Quantcast
Channel: ITmedia TOP STORIES 最新記事一覧
Viewing all 17593 articles
Browse latest View live

まるで「レンズだけ」 スマホ連携前提の新サイバーショット、ソニーから登場

$
0
0

 ソニーはドイツで開幕した家電見本市「IFA」のプレスカンファレンスにて、スマートフォンをファインダーがわりとするユニークなデジタルカメラ“サイバーショット”「DSC-QX100」「DSC-QX10」を発表した。現時点で日本国内での販売は未定。

photophoto「DSC-QX100」(写真=左)、「DSC-QX10」(写真=右)

 レンズ鏡胴のみのように見えるユニークなスタイルとなっており、液晶以外の主要コンポーネントをバッテリーなどを含め、すべてボディに内蔵する。カメラ単体での利用も可能だが、ファインダーなしでの撮影となるほか撮影画像の確認がその場で行えないため、基本的にはスマートフォンとWi-Fi接続した上で利用する。

photo「DSC-QX100」(左)、「DSC-QX10」(右)
photo「DSC-QX100」と「DSC-QX10」の径はほぼ同じだが、長さはかなり異なる
photoスマートフォンへの取り付け例 同梱アタッチメントで挟み込むようにしてスマートフォンにカメラを固定する

 「DSC-QX100」と「DSC-QX10」ではレンズとセンサーが異なっており、QX100は35ミリ換算28〜100ミリ F1.8-F4.9のカールツァイス Vario-Sonnar T*レンズに1型 有効2020万画素Exmor R CMOS、QX10は35ミリ換算25〜250ミリのレンズに1/2.3型 有効1820万画素 Exmor R CMOSを組み合わせており、QX100は「DSC-RX100 II」、QX10は「DSC-WX200」と同等の仕様となっている。ほかにも、QX100はコントロールリングを備えており、フォーカスやズーム操作をこのリングから行える。

photophoto「DSC-QX100」の電源投入時
photophotoスマートフォンへの取り付けには同梱アタッチメントを利用する(写真はDSC-QX100)

 スマートフォン側からの操作にはアプリ「PlayMemorys Mobile」を使用し、撮影モードと撮影後の転送モードをスマートフォン側から切り換えることができる。QX100とQX10にはNFCも搭載しておりNFC搭載端末との組み合わせならば、カメラユニットとスマートフォンを接触させるだけでWi-Fi接続が確立し、利用可能な状態になる。

photoカメラとスマートフォンは常時物理的に接触している必要がないため、カメラだけを手に持っての撮影も行える

 撮影モードはフルオートの「おまかせオート」「プレミアムおまかせオート」が基本となるが、QX100は絞り優先AEでの撮影も行える。動画撮影も可能だが、最大画像サイズは1440×1080ピクセルとなっている。記録メディアはいずれもmicroSDカードもしくはメモリースティックマイクロを使用する。

 アクセサリーとしては装着するとあたかもデジタルカメラのようになるアタッチメントケース(Xperia Z/Z1用)のほかキャリングケースが用意される。

photo別売アクセサリとして用意されるXperia用キャリングケースが用意

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


ソニーモバイル、Gレンズ+2070万画素カメラ搭載の「Xperia Z1」を発表

$
0
0

 ソニーモバイルコミュニケーションズが9月4日(現地時間)、ドイツ・ベルリンで開催される家電展示イベント「IFA 2013」に先駆けて実施したプレスカンファレンスにて、新型スマートフォン「Xperia Z1」を発表した。今秋以降、日本を含めた全世界で発売される。日本で発売する通信キャリアは、まだ明かされていない。

photophotophoto「Xperia Z1」。左からPurple、Black、White
photophoto背面にもガラス素材を用いている
photoソニーの高性能デジタルカメラに使われている「Gレンズ」をスマートフォンで初めて採用した

 Xperia Z1は、ソニーのデジタルカメラやテレビなどの家電で培った技術をスマートフォンに取り入れた意欲作。特に大きく進化したのがカメラ。ソニーのCMOSセンサー「Exmor RS for mobile」に加え、F2.0・広角27ミリ相当・薄型非球面の高性能な「Gレンズ」をスマートフォンで初めて搭載し、レンズのサイズはコンパクトカメラと同等の1/2.3型に向上した。

 有効約2070万の高画素と、ソニー独自の画像処理エンジン「BIONZ(ビオンズ) for mobile」と組み合わせ、遠くの被写体も画質劣化することなく、8Mサイズで3倍までズームできる「全画素超解像ズーム」に対応する。動きの多い被写体を撮影する際には、ブレを抑えやすくなった。プレミアムおまかせオートで被写体とカメラの動きを検出し、自動でシャッタースピードを上げつつ、ISO感度が上がってもノイズ除去技術によってきれいに撮れる。動画撮影時にはCMOS特有のひずみを補正し、光学手ブレ補正並みに滑らかな動画を撮影できるという。さらに、大型レンズとノイズ除去技術により、暗所でもノイズを低減して明るく撮影できる。

photophotoカメラレンズ付近には「Gレンズ」の象徴である「G」の文字がある(写真=左)。カメラキーも搭載している(写真=右)

 スマートフォンならではの、新しい撮影機能も用意した。「Social live」では、撮影中の動画をFacebook上でリアルタイムで再生でき、動画を見ながら「いいね!」やコメントでコミュニケーションを取れる。「タイムシフト連写」では、シャッターを押した瞬間とその前後30枚ずつ、計61枚の写真を高速連写する。「Info-eye(インフォアイ)」は、撮影したランドマーク、ワイン、書籍、文字列などの情報から関連情報を検索できる。「ARエフェクト」では、ソニーが開発したSmartARエンジンで3D空間を自動認識し、テーマや被写体ごとにさまざまなエフェクトをかけられる。

photophoto動画を撮影しながらFacebookでライブ配信できる「Social live」(写真=左)。計61枚の写真を高速連写して、アニメーションのように再生できる「タイムシフト連写」(写真=右)
photophoto撮影した被写体から関連情報を検索できる「Info-eye」(写真=左)。AR(拡張現実)を利用してユニークなエフェクトをかけられる「ARエフェクト」(写真=右)

 デザインコンセプトは、「Xperia Z」から採用されている「オムニバランスデザイン」を継承しており、どの方向からでも握りやすいボディを実現。Xperia Zや「Xperia Z Ultra」と同じく、背面にはガラス素材を用いている。ディスプレイ周囲には、アルミ板を削り出したメタルフレームを採用し、高級感が増した。ボディカラーはBlack、White、Purpleの3色。

photophotophoto側面にはアルミを用いた(写真=左)。4隅の角は球体状に削がれているので手に優しい(写真=中)。2013年のXperiaではおなじみの、大きくて丸い電源キーも備える(写真=右)

 5インチのフルHD表示(1080×1920ピクセル)対応ディスプレイには、幅広い色再現領域で豊かで自然な色を表現できる「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用した。ソニー独自の超解像技術「X-Reality for mobile」も搭載し、失われている画素を復元することで、動画コンテンツを美しく再生する。

 OSはAndroid 4.2、プロセッサーはQualcommのSnapdragon 800に属する「MSM8974」(2.2GHzクアッドコア)を備える。内蔵ストレージは16Gバイト、RAMは2Gバイト。外部メモリは最大64GバイトのmicroSDXCを利用できる。バッテリー容量は3000mAhに増強された。通信は下り最大150MbpsのLTEをサポートする。IPX5/IPX8の防水性能・IP5Xの防塵性能や、NFC、MHL、Bluetooth 4.0などにも対応する。

photophoto防水性能はXperia ZのIPX7からIPX8に向上した(写真=左)。イヤフォンジャックはキャップレスになった(写真=右)

 あわせて、Xperia Z1専用の卓上ホルダも発売する。充電用の接点にマグネットを搭載することで小型ボディを実現した。また、付属のアタッチメントを卓上ホルダに装着すれば、背面カバーを付けたXperia Z1もセットできる。

 Xperia Z1を固定すると、回転・角度調節をしながら被写体を見つけて自動で撮影してくれるスタンド「Smart Imaging Stand IPT-DS10M」も用意。パーティなど人が多く集まる場所で、撮影されることを意識せずに自然なショットをたくさん収められる。NFC対応で簡単にXperiaと接続でき、防滴仕様にも対応した「Smart Watch 2 SW2」もラインアップする。

photophoto「Smart Imaging Stand IPT-DS10M」(写真=左)と「Smart Watch 2 SW2」(写真=右)

 本誌では追ってXperia Z1の詳細をリポートする。

「Xperia Z1」の主な仕様
機種名Xperia Z Ultra
OSAndroid 4.2
プロセッサーSnapdragon 800(2.2GHzクアッドコアCPU)
サイズ(幅×高さ×厚さ)約74×144×8.5ミリ
重さ約170グラム
連続通話時間UMTS:約900分、GSM:約830分
連続待受時間LTE:約760時間、UMTS:約850時間、GSM:約880時間
連続使用時間音楽再生:約110時間、動画再生:約6時間40分
バッテリー容量3000mAh
メインカメラ有効約2070万画素裏面照射型CMOSセンサー
インカメラ有効約220万画素CMOS
メモリROM:16Gバイト、RAM:2Gバイト
外部メモリmicroSDXC(最大64Gバイト)
ディスプレイ5.0インチフルHD(1080×1920ピクセル)TFT液晶 1677万7216色
ボディカラーBlack、White、Purple
ネットワークUMTS、HSPA+:850MHz、900MHz、1700MHz、1900MHz、2100MHz
GSM、GPRS/EDGE:850MHz、900MHz、1800MHz、1900MHz
LTE:Bands 1、2、3、4、5、7、8、20)

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

“古きよき紙のノート”に近づけたい──「GALAXY Note 3」発表

$
0
0

S Penの機能拡張と本体デザインで紙のノートに近づける

 サムスン電子は、9月4日(現地時間)に「GALAXY Note 3」を発表した。GALAXY Note 3はディスプレイに5.7インチで解像度が1080×1920ピクセルの有機ELを採用する。本体も79.2(幅)×151.2(高さ)×8.3(厚さ)ミリで、重さ168グラムと薄く軽いボディを実現した。その一方で、バッテリー容量は3200mAhとなって長時間動作を可能にしている。

 ボディデザインは背面に柔らかいレザー風素材を採用してその周辺部に古いノートのようなステッチ加工を模したモールドを施すなど、従来のGALAXY Noteシリーズと異なるコンセプトを採用している。カラーバリエーションとしてジェットブラック、クラシックホワイト、ブラッシュピンクを用意するほか、本体カバーでさらに多彩なカラーバリエーションを用意する予定だ。

kn_note3_01.jpgkn_note3_02.jpgkn_note3_03.jpgGALAXY Note 3は5.7インチ1080×1920ピクセル有機ELディスプレイを搭載して、本体の厚さは約8.3ミリ、重さは約168グラムだ。

kn_note3_04.jpgkn_note3_05.jpgkn_note3_06.jpgボディカラーは、ブラッシュピンク、クラシックホワイト、ジェットブラックを用意する。背面の表面には柔らかいレザー風素材を採用し、周辺には古いノートのようなステッチ加工風のモールドを施した

kn_note3_07.jpgkn_note3_09.jpgスエード風の本体カバーでさらに多くのカラーバリエーションを用意する予定だ。GALAXY S4のS Viewカバーのように、正面上部に窓を設けたバージョンも登場する

 メインカメラは有効1300万画素のBSIセンサーを採用してオートフォーカスと手ブレ防止機能を備える。インカメラも有効200万画素で手ブレ防止対応のBSIセンサーを採用する。インカメラでもフルHD30fpsの動画撮影が可能だ。メインカメラとインカメラを連動したデュアルショット、デュアル録画、デュアルビデオ通話も利用できる。

 S Penでは、「Action Memo」「Scrapbook」「Screen Write」「S Finder」「Pen Windows」など、紙のノートに近い挙動でデバイスを操作できる機能を拡張した。さらに、マルチウインドウ環境もサポートするほか、ドラッグ アンド ドロップモードをマルチウインドウ環境でも利用できるようにした。また、GALAXY S4で導入した複数のデバイスでファイルやゲーム、コンテンツ再生を共有できる「Group Play」も利用できる。

 搭載するプロセッサーは、LTE対応モデルが動作クロック2.3GHzのクアッドコアタイプで、3G対応モデルが動作クロック1.9GHzのオクタコアタイプ(A15 1.9GHzとA7 1.3GHzの組み合わせ)とGALAXY S4と共通する。OSは、Android 4.3を導入。ストレージ関連では、システムメモリとして使うRAMを3Gバイト確保したほか、ユーザーエリアとして使う領域(国内キャリアの仕様ではROMと呼んでいる)として32Gバイト、または、64Gバイトを用意した。また、microSDスロットを備えて最大64GバイトのmicroSDXCを利用できる。

 無線接続では、IEEE 802.11 a/b/g/n、そして、acに準拠した無線LANとBluetooth v4.0をサポートするほか、NFC、赤外線通信(リモコン操作のみ)、MHL 2.0も対応する。通信方式では、LTE対応モデルでCategory 4をサポートし、最大下り150Mbps、上り50Mbpsが利用できる。

GALAXY Note 3の主な仕様
通信方式2.5G (GSM/ GPRS/ EDGE): 850/900/1800/1900MHz、3G (HSPA+42Mbps): 850/900/1900/2100MHz、4G (LTE Cat 4 150Mbps/50Mbps):6種類以上の帯域をサポート(出荷市場によって変更する)
プロセッサLTEモデルでクアッドコア2.3GHz、3Gモデルでオクタコア1.9GHz(A15 1.9GHzとA7 1.3GHzの組み合わせ)
ディスプレイ5.7インチ有機EL、1080×1920ドット
OSAndorid 4.3
メインカメラ有効1300万画素 BSIセンサー、オートフォーカス自動手ブレ対応ゼロシャッターラグ
インカメラ有効200万画素 BSIセンサー、オートフォーカス
接続規格IEEE 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth v4.0、IR LED、NFC、MHL 2.0
センサーGPS、ゼスチャー、コンパス、ジャイロスコープ、近接センサー、気圧センサー、温度センサー
メモリROM:32Gバイト、または、64Gバイト。RAM:3Gバイト
外部メモリmicroSDスロット(最大SDXC64Gバイト)
本体サイズ151.2(幅)×79.2(高さ)×8.3(厚さ)ミリ
重さ約168グラム
バッテリー容量3200mAh

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Samsung、カメラ付き腕時計型端末「GALAXY Gear」を発表 日本でも10月に発売へ

$
0
0
 gear GALAXY Gearを披露するJ・K・シン共同CEO

 韓国Samsung Electronicsは9月4日(現地時間)、Android 4.3以降を搭載するGALAXY端末と連係する腕時計型ウェアラブル端末「GALAXY Gear」を発表した。9月25日に一部の地域で販売を開始する。米Engadgetによると、日本と米国では10月に発売されるという。価格は299ドル。

 gearline

 同日発表された「GALAXY Note 3」と「GALAXY Note 10.1 2014 Edition」とBluetoothで接続し、コンパニオン端末として使える他、190万画素のカメラを搭載し、1フリップで写真や動画を撮影できる。撮影した写真や動画は、直接FacebookなどのSNSで共有することも可能だ。

 flip画面をフリップすると、バンドに組み込まれたカメラで撮影できる

 コンパニオン機能としては、メールやメッセージの着信、スケジュールなどを音や画面の表示でプッシュ通知する。マイクを内蔵しており、本体を取り出さずにGALAXY Gearで電話を受けたりかけたりできる。また、ペアリングした端末に近づくと端末のロックが自動で解除される機能や、行方不明になった端末を探す機能も搭載する。

 LINEやEvernote、Feedlyなど、約30のサードパーティーアプリが対応しており、例えばLINEのメッセージを表示したり、Evernoteのリマインダーをプッシュ通知することなどができる。

 apps立ち上げ段階での対応アプリ

 音声機能「S Voice」での操作に対応し、画面に触れずに例えば「今日の天気は?」と話しかけることで画面に天気予報を表示させることなどができる。

 10月から順次Android 4.3(コードネーム:Jelly Bean)にアップデートする予定の「GALAXY S III」「GALAXY S4」「GALAXY Note II」でも利用できるようになる見込みだ。GALAXY Gearは、Android 4.3がネイティブ対応する「Bluetooth Smart Ready」および「Bluetooth Smart」機能を採用している。

 compati
 spec
「GALAXY Gear」の主な仕様
機種名GALAXY Gear
OSAndroid 4.3(?)
ディスプレイ1.63インチ Super AMOLED(320×320)
CPUExynos(800 MHz、1コア)
RAM512Mバイト
ストレージ4Gバイト
外部メモリなし
カメラ190万画素 BISセンサー、オートフォーカス付き。動画はH.264/MP4
サイズ136.8×56.6×11.1ミリ
重さ73.8グラム
バッテリー容量315mAh
ネットワークBluetooth 4.0

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

サブギガ版Wi-Fi「IEEE 802.11ah」、2015年実用化へ

$
0
0
mm130904_wifi_120.jpg

 Wi-Fiの900MHz帯使用に向けて着々と準備が進んでいる。ホーム/ビルオートメーションやモノのインターネット(IoT:Internet of Things)といった分野向けに複数存在する無線通信規格に対し、コストなどの面で競争力を高めていくことを狙う。今後新たに発行される「IEEE 802.11ah」規格に対応した半導体チップやシステムは、2015年以降に市場投入される見込みだ。

 こうした動きは、無線LANにおいて最も広く採用されている規格として、当然の流れだといえる。屋内のマルチメディア通信や、ホーム/ビルオートメーションを狙う、60GHz帯を使用する各規格や、ZigBee、Z-Waveなどと競合することになるのだろうか。

 IEEE 802.11ah規格に関しては、早ければ2013年9月末に第1回目の投票が行われる予定だ。正式な発行は2016年1月である。このため、エンドノードやアクセスポイントに向けた新しい半導体チップを開発する場合は、2014年中に行う必要があるだろう。

 これまでに数多くの企業が、IEEE 802.11ah規格の策定に向けて取り組んできた。同規格の議長は、Qualcommのエンジニアが務めている。この他の参画企業としては、BroadcomやHuawei、Intel、LG Electronics、Marvell Technology Group、NEC、Samsung Electronics、ZTEなどがある。

 IEEE 802.11ah規格は、伝送速度が1MHz幅で150Kビット/秒から、8MHz幅以上で約40Mビット/秒までの、幅広いオプションに対応する予定だ。また、伝送距離は、IEEE 802.11n規格の対応製品と比べて約50%延長できる見込みで、伝送速度が72Mビット/秒までの製品分野をターゲットとする。

 Qualcomm Atherosでプロダクトマネジメント担当シニアディレクタを務めるAdam Lapede氏は、「Wi-Fi規格のロードマップにおいて次なる目玉となるのは、GHz未満の伝送速度に対応可能な規格だ。いかなるユースケースにおいても、無線とルータを1つずつ使用すればよいため、他のネットワークを考慮する必要がなく、簡素化を実現できる」と述べている。

 Lapede氏は、「現在、数多くの900MHz帯プロトコルが、ビル/ホームコントロールネットワーク向けに集中しており、深刻な問題となっている。それぞれのプロトコルに対して、ハブや基地局を個別に用意する必要があるため、高コストの要因となる。その上、これらのデバイスにIPを追加すれば、さらにコストが増大する」と述べている。

 IEEE 802.11ahは、一般家庭向けに10〜20Mビット/秒の伝送速度をサポートする規格として期待されている。最大8000の接続をサポート可能な大規模なビルネットワークを実現することもできるという。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

原文へのリンク

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

クラウド版“パケ死”に注意 うっかりミスで高額請求

$
0
0

 クラウドプロビジョニング(リソース確保/割り当て)が容易で、料金体系も利用度に柔軟に対応している。ただし、インスタンス(実行する仮想マシン)の料金表に含まれないコストが発生する場合があるので、ワークロード(アプリケーションの実行や利用に必要な処理要素)をクラウドで展開する前に確認が必要だ。

 クラウドを運用する際、インスタンスの初期設定以外に、ストレージやネットワーク、負荷分散、セキュリティ、冗長性、バックアップ、アプリケーション/サービス、OSのライセンスなどに費用が掛かる。一部のクラウドコスト、具体的には、リソース競合防止やストレージ容量、帯域幅、冗長性の確保のために必要なコストが驚くほど高額になることがある。

インスタンスのパフォーマンスとプロビジョニングのコスト

「Xperia Z1」をじっくり触ってきた――外観/Xperia Zとの違いをチェック

$
0
0

 Xperiaの新しいフラッグシップモデル「Xperia Z1」が、IFA 2013開催前にソニーが実施したプレスカンファレンスで披露された。Xperia Z1は「Gレンズ」搭載のカメラと、「トリルミナスディスプレイ for mobile」「X-Reality for mobile」といったディスプレイの進化が大きなトピック。ソニーが家電で培った技術を惜しみなく注ぎ込んでおり、同社が掲げる“One Sony”を体現したモデルといえる。カンファレンスではソニーの平井社長が、Xperia Z1をメインの新製品として紹介していたことからも、今回のZ1にかける同社の本気度の高さがうかがえる。「今回は本当に自信があります!」という説明員のコメントも印象的だった。

photophotoソニーモバイルの「Xperia Z1」
photophotoカメラレンズ付近には「Gレンズ」の象徴である「G」の文字と、レンズのサイズを指す「1/2.3」、画素数を指す「20.7MP」の文字も(写真=左)。シャッターキーとして使えるカメラキーも搭載している(写真=右)

 製品名をXperia Z1(ゼットワン)としたのは、フラッグシップモデルの「Z」に、ソニーの新しい技術を最初に結集させたことを意味する「1st」から取ったという。また、ソニー関係者によると、Xperia ZはOne Sonyの序章だったが、Z1でついに本章が始まったことを表す「1st chapter」といった意味も込めているという。

 外観はXperia Zの「オムニバランスデザイン」をベースにしており、背面のガラスパネルと、側面にあるアルミの大きな電源キーとボリュームキーはZと同じ。その上で、ディテールはさらに洗練された印象を受ける。

photophotoデザインはXperia Zをベースにした

 まず、ディスプレイのフレームは、ZのプラスチックからZ1ではアルミに変更し、いっそう存在感を高めている。これまで、アルミフレームを採用することはアンテナ性能に影響するため難しかったが、フレーム自体にアンテナ性能を持たせることで、この問題を解消したそうだ。アルミフレームはZ Ultraでも使われており、耐久性の高さにも貢献している。このアルミフレームは、側面が斜めにカットされているのも特徴だ。

 もう1つ注目したいのが、4隅の角だ。4隅それぞれに、球体状の丸さを出しているのはZと同じだが、Z1ではZよりも丸さが増している。つまり側面をカットして、なおかつ丸さをさらに強調したことで、Zよりも手に優しいボディを形成している。デザインを最優先すると、どうしても持ちやすさは二の次になりがちだが、Z1ではデザインと持ちやすさを見事に両立させたといえる。

photophotoボディをより丸くすることで、持ちやすさも向上した

 これまでの防水対応Xperiaは、イヤフォンジャックにキャップがあったが、Xperia Z Ultraに続き、Xperia Z1もイヤフォンジャックのキャップがなくなった。イヤフォンジャックの周りにはリング上のパーツをあしらい、ジャックの穴には余分なパーツが見えず、デザイン性にもこだわった。ただし、Micro USB端子は今回もキャップが付けられている。卓上ホルダを使えば気にならないのだろうが、やはり利便性を考えれば、Micro USB端子のキャップレス対応も望みたい。なお、リアカバーは今回も外せず、バッテリーは内蔵型となる。

photophotoキャップレスのイヤフォンジャックは、見栄えにもこだわった(写真=左)。下端部にスピーカーとストラップホールがある(写真=右)
photophoto左側面にはmicroSD端子、Micro USB端子、充電端子がある(写真=左)。右側面にはSIMスロット、電源キー、ボリュームキー、カメラキーがある(写真=右)
photophotophoto左側面にカバー付きのmicroSD/Micro USB端子があるのはZと同じだ(写真=左)。こちらはSIMスロット。microSIMを利用する(写真=中)。アイコニックな電源キーも健在だ(写真=右)

 物理的なサイズはXperia Z1の方がZよりも一回り大きくなっている。幅はZの約71ミリでもかなり大きな印象を受けたが、Z1の幅は約74ミリで、3ミリも増えている。ボディにアルミを用い、バッテリー容量が2330mAhから3000mAhに増量したことが影響してか、重さはZの約146グラムから約170グラムにアップ。ただ、手にするとずっしりと来る……かと思いきや、実際に触ってみると、数字ほどの重さは感じず、個人的には慣れれば問題ないレベル。重量バランスが良くできているのだろう。

photophoto片手で持っても、ずっしりと来るほどの重さは意外と感じない(写真=左)。ここしばらくのXperiaと同じく、ディスプレイ面に物理キーはない(写真=右)
photophoto
photophotoアルミを削り出してフレームが完成するまでの流れを5ステップで展示(写真=左上)。元々はフラットなアルミ板を削り(写真=右上)、グレイに着色する(写真=左下)。さらに形を整えて側面を再び着色して完成(写真=右下)。フレームの色はボディカラーごとに異なる
photophoto充電中や通知時に光るランプは、ディスプレイの上にある(写真=左)。おなじみのSONYロゴ(写真=右)

 実際の質感が伝わるよう、動画でも紹介する。

      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ソニー、4Kブラビアにスリムな「X8500Aシリーズ」を追加

$
0
0

 ソニーは9月5日、液晶テレビ“BRAVIA”(ブラビア)の新製品として、4K解像度(3840×2160ピクセル)の液晶パネルを搭載する「X8500Aシリーズ」2機種を発表した。実売想定価格は、65V型「KD-65X8500A」が67万円前後、55V型「KD-55X8500A」は42万円前後。どちらも10月19日に発売する。

ts_kd8500a01.jpgts_kd8500a02.jpg55V型の「KD-55X8500A」(左)と、65V型「KD-65X8500A」(右)

 春に登場した「X9200Aシリーズ」と基本性能は共通ながら、左右に大きく張り出した特徴的なスピーカーを省き、横幅を65V型で147.8センチ、55V型で125.9センチに抑えたモデル。「横幅が気になる」あるいは「ホームシアターシステムを持っているからスピーカーはいらない」といった声を反映したという。

ts_kd8500a03.jpgts_kd8500a04.jpgts_kd8500a05.jpg壁掛け設置(左)。サウンドバーとの組み合わせ(中)。横からみたところ(右)

 代わりのスピーカーは、画面下部に設置。背面のアシストウーファーと合わせ、2.1chの2Wayバスレフ仕様とした。これに伴い、X9200Aシリーズの「オプティコントラストパネル」は「クリアブラックパネル」に変更し、アルミ製の狭額フレームに収めた。そのほか、3D表示がパッシブ方式(X9200Aシリーズ)からアクティブシャッター方式に変更されている。

 「サウンドバーやホームシアターシステムとの組み合わせに適したバリエーションモデル。ユーザーのスタイルに合わせて“選べる4K”をそろえた」(ソニー)。

 一方、色域を拡張したバックライト技術“Triluminous display”(トリルミナスディスプレイ)や映像エンジン「4K X-Reality PRO」、内蔵無線LANをはじめとする各種ネットワークサービス対応などの機能面はX9200Aシリーズと共通だ。チューナーは、地上デジタル放送×2、BS/CS110度デジタル放送×2で、USB外付けHDDを追加すれば裏番組録画が可能になる。HDMI入力は4系統(うち側面に1)を用意した。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


シリーズ初の4K対応モデル、4Kハンディカムがソニーから

$
0
0

 ソニーは9月5日、デジタルビデオカメラ“ハンディカム”の新製品として、シリーズ初の4K対応モデル「FDR-AX1」を11月8日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は42万円前後。

photo“ハンディカム”「FDR-AX1」

 4K(3840×2160ピクセル)の高精細記録に対応したハイアマチュアおよびプロ向け製品で、記録フォーマットには業務用機「CineAlta 4Kカメラ」などが採用する「XAVC」を民生機器用に拡張した「XAVC S」となっている。4K記録時に選択できるフレームレートは60/30/24pで、60p選択時の最高ビットレートは150Mbpsにも及ぶ。なお、記録サイズはフルHD(1920×1080ピクセル)が上限になるものの、AVCHD形式での記録も2014年夏をめどに対応する予定となっている。

 レンズは“Gレンズ”(35ミリ換算31.5〜630ミリ、16:9動画撮影時)で、撮像素子には総画素数1890万画素の1/2.3型 Exmor R CMOSセンサーを搭載する。録音についてはXLR端子を2系統備えており、プロ用マイクを組み合わせることも可能だ。記録メディアはXQDカードで、本体にはXQDカードスロットを2基備えており、リレー記録が行える。

 再生については4K解像度を持つテレビとHDMI接続すれば、4K(3840×2160ピクセル)での再生を楽しめる。4K/60pでの再生は現在のところ、「KD-84X9000」「KD-65X9200A」「KD-55X9200A」など同社製対応テレビのみでのサポートとなっている。

photo

 パソコンでの再生については「PlayMemorys Home」ならび「QuickTime X」が4K/60p対応するほか、同梱のリニア編集ソフト「Vegas Pro 12 Edit」を使えば編集も行える。データ量が膨大なものとなるため、Core i7(クアッドコア)以上の処理能力を持つCPUを搭載したパソコンが推奨されている。

 XQDメモリーカードは同社よりスタンダードタイプ「QD-N64」(64Gバイト)、高速タイプ「QD-S64E」(64Gバイト)、「QD-S32E」(32Gバイト)が販売される。実売想定価格はQD-N64が3万円前後、QD-S64Eが5万円前後、QD-S32Eが3万円前後。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

“ワンタッチ”と周辺機器でスマートフォンの楽しさを広げるソニー

$
0
0

 ソニーは9月4日(現地時間)、6日から独ベルリンで開催する「IFA 2013」の開幕前日に、関係者向けの製品発表会を開催した。AVから情報機器まで、ソニーの幅広い製品をアピールするイベントだったが、携帯電話事業の完全子会社化が完了して以降、ソニーの中核ともいえるスマートフォン新製品がその主役だといっていい。ここでは、スマートフォン新製品ならびに、その周辺サービスや周辺機器まで、発表会で訴求した注目ポイントを紹介していこう。

アルミフレームを採用し、カメラ機能も大幅に強化したXperia Z1

kn_ifasonypc_01.jpg「Xperia Z1」を手にアピールするソニー社長兼CEOの平井一夫氏

 スマートフォン「Xperia」シリーズのフラグシップとして日本では2012年の末に、2013年には世界展開を開始した「Xperia Z」だが、特に欧州では一定の成功を収めている。この市場に満を持して投入するのが後継機の「Xperia Z1」だ。同製品をアピールするソニー社長兼CEOの平井一夫氏によれば、携帯電話事業の完全子会社化によって、コンテンツからデバイス、周辺機器まで、あらゆる事業を傘下に抱えることになったソニーが、「ワン・ソニー」(1つのソニー)を標語にさまざまな要素の連携を模索しつつある。その象徴的なデバイスと呼べるのが「Xperia Z1」だという。実際、ディスプレイサイズなど基本スペックは従来モデルのXperia Zとほぼ共通しているものの、対応する周辺機器を増やし、その連携をセールスポイントとして訴求するなど、「遊べる端末」に仕上がっているからだ。

kn_ifasonypc_02.jpgkn_ifasonypc_03.jpgkn_ifasonypc_04.jpgディスプレイもToriluminos for mobileとX-Reality for mobileに対応し、色表現や画質が大幅に向上している(写真=右)

 基本仕様は、プロセッサーがQualcommのSnapdragon 800シリーズとなり、動作クロックもXperia Zから引き上げているなど、全体に性能の向上が見られる。特にカメラ機能の強化では、従来まで有効1200万画素だったイメージセンサーが2000万画素と向上してより高解像度の撮影が可能になった。イメージセンサー自体が大型化しており、レンズもより大型の「G」レンズを採用したことで、暗所でも明るい画像を得ることが可能になっている。また、画素数の増えたイメージセンサーは高解像度画像の撮影だけでなく、動く被写体でもクリアに撮影できたり光学ズーム機構をもたない3倍ズーム画像の撮影ができたりと、より高機能な撮影モードにも対応している。画質も改善しており、「BIONZ」エンジンのほか、「Toriluminos for mobile」と「X-Reality for mobiled」といったBRAVIAで導入している技術を導入している。

kn_ifasonypc_21.jpgkn_ifasonypc_22.jpgkn_ifasonypc_23.jpg本体正面。サイズはXperia Zとほぼ一緒で、ホールド感もほぼ同じだ(写真=左)。本体側面。基本はXperia Zと同じだが、全体がアルミフレームになっているため、より金属感が出ている(写真=中央、右)

kn_ifasonypc_24.jpgkn_ifasonypc_25.jpg本体上面はイヤフォンジャックになっている。Xperia Zではキャップ式だったが、Z1では防水に対応した開放型を採用して、より使いやすくなった(写真=左)。Xperia Z同様に本体背面はガラスとなっており、見た目上の差はない。最大の違いはカメラのレンズが若干大きくなっていることで、レンズ横にGレンズを意味する「G」のロゴがうっすらと見える(写真=右)

      1|2|3次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Xbox One、欧米で11月22日発売 日本は来年

$
0
0
画像

 米Microsoftは9月4日、次期ゲーム機「Xbox One」を11月22日に北米や欧州で発売すると発表した。価格は499ドル。11月発売と告知していたが、具体的日程を明らかにした。日本での発売については言及していないが、2014年になりそうだ。

 米国、カナダ、メキシコ、イギリス、アイルランド、イタリア、スペイン、オーストリア、ブラジル、フランス、ドイツ、ニュージーランド、オーストラリアで11月22日に発売。それ以外の国は来年になるとしている。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

タイプラスワン戦略におけるカンボジア、「残された楽園」に潜む可能性と危険性

$
0
0
km_thumbneilcambodia.jpg

 製造業にとって役立つASEANの現状を取り上げる連載「知っておきたいASEAN事情」ですが、前回の「チャイナプラスワンだけじゃない! 『タイプラスワン戦略』をご存じですか?」から「タイプラスワン」戦略と、その候補となる国々について取り上げています。

 タイプラスワン戦略とはASEANの生産拠点で広がる考えで、ASEANの中心基地であるタイだけで事業を完結させることがリスクになりつつあるため、タイ以外の拠点を設けようという動きや戦略のことです。



苦難に満ちたカンボジアの歴史

 「今回取り上げる国はカンボジアです。日本人の中で、東南アジアの白紙地図を見て、カンボジアの国土を正しく指させる方は少ないでしょう。

地図カンボジアはインドシナ半島南部に位置し、東にベトナム、西にタイ、北にラオスと国境を接しています(クリックで拡大)

 筆者がカンボジアを深く知るきっかけになったのは、(ベトナム編と同じなのですが)近藤紘一さんの著作である「戦火と混迷の日々」です。

 1990年頃だったでしょうか。近藤紘一さんの著書を読破した中で出会ったのが、それまでの「妻と娘シリーズ」のようなほのぼのとした雰囲気とは異なり、ジャーナリスト視点で書かれた骨太なノンフィクション「戦火と混迷の日々」でした。ポル・ポト政権時代、プノンペンで暮らしていた日本人女性が、大下方政策に巻き込まれ、家族を失い、日本に生還を果たすまでの実話を軸に、当時のインドシナ問題を掘り下げた作品です。

 ここでちょっと私見を述べさせてください。学校で習う世界史、日本史のカリキュラムを否定するわけではありませんが、東南アジアの近現代史をほとんどカバーしない内容には疑問を感じます。隣人である東南アジア諸国を正しく理解するには、東南アジア近現代史をひも解くことも大切だと思います。東南アジアの「今日」を正しく理解するには、少なくとも、「昨日」くらいは知っておく必要があるということです。

カンボジア概要カンボジア概要(クリックで拡大)
キリング・フィールドに建てられた慰霊塔キリング・フィールドに建てられた慰霊塔

 かつてはクメール王朝の栄華を誇ったカンボジアですが、フランスからの独立後は苦難の歴史でした。ベトナム戦争そのままに、アメリカと南北ベトナムの介入から、カンボジアは内戦状態に陥りました。一度は、親米政権が成立しますが、その反動で台頭したのが極端な共産主義を掲げるクメール・ルージュのポル・ポト政権です。1975〜1979年の4年弱のポル・ポト政権期間に拷問や飢餓などで100万とも200万ともいわれる死者が出たとされています。当時の総人口の20%前後に相当するすさまじい数字です。現在でも、大量虐殺を行った場所「キリング・フィールド」はカンボジア各地に多く残っています。

 その後、カンボジアでは、国連主導下で民主選挙が実施され、1998年に選出されたフン・セン首相は、現在まで続く安定政権となっています。このフン・セン首相は、タイから国外逃亡中のタクシン・チナワット元首相をカンボジア政府の経済顧問に迎え入れ、隣国タイとの関係を悪化させてしまいました。タクシン元首相とは個人的に親密な関係であったといわれていますが、大きく立ち遅れた国内経済を発展させることを優先させる手段であったのかもしれません。

      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

もっとスマートに節電しよう!(1)空調と照明に絞る

$
0
0

 ひと口に節電対策と言っても、さまざまな方法がある。あらゆる対策を試すのも悪くはないが、できれば効果の大きい方法に絞って、面倒な手間をかけずに済ませたいところだ。

 「スマートジャパン」が提案する節電対策は5つのステップに分かれる。実施する難易度をもとに、手軽な方法から順に紹介していこう。5つのステップをすべて実行すれば、夏や冬の電力需要のピークを抑えられるだけではなく、年間を通して電気料金が安くなるはずだ。もちろん一部の対策だけでも効果はある。

エレベータの節電効果は意外に小さい

 第1のステップはコストをかけない節電対策である。オフィスでも家庭でも、エアコンの温度設定に気をつけることは今や常識になっている。照明をこまめに消したり、何本かを間引いたりする対策も、この3年間で定着してきた。

 ここで改めて考えたいことは、夏や冬の電力需要のピークを抑えるための節電なのか、それとも電気料金を安くするための節電なのか、という問題だ。どちらも重要だが、それぞれとるべき対策の優先度が違ってくる。

 夏の電力需要は14時前後がピークになる(図1)。このピークを抑えるためならば、空調の使用量を下げるだけで十分な効果が得られる。オフィスビルでも店舗でも、夏の14時前後の電力のうち約半分が空調で消費されているからだ。

demand1_sj.jpg図1 夏の電力需要の変化(平均的なオフィスビルの場合)。出典:資源エネルギー庁

 ビルによっては昼間のエレベータの稼働台数を減らす対策をとっている場合があるが、さほど効果は大きくない。エレベータが使用する電力はわずか5%に過ぎず、稼働台数を半分に減らしても削減率は2.5%にとどまる(図2)。

 それよりも空調の設定温度を1度だけ上げる(冬には下げる)ほうが効果的だ。1度の違いで消費電力は1割くらい少なくなることが実証されている。これだけで全体の5%に相当する削減量になる。

demand2_sj.jpg図2 夏の電力需要の内訳(14時前後、平均的なオフィスビルと卸・小売店)。出典:資源エネルギー庁

照明を間引くと年間の電気料金が安くなる

 夏や冬のピークを抑制するための節電は、効果の大きい対策に絞ることが重要なポイントだ。照明を間引く方法も効果はあるが、むしろ窓のブラインドを下ろして十分な照明をつけたほうが空調の電力使用量を抑えられる。ただし秋から春にかけては、太陽光を取り入れて、照明を間引くと効果は大きい。

 電気料金を安くするための節電対策を考える場合でも、ピークを抑制することは基本料金の削減につながる。そのうえで1日を通して、さらに年間を通して電力の使用量を少なくすることで、電気料金を大幅に引き下げることができる。

 照明を間引くことは年間の電気料金を下げる対策として有効だ。オフィスビルでは夏や冬の夕方以降に空調を止める対策も可能であれば実施したい。ピークの抑制には関係ないが、電気料金には影響する。

 このほかにパソコンなどOA機器の節電対策も電気料金を引き下げる効果は大きい。夏のピーク時の電力使用量に占める割合は16%程度だが、OA機器は季節や時間帯に関係なく使い続けるため、ピーク以外の時間帯では比率が大きくなる。

 さほど手間をかけずに実施できるOA機器の節電対策としては、パソコンを使わない時にスタンバイモードに設定する方法が一般的だ。コピーやファクスに使う複合機は節電モードに設定しておくだけでも効果がある(図3)。

 こうした照明やOA機器を対象にした節電対策を実施することで、年間を通して電力使用量を減らすことが可能になる。コストをかけずに電気料金を安くできるので、夏や冬に限らず徹底したい対策である。

checksheet_sj.jpg図3 夏の節電対策チェックシート(画像をクリックすると拡大)

 次回はスマートな節電の第2ステップとして、機器を買い替えることの効果を検証してみる。一時的にコストはかかるが、大きな節電効果を得ることができて、買い替え後の電気料金は確実に安くなる。

連載第2回:「機器を買い替える」 9月12日掲載予定

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ニコン、EVF搭載のシリーズ最上位「COOLPIX P7800」

$
0
0

 ニコンは9月5日、シリーズフラグシップとなるコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P7800」を10月10日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は6万5000円前後。

photo「COOLPIX P7800」

 昨年秋に販売開始された「COOLPIX P7700」の後継モデルで、35ミリ換算 28〜200ミリ相当 F2-F4の明るいレンズに1/1.7型 有効1219万画素 裏面照射型CMOSセンサーを組み合わせる構成はそのまま、新たに92万画素の視野率100% 電子ビューファインダーを搭載した。

photophoto

 レンズ構成はEDレンズ2枚を含む10群13枚で、レンズシフト式の手ブレ補正機構も備えている。動画は最大1920×1080ピクセルのフルHD対応で、NTSC/PALの切り替えによって、30fpsと25fpsが自動的に切り替えられる。ISO感度は最高ISO6400で、シャッタースピードは1〜1/4000秒だ。

 92万画素/3型のバリアングル液晶も引き続き搭載するが、画素にホワイトの入ったRGBW構成になり、より高い輝度での表示も行える。ワイヤレスアダプター「WU-1a」やワイヤレスリモコン「WR-R10」などオプションの利用も可能だ。本体サイズは約118.5(幅)×77.5(高さ)×50.4(奥行き)ミリ、約410グラム(バッテリー、メモリカード含む)。最大撮影枚数は約350枚(CIPA規格)。

photo

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

警察庁、2013年上半期 Web改ざん観測状況を公開――静かに潜む見えないワナ

$
0
0
警察庁 情報通信局 情報技術解析課 課長補佐 山本均氏警察庁 情報通信局 情報技術解析課 課長補佐 山本均氏

 2013年8月22日、警察庁 情報通信局 情報技術解析課 課長補佐の山本均氏は、日本セキュリティオペレーション事業者協議会(ISOG-J)主催のイベントで「Web改ざんの観測状況とその概要」について説明した。

 情報技術解析課では、全国の警察施設のインターネット接続点にセンサーを設置。インターネット上でのさまざまな兆候を観測しているという。今回は、その観測業務を通じて認知した事例を基に、Web改ざん観測状況が公開された。

Webサイトの改ざん案件の推移(2013年 上半期)

Webサイトの改ざん案件の推移(平成25年)

 上記データは、2013年1月から7月までに警察庁によって認知されたWeb改ざん案件を示している。グラフを見ると、月ごとに改ざんの件数・種類に波があることが分かる。

 1月から2月にかけては「ファイルの蔵置」を多く認知。蔵置とは、改ざんによって不正にファイルを置かれてしまうことをいう。また、5月から6月にかけては「難読化されたJavaScript」「<iframe>タグ」の挿入による改ざんが多く発見されている。3月には、「その他改ざん」が目立っている。ここでの「その他改ざん」とは「難読化されたJavaScriptや<iframe>タグの挿入以外による改ざん」(後述)を示しているという。

具体的な事例

 続いて、各改ざんパターンの具体的な事例について見る。

「ファイルの蔵置」による事例

 2013年1月〜2月にかけて流行した「ファイル蔵置」による事例では、メッセージ性の高い社会的・政治的なファイルが、サーバに蔵置されていたケースが多かったという。

「ファイル蔵置」の事例

 これらの特徴としては、以下の3つが挙げられる。

  • ファイルを蔵置したことを、自ら表明している
  • メッセージ性が高い
  • 自己顕示的な行動を取る

 なお、ここに挙げられている事例の1つ「SEJEAL」は、8月以降も増加傾向にある。「SEJEAL」については、「Team Sejeal」という組織から犯行声明が出されており、主にコンテンツ管理システム(CMS)の脆弱性を悪用することで知られている。

「難読化されたJavaScript」「<iframe>タグ」の挿入による事例

 5〜6月にかけて流行した「難読化されたJavaScript」の挿入によるWeb改ざん案件では、以下のようなスクリプトが実際に挿入された(参考)。

挿入された難読化されたJavaScript

 スライドの赤枠で囲まれた英数字の文字列が、難読化されたJavaScriptである。警察庁では、特に「d21vd12v」に着目。グーグルで検索してみたところ、2013年6月5日現在で約4万ページがヒット。また、日本語サイトでは約2000ページがヒットしたという。さらに、2週間後の6月18日に検索したところ、全体では約3万ページ、日本語サイトでは2000ページ増(過去に改ざんされたサイトや情報提供サイトを含む)と、改ざん件数が急増した。

 また、不正な「<iframe>タグ」の挿入による改ざんとして紹介されたケースでは、とあるオーストラリアのサーバに誘導され、「counter.php」が実行される仕組みになっていた。

挿入された不正な<iframe>タグ

 調査を進めると、辿りついたのはオーストラリアのゲーム開発会社。彼らのページも、おそらく改ざんされたものだと考えられている。

 この結果、閲覧者が改ざんされたページにアクセスしてしまうと、悪意のあるWebサイトに誘導され、不正プログラムにより銀行の認証情報などが詐取されるというメカニズムになっている。

Webサイトを閲覧しただけで感染する不正プログラムのメカニズム

 不正プログラムには、ネットバンキングの認証情報などを詐取する「ZeuS」や、ZeuSから派生した「Zbot Citadle」、偽のウイルス対策ソフト「FakeAV」、コンピュータを使えない状態にしてその身代金を要求する「Nymaim」といったものがある。この中でも、特にZeuSやZbot Citadleは、不正送金などの犯罪に使われており、警察庁は警戒を強めている。

 ここで、ZeuSやZbot Citadleによる情報詐取の一例を示す。通常のログイン画面では、契約者番号と第一暗証の入力のみであるが、感染するとポップアップウィンドウが開き、追加の認証に用いる乱数表などの入力が要求される。表示を信じて入力してしまうと、すべての暗証番号が窃取されてしまい、不正送金の被害につながる。

通常のログイン画面
感染したログイン画面

「その他改ざん」による事例

 「その他改ざん」では、「Darkleech Apache Module(ダークリーチアパッチモジュール)」という不正なApacheのモジュールに、Webサーバが感染した事例が挙げられた。

 Darkleech Apache Moduleがやっかいなのは、Webページ自体は改ざんされていないという点だ。<iframe>タグの挿入による改ざんの場合、Webページ自体が改ざんされていたのに対し、Darkleech Apache Moduleでは、ユーザーに返すレスポンスに<iframe>タグを挿入し動的に改ざんするため、検出困難となる。

Darkleech Apache Moduleの仕組み

 上の図の「<iframe src= “http://(中略)/q.php>」が問題となる<iframe>タグだ。ホームページのデータに対して、Darkleech Apache Moduleが自動的にタグを挿入する。外見上は、いつもとまったく変わりないが、挿入タグにより不正なWebサイトに誘導されてマルウェアに感染する。

改ざんにおける傾向と対策

 最近のWebページ改ざんの特徴として、警察庁は以下の3つを挙げる。

  • 外見上変化がない
  • 閲覧者が気づくことなく、悪意のあるWebサイトに誘導される
  • 誘導後、不正プログラムに感染する可能性がある

 これらWeb改ざんにおけるユーザー側の対策について、警察庁は次の基本的な対策をしっかりと行うよう指示している。

対策1
対策2
対策3

 また、パソコンが感染してしまった場合には、次のような対処を求めている。

  • LANなど回線から切り離す
  • 電源を切らずに、そのままの状態を保持する
  • 連絡・相談する(情報セキュリティなどの担当者へ連絡、または、コンピュータウイルス110番などへ相談)

 なお、山本氏は、相談先として「コンピュータウイルス110番(03-5978-7509)」を紹介。具体的な被害相談や被害が深刻な場合には、都道府県警察サイバー犯罪相談窓口への相談を促している。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

TechTargetジャパン


元ソニー会長の出井氏も期待、「自分だけのクルマ」を実現するEVスポーツカー

$
0
0
元ソニー会長の出井伸之氏

 グリーンロードモータース(以下、GLM)が開発した「トミーカイラZZ(ズィーズィー)」は、国内の公道を走行できる電気自動車(EV)スポーツカーだ。

 2013年4月2日にトミーカイラZZを一般公開し、約80万円の価格でWebサイトでの先行予約受付を開始。初年度生産台数の100台に対して、1カ月で仮予約が100件を超えたというエピソードからも、同車がユーザーの注目を集めていることが伺える。

 そのGLMが2013年8月3日、グランフロント大阪のナレッジキャピタルにおいて、「あなただけのクルマをつくれる時代を語ろう」と題したトークイベントを開催。GLM社長の小間裕康氏をホストとして、元ソニー会長の出井伸之氏とタレントのパンツェッタ・ジローラモ氏をゲストに招き、クルマの未来を語った。


スポーツカーを生み出す文化とEVの生産技術を有する京都

 トークイベントは、まず小間氏によるトミーカイラZZの開発秘話からスタートした。

GLMの小間裕康氏「スポーツカーは好きですか?」と来場者に問い掛けるGLMの小間裕康氏

 自動車業界は、20世紀に誕生した一大産業である。これまでは大手メーカーが、大量生産で自動車を開発販売してきた。そうした業界にベンチャーが参入できるのは「EVだからこそ」と小間氏は言う。

 ガソリンエンジン車は部品点数が3万個と多く、開発製造に高い技術が必要だ。それに対して、EVは部品点数が5千個と少なく、機構もシンプルである。「大ざっぱに言えば、EVはモーターと電池で動く。そして、家庭にあるPCよりもスペックの低いコンピュータで制御できるのだ」(小間氏)。

 それに加えて、GLMが起業した場所が京都だったことも幸いした。京都には、世界的に有名な部品メーカーが集積しており、その力を結集すればEVを容易に生産できると言われていたほどだ。また、1997年に発売されたオリジナルのスポーツカーであるトミーカイラZZを販売していたトミタ夢工場はもちろん、コジマエンジニアリング、童夢などの世界に名だたるスポーツカーメーカーが京都から誕生している。京都は、スポーツカーを生み出す文化とEVを生産する技術を有する土地なのだ。

 とは言っても、最初から京都の部品メーカーがベンチャー企業であるGLMを好意的に受け入れ、協力してくれたわけではない。小間氏がEVの開発販売を手掛けるベンチャーとしてGLMを立ち上げたときには、周囲から「バカなことを……」と言われることもあったという。しかし、何度も部品メーカーに足を運び、熱意を伝えることで協力企業を増やしていった。

sp_130905glm_02.jpgsp_130905glm_03.jpg「トミーカイラZZ」は、「EVプラットフォーム」と呼ぶ車体部分だけで、安全基準を満たし国内認証を取得しているのが特徴(左)。京都の部品メーカー各社と水平分業で多品種少量生産を実現する「KYOTO生産方式」を採用した(クリックで拡大)

 しかし、新たな車両の一般販売について、基準の厳しい国内認証を取得するまでに時間かがかり、研究開発費が不足して厳しい状況に陥ったこともある。そうした中で、以前から交流があった出井氏をはじめ多くの企業からの出資を得ることができた。そうしたサポーターに支えられて、EVスポーツカーのトミーカイラZZが完成したのである。

元ソニー会長の出井伸之氏元ソニー会長の出井伸之氏

 次に、小間氏と出井氏が出会ったきっかけが披露された。

 出井氏はソニーを退任後、有望なベンチャー企業を育てるため、2006年にクオンタムリープという会社を興した。小間氏と出井氏は、そこで今から4年以上前に出会っていたのだという。小間氏がEV開発に乗り出したときには、GLMに対して「いいチームだな」(出井氏)と感じ、「日本でも海外に負けないようないいクルマができる」(同氏)とサポートする気になったそうだ。

      1|2次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

クアルコムもスマートウオッチを年内に発売、Android端末と連携し無線充電も可能

$
0
0
mm130905_qualcomm_120.jpg

 Qualcommは2013年9月4日(米国時間)、同社の子会社であるQualcomm Connected Experiencesが2013年第4四半期に、タッチスクリーンであるMirasolディスプレイを搭載したスマートウオッチ「Qualcomm Toq(クアルコム トーク)」を発売すると発表した。

 Qualcomm Toqは、Android 4.0.3(Ice Cream Sandwich)以上を搭載するモバイル端末に対応する。スマートフォンなどと連携して、数日間使用できるほどの電池寿命を実現しているという。

 着信やメール、スケジュールなどの通知を受け取る他、オプションのワイヤレスイヤフォンを使えばBluetoothで接続して音楽も聞ける。音楽を再生している際に着信を受け取ることもできる。さらに、Qualcommの磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術である「WiPower」によって、ワイヤレス充電も可能だ。

 Qualcommは、ソフトウェアのアップグレードによって機能を追加していく予定である。まずは、同社の子会社であるQualcomm Lifeが提供する、家庭向け無線医療ソリューションである「2net」の追加が予定されているという。

 スマートウオッチやスマートグラスなど、ウェアラブルな機器への注目は高まっていて、同日である2013年9月4日にはSamsung Electronicsもスマートウオッチ「GALAXY Gear」を発表したばかりである(関連記事:サムスンがスマートウオッチ「GALAXY Gear」を発表、CPUは800MHzの1コア)。

 なお、外形寸法に関する詳細は明らかにはされていないが、厚さは9.6mm程だという。販売価格は、発売の直前に発表するとのこと。

mm130905_qualcomm_fig1.jpgQualcommが発表した「Qualcomm Toq」(クリックで拡大)

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

パナソニックが4K対応“スマートビエラ”を投入――HDMI 2.0やDisplayPortを搭載

$
0
0
ts_4kpana05.jpg“スマートビエラ”「TH-L65WT600」

 パナソニックは9月5日、同社初の4Kテレビとなる65V型の“スマートビエラ”「TH-L65WT600」を発表した。10月中旬にオープン価格で発売する。店頭では75万円前後になる見込みだ。

 4Kパネル(3840×2160ピクセル)を採用した液晶テレビ。1枚ガラスとメタリックな狭額ベゼルにメタルフレームのペデスタルを組み合わせて浮遊感を演出する。「まるで1枚の画面が宙に浮かんでいるようなデザイン」(同社)。

 外部入力端子には、テレビとしては初となるDisplayPort 1.2aを採用し、PCと接続して4K/60p対応のゲームなどが楽しめる。また正式発表されたばかりのHDMI 2.0をいち早くサポート。将来の4K放送などに備え、4K/60p入力を可能にしている。

4K/120p表示も

 映像処理も4Kに最適化。フレーム補完付きの倍速駆動にバックライトスキャンを組み合わせ、“16倍相当”の映像表示が可能だ。4K/60p入力の映像信号は、4K/120p相当で表示できる。

ts_4kpana04.jpg「4Kファインリマスター」の概要

 超解像技術は、入力信号を内蔵の12万通りの映像データベースと照合して画質補正を行う「リマスター超解像」と、映像の質感を高める「ディテール超解像」を組み合わせた「4Kファインリマスター」に進化。フルHDやSD画像を高精細な4K映像にアップコンバートするという。データベースは、デジタル放送用やBlu-ray Disc用など、ソースごとに用意され、精度の高い補正を可能にした。また、新搭載の映像モード「シネマプロ」モードは、ディーガで「クロマアップコンバート」した映像信号(4:4:4)を正確に表示するという。

4Kでネットワーク機能も進化、ハイブリッドキャストも

 4K表示に合わせてスマート機能も進化させた。例えば、Webブラウザが4K表示をサポートしたことで、地図サイトなど一部のWebサイトでは広々とした画面を表示できるようになった。また、今年の春モデルから搭載している「マイホーム」機能も表示領域が広がり、ホーム画面上におけるWebサイトの「ブックマーク表示」(ショートカットアイコン)は、ほぼサイト全体を表示するようになった。

ts_4kpana03.jpg地図がひろびろ

 番組表の情報量も格段にアップ。地上デジタル放送の全チャンネル/24時間分をスクロールやページ切り替えなしで一覧できる。細かすぎる場合のために、7段階の文字サイズ切り替えが可能だ。

 このほかにも、DLNAサーバ機能やファイル共有機能などネットワーク機能が充実。マイク内蔵のリモコンによる音声操作や、内蔵カメラを使った「顔認識」で個別のホーム画面を表示するといったスマート機能は春モデルから継承した。スマートフォンやタブレットからテレビの操作やコンテンツ表示が可能になる専用アプリ「Panasonic TV Remote 2」もサポートした。

 また、NHKが9月2日からサービスを開始したハイブリッドキャスト(NHK Hybridcast)にも対応した。パナソニックによると、販売中のスマートビエラ「VT60シリーズ」「FT60シリーズ」もソフトウェアダウンロードによりハイブリッドキャストに対応させる予定だという。アップデートの提供は10月中旬頃になる見込みだ。

 そのほかの主な仕様は下表の通り。

型番TH-L65WT600
画面サイズ65V型
パネル解像度3840×2160ピクセル
チューナー地上/BS/110度CSデジタル×3
入出力端子DisplayPort×1、HDMI×4(ARC対応)、D4、ビデオ、光デジタル音声出力、LAN、SDカードスロット(SDXC対応)、USB×3(USB3端子のみUSB 3.0対応)
本体サイズ1468(幅)×960(高さ)×425(奥行き)ミリ
重量約43キログラム(スタンドあり)
実売想定価格75万円前後
発売時期10月中旬

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ボカロ曲の動画が超お手軽にできちゃう3Dアプリ「キャラミんStudio」を使ってみた

$
0
0

 AHSが9月26日に発売する「キャラミんStudio」は、ボカロクリエイターの裾野を大きく広げそうだ。

 音楽を制作するツールとして、ループシーケンサーというものがある。もともとはACIDというソフトが始まりで、現在最も普及しているものはAppleのGarageBand。あらかじめプロが作った楽器のフレーズを1小節、2小節、4小節とドラッグ&ドロップして、実際にその楽器のフレーズを弾かなくても組み合わせだけで音楽が出来てしまう、というものだ。いまはほとんどの音楽制作ツールにこの機能が入っている。

 もしも自作曲のPV(プロモーションビデオ)をこのくらい簡単に作れたなら。歌手であるVOCALOIDキャラクターが歌い踊ってくれたら。

 そんなソフトが出てしまった。

画像

 「キャラミんStudio」。公式には「誰でも簡単に使えるミュージック・ビデオ作成ソフト」とあるが、中でも「踊らせる」ことに特化している。3Dキャラクターに、手を振る、ターンする、足踏みをするなどのダンスモーションを与えて、それを自由に組み合わせることで、アイドルやダンサー、シンガーが踊っている動画を作ることができるのだ。「ボカロ曲を作ったけど動画が作れない。でも、自分でMMDでやるのは難しそうだし、動画師さんに頼むのも大変だ」といったボカロPは、このソフトに救われることだろう。

 実は「キャラミん」には無料で配布されている、「キャラミんOMP」と呼ばれている製品がある。こちらはMP3楽曲を再生するときに、勝手に振り付けをしてくれるという再生向けプレーヤーソフトだ。ある程度遊べはするが、ダンスの振りは自由度が低いため、このソフトだけでPVを作るのは難しかった(やった例ももちろんある)。今回発売される「キャラミんStudio」はモーションと、カメラワークをプリセットから指定するだけで、自然な「歌って踊れるアイドル」が作れてしまう。

画像モーションとカメラワークをプリセットから指定するだけ

 その「歌って踊れるアイドル」は声の主と同じでありたい。このアプリには、AHSのVOCALOIDキャラである結月ゆかりのほか、インターネットのメグッポイド「GUMI」まで搭載している。「ままま式」だ。初音ミクは? プリセットにはないが、キャラミんに出演してもらう方法がある。MMDモデルを読み込めばいいのだ。このアプリはMMDのモデルデータをインポートし、使うことができる。振り付けはこのアプリに設定されているものを使う必要があるし、ステージデータも独自のものなので、そのままでは使えないが、さまざまなキャラクターを自由に踊らせることが可能なのだ。

画像キャラクターの選択画面。GUMIもいる

 MP3ファイルを読み込み、キャラクターを選択すれば、勝手に振りつけてくれる。ビートを検出し、激しい曲調のところではそういうモーションをつけて、穏やかなところでは待機状態になったりする。これだけでもPVはできてしまうが、モーションを小節単位で指定したり、カメラワークを決めたり、さらに、口の動きを指定すればリップシンクもできる。

 3DソフトのMikuMikuDance(MMD)およびその派生ソフトを使えば、自由に3Dアニメーションを作ることは可能だが、ダンスの振り付けについてまったく知識がなかったり、腕や手やカメラをどう動かしていいかは、かなり勉強しないといけない。その入口で脱落したり、ほかの人が作ったモーションを借りて動かしてみたものの、そこから進めない人も多いはずだ。かといって、そういう人向けのソフトが高いお金を出せば手に入るかというとそうではない。「MMDで挫折した人が、80万円のMayaを買えばできるようになるかというと、そうではない」と、AHSの尾形友秀社長は言う。おそらく3Dのダンス動画作成ツールでは最も簡単なソフト。そういうMMD挫折者の1人である自分に、3DPVができるかどうか、実際に試してみた。

振付が楽しすぎるのでアイドル研究してみようかと思うくらい

 読み込ませてみたのは、結月ゆかりに歌ってもらった「大きな古時計」。ぼかりすのレビュー記事を書くときに作ったものだ。

 自由に使えるキャラクターに結月ゆかりが含まれていたので、再利用することにした。MP3ファイルを読み込むと、自動的にビートを検出する機能だけでもなかなかすごいのだが、これは産総研の後藤真孝さんの論文を元に開発したものだという(後藤真孝,村岡洋一 「音楽音響信号に対するビートトラッキングシステム」)。

 なるほどよくできてるはずだ。このビートを元にして、ダンスモーションが割り当てられる。ボーカルパートを考慮しているわけではなくて、曲の激しさなどで判断しているらしい。カメラワークも勝手によさげなものを配置するそうだ。

 せっかくゆかりさんが歌っているのだから、リップシンクをしてもらわないと。ひらがなで、歌詞を配置していくのだが、それほど手間ではない。というか、これ以外で手間のかかる部分はほとんどない。2、3分の曲であれば10分もあれば十分だ。ただ、ここはVOCALOIDの.vsqxファイルやUTAUのustファイルを読み込んで、自動的に割り振ってくれるとさらに楽なんだが。実はCeVIOのファイル読み込みはこっそり実装されているらしい……。

画像振り付けを設定していくのが楽しい

 次に、ダンスモーションをカスタマイズしていく。ダンスモーションはプリセットされたものが200種類以上用意されている。待機パターンだけでも「待機_sexy」「待機_ロボット」「待機_縦ターン」「ゆらゆら」などいくつもある。ステップや手の振りなど、ファイル名からプレビューで振りを確認しながらドラッグ&ドロップで配置していく。異なるモーションの間の動きは自動的に補間してくれるので、特に考える必要はない。これはほんとに、GarageBandのようなループシーケンサーそのものだ。

 歌詞の内容に合わせて振り付けを考えていくのが実に楽しい。「大きな」というところでは手を広げるモーション。「チクタク」ではチッチッという手の振りといった具合に当てはめていく。ステップもいろいろあるけど、本物のアイドルのように歌わせるために、振り付けの勉強をしようかなと思っちゃうくらいだ。70年代風とか80年代風とか、年代別アイドルのモーションをパックで出せばそこそこ売れるんじゃないだろうか。あと、版権の問題はあるだろうけど、マイケルのモーションとか。

 カメラワークも、3Dソフトならば視点をどこに置いて、どう動かすといったことを細かく指定しなければならないのだが、キャラミんスタジオでは「右」「左「アップ」「クレーン正面」などから選んでいくだけ。実に楽ちんである。細かい設定もできるので、慣れたらここを工夫するのもありだろう。

 使い始めてから1時間もしないでできたのがこの動画だ。静かな曲なので動きも少なく、あまり参考にはならないかもしれないが、これまでほとんど静止画しか使っていないPとしては、会心の出来なのだ。

 今回は時間の関係で使わなかったが、初音ミクをはじめとする、MMDモデルは、キャラミんStudioで読み込み、使用することができる。ただし、モーションとの相性や、リップシンクのときの口の表情が揃っているかどうかにも依存するため、どれでも完璧というわけではないようだ。気になる人は、無料版のキャラミんOMPを使い、.pmd、.pmxファイルを読み込んで試してみるといいだろう。キャラミンOMPのダウンロードはこちらから。

中高生がお小遣いで買えるように

 尾形社長は、このソフトを「クリエイターじゃないところに売っていきたい」と言う。メインターゲットは中高生だ。だから、価格も6980円に抑えた。ダウンロード版なら5480円だ。基本的なモーションは200種類以上入っているが、追加モーションも数百円単位で買えるようにする。キャラクターやステージもキャラミんストアで、アプリ内から購入できる。イカ娘のモデル、ステージや、けいおん!風ステージといったものもダウンロード購入可能だ。

 MMDの世界では、モデルだけでなく、ステージ、モーションが自由に配布され、それを再利用する文化ができている。キャラミんStudioには、こうした素材を販売する仕組みが組み込まれている。3D素材の市場化という意味でも、非常に意義深い製品といえるだろう。

 キャラミんStudioには、AHSが販売している音楽制作ソフト「Music Maker」の機能限定版である「Music Maker Silver」も同梱されている。音楽素材をドラッグ&ドロップして曲を作っていけるソフトだ。音楽を作って、動画を作るところまでできてしまう、オールインワンパッケージというわけだ。

 2012年10月に、MOOSTAという名前で始まったキャラミん。その後、販売元や製品名の変更を経て、今回AHSと組むことになったわけだが、「モーションシーケンサー」という新しい発想で、クリエイターの新たな裾野を広げていくだろうか。尾形社長は来年には英語版も出したいと言う。

 9月26日には、「初音ミクV3」、「CeVIO Music Studio」という、2つの注目される歌唱合成ソフトがリリースされるが、同じ日に発売されるキャラミんStudioはそのどちらと組み合わせてもいける、楽曲投稿の最後のステップである動画制作を超カンタンにしてくれるソフト。こちらも要注目だ。

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Facebookコメント

'); document.write(''); document.write(''); }; })(); //-->

注目のアイコン

注目のアイコン

スマートウォッチは成功するか 「Apple参入からが本番」の声も

$
0
0

 韓国Samsung Electronicsと米Qualcommはそれぞれ9月4日、スマートウォッチ(腕時計型端末)を発表し、ウェアラブル端末の市場に乗り出した。ハイエンドスマートフォン市場が飽和状態に近づく一方で、ウェアラブル端末市場は500億ドル規模に成長すると見込まれている。

 SamsungとQualcommの端末はそれぞれ、ベルリンとサンディエゴで開催されたイベントにおいて、ほぼ同じ時間帯に発表された。約300ドルで発売されるとみられるこれらの端末について、一部のアナリストからは早くも「価格が高すぎるのでは」との疑問の声が上がっている。

 Samsungのスマートウォッチ「GALAXY Gear」は、市場をリードする同社のGALAXYスマートフォンと連係するアクセサリ製品として機能し、写真やハンズフリー通話、インスタントメッセージングといった基本的な機能を小さな画面で実行できる。

 Qualcommのスマートウォッチ「Toq」は、音楽再生のほか、通話やメッセージのやり取りが可能だ。明るい太陽光の下でも見やすい、タッチ対応のカラーディスプレイ「Mirasol」を搭載する初めてのスマートウォッチとなる。

 Qualcommはスマートフォンやタブレットに使われるアプリケーションプロセッサの世界市場でトップシェアを誇る。そのQualcommが投入するスマートウォッチは、大ヒットを狙った端末というより、Mirasolディスプレイを売り込むためのリファレンス端末と位置付けられる。今後さまざまなタイプのウェアラブル端末が普及していく中で、Mirasolの技術がより広く採用されるのを期待しての動きだ。

 一方、世界第1位の携帯電話メーカーであるSamsungはGALAXY Gearの投入によって、自社のAndroid搭載スマートフォンの魅力を押し上げ、ライバルの米Appleに対する優位性を維持したい考えだ。

 GALAXY Gearの発表は、欧州最大の家電見本市「IFA」がベルリンで開幕するのに合わせて行われた。この発表には、Samsungが技術革新の面でAppleの単なる「迅速な追随者」ではないことをアピールする狙いもある。Appleは9月10日に新型「iPhone」を発表するとみられているが、ウェアラブル端末はまだ1つも発表していない。

 Samsungの共同CEOであり、モバイル事業の責任者であるJ.K.シン氏は「Unpacked 2013 Episode 2」と題した同社の新製品発表イベントにおいて、「世界で新たなファッションアイコンになると確信している」と語った。

      1|2|3次のページへ

Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Viewing all 17593 articles
Browse latest View live