Quantcast
Channel: ITmedia TOP STORIES 最新記事一覧
Viewing all 17593 articles
Browse latest View live

Twitterはテレビの脅威ではなく、可能性を拓くデジタルツールだ

$
0
0

 dmg::events Japan社が主催する「ad:tech tokyo 2013」が9月18日〜19日、東京・千代田区で開催された。1日目のセッション「 The Social Soundtrack」で登壇したTwitterのチーフメディアサイエンティストかつ、Bluefin Labsの共同創設者であるデブ・ロイ氏は、同時体験ができるテレビとソーシャルな体験を作り出すTwitterが融合することで、人々が相互に情報を共有し合うようになり、結果的にテレビの影響力やリーチ力が高まっていくと述べた。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


iPadよりも革新的――アナリストがSamsungに軍配を上げた理由

$
0
0

 市場調査会社である米ABI Researchは「タブレットを販売している大手メーカー全社の製品を比較して、韓国Samsungの製品が最も革新的である」と結論付けた。

 アナリストたちが今回評価したメーカーの中でSamsungに最高点を与えたのは、同社製タブレット端末の豊富さが理由だ。Samsungのデバイスは、小型の7インチ画面からやや大きい11.6インチ画面まであり、しかも2種類のOSに対応している。米Appleのタブレットはサイズが2種類で、OSは1種類のみだ。

 また、Samsungはデバイスに使用する部品のほとんどを社内で製造している点も評価につながった。

“クラウド失業”に心穏やかでないIT担当者、打つ手はどこに?

$
0
0

 多くの企業が、伝統的なITインフラストラクチャから、より迅速なデプロイ、初期費用の削減、そして保守管理の負担低減を実現するクラウドサービスへの切り替えを図っている。しかし、自分たちの仕事がクラウドサービスへアウトソーシングされてパニックになっている企業のITプロフェショナルたちは、必ずしも心穏やかではないはずだ。

個人が活躍する時代が来る、そのためのインフラを作りたい――クラウドワークス吉田社長

$
0
0

 インターネットの普及とともに、「働き方」が多様化している。正社員であることが絶対とされていた時代に対して、現在はフリーランスなど、会社に属さずに仕事をする人々が増えているのだ。

 こうした働き方の変化を加速させている背景の1つに、「クラウドソーシングサービス」が挙げられる。時間や場所を選ばず、インターネット環境さえあれば、誰もが仕事を受発注できるサービスである。

 そんなクラウドソーシングサービスで、急成長を遂げている企業がある。それが、今回取材をしたクラウドワークスだ。6万人以上にもなる登録者を持つ、同社運営の「CrowdWorks」。働き方の変化をどう捉え、どのような事業戦略を打っているのか。吉田浩一郎社長に話を聞いた。

shk_cw01.jpgクラウドワークスの吉田浩一郎社長

21世紀は「個人の時代」へ

——クラウドソーシングの存在は、人々がこれまでとは異なる働き方を選択するために、もはや必要不可欠なものとなりつつあるように感じます。「働き方」の変化について、どのように感じていますか?

 21世紀は、“個人の時代”になると考えています。まず個人にとっての幸せがあり、それに対して社会が最適化する必要があると思うんです。そのため当社では、「21世紀の新しいワークスタイルを提供する」ことをミッションとしています。

 そう考え始めたきっかけは、インターネットとともにWebデザイナーやエンジニアという職業が生まれたことにありました。彼らはインターネットさえあれば業務管理ができ、本来であれば時間や場所にとらわれず働けますよね。

 しかし会社に所属していると、どうしても働き方にはルール(制約)が生まれてしまいます。例えば誰かが「24時間働きたい!」と言っても、会社では実際にそんな労働をさせることはできません。これは、私が以前他の会社で役員をしていた際にも、感じていたことです。

 これからの社会では、こうした職業の人たちが働きやすい環境を作ることが必要。そう直感し、クラウドワークスを立ち上げたんです。個人の力を最大化させることが、そのまま社会全体の活性化にもつながると考えています。

 例えば現在クラウドワークスでは、85歳の利用者もいます。実際にお仕事を受注された方でも、79歳の方がいらっしゃるんです。

 既に100歳まで生きることが普通になりつつある社会で、会社員は60〜65歳で定年を迎えます。まだ40年も人生があるのに、仕事をできなくなったらどうすれば良いのでしょうか。きっと、働きたい方はたくさんいると思います。これは高齢者に限らず、女性や若者にも共通すること。誰もが個人として活躍できる場は、社会的にも求められるものなのではないでしょうか。

フリーランスが、楽しく、安心して働くためのインフラを作りたい

——会社に所属しない働き方には、やはり不安もあるのだと思います。そうしたイメージを払拭するのに、必要なことは何なのでしょうか?

shk_cw02.jpg

 これまで「会社に所属していない」ことは、そのままワーキングプアへとつながっていました。しかし、今はもう違います。会社に頼らず、楽しく安心して仕事に取り組める環境作り。それが可能な時代なのだと思います。

 では、フリーランスは何を望んでいるのか。当社はそれが、「仕事」「教育」「保障」の3つであると考えています。

 フリーランスでも、正社員と変わらない福利厚生を得られること。そして、分からないことを聞いたり、相談したりできる相手がいること。クラウドワークスは、ただ仕事を受発注するだけの場ではなく、そのように広くフリーランスの方々に利用して頂けるインフラを目指しています。

 また、これまで仕事はお金を稼ぐことが何よりの目的となっていました。しかし現在は、お金以外の価値観を生み出していくことが大切なのだと感じています。そのためにクラウドワークスは、人々が「働く」ことで笑顔を得るためのツールになっていくのでしょう。

      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Facebookコメント

'); document.write(''); document.write(''); }; })(); //-->

モーションセンサーデバイスとは何か

$
0
0
モーションセンサーで組み込み機器がどう変わる?

 近年、Microsoftの「Kinect for Windows」をはじめとした“モーションセンサーデバイス”やその関連技術が続々と登場し、注目を集めています。「Kinect」と聞くと、真っ先に「ゲームのコントローラに置き換わる入力インタフェース」と思われるかもしれませんが、実はそうした利用以外にもさまざまな可能性を秘めているのです。

 例えば、皆さんが普段携わっている組み込み機器の開発に応用してみたらどうでしょうか? これまでにない“新しい価値”が生まれるかもしれません。

 そこで本連載では、なぜ今、モーションセンサーデバイスが注目されているのか、その理由を踏まえながら、組み込み機器開発におけるモーションセンサーデバイスの活用について考察していきたいと思います。

 記念すべき連載第1回では、モーションセンサーデバイスが注目されている理由と、ナチュラルユーザーインタフェースNUI:Natural User Interface)の概念について解説します。


モーションセンサーデバイスとは?

 モーションセンサーデバイスとは何か? 一言で表現すると“人の動き(モーション)”を検出するための装置です。例えば、モーションセンサーデバイスで「手を振る」「両腕を上げる」といった“ジェスチャー(身振り・手振り)”を認識させることで、従来のキーボードやマウスの代わりにコンピュータを操作できます。最近では、スマートフォンやタブレット端末が普及したことで、タッチパネルによる“触れる”操作はおなじみですが、モーションセンサーデバイスを用いれば“非接触”での操作を実現できます。

 ところで、「モーションセンサー」という単語を聞いて、映画やゲーム、アニメーション制作の世界で使われている「モーションキャプチャーシステム」を連想した方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 モーションキャプチャーシステムでは、人の身体に複数のマーカーを付けて、そのマーカーの位置を専用カメラで撮影することで“身体の動き”をキャプチャー(取り込んで保存)します。キャプチャーした身体の動きのデータはコンピュータに取り込まれ、映画やゲームに登場するキャラクターの“人間らしい動きの再現”に利用されます。

 モーションキャプチャーシステムとしては、Vicon Motion Systemsの「VICON」(図1)やQualisysの「Oqus」といった専用システムが有名です。現在では、映画やアニメーションの制作現場だけではなく、スポーツ分野においてアスリートの身体の動きの分析に活用したり、リハビリテーション分野において患者の歩行や動作の分析に活用したりしているそうです。

モーションキャプチャーシステム図1 モーションキャプチャーシステム(参考:Vicon Motion Systemsのケーススタディ) ※出典:Vicon Motion Systems

モーションセンサーデバイスが続々登場!!

 冒頭でモーションセンサーデバイスが続々と登場していると紹介しましたが、実際に、どのようなものがあるのでしょうか。表1に、現在入手できる代表的なモーションセンサーデバイスをまとめました。

メーカー製品名URL
MicrosoftKinect for Windowshttp://www.microsoft.com/en-us/kinectforwindows/
Leap MotionLEAP Motionhttp://www.leapmotion.com/
IntelCreative Interactive Gesture Camera Developer Kit(Intel Perceptual Computing SDK)http://software.intel.com/en-us/vcsource/tools/perceptual-computing-sdk 
http://click.intel.com/intelsdk/Creative_Interactive_Gesture_
Camera_Developer_Kit-P2061.aspx
ASUSXtion/Xtion PRO/Xtion PRO LIVEhttp://www.asus.com/Multimedia/Xtion_PRO_LIVE
PrimeSenseCarmine(PrimeSensor)/Caprihttp://www.primesense.com/
SoftKineticDepthSense(DS325/DS311)http://www.softkinetic.com/en-us/softkinetic.aspx
表1 さまざまなモーションセンサーデバイス

 ご覧のように、Microsoftの「Kinect for Windows」、LEAP Motionの「LEAP Motion」、Intelの「Creative Interactive Gesture Camera Developer Kit(Intel Perceptual Computing SDK)」など、各社から新しいモーションセンサーデバイスや関連技術が続々と登場しています。これらのモーションセンサーデバイスは、専門雑誌やWebサイトでも特集記事が組まれ、脚光を浴びています。


他にもある! ジェスチャー認識を実現するデバイス・技術

 他にも、さまざまな方式でジェスチャー認識を実現するデバイスや技術があります。例えば、赤外線の距離センサーを採用するもの、ステレオカメラで距離を測定するもの、一般的なカメラを用いソフトウェア処理(画像解析)でジェスチャーを識別するものなどです。以下にその一例を紹介します。

  • eyeSight」:ソフトウェアベースのハンドジェスチャー認識技術(eyeSight Mobile Technologies)
  • ジェスチャー認識ソフトウェア」:カメラ映像から手・指の形状を認識(PUX)
  • ZCシリーズ」:太陽光下でも使える3次元距離画像カメラ(オプテックス)
  • GREEEN」:ジェスチャー認識エンジン環境(日本コントロールシステム)


どのモーションセンサーデバイスを選択するか?

 モーションセンサーデバイスは、採用しているセンサーの方式や検出範囲、ソフトウェアの開発環境(SDK:Software Development Kit)などの違いにより、全身の動きをセンシングするのが得意なもの、近距離で指先の細かな動きをセンシングするのが得意なものなど、特徴が異なります。

 なお、代表的なモーションセンサーデバイスの機能や特徴、活用シーンについては、次回以降の連載の中で紹介していきます。

普及の決め手は価格とソフトウェア開発環境

 表1に示したモーションセンサーデバイスが注目されるようになった理由の1つは、デバイスの価格にあります。映画やアニメーションの分野で使われてきた、高精度なモーションキャプチャーシステムは、数百万〜数千万円もする非常に高価な専用機材を必要とします。これに対し、Kinectをはじめとするモーションセンサーデバイスの価格帯は、1万〜2万円程度です。デバイスを安価に入手でき、かつて専用機材でしかできなかった環境と同じようなことを容易に実現できるのですから注目されて当然です。

 さらに、モーションセンサーデバイスの登場と同時に、関連するソフトウェア開発環境やライブラリ群の整備も進み、モーションセンサーデバイスを活用したソフトウェア開発のハードルが大きく下がった点も見逃せません。デバイスの入手性が良く、開発環境が整っているという点は、開発者にとって大きな魅力です。思い付いたアイデアを気軽に実現できる環境が、今すぐにでも入手できるのです。

      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

東京ゲームショウ2013開幕――PS4、Xbox One向けタイトルが多数出展

$
0
0

 9月19日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「東京ゲームショウ2013」が開幕した。「GAMEは進化し続ける。」をテーマに、9月20日までをビジネスデー、21日と22日を一般公開日として催される。

東京ゲームショウ2013快晴の幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2013

 今年は、過去最多の33の国と地域が参加し、出展社数も過去最多の352の企業と団体(国内190社、海外162社)が出展。出展タイトル数は962タイトルとなっている。昨年同様「世界最上級のビジネスイベント」を目指し、アジア各国・地域の政府機関やゲーム関連産業団体との連携をさらに強化した。

東京ゲームショウ2013東京ゲームショウ2013開幕式でCESA会長・鵜之澤伸氏は「世界で通用するエンターテインメントはゲームである」と強くアピール

 幕張メッセの9ホール、イベントホールを利用し、会場を大幅に拡大。ファミリーコーナー、コスプレエリアを9ホールに移設したほか、人気ブースの待ち時間や配布物の情報をデジタルサイネージで表示し利便性を高めている。新設のコーナーとしては乙女ゲームコーナー、クラウドゲーミングコーナー、コスプレコーナー、インディーズゲームコーナーを設置した。

 プレイステーション 4やXbox One向けのタイトルが国内ユーザー初お披露目になるほか、スマートフォン向けタイトルが多数出展されている。

 昨年は4日間で過去最高の22万3753人の来場者数を記録しており、今年も同規模になると予想されている。入場料は一般(中学生以上)が前売1000円・当日1200円、小学生以下は無料。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Facebookコメント

'); document.write(''); document.write(''); }; })(); //-->

注目のアイコン

注目のアイコン

「VAIO Duo 13」の“最先端スライドボディ”を丸裸にする

$
0
0

驚くべき進化を遂げた“第2世代”のVAIO Duo

 ノートPCとタブレットを1台で両立できるコンバーチブル型PCは、Windows 8の発売以降、製品数を増やしつつある。その中でもソニーが2013年6月29日に発売した「VAIO Duo 13」は、最も先進的な製品の1つに違いない。

 2012年10月に発売された「VAIO Duo 11」の上位に位置するVAIOノートの新しいフラッグシップモデルで、“世界一”と“世界初”の特長を持つ。前者は、Haswellこと「第4世代Coreプロセッサー」のUシリーズと、それに最適化した省電力技術を組み合わせることで、Ultrabookで世界一となる公称約18時間のバッテリー駆動を実現したこと。後者は第4世代Core搭載PCとして、世界で初めてWindows 8のConnected Standbyに対応したことだ(いずれも2013年6月10日時点)。

 さらに、VAIO Duo 11で注目を集めた独自のスライド機構をよりコンパクトに搭載しつつ、画面サイズは大型化、ペン入力機能も強化したうえで、本体のサイズと重量はほとんど変わらない値に抑えているのだから、まさに驚異的な進化といえる。

tm_1309_duo_iv1_01.jpgtm_1309_duo_iv1_02.jpg従来機から大幅に進化した13.3型コンバーチブルPC「VAIO Duo 13」。独自のスライド機構により、タブレットモード(写真=左)とキーボードモード(写真=右)をワンアクションで切り替えて利用できる。筆圧検知に対応したペン入力も可能だ

 そんなVAIO Duo 13はどのように生まれたのか? 詳細なレビューは掲載済みだが、本特集では製品の開発コンセプトやデザイン、独特の変形機構が備わった薄型軽量ボディの秘密を解き明かすべく、開発の主要メンバー5人にインタビューを行った。特にボディの内部構造は、開発者自身の手で実機を分解してもらいながら、詳しく見ていこう。

 VAIOのフラッグシップモデルは代々、長野県安曇野市のソニーイーエムシーエス 長野テクノロジーサイトで製造されており、これに該当する「VAIO Z」や「VAIO Duo」は“安曇野モデル”と呼ばれている。今回開発チームを率いたプログラムマネージャーの笠井貴光氏は、過去に「VAIO Z(Z1Z2)」シリーズやその前身となる「VAIO type S(SZ)」シリーズなど、数々の安曇野モデルを手がけてきた実績を持つ。

 また、機構設計を行った齋藤謙次氏、電気設計を担当した土田敏正氏、デザイナーの田中聡一氏、そして商品企画を担当した山内洋氏についても、歴代VAIO ZやVAIO Duo 11の開発に携わってきた経緯があり、VAIO Duo 13がスペシャルなモデルということは、開発陣の顔ぶれからも明らかだ。最初のあいさつで「VAIO DuoをVAIO Zの領域まで引き上げるべく、皆が全力を尽くした」(笠井氏)と聞き、いやが上にも期待が高まる。

tm_1309_duo_iv1_03.jpgVAIO Duo 13を開発した主要メンバー。前列左が田中聡一氏(クリエイティブセンター ネットワークプロダクツデザイングループ NP デザインチーム)、右が笠井貴光氏(VAIO&Mobile事業本部 PC事業部 商品1部)。後列左から山内洋氏(VAIO&Mobile事業本部 VAIO企画部 商品企画課)、土田敏正氏(VAIO&Mobile事業本部 PC事業部 商品1部)、齋藤謙次氏(VAIO&Mobile事業本部 共通設計部門 1部)

スライド機構+ペンの魅力をより高めるために

tm_1212_duo11iv_01.jpg初代のスライダーハイブリッドPC「VAIO Duo 11」。VAIO Duo 13より一回り小さな11.6型フルHD液晶ディスプレイを搭載していた

 Windows 8とともに登場したVAIO Duo 11は、「PCとしての高い生産性、タッチパネルでの直感的な操作、紙のノートを代用できる高度なペン機能——これら3つが高次元に融合した新しいスタイルのPCを創出すること」を目的に製品化され、その革新性はワールドワイドで高評価を得た。

 VAIO Duo 11で最大の見どころといえば、液晶ディスプレイ部をスライドさせることで、ノートPC形状の「キーボードモード」とタブレット形状の「タブレットモード」を瞬時に切り替えて利用できる独自の“Surf Slider”(サーフスライダー)機構だ。このユニークな変形機構を備えているため、VAIO Duoには「スライダーハイブリッドPC」という特別な愛称が与えられている。

 当時のインタビューにおいて、「スライド機構を完成させたうえで、全体のバランスとスペックを確保するという優先順位で開発を進めた」と開発陣が語るように、タッチパネルが付いた11.6型ワイド液晶ディスプレイをスムーズに開閉でき、しかも十分な剛性を確保するというのは、経験豊富なVAIO開発陣にとっても大きなチャレンジだった。

tm_1309_duo_iv1_04.jpgプロダクトマネージャーの笠井氏

 第2世代のVAIO Duoを開発するにあたり、開発チームを統括した笠井氏は「VAIO Duo 11はSurf Sliderの初代機なので、とにかく安心して使っていただけるよう、スライド機構を可能な限り頑丈に作り上げた。これが無事に完成したため、次世代機ではVAIO Duo 11をリファレンスとし、品質、堅牢性を同等に保ちつつ、スライド機構をより小さく、軽くする目星がついた」と、そのスタートを振り返る。

 VAIO Duo 11の開発期間後半と、VAIO Duo 13の開発期間前半は重なっているが、開発陣はVAIO Duoという新ラインアップを育てていくうえで、初代ではまず「スライド機構を作り上げ、新しいPCの価値を創造する」、2代目は「スライド機構を洗練させ、新たなPCの価値を昇華させる」というロードマップを描いていた。そのため、笠井氏は「VAIO Duo 11発売後の市場からのフィードバックはおおむね予想通りだった。その課題の多くはVAIO Duo 13で克服できている」と強い自信を見せる。

 スライド機構の小型化は既定路線として、次の検討課題は「VAIO Duo 11と同じ画面サイズで携帯性を追求するか」、それとも「VAIO Duo 11と同等のボディサイズで画面を大型化するか」という2つの方向性だった。笠井氏は「VAIO Duoがスライド機構とともに大事にしているペンの価値をより高めるには、紙のノートに近いサイズ、VAIO Duo 11より広いスペースを存分に使って書けることが重要」と考え、後者を選択する。

 こうして初代機より画面が一回り大きな13.3型ワイド液晶ディスプレイを採用した2世代目のスライダーハイブリッドPC、「VAIO Duo 13」の開発が本格的にスタートした。

tm_1306_duo13_r2_01.jpg新モデルのVAIO Duo 13(右手前)と、従来モデルのVAIO Duo 11(左奥)。VAIO Duo 13は「Surf Slider」デザインを維持しながら、画面サイズを大型化し、バッテリー駆動時間を大幅に延ばしながら、フットプリントと重量をVAIO Duo 11に近いレベルまで抑えた

tm_1306_duo13_r1_17.jpgtm_1306_duo13_r1_18.jpgtm_1306_duo13_r1_19.jpgタブレットモードからキーボードモードに切り替わる様子。液晶ディスプレイ部がスライドしながら立ち上がり、キーボードが現れる

 なお、一部のユーザーにとっては残念な報告だろうが、現時点でVAIO Duo 11をVAIO Duo 13と同様の新設計スライドボディにモデルチェンジする予定はないという(今後11型クラスのコンバーチブルPCは、IFA 2013で発表された「VAIO Tap 11」が担うものと予想される)。

tm_1309vaio_tap11_01.jpgtm_1309vaio_tap11_05.jpg独ベルリンで開催された家電見本市「IFA 2013」に先立ち、ソニーは現地で11.6型Windows 8タブレット「VAIO Tap 11」を発表。フルピッチのワイヤレスキーボードと筆圧検知対応のペン入力機能を備えている。日本での発売は未定だ

iconiconiconicon
      1|2|3|4|5|6次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

トレンドマイクロ、プライバシー保護を強化した新「ウイルスバスター」シリーズを発表

$
0
0
trend01.jpg最新版製品を発表する大三川彰彦取締役副社長

 トレンドマイクロは9月19日、コンシューマー向けセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」シリーズの最新機能およびサポートサービスの強化を発表した。SNS対応やプライバシー保護の強化を図っている。

 Windows/Mac向けセキュリティソフト「ウイルスバスター クラウド」の最新版ではSNSのプライバシー設定のチェックと推奨される設定を適用する「プライバシー設定チェッカー」機能を強化。従来のFacebookに加え、TwitterとGoogle+にも対応している。ダウンロードファイルのリスクを評価する「コミュニティインテリジェンス」機能もWebブラウザ経由のダウンロードファイルに加え、メールの添付ファイルも評価できるようにした。Windows 8.1への対応やリアルタイムスキャン時間の短縮化(最大約17%)も図っている。

 また、「ウイルスバスター クラウド + 保険&デジタルライフサポート」も新たに提供。PCや主要なアプリケーション、SNSなどの操作方法やプライバシー保護の設定などをアドバイスするもので、毎日午前9時〜深夜0時まで電話やメールで対応するという。

trend02.jpgSNS対応を強化した「プライバシー設定チェッカー」機能

 モバイル向けセキュリティアプリの「ウイルスバスター モバイル」最新版では「トレンドマイクロ プライバシースキャナー」アプリ(Google Playで公開)と連携、「プライバシー設定チェッカー」と同様にFacebookにおけるプライバシー設定のチェックと推奨される設定の適用をモバイル端末からもできるようにした。ウイルススキャンでは同社のクラウド型脅威データベースと連携して端末に置くパターンファイルのサイズを小さくし、スキャン時間の高速化と最新の脅威への対応の迅速化を図っている。

 サポートサービスでも新たに「おまかせ!スマホお探しサポート」を提供。同社の担当者に電話で連絡すると、紛失・盗難に遭った端末の所在を捜索したり、遠隔操作で消去したりする。

trend03.jpgモバイル端末からもFacebookのプライバシー設定をチェック可能に

 パスワード管理ツールの「パスワードマネージャー」最新版では新たにMacへ対応し、不正なWebサイトへのアクセスを防止する機能やWebベースの管理コンソール機能を提供する。このほか、10月下旬以降にWindows ストアアプリの「トレンドマイクロ コネクト」もリリースする予定。最新のセキュリティ情報をユーザーに提供したり、同社製品をインストールしている端末でのセキュリティ状態や有効期間などを通知してくれる。

 会見した取締役副社長の大三川彰彦氏は、「不正なアプリの増加や不正ログイン事件が横行しているように、昨今ではSNSやモバイルアプリにおけるプライバシー侵害のリスクが高まり、多くのユーザーが不安に感じている。最新版製品やサポートを通じてユーザーの不安を解消し、安心・安全のデジタルライフをサポートしたい」と語った。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


IE 11 for Windows 7のプレビュー版がリリース IE 10より9%高速に

$
0
0

 米Microsoftは9月18日(現地時間)、次期Webブラウザ「Internet Explorer(IE) 11」のWindows 7向けプレビュー版を公開したと発表した。特設ページからダウンロードできる。

 ie 11

 IE 11は、10月18日リリース予定の「Windows 8.1」に搭載されるWebブラウザ。Windows 7版は、Windows 8.1版のすべての機能をサポートするわけではないが、Windows 8.1版と同様のページ読み込み速度、HTML5ベースの次世代Webサイトのサポートを実現するという。なお、当初サポートするとしていたMicrosoftアカウントによる複数端末でのブラウザの状態同期機能は、少なくともこのプレビュー版ではサポートされない。

 正式版のリリースは、“今秋中”となっている。

 JavaScriptエンジン「Chakra」の採用で、WebKit SunSpiderのベンチマークでは、Windows 7版のIE 11のパフォーマンスはIE 10より9%向上している。

 bench

 Microsoftは、IE 11の新機能やパフォーマンスを体験するためのサイト集を用意している。例えばタッチ機能を使ってエベレストをバーチャルに体験できるページや、HTML 5でリメークしたAtariゲームのアーケードページなどがある。

 atari

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

「世界初」 レンズも防水のミラーレス ニコン「Nikon 1 AW1」

$
0
0

 ニコンは9月19日、ミラーレスカメラ「Nikon 1」シリーズの新製品として、防水・耐衝撃のタフネス性能を備えた「Nikon 1 AW1」を10月より販売開始すると発表した。同様に防水・耐衝撃性能を備えた交換レンズ「1 NIKKOR AW 11-27.5mm f/3.5-5.6」が付属するレンズキットのニコンダイレクト販売価格は8万9800円。防水耐衝撃レンズとしては「1 NIKKOR AW 10mm f/2.8」(4万2000円)も同時に販売開始される。

photo「Nikon 1 AW1」

 「世界で初めて」(同社)レンズ交換式デジタルカメラで防水・耐衝撃のタフネス性能を備えた。防水についてはIPX8(水深15メートルで60分以内の撮影が可能)、耐衝撃については2メートルの高さから落下に耐える(MIL-STD 810F Method 516.5-Shock準拠の同社試験をクリア)。加えてマイナス10度での利用に耐える耐寒性能も備える。同時発表のレンズ2本も同様のタフネス性能を備えている。

 レンズマウントには防水に配慮した「ニコン1防水マウント」を採用するが、既存「1 NIKKORレンズ」はもちろんのこと、マウントアダプター「FT1」を介してNIKKORレンズを装着することもできる。

photophoto

 撮像素子は有効1425万画素 CXフォーマット(13.2×8.8ミリ)の「スーパーハイスピードAF CMOSセンサー」で、ローパスレス仕様。撮像素子面に位相差AFセンサーを搭載し、コントラストAFも併用するハイブリッド式になっており、測距点は像面位相差AFが73点、コントラストAFが135点。AF固定ならば約60コマ/秒の高速連写も行える(AF追従時は最高約15コマ/秒)。

 アウトドアスポーツ時の利用も考慮されており、背面の「アクションボタン」を押しながらカメラを傾けると撮影モードの変更や再生時の画像送りなどを行えるほか、意図しないボタン操作を防ぐためのボタンロック機能などを備える。電子コンパスも搭載しており、カメラの向いている方角を画像へ記録することが可能だ。

 また、シュノーケリングやダイビングでの利用にも考慮されており、クリエイティブモードには水中撮影に適したモードを3つ(スタンダード、ダイビング、クローズアップ)新設、ホワイトバランス設定にも「水中」が用意されている。水中撮影で発生する糸巻き状のゆがみを自動補正する。内蔵フラッシュの水中利用も可能だ。

photo

 撮影機能としては既存Nikon 1シリーズを踏襲しており、シャッター半押しの間にキャプチャした写真をスロー再生して決定的瞬間だけを残す「スロービュー」や、連写した中からカメラが5枚だけ選んでくれる「スマートフォトセレクター」、シャッターを押した前後をスローモーション動画として保存する「モーションスナップショット」などの機能を搭載する。

 本体サイズは約113.3(幅)×71.5(高さ)×37.5(奥行き)ミリ、約356グラム(バッテリーおよびSDメモリカード含む)。 オプションとしては3色展開のシリコンジャケット「CF-N6000」、グリップ「GR-N6000」、液晶保護フィルム「LPS-N6000」などが用意される。

photophotoシリコンジャケット「CF-N6000」装着時

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

4万円前後の“お手頃YSP”、ヤマハ「YSP-1400」が登場

$
0
0

 ヤマハは9月19日、デジタル・サウンド・プロジェクターの新製品として、サウンドバータイプの一体型ボディー「YSP-1400」を発表した。実売4万円前後(オープン価格)と低価格ながら、「臨場感あふれる5.1chサラウンドが楽しめる」(同社)という。発売は10月中旬の予定だ。

ts_1400ysp06.jpgts_1400ysp01.jpg「YSP-1400」

 ヤマハ独自の技術で音をビーム状に送り出し、壁面の反射を利用してサラウンドを実現するデジタル・サウンド・プロジェクターのエントリーモデル。前面に8個のビームスピーカーを一列に並べ、両サイドの太い脚部にはサブウーファーを下向きに内蔵している。サブウーファー部には左右独立のキャビネットを確保し、剛性の高いバスレフダクトと合わせて豊かな重低音再生を可能にしたという。

ts_1400ysp02.jpgts_1400ysp03.jpgts_1400ysp04.jpgビームスピーカーは28ミリ径(左)。85ミリ径のサブウーファーは脚部に配置(中)。ウーファーは独立したキャビネットを設けたバスレフ式だ(右)

 「サウンドバータイプのため、高さを抑えるためにウーファーを下向きに設置した。ビームスピーカーの数が少ないため、上位モデルの定位感にはかなわないが、サラウンド感は十分。YSPならではの臨場感あふれる音場を創り出す」(同社)。

 テレビとは光デジタルケーブル1本で接続する。またテレビの赤外線リモコン信号を本体背面に受け渡す「テレビリモコンリピーター」を装備。テレビのリモコン受光部を隠してしまう場合でも問題なく操作できる。本体幅は1メートルと40インチ以上のテレビに合うサイズだ。表面処理はテレビに合わせた光沢ブラックとなっている。

YSPとして初のBluetooth搭載

 YSPシリーズとしては初めてBluetoothをサポートしたこともトピックだ。音声コーデックはSBCとAACをサポート。スマートフォンやタブレット、PCなどの対応機器とワイヤレス接続して音楽などを楽しめる。また、Bluetooth接続と電源を連動させる「Bluetoothスタンバイ」機能を備えており、スマートフォンなどからBluetooth接続を行うと本機の電源もオン、Bluetooth接続を切断した時も電源がオフになるため、電源操作の手間を省くことができる。

 専用アプリ「HOME THEATER CONTROLLER」(iOS/Android版)を使えば、スマホの画面から本体のステータス確認と操作が行える。YSP-1400の入力切り替えやボリューム操作はもちろん、映画、音楽などのサラウンドプログラム変更なども可能。さらに視聴環境を整える機能も備えており、部屋のサイズや壁までの距離、視聴位置をアプリ上で入力すれば、サラウンドビームの方向や音響処理を自動調整してくれるという。

ts_1400ysp09.jpgts_1400ysp10.jpgts_1400ysp11.jpgBluetooth接続中(左)。「HOME THEATER CONTROLLER」の画面。部屋のサイズや壁までの距離などを入力して視聴環境を整えるメニューも用意した(右)

 このほか、人の声のみを音量アップして聞き取りやすくする「クリアボイス」や、テレビ側のリモコンでYSP-1400を操作できる「テレビリモコン学習」機能なども搭載している。対応フォーマットは、ドルビーデジタル、ドルビープロロジックII、DTS、MPEG-2 AAC。入力は光デジタルのほか、同軸デジタル、アナログRCA、ステレオミニの4系統を用意した。さらに外付けサブウーファーを接続するための出力も備えている。

ts_1400ysp07.jpgts_1400ysp08.jpg背面端子と付属のリモコン

 本体サイズは、1000(幅)×96(高さ)×141(奥行き)ミリ(スタンド、ブラケット有り)。重量は約4.3キログラム。リモコン、光デジタルケーブルなどが付属する。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

もっとスマートに節電しよう!(3)システムで自動化する

$
0
0

連載第2回:「機器を買い替える」

 「スマートな節電」の基本は、電力を多く使う機器の使用量を抑えることである。そのためには、どの機器でどのくらいの電力が使われているかを把握する必要があるが、実現できていない企業が意外に多い。さほど電力を消費していない機器で節電対策を実施しても効果が小さいことは明らかだ。

「見える化」してから節電対策を

 最近は電力の使用量をわかりやすいグラフで「見える化」してくれるシステムが数多く販売されるようになった(図1)。時間帯や日ごとの電力使用量を機器の種類別に集計できるほか、ビルのフロア別や部署別の集計・分析も可能である。そのデータを見て節電対策を実施すれば、少ない手間で大きな効果を得ることができる。

mieruka1_panasonic_sj.jpg
mieruka2_panasonic_sj.jpg図1 電力の使用量をグラフで見える化した画面。出典:パナソニック

 さらに機能が進化したシステムでは、電力の使用量をもとに自動的に機器を制御することも可能だ。見える化の機能だけだと、空調の温度設定や電源のオン/オフなどの操作を人間が実行しなくてはならない。システムが常に状況を監視しながら必要な操作まで自動化できれば、よりいっそう便利である。

 例えば、電力の使用量が一定以上になったら、空調の設定温度を自動的に1度下げたり、照明の一部を消したりする。これで電力のピークを抑えることができ、電気料金も増えずに済む。高度なシステムになると、機器を制御する条件をきめ細かく設定して、優先順位に基づいて段階的に節電対策を進めることまで可能だ(図2)。

daikin_bems_sj.jpg図2 空調機器の運転モードを細かく設定する画面。出典:ダイキン工業

電気料金の単価に合わせて機器を自動制御

 電力使用量の見える化に加えて、空調や照明などの電気機器を自動制御できるシステムが「BEMS(ビル向けエネルギー管理システム)」と呼ばれるものである(図3)。電力の使用量はビル内にある分電盤から取得する方法が一般的だが、個々の機器にセンサーを取り付けて計測する方法もある。

bems_sj.jpg図3 BEMSの構成要素と主な機能

 最近では電力会社が次世代電力計の「スマートメーター」を企業や家庭に設置して、毎月の使用量を自動的に検針できるシステムの整備を進めている。このスマートメーターとBEMSを連携させると、電気料金の単価に合わせて機器を制御することも可能になる。単価が高い時間帯になったら電力の使用量を自動的に抑えられる仕組みだ。

 BEMSを提供する専門会社は「アグリゲータ」と呼ばれていて、利用する企業のBEMSからデータをネットワークで収集して分析するサービスを提供している。過去の実績と比較したり、同規模のビルとの差を分析したりして、節電の状況を診断する。さらにセンターから遠隔で監視しながら、必要に応じて機器を制御することもできる。企業の中に節電の担当者がいなくても、最適な節電対策を実行できるようになるわけだ。

家庭向けのHEMSはスマホからでも使える

 政府は中小企業を含めてBEMSを広く浸透させるために、2012年度から補助金制度をスタートさせた。少ない初期投資でBEMSを導入することができ、導入後の電気料金の削減と合わせて投資効果を発揮しやすくなっている。2014年度からは新しい補助金制度でBEMSの普及を促進する予定だ。

 BEMSと同様のシステムは家庭向けでも「HEMS」がある(図4)。HEMSに対しても国や自治体の補助金制度がある。スマートハウスと呼ばれる新しい住宅ではHEMSを標準装備している場合が多い。今後は家電製品をHEMSで制御できるようになり、外出先からスマートフォンで状況を確認したり電源をオン/オフしたりすることも可能になる。

hems_ntt_sj.jpg図4 HEMSのシステム構成例。出典:NTT

 電力会社は電気料金を値上げするのと並行して、時間帯別や曜日別に単価を変えた新しいメニューを増やしている。BEMSやHEMSを使って電力の使用量を把握することができれば、利用状況に合った最適なメニューを選んで電気料金を安く抑えることができる。次回は電力会社との契約メニューを見直して電気料金を引き下げる方法を説明しよう。

連載第4回:「契約メニューを見直す」 9月26日掲載予定

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スマホアプリの検証環境改善を目指すNTTレゾナント、クラウド検証サービス提供の背景を語る

$
0
0

 NTTレゾナントが運営する「Developers AppKitBox」は、スマートフォン向けアプリ開発者を支援するポータルサイトだ。2012年11月13日にサービスを開始し、検証のためのスマートフォンをクラウド経由で時間貸しするサービス「Remote TestKit」と、開発者に役立つ開発や検証のノウハウを提供する「Knowledge Note」を運営している。

 Remote TestKitは、NTTレゾナントが買収したベンチャー企業であるカトマックが開発、提供していたサービスだ。カトマック買収後、NTTレゾナントはRemote TestKitを中心とした開発とイノベーションを行うための企業としてNTTレゾナントテクノロジーを設立している。NTTレゾナント サーチ事業部長 兼 NTTレゾナントテクノロジー 代表取締役社長の小澤英昭氏に、Remote TestKitを提供する背景や同サービスの方向性について聞いた。

複雑化するスマートフォンの検証環境

 小澤氏は、日本の携帯電話サービスがスマートフォン中心になりつつある中、スマートフォン向けアプリの品質確認や試験工程が複雑になっている点を課題として指摘する。「スマートフォンはPCが手のひらに乗っているようなものだ。ただ、PCはほとんどがインテル製チップとWindows OSで成り立っていたが、スマートフォンはさまざまなベンダーのチップが搭載されている。OSも、Androidが普及してはいるが、OSのアップデートの頻度はWindowsの比ではない。つまり、種類の異なる端末で安定して動くアプリが生まれにくくなっている。スマートフォンアプリの開発時間の半分以上が試験工程に掛けられているといわれるほどだ」(小澤氏)

ozawa.jpg小澤英昭氏

 こうした現状の中でも、アプリの品質担保は開発者にとって重要なミッションだ。そのための効率的な仕組みとして誕生したのがスマートフォン開発者向けポータルサイトのDevelopers AppKitBox、そしてその中で中心的な役目を果たしているRemote TestKitだという。

 「スマートフォンアプリを検証するために、さまざまな種類のスマートフォンを購入して検証する開発者もいれば、手持ちのスマートフォンだけで検証する開発者もいる。いずれにしても、1開発者もしくは1企業がそろえることのできる検証環境には限界がある。そこでわれわれは、検証環境をクラウドで提供しようと考えた」と、小澤氏は同サービスを提供するに至った背景を説明した。

137種の端末がクラウドで検証可能に

 クラウド型端末検証ソリューションのRemote TestKitでは、137機種・161台の端末をそろえ、遠隔地から時間単位でスマートフォンの検証ができるようになっている。ユーザーは、PCに専用のクライアントソフトをインストールし、利用したいスマートフォンをクラウド経由で選択するだけで、PC上でスマートフォンの画面を再現しつつアプリが検証可能となる。クラウド経由で利用した端末は返却するごとに初期化されるため、情報漏えいの心配はない。

001.jpg

 PC上では、複数のスマートフォンを同時に検証することも可能だ。また、さまざまなロケーションから共同で同一スマートフォンを検証することもできるため、部署単位や拠点ごとに端末を調達する必要がない。つまり、海外拠点で開発したアプリが日本の端末に適合するかどうか、現地のエンジニアがその場で確認することもできるのだ。ただし、サービス側で用意している端末の数は限られており、同一の端末上で同時に異なる検証環境を構築することはできないため、他ユーザーと利用時間が重なると端末が利用できない可能性もある(そのため同サービスでは人気端末を複数台用意している)。新機種が発売された場合はすぐに端末を入手し、2週間でサービスを提供できるようにしているという。

 利用料金は、バウチャー形式の前払い制。エントリープランの価格は、1時間利用可能なチケットが945円。チケットの有効期限は購入日から90日間だ。

 現在、同サービスは数千人のユーザーを抱えている。小澤氏によると、利用率の高い端末は、市場で特に人気の高い端末よりも2番手、3番手に人気の端末だという。「人気機種は個人でも使っている人が多く、試験環境も整っているケースが多い。2番手、3番手に人気の端末が手元になくてRemote TestKitを利用することが多いようだ。また、特定の機種で不具合が起こったという報告を受け、ピンポイントにその機種を利用するユーザーもいる」と小澤氏は説明する。

 「Android端末は、端末によって画面サイズも大きく異なり、文字がつぶれてしまうこともある。Remote TestKitを使えば、PCから複数のAndroid端末を同時に確認して端末固有の表示崩れがないか比較しながら確認できる。さまざまな端末で検証し、アプリ全体の品質向上につなげてもらいたい」(小澤氏)

002.png

 スマートフォン端末の検証サービスは、イスラエルのPerfecto Mobileを筆頭に、米Keynote Systems、国内のソニックスといった企業も提供しているというが、小澤氏は「われわれのサービスでは、1つのラックに約100台のスマートフォンを搭載している。そのためコストパフォーマンス面で有利だ」と話す。

 「例えば、Perfecto Mobileでは、カメラでスマートフォンの画面を撮影し、その情報を送信している。つまり、撮影のためのスペースも必要だ。しかしわれわれの技術は、スマートフォンに独自のアプリを埋め込むことで画面の状態をPCに転送しているため、ラックに搭載できるスマートフォンの数も多い。この独自技術がわれわれの強みだ」(小澤氏)

企業向けソリューションパッケージも提供開始

 個人・法人を問わず、アプリ開発者全体に開かれたサービスを展開するNTTレゾナントだが、2013年7月17日にはRemote TestKitの企業向けソリューションパッケージとして「Developers AppKitBox - Remote TestKit Enterprise」の提供も開始している。Enterprise版ではパブリッククラウド型とオンプレミス型を用意、接続するスマートフォンの台数に応じた年間ライセンス形態で提供する。

 小澤氏は、「スマートフォンを使った予約システムや金融取引など、直接ビジネスに影響のあるアプリを提供する企業では、アプリの不具合が機会損失やクレームにつながってしまう。こうした企業に向けEnterprise版を提供していきたい」としている。

 グローバル展開も視野に入れており、既に英語には対応済みだ。また今後は、スマートフォンだけでなくタブレット端末のサポートも検討中だという。さらに小澤氏は、「将来的には情報家電もPCと同じような役割を果たすようになるだろう。その時により良い検証環境を整えなくては、検証だけで膨大な時間と費用が掛かってしまう。品質を担保するために何らかの仕組みが必要だ」と述べ、より幅広い分野で検証環境の改善を目指していることも示唆した。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

TechTargetジャパン

iPhone 5cの予約注文数は「圧倒的ではない」と米キャリア 5s/5cとも初回入荷はかなり少ない?

$
0
0
REUTERS

 プラスティック製ボディと明るいカラーを特徴とする米Appleの新型iPhone「iPhone 5c」には「圧倒的な」予約注文は入っておらず、またiPhone 5cよりも価格が高い「iPhone 5s」も含め、新型iPhoneの初回入荷数はがっかりするほど少ない——。9月17日、米通信キャリアの関係筋がReutersにそう語った。

 Appleは9月10日、新型iPhoneとして2つの新機種、iPhone 5cとiPhone 5sを発表した。Appleはこれまで高価格端末を重視してきたが、人目を引く明るい色味のiPhone 5cはそうした従来路線からの脱却を意味している。

 Appleは13日、オンラインでiPhone 5cの予約受付を開始した。ブルー、グリーン、ピンク、イエロー、ホワイトの5色から選べ、米国での販売価格は通信サービス契約付きで99ドルから。5cと5sはいずれも9月20日に世界で同時発売される。

 情報筋によると、発売から1週間にAppleが予定している5cと5sの供給台数は極めて少なく、すべての通信キャリアへの供給が制限されている様子という。

 「予約注文も圧倒的な数とは言えない」と同筋は語る。Appleがまだ新型iPhoneの予約注文台数を公表していないことを理由に、同筋は匿名を条件に語っている。

 5sの販売価格は5cよりも高く、通信サービス契約付きで199ドルから。スペースグレイ、シルバー、ゴールドの3色から選べる。米国では、新型iPhoneは主に大手キャリア4社(AT&T、Verizon、Sprint、T-Mobile)を通じて販売される。4社の担当者はいずれもコメントを断っている。

 Appleにもコメントを求めたが、すぐには連絡が付かなかった。

copyright (c) 2013 Thomson Reuters. All rights reserved.

(翻訳責任について)
この記事はThomson Reutersとの契約の下でアイティメディアが翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。記事内容に関するお問い合わせは、アイティメディアまでお願いいたします。

(著作権、商標について)
ロイター・コンテンツは、トムソン・ロイター又はその第三者コンテンツ・プロバイダーの知的財産です。トムソン・ロイターから書面による事前承認を得ることなく、ロイター・コンテンツをコピー、再出版、再配信すること(キャッシング、フレーミング、又はこれらと同等の手段による場合を含む)は明示的に禁止されています。トムソン・ロイターは、コンテンツの誤謬又は遅延、或いはコンテンツに依拠してなされたあらゆる行動に関し一切責任を負いません。 Reuters(ロイター)及びReuters(ロイター)のロゴは、トムソン・ロイター及びその関連会社の商標です。ロイターが提供するその他のメディア・サービスについてお知りになりたい場合は、http://about.reuters.com/media/をご参照ください。

第26回 iOS7でカメラ機能のどこが変わったか

$
0
0

 2013年9月19日の早朝(日本時間)、アップルからiOS7の配布が始まったのである(iOS 7のダウンロードがスタート)。もうアップデートした人も多いはず。

 で、iOS7ではカメラアプリもずいぶん(特に見た目が)様変わりしたので、今回はiOS7のカメラアプリはどう変わったか、使いやすくなったのかどうか、という話をしてみたい。実は細かいところがけっこう変わってるので要注意なのだ。

 ちなみに、今回の検証はiPhone 5にて行っているので、スローモーション動画とか高速連写とかそういう気の利いた機能はありません。そういうのはiPhone 5sのお楽しみ、ってことで。

iOS7でカメラを起動する

 iOS6まではカメラを起動する方法は2つだった。ひとつはロック画面で「カメラアイコンを上にフリック」。もうひとつは、カメラアプリをタップして起動。iOS7も同様だ。

photophotoロック画面のデザインは変わったが(画面を右にスライドさせるとパスコードの画面になる)、右下のカメラアイコンは(小さくなったけど)健在

 さらに新しい起動方法が加わった。これを覚えておけば、iPhoneでいつどんな作業をしててもすぐカメラを起動できる。「コントロールセンター」である。

 画面の下の端を上にフリックする(通知センターの逆ですな)と、下から半透明の「コントロールセンター」がうにゅっと現れる。

photo下からうにゅっと現れるすりガラス的なコントロールセンター。ここの右下に「カメラ」アイコンがある。

 ここでカメラを起動すればOKだ。これは簡単。ぜひ覚えておきたい。

撮影のコツもちょっと変わった

 カメラを起動すれば撮るだけ。相変わらず機能はシンプル。見た目は変わったけど、特にややこしい機能が増えたわけじゃない。

 撮る前にざっと整理しておくと、HDRのオンオフはダイレクトに切り替えられるようになった。これは便利(HDRについて詳しくはこちら 「荻窪圭のiPhoneカメラ講座:第4回 “連写+合成”ができるHDR撮影を活用する」をどうぞ)。

 その代わり、グリッド表示のオンオフが「設定」アプリの中へ移動した。カメラアプリ内から切り替えられないのは面倒だけど、まあ一度セットしたら変更するものじゃないから問題ない。

 撮影ボタンは超シンプルになった。丸いだけ。

photo基本撮影画面(赤い線や文字はわたしが入れた注釈です)

 動画と写真とパノラマの切り替えはめちゃ簡単になった。(縦位置の時は)左右に画面をフリックするだけで、ビデオ・写真・スクエア・パノラマが切り替わるのだ。これはいい。

 「スクエア」は「正方形」フォーマットのこと。「写真」は従来通り縦横比が4:3だが、スクエアにすると長辺がカットされて正方形になるのだ。Instagramなどで正方形写真が普及したことに対する回答かも。

photoフルHDの動画を撮れるビデオ機能。ボタンが赤くなるので一目でわかる。動画中の静止画撮影も従来同様可能だ
photoスクエア。正方形写真を撮れる。
photoパノラマ。iOS6からあるパノラマと同じ。呼び出しやすくなった

 で、注目は通常の「写真」フォーマット。

 iPhone5+iOS6ではここに致命的な欠点があった。視野率が100%じゃなかったのだ。プレビューで見えている画面の短辺方向が足りなかったのである。4:3で撮れるのにカメラアプリで見えてるのは3:2くらいの比率で、視野率100%じゃなかったのだ。

 これがiOS7で直りました。よかったー。

photophotoiPhone5+iOS6だと撮影時に見えている構図(写真=左)と、実際に写る範囲(写真=右)が違ってた。上下(縦位置なら左右)に少し広く写ってしまっていたのだ
photophotoiPhone+iIOS7だと(当たり前のことなんだけど)、ちゃんと見えている範囲と撮影した範囲が同じ。よかったよかった

 では撮影する。

 撮影の挙動がちょっと変わったので注意が必要だ。

 iOS6までは「シャッターボタンに触った指が離れたとき」にシャッターが切れた。だからシャッターボタンに指を当ててタイミングを見計らってすっと離すという技を覚えれば、撮影するタイミングを合わせやすかったのだ。

 iOS7ではそれができません。

 シャッターボタンに指を当てっぱなしにすると「自動的に連写」になるのだ。指を離したときに撮る、ってクセをつけてた人は要注意。連写速度は秒3枚弱ってところ。まあ高速連写したい人はiPhone 5sを使いましょうってことです。

フィルタがついた

 こちらもトレンドに乗っかりました、的な感じではあるんだが、デジタルフィルタ機能がついた。数は3つ。モノクロ系が3つあるほかは、インスタントフィルム風やクロスプロセス風などレトロ系が中心。

photo9つのフィルタ。カタカナだとわかりづらいけど、名前が付いてる
photo「モノ」 普通の白黒
photo「色調」 英語だとTonal。シャドウ部が少し持ち上がって階調が滑らかになる(この例だとわかりにくいけど)
photo「ノアール」 noir。フランス語で「黒」。この写真だとわかりづらいけど。フィルム・ノワール風ってことでよいかと

photo「フェード」 ちょっと色あせた感じ。
photo「なし」 「なし」より「オリジナル」とでもした方がよかった気はする
photo「クローム」 コダクローム風(といっていい?)。ちょっとしっとりした感じの発色になる

photo「プロセス」 いわゆるクロスプロセス風。
photo「トランスファー」 不勉強でよく知らないのだけれど、写し絵とか版画って意味もあるらしいので、そういう感じなのか。色あせた古い写真の感じになる
photo「インスタント」 インスタントフィルム風

 なお、フィルタをかけた写真はiPhone上だとそのまま見られるけど、パソコンにつないでコピーすると「フィルタがかかってないオリジナルの写真」が転送されちゃう。フィルタをかけた状態で楽しむにはiPhoneで見るか、メールしたりTwitterやFacebookなどにアップするべし。それなら問題ない。

 とりあえずカメラ機能についてはこんな感じ。

 写真を閲覧する「写真」アプリはカメラより大きく進化してるので、次回にでも紹介するです。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


Firefoxのモジラ、移動式モノづくり拠点「Mozilla Bus」プロジェクトを開始

$
0
0
km_thumbnailmozillabus.jpg

 Mozilla Japanは2013年9月19日、移動式のネットワークおよびモノづくり拠点として「Mozilla Bus プロジェクト(略称:MozBus プロジェクト)」の開始を発表した。

 Mozillaはオープンソースのブラウザー「Firefox」やメールソフト「Thunderbird」など、「オープンソース」を基軸にWebの可能性を広げる取り組みを進めてきている。この理念の下、Mozilla Japanでは2012年春に「オープンを軸としたモノづくりを学び実践する場」として「Mozilla Factory」を設立。専門家や大学生、中高生などが参加し、3Dプリンタなどによるデジタルファブリケーションを用い、オープンなモノづくりの振興に取り組んできた。



いつでもどこでもモノづくり

プロジェクトを設立したMozilla Japanの代表理事である瀧田佐登子氏プロジェクトを設立したMozilla Japanの代表理事である瀧田佐登子氏

 今回新たに開始するMozBus プロジェクトは、このMozilla Factoryのプロジェクトの1つとして企画されたもの。「全ての人にWebを届ける」をテーマに、いつでも・どこでも・どんなときでも体験型ワークショップが行えるように、移動式のWebおよびモノづくり拠点を設立した。

 キャンピングカーを改造した「MozBus」は、自家発電装置の他、IPSTARの協力で衛星ブロードバンド通信によりいつでもネットワーク接続が可能。またシスコシステムズの協力により、移動式のWi-Fi基地としても活用が可能だ。

 Mozilla Japanの代表理事である瀧田佐登子氏は「Mozilla Factoryに取り組むうち、東京で開催していても参加できる人は限りがあり情報格差は根強いものがあることを強く感じた。また東日本大震災の被災地ではネットワークを使いたくても使えない状況などもある。日本全国に幅広くWebの価値を伝えていくためには移動式のプロジェクトが必要だった」とプロジェクト設立の動機を語る。

MozBusMozBus。車両もMozillaテイストにラッピングした。

 MozBus プロジェクトでは、この基盤を生かし、出張ワークショップの開催や防災インフラとしての活用、ICT教育コンテンツの研究、Webの新たな姿の研究などに活用していく方針だ。

MozBusアンテナMozBus後ろ屋根に搭載された衛星通信設備(左)と後ろの様子(右)。ワークショップの内容などに合わせて装備を入れ替えながら、活動を進めていくという。
3DプリンタPCと通信車内も改造し3Dプリンタなども設置(左)。通信環境が完備されているため、ネットワークと通じてデジタルファブリケーションやラベル印刷などが可能だ(右)

グローバルとローカルをつなぐ

 プロジェクトには、Mozilla Japanの他、IPSTAR、慶應義塾大学(SFC)、国立天文台、The OpenStreetMap Foundation Japan、シスコシステムズなどが参加。またメンターとして慶応義塾大学環境情報学部長の村井純氏、慶應義塾大学環境情報学部准教授の田中浩也氏、同筧康明氏、同大木聖子氏、国立天文台の大江将史氏、The OpenStreetMap Foundation Japanの古橋大也氏などが参加するという。

 メンターを務める村井氏は「ローカル、モビリティ、オープンが今後の大きなキーワードになってきている。グローバル化が進む一方で、実際に会うというローカルの価値は従来以上に高まってきている。そういう価値を生かして何かを生み出していきたい」と語った。

 またオランダとスイスのFabLab巡りをしているという田中氏はスカイプで参加。「Fabの世界では『ないものは作る』という発想なので、いずれはMozBusの改造をプロジェクトの中で行えたらよい」と述べていた。

 今後は、まず2013年10月12日に宮城県で「みなみさんりく復興マップづくり」を開催する他、同年10月14〜16日には岩手県で「日本災害医療ロジスティクス研修」に参加。また同年11月14〜16日に東京都の日本科学未来館で開催される「G空間EXPO」にも参加する予定だという。

 瀧田氏は「走りながら考える部分が多く決まっていないことも多いが、MozBusが壊れるまで走り続けたい。MozBusをハブにして国内外の各地域で、人と人との新たなつながりを作りたい。つながることできっと何かが起こるはずだ」と抱負を語っている。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

電力小売の自由化に向けて制度設計が始まる、送配電は事業者を3区分

$
0
0

 経済産業省が主宰する「電力システム改革小委員会」で新制度の検討を進めている。電力会社による市場の独占体制を抜本的に改革するために、政府は2016年から2020年にかけて小売の全面自由化と発電・送配電の分離を実現させる計画だ。それに伴って電気事業者の区分も刷新する。

発電は届出制、小売は登録制で事業者を拡大

 現在のところ、2016年に実施する予定の小売全面自由化のタイミングに合わせて、「発電事業者」「送配電事業者」「小売電気事業者」の3区分に再編する案が有力である(図1)。従来の区分では電力会社だけが該当する「一般電気事業者」に幅広い権限を与えているが、新制度では他の事業者にも分野ごとに同等の権限を与える。

jiyuuka1_meti_sj.jpg図1 電気事業者の区分変更案(画像をクリックすると拡大)。出典:経済産業省

 さらに事業者に対する規制や義務も見直す。発電事業者は最も簡単な届出制に、送配電事業者は条件の厳しい許可制に、小売電気事業者は登録制(申請拒否あり)にして、特に発電と小売の事業者を拡大する狙いだ。このうち送配電事業者は事業規模によって第1種〜第3種の3段階に分ける案が検討されている。

 第1種の事業者は現在の電力会社の送配電部門を想定している(図2)。離島を含めて地域全体に同等のサービスを提供することが義務づけられる。第2種は電源開発(J-POWER)など大規模な発電事業者の送電部門が該当し、他の事業者からの電力を利用者に供給する「振替供給」を義務づける。ただし振替供給の場合は電力会社のように利用者側の需要の変動に合わせて供給量を調整する必要はない。

 事業規模が最も小さい第3種は新規事業者が多くなる見込みだ。特定の地域に限定して自営の送配電設備を使ってサービスを提供するケースである。第3種だけは送配電事業者の中でも義務が少なく、届出制か登録制になる可能性が大きい。

jiyuuka2_meti_sj.jpg図2 新制度における事業者の区分とイメージ(画像をクリックすると拡大)。出典:経済産業省

 このところ社数が増えている「新電力」(正式には「特定規模電気事業者」)は小売電気事業者として登録するほか、自営の設備があれば第3種の送配電事業者や発電事業者としても届け出あるいは登録することになる。

自由競争で安い電力を供給可能に

 新制度に移行すると、電力市場の構造は大きく変わる。特に重要な点は発電と送配電が分離・独立することである。これにより小売電気事業者は最も条件の良い発電事業者から電力を調達して、送配電事業者を経由して顧客(需要家)に電力を販売できるようになる(図3)。その結果、安い電力を供給しやすくなり、事業者間の競争が生まれる。

jiyuuka3_meti_sj.jpg図3 発電・送配電・小売電気事業者で形成する電力市場の構造。出典:経済産業省

 ただし日本全国の家庭が対象になる小売の全面自由化にあたっては、2〜4年程度の経過措置を設けて、適正な競争状態になるまでは従来と同様に電力会社の料金を規制する方針だ。その場合でも自由料金制の併用を認めるなど、競争を加速させるための施策を実施する。

 政府は小売全面自由化を盛り込んだ電気事業法の改正案を2014年の通常国会に提出する予定で、それまでに具体案を固める必要がある。電力市場を改革するための電気事業法の改正は3段階に分けて実施することになっている。

 第1段階は全国レベルの需給を調整する「広域系統運用機関」の設立で、この10月に開く臨時国会で成立する見通しだ。第2段階の「小売全面自由化」は2014年、第3段階の「発送電分離」は2015年の通常国家に改正案を提出して成立を目指す。これからの2年間が改革に向けた大きな節目になる。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

キヤノン初、B5モバイルLEDプロジェクター「LE-5W」――PCなしでプレゼン可能

$
0
0

 キヤノンは9月24日、「パワープロジェクター」シリーズの新機種として、LED光源の小型軽量モデル「LE-5W」を発表した。ブラック(10月上旬発売)とホワイト(10月下旬発売)の2色を用意する。価格はオープン、実売価格は6万円台前半の見込み。

tm_1309le-5w_01.jpgtm_1309le-5w_02.jpgボディカラーはブラック(写真=左)とホワイト(写真=右)を用意

 明るさ500ルーメンの3LED光源を採用し、フットプリントをB5サイズより小さく抑えたプロジェクター。ビジネス向けモバイルプロジェクターとしての利用をメインに、家庭での用途拡大も想定している。

 本体サイズは248(幅)×193(奥行き)×49(高さ)ミリ、重量は約1.6キロ。底面に三脚用のネジ穴、前面にスライド式レンズカバーを搭載する。本体のボタンは電源と入力切り替えのみで、操作は付属のカードリモコンで行う。製品には持ち運び用のソフトケースも付属する。

 LED光源により、小型軽量ボディに加えて、長寿命、低消費電力、高速起動/終了を実現しているのも特徴だ。ランプ寿命は約2万時間(毎日5時間の使用で約10年メンテナンスが不要)、消費電力は130ワット、待機時電力は0.5ワット。起動時間は約4秒、電源オフは約0.5秒で済む。

 表示素子は0.45型の1チップDLP、画素数は1280×800ドット、コントラスト比は3000:1、色域はsRGB相当だ。単焦点レンズを採用し、ズームは固定、フォーカスは手動となる。投写距離は0.5〜6.1メートル、画面サイズは20〜240型に対応し、0.5メートルの距離で20型、1.5メートルで60型、2.5メートルで100型の投写が可能だ。最大±40度の縦台形補正機能も備えている。

 本体に1.5Gバイトのメモリを内蔵し、USBメモリやSDメモリーカードの接続に対応することで、PCいらずで静止画や動画、音楽を再生できる。WordやExcel、PowerPoint、PDFなどを表示する「ドキュメントビューワ」機能も持ち、PCと接続せずにプロジェクターだけでプレゼンを行うことも可能だ。

 入力インタフェースはHDMI(MHL非対応)、アナログRGB(D-Sub/コンポーネントビデオ変換対応)、コンポジットビデオ、USB(Type A)、USB(Mini B)、SDHC対応SDメモリーカードスロットを装備。ステレオミニの音声入出力に加えて、本体に出力2.5ワット+2.5ワットのステレオスピーカーも内蔵する。

tm_1309le-5w_03.jpgtm_1309le-5w_04.jpgカードリモコン(写真=左)とソフトケース(写真=右)が付属する

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

性能もバッテリーも妥協なし! 軽すぎる大画面ノート「Let'snote LX3」を試す(後編)

$
0
0

“14型ボディで1138グラム”の衝撃

photo「Let'snote LX3」は、14型ノートPCで世界最軽量(14型液晶ディスプレイを搭載するノートPCにおいて、2013年8月28日現在、同社調べ)のボディを実現。製品発表会では俳優の松田翔太さんが片手で軽々と持ち上げていた

 14型ワイド液晶ディスプレイを搭載しつつ、約1.14キロという超軽量ボディを実現した「Let'snote LX3」。レビュー前編では外観やキーボード、ディスプレイなどをチェックした。後編では、各種ベンチマークテストに加えて、Let'snoteシリーズのウリであるバッテリー動作時間を確かめる。

 レビュー前編ではCore i5+HDDモデル(重量約1.3キロ)を評価に使用したが、今回は最軽量の光学ドライブ非搭載モデル「CF-LX3NEXBR」を入手できた。重量のカタログ値は約1.14キロで、実測では1138グラムだった。

 両者の重量差は約160グラムだが、手にしたときの印象はまったく異なる。Core i5+HDDモデルを初めて触ったときは「めちゃめちゃ軽い!」と驚いたが、光学ドライブ非搭載モデルは、驚きを通り越して「これはモックアップなのか?」と疑うほどの衝撃を受けた。そんなボディが76センチの落下試験や100キロfの加圧振動試験をクリアするのだから、同社の技術を結集させたマシンと感じる。

 今回は光学ドライブモデルとHDDモデルの両方でベンチマークテストを行う。それぞれの構成は以下の通りだ。

Let'snote LX3の主な仕様
型番CF-LX3NEXBRCF-LX3YEABR
分類Core i7+SSD/光学ドライブ非搭載モデルCore i5+HDDモデル
CPUCore i7-4500U (1.8GHz/ 最大3GHz)Core i5-4200U (1.6GHz/ 最大2.6GHz)
メモリ4Gバイト(4Gバイト×1/DDR3-1600)
データストレージ256GバイトSSD(6Gbps SATA)500GバイトHDD
液晶ディスプレイ14型ワイド(1600×900ドット)
光学ドライブDVDスーパーマルチ
グラフィックスIntel HD Graphics 4400
無線通信IEEE802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、WiMAX
OS64ビット版Windows 8 Pro
オフィススイートOffice Home and Business 2013
重量(Sバッテリー/Lバッテリー)約1.14キロ/約1.28キロ約1.31キロ/約1.45キロ
実売価格24万円前後20万円前後

 Let'snote LX3は下位モデルのCF-LX3YEABR以外、ストレージが256GバイトSSDとなる。価格は高くなるが、SSDの容量が256Gバイトなのはうれしいポイントだ。量販店で販売しているSSD搭載モバイルノートはコストの関係上、ストレージ容量が128Gバイトとなっているものが多いが、OSやMicrosoft Officeなどのプリインストールプログラムで自由に使える領域が70G〜80Gバイトしかない。いくつかのプログラムをインストールし、文書/音楽ファイルなどを入れると、空き容量がほぼなくなってしまうこともある。

 注意したいのは、光学ドライブ非搭載モデルはオフィススイートが付属しない点だ。Officeを使うならば別途ソフトを購入するのもいいが、直販限定のマイレッツ倶楽部モデルを購入するのも有力な手だ。Officeの有無のほかに、メモリの増設(8Gバイト)、ストレージ容量の強化(512GバイトSSD)、バッテリーパックの容量も選択できる。

photophotophotoデバイスマネージャで確認した、光学ドライブ非搭載モデル「CF-LX3NEXBR」の構成
photophotophotoデバイスマネージャで確認した、HDD搭載モデル「CF-LX3YEABR」の構成

ビジネス向けモバイルとして最高クラスのパフォーマンス

 それではベンチマークテストを行おう。両者はストレージが異なるので、WindowsエクスペリエンスインデックスのプライマリハードディスクやCrystalDiskMark 3.0.2のスコアは大きな差が出る。評価機のストレージは、SSDが東芝の「THNSNF256GMCS」でHDDがHGSTの「HTS545050A7E380」だった。特にTHNSNF256GMCSはシーケンシャルリードが500Mバイト/秒、シーケンシャルライトが450Mバイト/秒を超えるなど、Serial ATA 6GbpsのSSDとしては高速で満足できる。

photophotophotoWindowsエクスペリエンスインデックスのスコア。グラフィックスとプライマリハードディスクのスコアに差が出た(写真=左)。CrystalDiskMark 3.0.2で測定したSSD(写真=中央)とHDD(写真=右)のデータ転送速度。東芝製SSD「THNSNF256GMCS」はシーケンシャルリードが500Mバイト/秒を超えるなど高速だ

 ベンチマークテストは、総合的な性能を評価するPCMark 7、PCMark Vantage、3D描画性能をチェックする3DMark Vantageと3DMark、そしてゲーム系のストリートファイターIVベンチマークとモンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】を実行した。

 PCMark 7、PCMark Vantageはストレージのスコアに合計スコアが大きく影響されるため、光学ドライブ非搭載モデルが有利なテストとなる。一方でグラフィックス性能はあまり変わらないが、SSD搭載モデルは第4世代Core(開発コード名:Haswell)のUシリーズを採用したUltrabook/モバイルノートの中でも、ハイレベルのパフォーマンスを備えており、動作は実に軽快だ。HDDモデルもWebブラウジングや文書/資料作成といったビジネス用途で不満を感じることはないだろう。

photophotophotoPCMark 7(グラフ=左)、PCMark Vantage(グラフ=中央)、3DMark Vantage(グラフ=右)のスコア。ストレージが異なるため、PCMark 7やPCMark Vantageのスコアは大差が付いているが、3DMark Vantageのスコアはそれほど変わらない
photophotophoto3DMark(グラフ=左)、ストリートファイターIVベンチマーク(グラフ=中央)とモンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】(グラフ=右)。負荷が高いテストになるとスコアの差が小さくなる
      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

LINEにビデオ通話機能、世界同時公開 10秒間の動画共有も

$
0
0

 LINEは9月24日、スマートフォン・PC向け無料通話&メッセージアプリ「LINE」に、ビデオ通話機能を追加した。iPhone/Android/PC(Windows・Mac)のLINEアプリで世界同時に対応。あわせて、最長10秒間の動画を撮影・共有できる「Snap Movie」機能を、iPhone版で先行公開した。

画像

 ユーザー同士で1対1の無料ビデオ通話が可能。無線LANだけでなく3G回線でも利用でき、通話中に音声通話とビデオ通話を切り替えることもできる。「留学・出張などで遠く離れた恋人・家族・友人との会話やビジネスミーティングなどで、お互いの表情を見ながらコミュニケーションできる」としている。

 ビデオ通話機能の対応環境は、iPhone 4/4S/5のiOS 4.3以降搭載機、Android 2.3以上搭載機、Windows XP/Vista/7/8、Mac OS X 10.6.x〜10.8.x搭載機。フィーチャーフォン、Blackberry、Windows Phone、Nokia端末は非対応。

画像Snap Movie機能のBGM選択画面(左、中)と、トークルームメニュー

 Snap Movieは、4秒〜10秒の動画クリップを撮影し、好みのBGM(9種類。今後追加予定)とともに友人やグループに共有できる機能。作成した動画は、ホーム、タイムラインにも投稿でき、ホーム、タイムラインに投稿された場合は自動でループ再生される。スマートフォンで短い動画を撮影・投稿できるアプリは、米Twitter傘下のVineなどが注目を集めており、LINEも同分野に参戦する。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Viewing all 17593 articles
Browse latest View live