったフルペイアウトとなっている。後者の場合は、途中解約が可能で、故障修理もすべてリース会社が請け負ってくれるが、増税後は月々の支払いの消費税率が8%に上がる。

 「前倒しでシステム投資するのであれば、リースの契約形態を踏まえて、自社にとって最適な選択は何かを考えてほしい」(岩上氏)

消費増税に伴って改変が必要な最重要システムにおける「改変の進行状況」(出典:ノークリサーチ)消費増税に伴って改変が必要な最重要システムにおける「改変の進行状況」(出典:ノークリサーチ)

 また、消費増税に伴いシステム改変が必要となるものについて問うた結果、合計で約4割の企業が改変を必要とし、具体的には、会計管理(23.6%)、販売・仕入、在庫・管理(22.9%)、ERP(9.7%)などのシステムを挙げた。

 さらに、これら4割の企業において、最重要システムに位置付けられているシステムの改変進行状況はどうだろうか。「対応実施中であり、2014年4月に間に合う」という回答が48.4%で最も多く、以下、「未実施だが、2014年4月に間に合う計画がある」が26.2%、「既に対応を完了している」が9.3%と続いた。ここでも岩上氏が強調するのが「計画性」だ。

 例えば、同時期にWindows XPのサポート終了が控えているため、ITベンダなどの提供者側は、新たなOSを搭載したスマートフォンやタブレットの端末を、増税による前倒し投資の機運に併せて提案するケースが散見されるそうだ。仮にクライアント端末の刷新が当初から計画に入っていれば良いが、提供者側に振り回されて無計画のまま導入するのは本末転倒だという。「ユーザーは自社のシステム環境をしっかりと見つめて、冷静な判断をしなければならない」と岩上氏は力を込める。

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「iWork」「OS X」無償化でMicrosoftを揺さぶるAppleの打算

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 米Appleは2013年10月22日(米国時間)、新OSとなる「OS X Mavericks」の他、オフィススイート「iWork」とクリエイティビティスイート「iLife」を無償で提供すると発表し、米Microsoftに攻勢を仕掛けた。

 Appleのデバイスの大半は、依然としてMicrosoftの「Surface 2」より価格が高いものの、「iPad」の最新機種にはSurface 2より若干高いだけのモデルも含まれている。

 OS X Mavericksは、2007年以降に発売されたMacを対象に無料アップデートとして提供され、iWorkとiLifeはMacやiOS搭載端末の新規購入者に無償で提供される。Appleはさらに、「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」の他、デスクトップ型Mac「Mac Pro」の最新機種と、米IntelのHaswellアーキテクチャのプロセッサを搭載する最新のノート型Mac「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」を発表した。

 「Microsoftは目下、変革の只中にある。“死に体化”した経営陣の下、社内は混乱状態にあるように見受けられる。Appleはその機に乗じて、Microsoftの核心となる部分を徹底攻撃している」。こう話すのは、米ITモバイルコンサルティング会社Sepharim GroupのCEO兼チーフアナリスト、ボブ・イーガン氏だ。

薄い! 軽い! Bay Trail-T搭載8型Windowsタブレット、レノボからも急きょ登場──「Lenovo Miix 2 8」

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注目の8型Windows 8タブレットがレノボから より軽量なボディが特長

Lenovo Miix 2 88型Windowsタブレット「Lenovo Miix 2 8(ミークス ツー エイト)」

 レノボ・ジャパンは11月25日、OSにWindows 8.1を採用する8型タブレット「Lenovo Miix 2 8(ミークス ツー エイト)」を発表、2013年12月6日に発売する。

 ラインアップはOffice Home and Business 2013+64Gバイトストレージ仕様の上位モデル「59399891」と、Office Personal 2013+32Gバイトストレージ仕様の低価格モデル「59404411」の2モデルを用意する。実売価格は上位が4万7800円前後、下位が4万2800円前後。

 Miix 2 8シリーズは、2013年7月に登場した10型Windows 8タブレット「IdeaPad Miix 10」のラインアップ追加モデルとして、8型ワイド液晶ディスプレイを採用し、より小型・軽量なボディを実現した点を特長とする。海外では2013年10月17日に発表したシリーズだが、日本市場向けでは、同10月18日に行われたWindows 8.1の発表会で“チラ見せ”、同10月30日に行われたレノボ・ジャパン個人向け製品発表会で“国内での近日投入を予告”した経緯を経て、いよいよ発売となる。

 Bay Trail-T世代のAtom Z3000シリーズを搭載する「Windows 8.1搭載タブレット」は、3万〜4万円台となる低価格さとパフォーマンスの高さから、ここ最近、特に注目が集まっている。本機のほか、8型モデルにはデル「Venue 8 Pro」や東芝「dynabook Tab VT484」、10.1型サイズにはASUS「TransBook T100TA」、富士通「ARROWS Tab QH55」、シャープ「Mebius Pad」など、注目モデルが続々と発売(一部、未発売)されている。


Miix 2 8は厚さ8.35ミリ厚さ8.35ミリ、重量約350グラムと、8型Windows 8.1タブレットの中でも薄く、軽量なボディを採用する

 主な仕様は、OSに32ビット版Windows 8.1、CPUにBay Trail-T世代のクアッドコアAtom Z3740(1.33GHz/Intel Burst Technologyにより最大1.86GHz)、2Gバイトメモリ(LPDDR3)、64Gバイトストレージ(eMMC、下位モデルは32Gバイト)、1280×800ドット表示で10点マルチタッチ対応タッチパネル付きの8型IPS液晶ディスプレイを搭載する。

 本体サイズは131.6(幅)×215.6(幅)×8.35(厚さ)ミリ、重量は約350グラム。同じ8型のVenue 8 Proおよびdynabook Tab VT484より薄く、軽量なボディを実現する。バッテリー動作時間は約10時間だ。

 通信機能として802.11a/b/g/n準拠のデュアルバンド無線LANとBluetooth 4.0。インタフェース/機能として200万画素インカメラ/500万画素アウトカメラ、Micro USB×1(OTG対応)、microSDスロット、マイク/ヘッドフォン兼用端子(3.5ミリミニジャック)を備え、加速度/光/コンパス/ジャイロ/GPSの各種センサーを内蔵する。オフィススイートなしのモデルは用意せず、前述のとおり上位モデルはOffice Home and Business 2013(Word 2013、Excel 2013、PowerPoint 2013、OneNote 2013、Outlook 2013を包括)、標準モデルはOffice Personal 2013(Word 2013、Excel 2013、Outlook 2013を包括)が付属する。


Lenovo Miix 2 8シリーズの概要(その1)
シリーズ名モデル名タイプ従来比較CPUメモリHDD/SSDOS実売価格
Lenovo Miix 2 859399891Windowsタブレット新シリーズAtom Z3740 (1.33GHz/最大1.86GHz)2GB (LPDDR3)64GB フラッシュ32ビット版 Windows 8.14万7800円前後
59404411Windowsタブレット新シリーズAtom Z3740 (1.33GHz/最大1.86GHz)2GB (LPDDR3)32GB フラッシュ32ビット版 Windows 8.14万2800円前後
Lenovo Miix 2 8シリーズの概要(その2)
シリーズ名モデル名液晶解像度無線LAN/バッテリー動作時間光学ドライブGPUTV/オフィス重量
Lenovo Miix 2 8593998918型ワイド (タッチパネル)1280×800802.11a/b/g/n / 約10時間CPU統合 ─ / Office Home and Business 2013約350グラム
594044118型ワイド (タッチパネル)1280×800802.11a/b/g/n / 約10時間CPU統合 ─ / Office Personal 2013約350グラム


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Amazonが日本でVOD参入「インスタント・ビデオ」 映画やアニメなど2万6000本超

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 Amazon.co.jpは11月26日、映画やテレビ番組などのビデオオンデマンド(VOD)サービス「Amazonインスタント・ビデオ」をスタートした。PCかKindle Fireで映像を視聴できるサービスで、視聴期間・回数に期限がある「レンタル」(105円から)と、無期限で何度も視聴できる「購入」を用意した。


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 「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿」シリーズや「機動戦士ガンダム」シリーズ、「舟を編む」など日本のテレビドラマやアニメ、映画のほか、「華麗なるギャツビー」などハリウッド映画を含む2万6000本を用意した。

 レンタルの場合は、レンタルしてから視聴を始めるまで30日間以内に視聴を開始し、24時間か48時間以内に視聴を終了する必要がある。購入した場合は何度でも無期限で視聴できる。ドラマやアニメなど一部作品の第1話無料キャンペーンも行っている。

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Kobo、7インチタブレット「Kobo Arc 7HD」を国内販売へ

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Kobo Arc 7HDKobo Arc 7HD

 楽天子会社のKoboは11月26日、都内で発表会を開催。同社が海外で販売しているタブレット製品から、7インチのAndroidタブレット「Kobo Arc 7HD」を12月下旬から国内発売すると発表した。購入特典として、楽天市場でのショッピングが1年間ポイント2倍になるキャンペーンを実施、電子書籍専用端末だけでなく、タブレットでの市場拡大も狙う。

 Kobo Arc 7HDは、Koboが8月に「Kobo Arc 10HD」「Kobo Arc 7」「Kobo Aura」とともに発表したもの(関連記事参照)。7インチ(1920×1200ピクセル、323ppi)のディスプレイを搭載し、重さは341グラム。microUSB、microHDMI、3.5ミリステレオヘッドフォンジャックなどを備える。16G/32Gバイトモデルが用意され、価格は16Gバイトモデルが2万2800円、32Gバイトモデルが27800円。

 競合製品となるNexus 7と比べると、画面解像度やストレージに差はないが、CPU(Nvidia Tegra 3クアッドコア 1.7GHz)やメモリ(1Gバイト)、130万画素のフロントカメラなど、後塵を拝する部分もある。また、LTEモデルは用意されていない。ただし、価格は同じストレージタイプならNexus 7と比べ、5000円安価に設定されている。

 Kindle Fireシリーズと比べたときは、“汎用タブレット”であることが大きな差異。Kindle Fire HDXと比べると、こちらもCPUや本体重量などで後れを取るが、Kindle Fireのように専用アプリストアではなく、Google Playを利用できるのが目立った違いとなる。なお、Kobo Arc 7HDはOSにAndroid 4.2.2を搭載、ブラウザはFirefoxもプリインストールされている。

 なお、Kobo Arc 7HDのローエンドモデルに当たるKobo Arc 7も発売時期は未定だが、1万4800円程度で販売予定だという。10インチモデルのKobo Arc 10HD、およびKobo Aura HDの国内発売は予定していないという。

tnfigkarc2.jpg12月発売予定の電子書籍リーダー端末「Kobo Aura」を手にする舟木氏

 楽天 執行役員 パッケージメディア事業・イーブックジャパン事業 担当役員の舟木徹氏は「まだまだ電子書籍は導入期」としながらも、直近の簡単な総括として、ユーザー数は2012年末時点の3倍に、コンテンツラインアップは18万冊を突破、販売額も2012年末と比べて4倍になっていると明かし、娯楽作品を中心としたエンタメ領域をより強化していきたいとした。また、端末の販売数もKobo Gloを中心に販売台数を伸ばしており、オフラインチャンネル展開としてレベニューシェアモデルで進めている書店や量販店での販売についても「モデルが確立されてきた」と自信をのぞかせる。

 タブレット製品の国内投入に当たり、サービスを拡充。すでに発表された楽天ブックスとの融合強化のほか、PCビューワの提供(2014年Q1予定)、Androidアプリでの購買を用意にする「Quick Buy」機能の実装(11月28日)などを紹介。今後は雑誌コンテンツの充実や個人出版サービスの提供、リアル書店でのコンテンツ決済を可能にすることなども検討中であるという。

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コタツとみかんと「NEXTGEAR i410SA1-IT」で、新生FF14の世界に引きこもる!!

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マウスコンピューターコラボ企画第2弾は、「コタツでPCゲーム」に最適なマシン!!

og_i410SA1-IT_001.jpgG-Tuneコラボモデル第2弾「NEXTGEAR i410SA1-IT」で新生FF14を堪能する

 冬と言えばゲーム。クリスマスから元旦の初詣とイベントが続くこの季節だが、わざわざ寒い外に出かけるよりも、暖かい部屋に引きこもってどっぷりと仮想世界に浸っているほうが好き——PC USER読者の中にはそんな“同志”の方もいるだろう。

 高い性能を要求する最新のFPSタイトルは、強力なCPUとGPUで固めたデスクトップPCでプレイするほうが有利なことも多い。だが、コタツでだらだらとMMORPGを楽しむというスタイルならノートPCがぴったりだ。

 ここでは“コタツでだらだら派”に向けて、13.3型ワイドボディに強力なGPUを搭載したマウスコンピューターの「NEXTGEAR i410SA1-IT」を紹介しよう。このマシンのコンセプトは「いつでもどこでも『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』を楽しめるモバイルゲーミングPC」。コタツ×みかん×MMORPGという“至福の時間”を約束する、G-TuneとPC USER編集部によるコラボPCの第2弾だ。

 ちなみに、第1弾としては人気イラストレーターのrefeia氏が天板デザインを手がけた11.6型ゲーミングノートPC「ITちゃんコラボモデル」を企画している。筆者の欲望のおもむくままに仕上げたマシンだったが、発売後限定30台があっという間に完売するという偉業を成し遂げ、もちろん筆者も1台購入して今は新生FF14をプレイするのに使っている。ITちゃんコラボモデルの素晴らしさは改めて語る必要もないが、気になる人は以下の記事を参照して欲しい。

og_i410SA1-IT_002.jpg筆者がメインで使っているノートPC。ITちゃんかわいいよ

 さて、ITちゃんコラボモデルでFF14をプレイしていると、少しだけ残念に思うことがある。まず1つは、一世代前のアーキテクチャである点。2つ目は画面の解像度が1366×768ドットという点だ。前者についてはベースマシンの発売時期を考えると仕方ないし、後者も11.6型のモバイルノートPCとして考えるなら不満とまでは言えない。だが、その後G-Tuneブランドから投入された「NEXTGEAR-NOTE i410」シリーズを見て、なんとも言えない気持ちにさせられたのも事実である。NEXTGEAR-NOTE i410は、いま「こうだったらよかったのに」と感じている部分を完ぺきにカバーしているのだ。

 NEXTGEAR-NOTE i410は、ITちゃんコラボモデルのベースになっている「NEXTGEAR-NOTE i310」よりも一回り大きな13.3型サイズで、Haswell世代のCPUとGeForce GTX 765M(2Gバイト)を内蔵し、さらに1920×1080ドット表示に対応するフルHD液晶を搭載している。NEXTGEAR-NOTE i310の外部GPUは、GeForce GT 650(2Gバイト)だったので、i410は最新かつグレードが上のグラフィックス性能を備え、さらに広い表示領域を持つだけでなく、視野角が広いIPS方式のパネルまで採用している。

 すでに詳細なレビューで紹介しているように、その性能も折り紙付きだ。PCゲームを快適に楽しめるモバイルノートPCを探しているなら、まず真っ先に注目したい製品である(関連レビュー:G-Tune入魂の小型ゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i410」の実力)。筆者は資金面でもう1台購入することはできないが、第1弾で買い逃した人は是非チェックしてほしい。

シルバーモデルをベースにIEEE802.11ac対応無線LANを無償で追加してもらった

 今回のコンセプトにあわせて編集部でチョイスしたのは、性能と価格のバランスがいい、NEXTGEAR-NOTE i410のシルバーモデルをベースにしたもの。ミドルレンジのモデルだが、CPUにクアッドコアのCore i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)を、GPUにGeForce GTX 765Mを、さらに16Gバイトの大容量メモリを搭載する強力な基本システムに加え、128GバイトSSD(システムドライブ)と1TバイトHDD(データドライブ)を組み合わせたダブルドライブ構成のストレージを採用する。

 液晶ディスプレイは前述の通り、IPS駆動方式のフルHDパネルだ。もちろん、ゲーミングPCらしくノングレア仕様になっているのも見逃せない。また、実際にi410を使ってみて強く感じたのは、キーボードの打ち心地のよさで、強めにタイプしてもしっかりと底を打つ剛性感や、ボディの幅をいっぱいに生かした余裕のあるキーピッチ、さらにキーボードバックライトまで搭載しているのがうれしい。今回はコタツでPCゲームを堪能するモバイルノートというコンセプトだが、本体重量は約2.1キロと十分持ち運べる重さに収まっているので、場所を問わず使えるオールマイティなメインマシンとしても活躍できるはずだ。

og_i410SA1-IT_003.jpgog_i410SA1-IT_004.jpgNEXTGEAR-NOTE i410のポイントは13.3型ワイドで1920×1080ドット表示に対応した広い表示領域(写真=左)。IPSパネルの広い視野角も目を引く(写真=右)

og_i410SA1-IT_005.jpgog_i410SA1-IT_006.jpg天板はマット調のしっとりとした手触り。高い性能を予感させる直線を取り入れたシンプルなデザインも好印象だ(写真=左)。剛性感のあるキーボードはバックライトも搭載(写真=右)

 さて、今回のコンセプトに照らすと、正直なところこのベースモデルで過不足はない。ノートPCなので、もともとBTOできる項目が少ないのも原因だが、正直ここからスペックに手を入れる必要はなさそうだ。ただし、それでは製品型番に「-IT」がついたコラボモデルとして少し残念なので、例によってG-Tune担当の杉澤氏を呼び出し、何かお得なグレードアップができないか交渉してみた。ITちゃんコラボモデルと同じように「もう1度オリジナル天板で作ってくれ」としつこく頼んでみたが、今回は残念ながら実現はできず。その代わり、無線LAN機能を無償でIEEE802.11acに変更してくれた。BTOでは+3990円のメニューなので結構お得。今はまだ環境がそろっていない人でも将来的により高速な通信が期待できるのがうれしい。

製品名NEXTGEAR-NOTE i410SA1-IT
CPUインテル Core i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)
チップセットIntel HM87 Express
グラフィックスNVIDIA GeForce GTX765M(GDDR5 2GB)
メモリDDR3-SODIMM 16GB(PC3 12800×2)
ストレージ128GB SSD(m-SATA)+1TB HDD(5400rpm)
ディスプレイ13.3型ワイド(1920×1080ドット)/非光沢
無線Dual Band Wireless-AC 7260 (IEEE802.11ac/a/b/g/n対応) +Bluetooth V4.0+LE
OS64ビット版Windows 8.1
価格13万9860円

 それでは実際に新生FF14をプレイしてみよう。

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楽天が東証1部に JASDAQスタンダードから

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 東京証券取引所は11月26日、JASDAQスタンダード上場中の楽天を市場第1部に変更すると発表した。変更は12月3日付け。

 同社はECサイト「楽天市場」を運営。2000年にJASDAQに上場した。26日終値ベースの時価総額は1兆8986億円で、JASDAQスタンダードで1位、国内全市場で48位。

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工場設備を守るには「ホワイトリスト」と「多層防御」で――トレンドマイクロ

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トレンドマイクロ

 トレンドマイクロは、「システム コントロール フェア(SCF) 2013」(2013年11月6日〜8日、東京ビッグサイト)にセキュリティ専門ベンダーとして唯一出展。注目度が高まる制御システムセキュリティについての啓蒙と、それに対する同社のソリューションを紹介した。

 2010年に起こった中東の原子力関連施設を狙った「Stuxnet(スタックスネット)」以来、産業制御システムに対するセキュリティの脅威は急速に高まっている。従来は安全だと思われていた制御系システムがサイバー攻撃を受ける可能性があることをあらわにしたからだ(関連記事:ググるだけで水圧バルブを直接操作可能!? ——制御系システムの「危うい現実」)。



実際に日本で生産が止まったケースも

 これらを背景に、トレンドマイクロでは制御システムに対するセキュリティへの提案強化を進めており、SCF2013にも初出展した。トレンドマイクロ 事業開発本部 ビジネスマネジメント部 マーケティングマネジメント課 担当課長代理 上田勇貴氏は「制御システムへの脅威は確実に増しており、今後さらに大きな問題を引き起こす可能性がある。実際に日本でも生産を停止したケースなどもあり、そういう脅威の現状を紹介している」と話す。

トレンドマイクロブースSCF2013でのトレンドマイクロのブース。脅威動向コーナーとセキュリティソリューションコーナーの2つで制御システムでのセキュリティの必要性を訴えた

 同社ブースでは今回のSCFでは「脅威動向コーナー」と「セキュリティソリューションコーナー」を用意し、脅威動向コーナーでは海外や国内の脅威の現状と、実際の被害などの状況を紹介。安全だと思われていた制御システムが決して安全でないという現状を訴えた。

 「制御システムは『ネットワークとして閉じた状況だから安全』や『無事動いているから安全』などの認識があったが、その状況が安全だとは言い切れない環境になっている。そういう状況を広く啓蒙を進めたい。実際にブースへの来場者もとても危機感を持っている人がいる一方、こういう現状に驚く人もいて、認識はさまざまだ」(上田氏)。

「止めないで守る」と「多層防御」

 またセキュリティソリューションコーナーでは、これらの脅威に対する同社のソリューションを紹介。止まると生活インフラに影響を及ぼしたり、事業への被害が大きい制御システムでは「止めずに守る」ということが必要になる。加えて、企業セキュリティの基本でもあるネットワークセキュリティに加え、各端末でセキュリティを実施する「多層防御」という考え方も重要だ。

 これらに対しトレンドマイクロでは、制御システム向けのロックダウン型セキュリティソフトとして「Trend Micro Safe Lock」を展開。これは特定の用途にのみシステムを使用できる「ホワイトリスト型」のセキュリティ対策ソフトだ。これは、「安全だ」というファイルやアプリケーションを登録する「ホワイトリスト」を作成し、そのファイルやアプリケーション以外は使用できないようにするというもの。セキュリティ対策としては、マルウェアなどを特定して“悪いふるまいのプログラム”を特定する「ブラックリスト型」が一般的だが、安定運用に影響を及ぼす可能性があり、制御システムセキュリティには不向きだとされている。

 また「多層防御」については、インストール不要のUSB型のウイルスチェッカーである「Trend Micro Portable Security」や、USBメモリ内へのウイルスの混入や感染を防ぐ「Trend Micro USB Security」などをアピール。PC端末だけでなく、USBや各種外部記録端末全てに保護機能を持たせることを提案した。

システムコントロールフェア2013特集

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The Microsoft Conference 2013開催、「デバイス&サービス」「クラウドOS」を押し出す

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 2013年11月21〜22日の2日間、The Microsoft Conference 2013が開催された。直近のマイクロソフトおよび日本マイクロソフトの戦略やビジョン、次期製品の情報などが日本向けに一度に公開されるイベントだ。

 今年のマイクロソフトは話題が盛りだくさんであることは読者であれば周知のことだろう(下記関連記事参照)。

mhss_mskkhiguchi.jpg基調講演で登壇した日本マイクロソフト 代表執行役社長 樋口泰行氏は、日本国内データセンター開設時期について「2014年前半、なるべく早い時期」と発表した(関連記事1関連記事2

 クラウドインフラ環境に関しては、Windows Server 2012 R2正式ローンチ後の動向やWindows Azureサービスの拡大が挙げられる。開発環境に関しては、Visual Studio 2013や周辺サービス類が発表になっている。また、またWindows OSに関しては、先ほど挙げたWindows Server 2012 R2に加えて、Windows 8.1をリリースしたばかりだ。一方で、インタラクティブなデバイスとしては、タッチスクリーンに対応したWindows 8.1やSurfaceだけでなく、ゲーム機であるXbox 360用のコントローラから出発したKinectと、そのSDKにより、多様なサービスが生まれてきている。

 基調講演では、「デバイス&サービス」「クラウドOS」というメッセージを押し出す同社の最新テクノロジを見ることができた。本稿では、それらをダイジェストで紹介する。

mhss_numoto.jpg基調講演で登壇した米マイクロソフト コーポレート バイス プレジデント サーバー&ツール マーケティング グループ 沼本健氏は、「クラウドOS」ビジョンとそれを支える4つの柱である「データセンターの変革」「あらゆるデータに対する洞察」「ユーザー中心のIT」「ビジネス アプリの最新化」についての講演を行った

Dynamics CRMもKinect連動、Lync埋め込みでリアルタイムコミュニケーションも

 下記画像は、同社製品を組み合わせた医療情報システムのデモだ。まずはKinectを利用した手話コミュニケーションを披露した。

 人体の関節部位などを判定して動作を読み取るKinectの仕組みならではだが、手話における手の動きを解析し、翻訳して文字化する仕組みだ。同じKinectを使い、内臓器官の3次元モデルを重ね合わせるデモもあった。

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 現在、既にWindows 8.1に対応した多様なBluetoothデバイスが登場している。一般的なマウスやキーボード、ヘッドセットなどだけでなく、POS端末向けのデバイスや医療機器も含まれる。デモでは、このうちBluetooth接続の心拍・血圧計を利用して、リアルタイムで患者の情報をWindows Azure上のDynamics CRMに取り込んでいた。

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 また、Dynanmics CRM上でリアルタイムコミュニケーションツールであるLyncを埋め込んで、遠隔地の医師の指示を仰ぐデモもあった。ここではレントゲン画像などを4Kタブレットで共有している。診断用の画像データを高い解像度のまま共有することで、細部の疾患などについても遠隔地で検証できる。

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BIインターフェイスとしてのExcel

 続いては、最近話題のオープンデータ活用にならい、ダムの貯水情報をリアルタイムで取得してグラフ化するというシナリオでPowerBIなどのデモが行われた。

mhss_map.jpg

 デモを見る限り、データ取得に際しては、該当WebページのURLを直接入力すれば「Power Query」が持つHTMLパーサが公開データを「いい具合に」読み込んでくれるようだ。ダムの貯水データを取り込む手続きはほぼマウス操作のみで実現した。地理情報とのマッピングでは「Power Map」機能で詳細な座標情報がなくても「地名」から位置を自動判定するため、ワンクリックで可視化できる。

 この他、SQL Server 2014についての言及があった。SQL Server 2014の目玉機能の1つが、OLTP処理高速化を目指した新しいインメモリ処理エンジン「Hekaton」だ。現在CTP2版が公開されている(正式リリースは2014年上半期とされている)。

 SQL ServerはBIエンジンといったデータ分析に利用できるコンポーネントなど、周辺機能が同梱されている点が特徴の1つでもある。また、直近では、ストレージI/O高速化を狙ったSSD Applianceを各社が提供し出している。これらに加えて、インメモリ処理エンジンが利用できるようになれば、従来のトランザクション系処理と並行して、高速なデータ分析が可能な環境がオールインワンで利用できるようになる。

 既に早期導入ユーザーからの検証結果が集まっており、その中には既存のOLTPと比較して約30倍も処理が高速化している事例が出ているという。

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「Miix 2 8」──「ライバルより、“かなり”軽量」な8型Windows 8.1タブレット

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ココが「○」
・8型Winタブ/ライバル機より軽量
・Bay Trail-T/10時間動作
・Office付き実売4万円台/低価格
ココが「×」
・外部ディスプレイ出力がない
・Miix 10のような専用K/Bはなし
・下位モデルはお得感が少な目

はじめに:最近話題、8型サイズのWindows 8.1タブレット

Miix 2 8(59399891)8型Windows 8.1タブレット「Miix 2 8」。ラインアップは、Office Home and Business 2013+64Gバイトストレージ仕様の上位モデル(実売4万7800円前後)とOffice Personal 2013+32Gバイトストレージ仕様の下位モデル(実売4万2800円前後)がある

 Bay Trail-T世代のAtom Z3000シリーズとWindows 8.1をベースに、実売4万円台から購入できるコストパフォーマンスの高さをポイントとするWindowsタブレットが活況だ。レノボ・ジャパンからもWindows 8.1タブレット「Miix 2 8」が登場する。

 Miix 2 8は、ミークス ツー エイトと発音し、既存のキーボードドック兼スタンド付き10型Windowsタブレット「Miix 10」のボディサイズを8型へ小型化しつつ、基本システムを開発コード名:Bay Trail-Tと呼ばれるインテルのタブレット向け省電力プロセッサ Atom Z3000シリーズと、Windows 8.1を搭載する新たなラインアップとして展開する。

 本体サイズは131.6(幅)×215.6(高さ)×8.35(厚さ)ミリ、重量は約350グラム。ラインアップはOffice Home and Business 2013+64Gバイトストレージ仕様の上位モデル「59399891」と、Office Personal 2013+32Gバイトストレージ仕様の低価格モデル「59404411」の2モデルを用意する。発売時実売価格は上位が4万7800円前後、下位が4万2800円前後となる。

 基本仕様は、開発コード名:Bay Trail-T世代のタブレット向けSoCとWindows 8.1の組み合わせで動作するWindowsマシンだ。CPUはAtom Z3740(1.33GHz/最大1.86GHz)、メインメモリは2Gバイト(LPDDR3)、ストレージは64GバイトeMMC、ディスプレイは1200×800ドット表示で10点マルチタッチ対応の静電タッチパネルを備えた8型ワイドIPS液晶パネルを採用する。


ボディと製品概要:慣れたWindowsで扱える 手ごろなタブレットに/もちろんPCにも

Miix 2 8の外観Miix 2 8を縦位置で手にしたところ8型サイズのため、ほどよく小型で軽い。このくらい軽いなら、立って片手で持つ通勤時列車移動中なども重くて疲れることなく活用できそうだ
Miix 2 8の縦位置+Modern UIを表示Miix 2 8の背面本体サイズは131.6(幅)×215.6(高さ)×8.35(厚さ)ミリ。前面ディスプレイの下部に「Windowsキー」が機能するタッチセンサーがある。背面はつや消しシルバーの金属素材。突起類なくスパッと平らないさぎよい見た目、そしてサラサラとした手触りが心地よい。上部に500万画素リアカメラとスピーカーがある
Miix 2 8の上面Miix 2 8の下面上面はヘッドフォン/マイク兼用の3.5ミリ端子がある。下面にインタフェースはない
Miix 2 8の左側面Miix 2 8の右側面左側面にはインタフェースなし。右側面は内蔵マイク、電源ボタン、ボリューム調整ボタン、microSDスロット、Mini USB(OTG対応)が備わる。microSDスロットの横にSIMカードスロットがあるのだが、日本市場向けではスロットがふさがれている。海外モデルには3Gデータ通信モジュール内蔵モデルもあるが、日本市場では「投入予定なし」とのこと。日本は比較的LTE化が進んでいるため「日本では、3Gのみではなく、もはやLTE対応でないと……」(櫛田部長)というのが理由だ
Miix 2 8の主な仕様
製品名Miix 2 8(59399891)Miix 2 8(59404411)
メーカーレノボ・ジャパン
OS32ビット版Windows 8.1
本体サイズ(幅×高さ×厚さ)131.6×215.6×8.35ミリ
重量(実測値)約350グラム(340グラム)
画面サイズ(液晶方式)8型ワイド(IPS)
アスペクト比16:10
タッチパネル静電容量式・10点マルチタッチ対応
デジタイザ
ディスプレイ解像度1280×800ドット(約188ppi)
CPU(コア数/スレッド数)Atom Z3740(4/4)
動作周波数1.33GHz/最大1.86GHz
チップセットCPU内蔵
vPro
GPUCPU内蔵
メモリ2Gバイト(LPDDR3/最大2Gバイト)
メモリスロット(空きスロット数)内蔵(0)
ストレージ(評価機実装)64GバイトeMMC(Samsung「MCG8GC」)32GバイトeMMC(─)
無線LANIEEE802.11a/b/g/n(Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter)
BluetoothBluetooth 4.0
NFC
センサー加速度センサー、光センサー、コンパス、ジャイロセンサー、GPS
有線LAN
ワイヤレスWAN
キーボード
キートップ仕様・形状
キーピッチ
キーストローク
キーボードバックライト
ポインティングデバイス
主なインタフェースMicro USB×1(OTG対応/充電端子兼用)、microSDスロット、ヘッドフォン/マイクコンボ(3.5ミリ)、Webカメラ(イン200万画素/アウト500万画素)
メモリカードスロットmicroSD
SIMカードスロット─(スロットはふさがれている。日本市場向けモデルは投入の予定、現時点なし)
その他カードスロット
スピーカー(音質補正ソフトウェア)モノラル(─)
マイクモノラル
指紋センサー
セキュリティチップ
セキュリティロックポート非搭載
バッテリー動作時間約10時間
バッテリー仕様17.5ワットアワー
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ)─(後日調査)
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み)─(後日調査)
ACアダプタ出力仕様5ボルト/2アンペア
ACアダプタ対応電圧100〜240ボルト(50/60Hz)
DC端子形状USB Micro-B
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側)USB Standard-A
防水/防滴
カラーバリエーションシルバー
オフィススイートOffice Home and Business 2013Office Personal 2013
価格オープン(発売時価格4万7800円前後)オープン(発売時価格4万2800円前後)
発売日2013年12月6日

Miix 2 8(64GBモデル)のデバイスマネージャ画面Miix 2 8(64GBモデル)のデバイスマネージャ画面Miix 2 8(64GBモデル)のデバイスマネージャ画面Miix 2 8(64GBモデル)のデバイスマネージャ画面Miix 2 8(64GBモデル)デバイスマネージャ画面の一部

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第34回 紅葉を鮮やかにするiPhoto実践テクニック

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 紅葉が山から街に下りてきて、ちょっとした公園でも赤く染まったきれいな紅葉を楽しめる今日このごろ。きれいに色づいた紅葉を見つけたので、スクエアモードで撮ってみた。

photo

 ちなみにこれ、ただ撮ったじゃなくてちょいと工夫してる。

 普通に撮ろうとすると、ピントが背景に合っちゃうのだ。こっちは手前の葉っぱにピントを合わせたいのに。カメラのオートフォーカスの構造上、ピントを合わせたいモミジには日が当たってなくて背景は陽射しを浴びて明るいってときに、ついくっきりした背景にピントが合っちゃうケースは多いのだ。タッチAFしても、葉の隙間からみえる背景にピントが合っちゃう。

 で、このときは、右手にiPhoneを構え、左手を葉っぱの位置にまで伸ばし、手のひら(モミジのはっぱよりはでかい)の位置で画面を長押し……これで手のひらの位置にピントと明るさが合う、AF/AEロック状態になるので、手をひっこめてあらためて撮影したのである。ピントが背景に抜けちゃうときのちょっとした技。

紅葉写真をiPhotoでもっと真っ赤に

 せっかくの紅葉写真、もっと鮮やかできれいな紅葉にして目立たせたい。だってわたしの目には真っ赤に見えたんだ、ってことで、iPhotoの出番である。

photo

 まずは色を直したいので「カラー」を選択。本体を横に向けると各パラメータを直接いじれるので横向きでの操作がお勧め。ホワイトバランスを日陰モードにし(少し赤みがます)、彩度を上げ、とにかく、モミジが目立つように調整。分かりやすいよう、ちょっとやりすぎてみました。

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 で、肝心の葉っぱがちょっとブレていてくっきりしないのでそこだけシャープにする。「ブラシ」の出番である。「ブラシ」は指でなぞったところに指定した効果をかけるもので、部分的に明るくしたり暗くしたり、シャープにしたりボカしたりできるのだ。

photo2本指で拡大して指でなぞりながら効果を加えていく

 さらに背景をボカしたり、背景の色を弱めて手前のモミジを強調させたりしてもいいかもしれないけど、今回はしてません。iPhoneの画面でそんな細かい補正までするのかといわれると微妙なとこではあるし、なかなか狙った効果を出すのは難しい。

 で、こんな感じかな、と。

 ちなみに補正をかけたらそのツールの上に青いマークがつく。

photo

 最後の仕上げは「エフェクト」。

 エフェクトを開くと、インクからアートまで10種類のエフェクトグループがあらわれる。まあどれも試行錯誤できるのであれこれ試してみるといい。よりくっきりさせるなら「ドラマ」。周辺光量を落としてトイカメラ風やビンテージ写真風にするなら「ビンテージ」。

photophotoとりあえず「ドラマ」でよりくっきりとさせてみたり、「ビンテージ」でちょっとさびた感じにしてみたり

 でもやっぱ派手なのがいいかないと「アート」で絵画風にしてみたのがこれだ。

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 仕上がったら公開でカメラロールに書きだしてもTwitterやら何やらで公開してもOK。

iPhotoを使うとできるいろんな写真

 ほかにもいくつかiPhotoであれこれいじってみたものを紹介。

 たとえば「ミニチュア効果」。こういう写真がある。

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 建物の上から、東京駅前を見下ろした写真だ。彩度を上げて派手目にして、さらには明るさを調節。そこにアートフィルタのミニチュア効果をかける。

photo彩度を上げておくのがコツ

 で結果がこれ。ミニチュアを撮影したように見えれば成功。

photo

 もうひとつ面白いのが「修復ブラシ」機能。ブラシの中にある「修復」がそうなんだけど、これも試してみよう。すごくきれいな夕焼けを発見したので撮ってみたのだ。

photo

 で、よく見ると空に1本、太い電線が横切ってる。これを消してみよう、というわけで修復ブラシの出番。こんな感じで拡大して消したいところを指でなぞっていく。

photo

 ときどき余計なところを触って失敗するけど、そういうときはiPhoneを左右に振ってやるといい。するとひとつ作業を取り消してくれる。で、あれこれ試行錯誤してみたけど、やっぱ難しいですな。がんばってこのくらいでした。一部不自然なところもありますがご容赦を。で、色をコテコテにして空もちょっと不気味な感じにして完了。

photoこういう絵になりました。

 まあこんな感じで、もしあなたがiPhotoを無料で入手できる立場にあるのなら、ぜひ使ってみるべし。写真の見栄えは、色や明るさを調節してトリミングするだけで、かなり変わる。せっかく料理を撮っても不味そうに見えたら意味ないしね。

 さらに、iPhotoならではの機能としては、「写真集作成」ってのがある。これはなかなか楽しい(まあ金はかかるけど)ので、いずれ「iPhone写真で写真集を」というテーマでやってみようかと思っております。

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「Surface Pro 2」――Microsoft純正Windows 8.1タブレットの新旧モデルを徹底検証

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ココが「○」
・第4世代Core Uシリーズでパフォーマンスとスタミナを強化
・キックスタンドとキーボードカバーでノートPC的に利用可能
・筆圧検知に対応したSurfaceペンが付属
ココが「×」
・10型クラスのタブレットとしては厚みと重みがある
・ファンを内蔵し、放熱面はAtom Z搭載タブレットより不利
・タイプカバー2のタッチパッドが使いづらい

はじめに:Microsoft純正のパワフルなWindows 8.1タブレット

tm_1311_surface_pro2_01.jpg日本マイクロソフトが国内販売する10.6型Windows 8.1タブレット「Surface Pro 2」。第4世代Core UシリーズのCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)を搭載したパワフルなタブレットで、64ビット版のWindows 8.1 Proをプリインストールしている。価格は9万9800円から

 タブレットとしてもノートPCとして使える即戦力の“2in1”デバイスが欲しいならば、やはり避けて通れない存在か——。

 2013年10月25日に国内で発売された「Surface Pro 2」は、Microsoft純正のWindowsタブレットである「Surface」シリーズの上位機種だ。下位の「Surface 2」はARM系プロセッサとWindows 8.1 RTを搭載した限定的な利用シーンに限られるタブレットだが、Surface Pro 2はx86プロセッサと64ビット版Windows 8.1 Proを備えたタブレットPCとなる。

 2013年6月7日に国内販売が開始された前モデル「Surface Pro」と比較して、CPUを第3世代Core(開発コード名:Ivy Bridge)のCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)から第4世代Core(開発コード名:Haswell)のCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)に移行し、性能を強化しつつ、バッテリー駆動時間を最大75%も延長したという。バッテリー駆動時間は公開されていないが、従来比で75%延長した場合は実働で約7時間となる。

 ラインアップはメモリ(LPDDR3)とストレージ(mSATA SSD)の容量が異なる計3モデル構成だ。4Gバイトメモリ搭載の128Gバイトモデル、8Gバイトメモリ搭載の256Gバイトモデルと512Gバイトモデルを用意している。上位機はSurface Proに比べて、メモリとストレージを増強しているのが見逃せない(Surface Proを含む詳細なスペック表は記事末に掲載)。

 今回はSurface Pro 2とSurface Proの128Gバイトモデルを入手し、Surface ProをWindows 8.1にアップグレードした状態にしてパフォーマンス、バッテリー駆動時間、動作時の騒音、ボディの発熱をじっくりテストし、その結果を比較する。

ボディと製品概要:剛性感あるVaporMgのボディに豊富な機能を搭載

 まずは写真とともにSurface Pro 2の概要をチェックしていこう。

tm_1311_surface_pro2_02.jpgtm_1311_surface_pro2_03.jpgSurfaceシリーズの特徴である背面のキックスタンドを立てて、オプションの磁力で吸着するキーボードカバー(タイプカバー2)を取り付けた状態。本体サイズは前モデルの「Surface Pro」と同じで、約275(幅)×173(奥行き)×13.5(高さ)ミリ、重量は約907グラムだ。第4世代Core UシリーズのCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)をはじめ、Ultrabook相当の高性能を備えているため、Windowsタブレットとしては厚さと重さがある。もちろん、加速度、ジャイロ、電子コンパス、照度といったタブレット向けのセンター類は内蔵している(GPSは非搭載)
tm_1311_surface_pro2_04.jpgtm_1311_surface_pro2_05.jpg1920×1080ドット(フルHD)表示の10.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載(写真=左)。画素密度は約208ppi(ppi:1インチあたりのピクセル数)と、Retinaディスプレイクラスには至らないが、表示の精細さに不満はない。10点マルチタッチと電磁誘導式のデジタイザを備えている。収納式のキックスタンドを備えた背面はフラットなデザインで、カラーはブラック(メーカーの呼称は「チタンカラー」)で統一されている(写真=右)。約92万画素のインカメラとアウトカメラを内蔵する。昨今はカメラの画質に注力したタブレットも見られるが、Surface Pro 2のカメラはそれなりの写りだ。チャットや画像メモ、SNSへの気軽な投稿などの用途ならば問題ないだろう
tm_1311_surface_pro2_06.jpgtm_1311_surface_pro2_07.jpg上面には電源ボタンを配置。下面にはキーボードカバーを装着するコネクタを備えている
tm_1311_surface_pro2_08.jpgtm_1311_surface_pro2_09.jpg左側面にフルサイズのUSB 3.0、音量ボタン、ヘッドフォン出力端子を装備(写真=左)。右側面には、Mini DisplayPort出力、SDXC対応のmicroSDメモリーカードスロット、ACアダプタ接続用のDC入力が並ぶ(写真=右)。通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0を標準搭載する
tm_1311_surface_pro2_10.jpgtm_1311_surface_pro2_11.jpgキーボードカバーも第2世代に進化した。「タイプカバー2」(1万2980円)は、ハードウェアキーボードとタッチパッドに加えて、新たにキーボードバックライトを搭載しながら、厚さを5.4ミリ(従来は6ミリ厚)に抑えた(写真=左)。「タッチカバー2」(1万1980円)は、感圧式キーボードのセンサー数を大幅に増やし、キーボードバックライトも搭載しながら、厚さを2.75ミリ(従来は3.25ミリ厚)に薄型化した(写真=右)
tm_1311_surface_pro2_12.jpgtm_1311_surface_pro2_13.jpg1024段階の筆圧検知に対応した電磁誘導式のSurfaceペンも付属する(写真=左)。ペンは右側面に磁力で吸着したまま持ち運べるが、装着時は側面のDC入力端子などが隠れてしまう。付属の48ワットACアダプタは、実測でのサイズが50(幅)×94(奥行き)×29(高さ)ミリ、ケーブル込みの重量が約244グラムとまずまずの小ささ(写真=右)。ACアダプタにアクセサリ充電用のUSBポートを装備しているのは気が利いている。本体には約42ワットアワーのバッテリーを内蔵する(着脱不可)
tm_1311_surface_pro2_41.jpgtm_1311_surface_pro2_42.jpgSurface Pro 2のWindows 8.1スタート画面。より小さいサイズのタイルを置けたり、背景を細かくカスタマイズできるようになった。ちなみに、デスクトップと同じ壁紙にすると、デスクトップとスタート画面の遷移の違和感が少なくなる
tm_1311_surface_pro2_43.jpgtm_1311_surface_pro2_44.jpgSurface Pro 2のプリインストールアプリ一覧。Windows 8.1ではスタート画面を上にスワイプするだけで、アプリ一覧画面に移動できるようになった。Office Home & Business 2013は初回起動時に、パッケージに付属するライセンスキーを入力してアクティベーションする必要がある。シンプルな付属ソフトウエアの構成に好感を持つユーザーは少なくないだろう。また、SkyDriveの2年間200Gバイト無料特典、Skypeの12カ月無料特典(世界61カ国の固定電話かけ放題プラン/Skype WiFi 12カ月無料)も付属する
tm_1311_surface_pro2_45.jpgtm_1311_surface_pro2_46.jpgデスクトップ画面も余計なアイコンがなく、64ビット版Windows 8.1 Proの素の状態に近い(画像=左)。左下にWindowsボタンが復活しているのが目を引く。画素密度が高いSurface Pro 2はスケーリングの初期設定が大(150%)になっており、デスクトップのアイコンや文字が見やすいサイズで表示される。Windows 8.1ではマルチディスプレイ環境において、画面ごとにスケーリングの拡大率を設定可能になった(画像=右)
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社内ソーシャルコラボに失敗した企業の4つの共通点

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企業内コラボレーションに失敗する企業は山ほどいる

 ソーシャルコラボレーションの運用を始めている企業で、肝心のユーザーがその取り組みを認知していないことが多いことを示す研究が、このほど明らかになった。現在、企業の従業員が周りの人間とコミュニケーションを図る手段は、FacebookTwitterはもちろん、インスタントメッセージング(IM)サービス、携帯電話のメール(SMS)、古き良き電子メールに至るまで、過剰ともいえるほどに数多く存在する。大人数のチームで協力しながら作業を進めることを嫌がる従業員はあまりいない。大勢で取り組むことで効率よく仕事ができるからだ。それなのに、自由に使える全社規模のコラボレーションツールを積極的に利用する動きが見られないのはなぜだろうか。

 企業の従業員がコラボレーションツールを歓迎していない理由を探って、コラボレーションツールを使わせようとしている側の問題点を見てみよう。

1. ツールの存在をユーザーに知らせない

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