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スマホでカード決済「Square」日本上陸 三井住友カードと提携、個人・中小ターゲットに

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 米Squareは5月23日、スマートフォンで決済できるクレジットカード決済サービス「Square」日本版の提供を開始した。三井住友カードと業務提携し、クレジットカード決済専用端末の導入などが難しかった個人事業主や中小企業のスモールビジネスのマーケットを開拓していく。

画像カードリーダー「Squareリーダー」はイヤフォンジャックに差し込んで使える

 Squareは、スマートフォンやタブレット端末(iOS/Android)に「Squareレジ」という無料のPOSアプリをインストールし、イヤフォンジャックに切手サイズの読み取り端末「Squareリーダー」(無料)を接続するだけで、カード決済ができるサービス。手数料は決済1回につき決済額の3.25%。指定の銀行なら翌営業日、そのほかの銀行でも1週間以内に代金が振り込まれる。

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 Squareと三井住友カードは昨年9月に資本提携し、日本での事業展開について協議してきた。新たに業務提携を結び、中小企業の開拓や、日本向け新商品・サービスの開発などに共同で取り組む。

 SquareはTwitter共同創業者のジャック・ドーシー氏が2009年に設立し、CEOを務めている。サービスは北米で普及が進んでおり、400万を超える中小企業や個人事業主が導入。Squareを使ったカード決済の取扱高は年額換算で150億ドルにのぼるという。

 ドーシー氏は「Squareを、デザインやイノベーション、伝統にこだわりのある日本に提供でき、うれしく思います。当社のプロダクトが日本の経済成長と起業家創出を後押しすることを願って、このたび日本でのサービス提供を開始しました」とメッセージを寄せている。

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モバイル、モバイル、モバイル!〜Go to Mobileを推進するシトリックス

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 ロザンゼルス中心部から車で約1時間、世界で最初に建設された「ディズニーランド」を目の前に臨む、アナハイムコンベンションセンターでシトリックスの年次イベント「Citrix Synergy 2013」が開幕した。

 5月22日(現地時間)には、同社CEOのマーク・テンプルトン(Mark Templeton)氏が、昨年のSynergyで大々的に発表した「Project Avalon(アバロン)」がついに結実し、製品化した「XenDesktop 7」など、各種アップデートを紹介した。

「StorageZones」がWindows Azureに対応

テンプルトン氏写真基調講演に登壇したマーク・テンプルトン氏

 テンプルトン氏は、まず直近のアップデート状況を説明。昨年のSynergyで発表された「ShareFile with StorageZones」は、企業向けオンラインストレージサービス「ShareFile」のセキュリティリスクをさらに低減するために、フォルダ単位で保存先を選べる「StorageZones」を組み合わせたものだ。今回、保存先をさらに追加することが可能な「StorageZone Connectors」をリリースし、Windows Azure上に保存することも可能となった。「以前からAzure上でも利用したいというユーザーからの声が多かったため、対応した」という同氏の説明に、会場からは大きな歓声が湧いていた。

 また、新たに「Citrix Receiver for Windows 8」が追加。さらに新製品として、Macintosh上でXenDesktopを利用できる「DesktopPlayer for Mac」が発表された。これはXenDesktopのアドオンとして機能し、6月にテックプレビュー版が提供開始されるという。

今年、CIOの関心事は「モバイル、モバイル、モバイル」

 続いてテンプルトン氏は、米ガートナーの調査「2013年の戦略的技術トレンドトップ10」の結果を示し、「今年のCIOの関心事トップ10のうち、上位3つはモバイルで占められている。それほどいま、モバイルへの関心は高い」と語り、世間のモバイルへの関心の高さを強調した。

 シトリックスがモバイル戦略において重視しているのが、1年前に発表した「Project Avalon」だ。Project Avalonは、クラウド環境上にVDI環境を構築するためのソフトウェア群。2012年5月にサンフランシスコで開催された「Citrix Synergy 2012」でプロジェクトの概要が発表され、半年後の11月にスペイン・バルセロナで行われた「Citrix Synergy 2012 in Barcelona」において、「Excalibur(エクスカリバー)」と「Merlin(マーリン)」に発展している。

 ExcaliburはXenDesktopの新バージョンという位置付けで、SynergyではExcaliburにアクセスしたiPad上でWindows 8を動かすデモなどを紹介。製品化に向けた開発が順調に進んでいることをアピールしていた。Merlinは、Excalibur環境の統合管理やセルフサービスプロビジョニングなどの各種機能を提供するためのツールとして紹介された。

 そして今回、Project Avalonを実現する最初の製品として発表されたのが「XenDesktop 7」だ。XenDesktop 7は主に、デザインや構築を行える「XenDesktop Studio」と、管理/サポート機能を持つ「XenDesktop Director」で構成される。

 XenDesktop 7では、まずHDX Mobileが強化された。HDXは通信帯域を最適化するテクノロジだが、HDX Mobileではモバイル端末に最適化するためにプロトコルを改善し、帯域幅が従来の半分になったという。これにより、3G回線であってもHDのストリーミング映像が閲覧に耐え得る品質になっている。また、GPSやセンサー類、カメラなどネイティブな機能を利用できるようになった。

 XenDesktop 7のウリの1つは、インストールと管理の容易性だ。インストールはファイル1つを8クリックで終了するという。コンソールも2つにまとめられ操作が簡易になっている。また、Windows Server 2012に対応したほか、System Center 2012にも接続して管理できるようになった。

.NET開発者向けにSDKも提供

 XenDesktop 7のデモでは、「XenDesktop Studio」を使って簡単にユーザーグループを作成しVDI環境を用意するデモや、ブラウザ上から「XenDesktop Director」を開き、NetScalerから送られてくるパケット状況を監視するシーンを紹介した。サーバのメモリ状況を監視するシーンでは、必要に応じてワンクリックでメモリを増量する様を実演し、観客からの歓声を浴びていた。

デモの様子XenDesktop 7のデモ。XenDesktop 7を使えば、iPad miniでWindows 8を動かすことも容易に可能だ。HDXのサポート効果でFlash動画も3G回線でも遅延なく再生されていた

 一方、XenDesktopのような仮想デスクトップ環境では、サーバ側のGPU性能の問題で描画機能が通常のデスクトップ環境と比べると弱く、動画編集やCADなど、多くのGPUパワーを必要とするアプリケーションには向いていないという問題があった。シトリックスではこの問題に対処すべく従前よりNVIDIAと共同開発をしており、このたび「NVIDIA.GRID vGPU」を発表した。NVIDIA.GRID vGPUは、新しいOpenGLをサポートしているほか、VDI環境向けにXenServerのGPUにも対応し、多くの描画機能を必要とするアプリケーションユーザーに提供していく。

 また、開発者向けにSDK「Mobile SDK for Windows Apps」を新たに提供する。SDKでは、50以上のAPIを用意しているため、.NETで作ったアプリケーションを容易にカスタマイズできるという。

 XenDesktop 7は、従来の「VDI Edition」「Enterprise Edition」「Platinum Edition」の3エディションに加え、新たにXenAppの機能を包含した「App Edition」が提供される。XenDesktop 7は6月から順次リリース予定。

 テンプルトン氏は、「XenAppはXenDesktop 7に包含されたが、XenAppは今後も引き続きサポートしていく。直近では、XenApp 6.5 Feature Pack 2が出る予定だ」とした。

App StoreやGoogle Play Storeのエンタープライズ版を提供

 続いてテンプルトン氏が紹介するのが、同社のモバイル中核製品「XenMobile」だ。シトリックスは、2012年12月にMDM(Mobile Device Management)大手のZenpriseを買収。ここ数カ月間はZenpriseのMDM技術を同社の「Citrix CloudGateway」や「Me@Work」と統合するのに注力していたという。

 XenMobileの1製品として紹介されたのが、「Worx Enroll」と「Worx Home」だ。Worx Enrollは自分の私用端末を会社で利用する場合に、自分で端末登録を行うためのもの。登録後、サーバ側で認証されると、あらかじめ登録されたアプリケーションが利用可能になる。Worx Homeは、端末の設定やサポートを行うアプリケーション。これらは、シトリックスのMDXテクノロジで保護された状態で通信し、端末へのデータ移動制限や紛失時のロックや消去などの機能も備える。具体的には、アプリケーションの通信をコンテナ化し、マイクロVPNで通信することで実現している。

デモの様子今夏オープン予定の「Worx App Gallery」。すでに多くのアプリケーションが登録されており、XenMobile上で利用可能だという

 また、外部ベンダによるXenMobile向けアプリケーションの開発を促すためにSDK「Worx App SDK」の提供を開始。すでにベータ版利用者は60人を超え、80以上のアプリが今夏にオープン予定のXenMobile向けアプリケーションストア「Worx App Gallery」に登録されているという。

 テンプルトン氏は「コンシューマ向けには、アップルの『App Store』やグーグルの『Google Play Store』などが用意されている。当社はこれらのエンタープライズ版を提供したい。XenMobileという、セキュアで管理可能なエンタープライズ向けのプラットフォームを用意したので、今後登録アプリケーションを増やしていきたい」と今後の方向性を示した。

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TechTargetジャパン

ソニー、復活へ道半ば――鍵を握る“感性価値”商品

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 ソニーは2013年5月22日、2015年3月期までの3カ年計画を発表し、売上高8兆5000億円、営業利益率5%以上、ROE10%を目指す方針を示した。課題のエレクトロニクス事業の目標は、売上高6兆円、営業利益率5%で、2012年4月に発表した従来目標から変えていないが、デジタルイメージング、ゲーム、モバイルの中核3事業については、目標を引き下げた。

 同社は5月9日に発表した2013年3月期の決算において黒字化を達成(関連記事:ソニー、2013年3月期で最終黒字化——今期の設備投資は半導体中心に)。ただ、目標としていたエレクトロニクス事業の黒字化については実現できなかった。

 同社社長兼CEOの平井一夫氏は「黒字化を達成でき、2014年3月期は、変革の7合目から8合目からスタートできる」と一定の手応えを語った。エレクトロニクス黒字化に向けて、コア事業の強化、テレビ事業の再建、新興国での事業拡大、新規事業の創出、事業ポートフォリオの見直し、の5つの重点施策を推進。また、これらに基づいた資本売却の一方で、オリンパスとの医療事業合弁会社の設立や米国Gaikaiの買収、CMOSセンサーへの投資拡大などの戦略投資を進めてきた価値について強調した。

エレクトロニクス5つの重点施策戦略的投資と資本売却2013年3月期のエレクトロニクス重点施策(左)と2013年3月期に行った戦略投資と資本売却(右)(クリックで拡大)

 「この1年間数多くの国内外グループ会社、生産拠点、研究拠点、パートナーや販売店、エンドユーザーを訪問し、情報交換を進めてきた。その中で取り組む課題が明確化できた他、将来に向けてのソニーの潜在力を感じることができた」と平井氏は語る。

“感性価値”を持つ商品

 具体的には、商品面において「妥協なき機能価値を保持しながら、心を動かす感性価値を生み出さないといけない。現在のソニー製品はそれができているものがほとんどない」(平井氏)。

 その中で2013年3月期において“感性価値”を持つ成果として挙げたのが、スマートフォン「Xperia Z」(関連記事:「Xperia Z」に込められた“ソニーらしさ”)とハイエンドコンパクトカメラ「DSC-RX1」(関連記事:ミニマムボディから最高画質、そのギャップがたまらないフルサイズコンパクト——ソニー「DSC-RX1」)だ。

 「スマートフォン(のビジネス)は厳しい1年だったが、Xperia Zは日本、ドイツ、英国などで高い評価を得ることができた。またDSC-RX1は国内外のカメラ賞を受賞するなど高い評価を受け、ハイエンドコンパクトカメラ市場の開拓に貢献した」(平井氏)。2014年3月期は、さらに商品を強化していく方針だ。

2015年3月期の目標は前回発表と変わらず

 2015年3月期までの経営数値目標について今回は前回発表(2012年4月)変更せず、売上高8兆5000億円、営業利益率5%以上、ROE10%のまま。エレクトロニクス事業の目標も売上高6兆円、営業利益率5%と目標を据え置いた。

 2014年3月期は、この目標数値に向け、引き続き事業ポートフォリオの見直しなど構造改革や財務体質の強化を進めるとともに、持続的成長に向け特にコア事業の強化を推進する。

2015年3月期の数値目標2014年3月期の基本方針2015年3月期の数値目標(左)と2014年3月期の基本方針(右)(クリックで拡大)
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Twitter創始者の“スマホでクレジットカード決済”サービス、「Square」日本上陸

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三井住友カードと提携:Twitter創始者の“スマホでクレジットカード決済”サービス、「Square」日本上陸

スマホ活用のクレジットカード決済サービスが相次いで登場する中、Twitterの創始者が開発した米最大手「Square」が日本に上陸。業界最安値の決済手数料、無料カードリーダー、無料レジアプリの提供で市場拡大を目指す。

[後藤祥子,Business Media 誠]
PhotoSquare CEOのジャック・ドーシー氏と三井住友カード代表取締役社長の島田秀男氏

 クレジットカード決済システムの導入、スマホやタブレットを使ってもっと手軽に——。こんなコンセプトから生まれた米Squareの中小店舗向け決済サービス「Square」が、5月23日、ついに日本に上陸した。カードリーダーはWeb経由で無料で提供。無料のPOSレジアプリも合わせて提供する。

 Squareは、Twitterの創始者であるジャック・ドーシー氏が4年前に立ち上げた決済サービス。スマートフォンやタブレットのイヤフォンジャックにカードリーダーを差し込むだけでクレジットカード決済を行えるという手軽さ、据え置き型のシステムに比べて安い導入コスト、ネットがつながれば時間や場所を選ばず使えるという利便性の高さが注目を集め、街の小さな店舗から大手コーヒーチェーンのスターバックスまで、北米で420万の加盟店を擁するまでに成長した。

 日本進出にあたって同社は、三井住友カードと提携。三井住友カードは米Squareに1000万ドルを出資しており、「単なるアクワイアラー(加盟店管理会社)にとどまらない戦略的パートナーとして、共同でSquareのサービスを展開する」(三井住友カード 代表取締役社長の島田秀男氏)考えだ。

sa_sq05.jpgPhoto電波がつながる場所ならどこでもクレジットカード決済を行える「Square」

最安の手数料、カードリーダーとレジアプリが無料

Photoカードリーダーを差したiPhoneを手にするドーシー氏

 小型のカードリーダーとスマートデバイスを利用した決済サービスは、「PayPal Here」を皮切りに、PayPalのスピンアウト組が立ち上げた「コイニー(外部リンク参照)」、楽天が提供する「楽天スマートペイ(外部リンク参照)」らが参入している激戦市場。日本市場では後発組となるSquareは、安価な導入コストと付加価値サービスの提供で市場シェアの拡大を目指す。

 Squareの大きな特徴は、現金決済にも対応するレジアプリとカードリーダーを無料提供している点と、先行組に比べて決済手数料を最も低い3.25%に抑えている点。また、現金化についても、Squareが指定する銀行を利用していれば翌営業日、その他の銀行でも1週間以内に振り込まれるなど経営に影響しないよう配慮している。

 現状、カードリーダーを無料で提供しているのはコイニー(期間限定)のみで、決済手数料はPayPal Hereが5%、コイニーが4%、楽天スマートペイが4.9%となっている。POSシステムとの連携も、ようやく対応が始まったばかりであり、Squareの提供するサービスは先行組を脅かすものになりそうだ。

項目SquarePayPal Hereコイニー楽天スマートペイ
カードリーダー無料1200円前後無料(期間限定)2980円
決済手数料3.25%5%4%4.9%
対応クレジットカードVISA、MasterCardVISA、MasterCardVISA、MasterCardVISA、MasterCard、楽天
アプリの種類iOSiOS、AndroidiOS(Androidは2013年夏)iOS、Android
その他ウォレット(予定)、無料レジアプリ顔パス決済(予定)

sa_sq03.jpgPhoto無料のレジアプリ。現金とクレジットカードの決済に対応し、決済記録の確認や売上チェック、経営分析に使えるという

米国、カナダに次ぐ3カ国目の展開

 米国でサービスを開始したSquareは、2012年の10月にカナダでサービスを開始しており、日本は3カ国目の展開となる。北米以外の初の海外進出先として日本を選んだ理由についてジャック・ドーシー氏は、190万規模といわれる個人事業主や中小店舗にクレジットカード決済システムが浸透していないこと、こうした市場にアプローチするためのパートナー企業(三井住友カード)と提携できたことなどを挙げる。「(日本は)成功するには難しい市場」(ドーシー氏)としながらも、この市場で培ったノウハウは他の国にサービスを展開する際に生かせるとみている。

 今後は、アプリを通じて顔写真とクレジットカード番号を登録し、ネット上で決済した商品を実店舗で“顔パス”で受け取るウォレットサービスも展開する予定。日本でニーズが高い紙のレシートの発行もアプリで対応するとし、既存のPOSシステムとの連携についても順次対応していく考えだ。

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Biz.IDの「Webサービス図鑑」では、便利で楽しめるWebサービスを今後も続々と追加していきます。「おもしろいWebサービスを見つけた!」という方は、「URL」「サービス名」「コメント」をご記入の上、以下のフォームからご連絡ください。

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「IGZOモデルは2014年に100%」──シャープ2013年夏モデル説明会

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IGZOを軸に感性に訴えるスマートフォンを開発する

 説明会では、シャープ製スマートフォンのシェア獲得実績について説明があり。2012年上期の実績において、主要部品の不足などでシェアの絶対値を12.4パーセントと減らしたものの、下期にはIGZO液晶ディスプレイを搭載したモデルが好調で、シェアは15.5パーセント、順位も2位に上げたことを紹介した。

 IGZO搭載モデルの好調はシャープの予想を超えるほどで、出荷数に占める割合は当初予定で30パーセントを見ていたのが、2012年下期で40パーセントにも達したという。中でも好調だったのがAQUOS PHONE ZETA SH-02Eで、発売5カ月で約60万台を販売し、GfK Japanの家電量販店携帯電話販売ランキングでも8種連続1位だったことをアピールしている。

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kn_sharpevent_01.jpgkn_sharpevent_02.jpgkn_sharpevent_03.jpgシャープ製スマートフォンのシェアは2012年上期にその値を下げたものの下期にはIGZO搭載モデルの登場で一気に押し上げた。IGZO搭載モデルはシャープの予想を超えて好調だ

 シャープは、シェア挽回に向けて今後開発するスマートフォンでは、ハードウェアスペックに加えてユーザーの感性に訴える“エモーショナル性”を重視し、ユーザーが「使いたくなる」「見せたくなる」「自慢したくなる」製品を目指すという。そして、そのために必要な要素として、IGZOやカメラデバイス、独自ICといった「先進デバイス」、新しいユーザーインタフェースやエンターテイメントコンテンツを利用できるアプリ、周辺機器と連携できる接続機能といった「新しい体験」、そして、ディスプレイ面の狭額縁化や新素材を用いたボディ、新しい構造を取り入れた機構などの「革新デザイン」を重視すると説明した。

 このような“要素”を重視して開発した2013年上期のシャープ製スマートフォンラインアップで重点的に取り組んだポイントが、「フルHD」対応のIGZO搭載と3日間使えるIGZO搭載、そして、フルセグTV対応だ。

 シャープが「NEXT STAGEへ」と述べるIGZO技術では、2013年夏モデルで1920×1080ピクセルという高解像度と460ppiという印刷写真を超える画面密度を導入しただけでなく、IGZO技術の主要な要素といえる省電力機能でも専用の制御エンジンを実装して“アイドリングストップ”の精度を向上、さらに、フルHDの高解像度ディスプレイでも正確なタッチ操作や細かいペン操作に耐えうる高感度タッチパネルを用意したと説明する。省電力性能では、KDDI向けのAQUOS PHONE SERIE SHL22で3日間のバッテリー駆動を可能にしたことも訴求した。

kn_sharpevent_04.jpgkn_sharpevent_05.jpgkn_sharpevent_06.jpgシャープのスマートフォン開発ではIGZO搭載をはじめとする「先進デバイス」「新しい体験」「革新デザイン」の3項目を重視した製品の実現を目指していく。2013年上期の開発でもIGZOは重要な要素となる。フルHD対応、省電力エンジンの実装、タッチ感度の向上と、新モデルのIGZOも進化を遂げている

 「革新デザイン」の実例では、ガラスインサート設計によって狭額縁を実現し、そのおかげで、AQUOS PHONE si SH-07Eが4.3インチディスプレイを搭載しながら幅59ミリを実現、また、7インチディスプレイ搭載のAQUOS PAD SH-08でも幅107ミリとボディの幅を抑えた。「新しい体験」としては、AQUOS PHONE Xx 206SHで搭載したフルセグ対応チューナーや、FEEL UXで導入した“感性”に訴える新しいアニメーションやバイブレーション、サウンドの演出、そして、ユーザーの利用条件に合わせて“心地よい”設定を自動で行う機能を挙げている。

 以上の要素を取り入れて開発を進めるシャープのスマートフォンラインアップは、今後もIGZO搭載を進めていき、2014年度にはIGZO搭載100パーセントを目指すという(2013年度は60パーセント)。また、「電池持ちNo.1」のブランドも構築していくと説明した。

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ヤフー、暗号化されたパスワード148万件も流出の可能性 不正アクセスで

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 ヤフーは5月23日、17日に発表した同社サーバへの不正アクセスで流出した可能性がある2200万件のYahoo!IDのうち148万6000件で、不可逆暗号化されたパスワードと、パスワードを忘れた場合の再設定に必要な「秘密の質問」、秘密の質問の答えが流出した可能性が高いと発表した。

 対策として23日午後7時から、秘密の質問を利用したパスワード再設定機能を一時的に停止。24日の早朝をめどに、対象IDのユーザーのパスワードと秘密の質問を強制的にリセットする。対象者は、ログイン時に表示される案内に従い、自身で再設定を行う必要がある。

 Yahoo!JAPAN IDでパスワードを再設定するためには、秘密の質問とその答えに加え、生年月日が必要なため、同社は、「流出した情報だけではYahoo! JAPAN IDを使ってログインすることはできない」としているが、「ユーザーの皆様にご心配をおかけすることとなってしまったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。「今回の事態を深刻に受け止め、全社を挙げて引き続き再発防止策を速やかに実行する」としている。

 同社は17日、Yahoo!JAPAN IDを管理しているサーバに16日に不正アクセスを受け、最大2200万件のIDが流出した可能性があると発表。このとき流出の可能性を認めたデータには、パスワードや秘密の質問などは含まれていなかったが、今回新たに、同じタイミング同一犯とみられる別アプローチの不正アクセスが見つかり、パスワードや秘密の質問・回答の流出の可能性が判明したという。

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「GeForce GTX 780」はどれだけ速い? パフォーマンスを徹底検証

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og_780_000.jpgGeForce GTX 780が登場

 GeForce GTX 680の投入から1年と少し、NVIDIAはGeForce GTX 700世代のハイエンドGPU「GeForce GTX 780」を発表した。ハイエンドGPUと言っても、NVIDIAはこれに先立つ2月に「GeForce GTX TITAN」というモンスター級GPUをリリースしている。

 それなら、GeForce GTX 780はどのようなスペックで、どのようなポジションに位置するのか。結局のところ、GeForce GTX 600世代とは何が違うのか気になっている方は多いだろう。そんな疑問をベンチマークによって明らかにしていく。

GeForce GTX TITANの下位モデルでありGTX 680の“正当”な後継GPU

 まずはスペックからGeForce GTX 780の立ち位置を確認しておこう。GTX 780は、GK110コアを用いているのがポイント。これはTITANと同じコアだ。つまりNVIDIAは、これからもTITANを最上位に掲げ、その下位としてGTX 780を投入する。言い換えるなら、TITANが実質的にGeForce GTX 785辺りに相当するとも言える。

 また、GK110がTITANよりもかなり前に、Teslaで採用されていた点からすれば、GeForce GTX 600シリーズの本来のハイエンドGPUとも言えるし、GK110という強力なコアを設計できたことによるNVIDIAの余裕と捉えるなら、GeForce GTX 600シリーズのリフレッシュモデルともとれる。

 事情は複雑だが、現状、GeForce GTX TITANがほぼデュアルGPU製品に相当するポジションという特別な存在であるため、GeForce GTX 780はGTX 680の正当な後継モデルと見ていいだろう。

製品名GeForce GTX TITANGeForce GTX 780GeForce GTX 680
GPC54or54
SM14128
CUDA Core268823041536
テクスチャユニット224192128
ROPユニット484832
GPUクロック(MHz)8368631006
Boost Clock(MHz)8769001058
テクスチャフィルレート(GTexels/sec)187.5165.7128.8
メモリクロック(GHz)150215021502
メモリタイプGDDR5GDDR5GDDR5
メモリ接続バス幅(bit)384384256
メモリ帯域幅(GB/sec)288.4288.4192.26
メモリ容量(MB)614430722048
最大消費電力(TDP:W)250250195
補助電源レイアウト8+68+66+6
トランジスタ数(億)717135.4
プロセス(nm)282828

 コアの仕様を見ていくと、CUDAコア数や、それに関連するテクスチャユニット数などがTAITANと比べ削減されている。具体的には、CUDAコア数が2688から2304基へ、テクスチャユニット数は224から192基となった。約15%減だ。

og_780_001.jpgGPU-Zの画面

 一方、動作クロックは、定格側はTITANと同じ863MHzだが、Boostクロックは876から900MHzに向上している。GPU Boostの世代は2.0でTITANと同様。TITANでGPU Boost 2.0を検証した際、最高クロックは1GHz超まで引き上げられていたことを確認しており、同じGPU Boost 2.0に対応するGTX 780も、Boostクロックを大幅に上回る最高クロックが設定されているものとみられる。

 メモリ回りに関しては、容量が半減して3Gバイトとなっているものの、そのほかのバス幅やクロックは同等だ。つまり、6Gバイトモデルも可能だが、マーケティング的に抑えられているだけと考えられる。GeForce GTX 680に4Gバイト版が登場していたように、GeForce GTX 780にも6Gバイト版が登場しておかしくはないだろう。

 リファレンスクーラーの外観はGeForce GTX TITANと同じだ。そして今回はGeForce GTX 680を引き合いに出し、これよりも動作音を大幅に引き下げたとアピールしている。具体的には、GeForce GTX 680が40デシベル台後半、GTX 780では40デシベル台前半に収まるという。なお、TITANはカードを組み込んだ完成システムでGeForce GTX 680と比較し、より静かとアピールしていたため、GeForce GTX 780とTITANでクーラーの動作音に違いがあるのかはハッキリしない。仮にまったく同じクーラーを搭載していたとすれば、CUDAコア数の違いによりGeForce GTX 780のほうが静かということはありうる。

og_780_002.jpgog_780_005.jpg消費電力はTITANと同じ250ワットとされている。補助電源コネクタも8+6ピン構成で同じだ。しかし、上記のようにスペックに違いがあるため、実際には消費電力はTITANよりも低いと思われる(写真=左)。リファレンスクーラーとしては高性能化、静音化が果たされたわけだが、カードメーカーのオリジナルクーラーに期待をしている方も多いだろう。現在のところ(そもそも出荷数が少ないためか)GeForce GTX TITANに水冷以外のオリジナルクーラー搭載モデルは登場していない。下位モデルのGeForce GTX 780が登場することにより、これが変わるのかどうか見守りたい(写真=右)

og_780_003.jpgog_780_004.jpgリファレンスカードにおけるディスプレイ出力端子は、GeForce GTX TITAN、GTX 680と同じで、DisplayPort、HDMI、DVI-D、DVI-Iとなる。4画面までのマルチディスプレイ出力もサポートされる。SLI用のコネクタは2基。3-wayまでの対応だ。こうした基本的な機能に変更はない

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Facebook、次に変えるのは「モバイルアプリ」

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 米Facebookは学生たちのコミュニケーションの在り方を変えた。マーケッターが消費者にリーチする在り方も変えた。そして今度は、モバイルアプリ開発者のアプリケーション開発の在り方に波を起こそうとしている。その手段となるのが「Facebook Technology Partners」と呼ばれるプログラムだ。


思い出を“本”にする――「やりとりbook store」ディレクターインタビュー

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インタビュー

思い出を“本”にする——「やりとりbook store」ディレクターインタビュー (1/4)

オカンから来る誤字脱字だらけのメール、恋人との他愛のない日々のやりとり……携帯電話の中にだけある記憶を、本という形で残せるサービス「やりとりbook store」とは? 原案者の河野透さんに話を聞いた。

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 「踊る大捜査線」シリーズや「ALWAYS 三丁目の夕日」「海猿」などの映画、各種テレビCM、企業や商品の公式Webサイト、またモバイルゲーム「ZOOKEEPER」といった作品の制作で知られる株式会社ROBOT(ロボット)。同社が新しくスマートフォン向けアプリをリリースしたと聞いて、最初は「映画とかテレビCMに関係する、何か動画系のアプリ?」と思っていた。

 そのアプリの名前は「やりとりbook store」(参照リンク)。しかし話を聞いてみると、そのアプリは動画ではなく「本」を作るもの。しかも、iPhoneでやりとりしたメールの言葉や画像をまとめて、思い出を本に残すもの……そう聞いて、正直かなり意外な気がしたのだった。

 「写真をまとめて本に印刷するということは、要はフォトアルバムサービスみたいなものですよね……? すごく率直に言って、どのへんが面白いのかイマイチ分からないんですが」そう聞いた筆者に「いやそれが、やってみると全然違うんですよ。面白いんです」というのは、実際にやりとりbook storeで本を作ったT嬢(参考記事)だ。

ay_yrtr04.jpg「やりとりbook store」のアプリ(左)と実際に作った本(右)
ay_yrtr01.jpgアプリ画面。本のデザインを選び、タイトルを決めて、メールでやりとりした文章や写真を編集していく

 エンターテインメント系のコンテンツ制作を得意とするROBOTが、なぜ“思い出系”のアプリを? T嬢が紹介してくれたアプリの生みの親である河野透さんに話を聞いたところ、それはかなり意外なきっかけで生まれたことが分かった。

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第2回 ThinkPad Helixを「ThinkPad視点」でチェックしてみた(前編)

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まずはThinkPad HelixをUltrabookとして見る

photoレノボ・ジャパン「ThinkPad Helix」

 レノボ・ジャパン ThinkPadラインのUltrabookを大雑把に分類すると、伝統的な使い勝手のハイクラスUltrabook「ThinkPad X1 Carbon」、小ぶり&低価格志向な回転ディスプレイスタイル「ThinkPad Twist」、そして今回の着脱できるコンバーチブルUltrabook「ThinkPad Helix」がある。この3シリーズはそれぞれに個性を持っている現ThinkPadシリーズの中でも特長なモデルだ。


 ThinkPad HelixThinkPad TwistThinkPad X1 Carbon TouchIdeaPad Yoga 13
CPU(最上位構成時)Core i7-3667U(2.0GHz/最大3.2GHz)Core i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)Core i7-3667U(2.0GHz/最大3.2GHz)Core i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)
最大メモリ搭載量 8Gバイト8Gバイト8Gバイト8Gバイト
液晶パネルサイズ 11.6型ワイド+タッチパネル12.5型ワイド+タッチパネル14型ワイド+タッチパネル13.3型ワイド+タッチパネル
解像度 1920×1080ドット1366×768ドット1600×900ドット1600×900ドット
本体サイズ(幅×奥行き×厚さ)約296.1×226×20.4ミリ約313×236×20ミリ約331×226×10〜20.8ミリ約333.4×224.8×16.9ミリ
本体重量約1.66キロ約1.58キロ約1.54キロ約1.5キロ
タブレット時サイズ(幅×奥行き×厚さ)約296.1×187.3×11.6ミリ約313×236×20ミリ約333.4×224.8×16.9ミリ
タブレット時重量約0.835キロ約1.58キロ約1.5キロ

photo14型サイズの「ThinkPad X1 Carbon」

 本体サイズは、ThinkPad X1 Carbonが14型ワイド、次に大きいのがThinkPad Twistの12.5型ワイド、そしてThinkPad Helixは11.6型で最も小さい。重量はこの逆で、最も大きなThinkPad X1 Carbonが一番軽く、次にThinkPad Twist、ThinkPad Helixと続く(キーボード装着時)。ThinkPad X1 CarbonがベーシックなノートPCスタイルを追求したUltrabookであるのに対し、ThinkPad TwistとThinkPad Helixはタブレットモードへの変形ないし着脱機構を備えているため、その分少々重量増しとなっている感じである。

 ThinkPad Helixのキーボード込み重量は1.66キロ。近年のコンバーチブルUltrabookとしては標準的かやや重めな印象かもしれない。実際に手にしてみても、もっと重いはずのThinkPad T430s(約1.79キロ)と同じくらいの重さに感じる。ボディがより小型なため、“詰まっている”かのような印象を受けるからか、PC機能をほぼ内蔵したことに由来するディスプレイ(タブレット部)がアタマでっかち気味だからか。このあたりは感覚値なので気になる人は店頭のデモ機などで確かめてもらいたい。“ノートPC”として見ても、常に持ち歩けるモバイルPCとしての許容範囲には十分収まっていると思われる。


photophotoThinkPad X1 Carbonと比較。ディスプレイサイズ差の分、ThinkPad Helixのフットプリントは一回り以上小さい。その分、取り回しもラクな感じだ

 ThinkPad Helixは着脱型のコンバーチブルスタイルを採用する。一方のThinkPad TwistはThinkPad X Tabletシリーズと同様の回転ヒンジによりタブレットスタイルに変身する。

 ThinkPad Helixの強みは、タブレットとして使うならディスプレイ(本体)だけを取り外すことで、最小限の重量へと切り替わる点だ。さらにディスプレイを逆向きに差すことでThinkPad Twist風にキーボード部をスタンドとして用いたスタイルでも活用できる、変形範囲の広さ=利用シーンの広さを実現できることがなにより心地よい。キーボードをガッツリ使う「ノートブックモード」、ディスプレイを外して使う「タブレットモード」、ディスプレイを逆差しして使う「スタンドモード」、ディスプレイ面を上にしてたたんで使う「タブレット+モード」の4スタイルに変形できる。

 やや毛色が違うが、同じレノボ・ジャパンの「IdeaPad Yoga 13」も“さば折り”型のヒンジ全4形態を実現するが、こちらはタブレット単体で分離できない分、タブレット時も約1.5キロと重量の変化はない。

photophotoキーボードドックから外してタブレットに、さらに逆差ししてスタンドモードに変形する。ここまで自由に変形させられるHelixの着脱機構、改めてよくできている

 前述の通り、変形機構(ヒンジ機構そのもの、そしてPCの基幹部品をタブレット部に実装してること、タブレットとキーボードともにバッテリーを内蔵していること──などに由来)のため、サイズのわりに重量がある側面はある。ただ、その変形具合と使い勝手をよく考えると、やはり着脱できる方が活用の幅が広がると感じている。

 レノボ・ジャパンは、ビジネスパーソンがタブレットとノートPCの「2台持ち」をするのであれば、ThinkPad Helixであれば1台で済ませられるとアピールしている。確かにビジネスシーンにおいては「とはいっても、タブレット1つでは業務は完結しない。最終的にはPCが必要」と思っているユーザーは多く、ThinkPadシリーズは(個人ユーザーのファンも多いが)そもそも法人向けのシリーズである。いくらiOSやAndroid搭載マシンが急速にビジネスシーンにも浸透してきているとはいっても、一般ビジネスパーソンの業務ベースをWindowsとする状況はまだ続くはずだ。

 この点で、ThinkPadクオリティのキーボードを持つモバイルノートPCとしての性能+使い勝手と、外出時もUltrabookクラスのパフォーマンスとWindowsソフトウェアが普通に動作する、軽量+ハイパフォーマンス+万能なタブレットの2つの顔を持ち、それを高いレベルで両立しているのが大変喜ばしい。




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写真で確認する「GALAXY S4 SC-04E」(その1)

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“SC-04E”で何が変わった?変わらない?

kn_sc04ephoto01_01.jpg5インチフルHDの有機ELディスプレイを搭載した「GALAXY S4 SC-04E」

 「GALAXY S4 SC-04E」は、サムスン電子がグローバル市場で展開する同社のフラッグシップモデルだ。4月末から韓国を皮切りにして全世界で出荷しているが、日本でもようやく5月23日から販売を始めた。

 取り扱うキャリアのNTTドコモは、価格優遇(「はじめてのスマホ割」「ありがとう10年スマホ割」の組み合わせで最大2万円の割引を適用できる)や、店頭での扱い(家電量販店での専用コーナーの設置)など、Xperia A SO-04Eと並ぶ、2013年夏モデルの“ツートップ”として注力している。ただ、この“ツートップ”のうち、Xperia A SO-04Eは、Xperiaシリーズの中ではXperia Zに続く“ミドルハイエンド”といえるポジションであることを考えると、2013年夏モデルの“スペック的フラッグシップ”は、GALAXY S4 SC-04Eと考えることもできる。

kn_sc04ephoto01_13.jpgkn_sc04ephoto01_14.jpgカラーバリエーションはグローバル共通展開の「White Frost」「Black Mist」、そして、日本市場限定カラー「Blue Arctic」を用意する

 すでに、ドコモの発表会だけでなくサムスン電子ジャパンが行った「GALAXY S4 WORLD TOUR 2013 TOKYO」、さらには、韓国ソウルの「GALAXY S4 WORLD TOUR 2013 SEOUL」やニューヨークで行ったローンチイベントなど、5インチフルHD解像度対応の有機ELディスプレイやSnapdragon 600(または、“オクタ”コア「Exynos 5 octa」)といったハードウェア構成や、デュアルショットなど新しく導入した機能、より薄く軽くなったボディデザインといった、GALAXY S4の特徴は繰り返し紹介しているが、ここでは、GALAXY S4 “SC-04E”というNTTドコモ仕様を、“まずは外回り”を中心に実機の画像とともにチェックする。

数値は異なるが実質的には同じです

 “SC-04E”の本体のサイズは、約70(幅)×137(高さ)×8(厚さ)ミリで、重さは約134グラム。グローバルモデルとして公開している値と比べて、厚さが0.1ミリ、重さが2グラム増えている。ディスプレイの解像度は1080×1920ピクセルのフルHDで、有機EL採用スマートフォンとしては最も高解像度というのはSC-04Eでも変わらない。サイズはグローバルで4.99インチとしているが、ドコモが公開するスペックシートでは5インチとなっている。なお、画面密度が441ppiというのはグローバル向け仕様でもドコモ公開仕様でも共通だ。

 GALAXY SIII α搭載の有機ELディスプレイと比べて、解像度が増えているのに、消費電力はGALAXY SIII αの950ミリワットから790ミリワットに削減している。同じサイズの5インチ液晶パネルと比べると約20パーセントの省電力を実現したとサムスン電子はグローバル市場に向けて主張している。GALAXY S4 WORLD TOUR 2013 TOKYOで示された省電力の例としては、GALAXY SIII αの1090ミリワットからGALAXY S4 SC-04Eが840ミリワットと14パーセントの削減を示した。

 SC-04Eではあまり訴求していないが、ディスプレイを保護する強化ガラスに、コーニングの最新モデル「Gorilla Glass 3」を採用したことにも注目しておきたい。グローバルモデルでは重要なポイントとしてアピールしているGorilla Glass 3は、1月の2013 International CESで発表したGorilla Glassの最新世代だ。「Native Damage Resistance」を導入して、傷を受けるときにその衝撃を吸収することで損傷部にひびが発生せず、局所的な強度低下を防げる。目に見えないほどの小さな傷はつくが、そこから衝撃を吸収して傷を広げないことで、目に見える傷への拡大を減らし強度の低下も防ぐのが、Gorilla Glass 3の特徴だ。

kn_sc04ephoto01_02.jpgkn_sc04ephoto01_03.jpgGorilla Glass 3で導入したNDRは、傷の原因となる衝撃を吸収することで、損傷部に発生するひびを減らして強度の低下を防ぐ

 ディスプレイの消費電力がGALAXY SIII αから20パーセント、または、14パーセントと、いずれにしても削減しいているが、それ以外でも、プロセッサーにSnapdragon 600(SC-04EのスペックシートではAPQ8064Tを表記)を採用して、動作クロックが1.9GHzと上がっているにもかかわらず省電力化を実現したほか、本体に搭載するセンサーの電源管理方法を1つのコントローラで一元化して効率を高めるなど、省電力のための工夫をGALAXY SIII αからさらに徹底した。

 このように、省電力化が進んでいるGALAXY S4 SC-04Eだが、それに加えて、バッテリーの容量も3.8ボルト2600mAhと、GALAXY SIII αから500mAh増えてたことで、バッテリー駆動時間も伸ばしている。ドコモの資料によると、連続通話時間が、GALAXY SIIIα SC-03Eで3G:約500分、GSM:約600分だったのが、SC-04Eで3G:約720分、GSM:約720分に、同じく連続待受時間が、LTE:約250時間、3G:約400時間、GSM:約330時間から、LTE:約360時間、3G:約410時間、GSM:約320時間と特にLTEで改善している。

 また、薄型ボディとトレードオフで、背面カバーが一体化して取り外しができないモデルが増えつつある中、SC-04Eは、背面カバーを外してバッテリーパックをユーザーが自ら交換できる。ただし、そのトレードオフで、SC-04Eでは、多くのスマートフォンがクリアする防水と防塵の規格に対応していない。

 なお、SC-04Eで搭載するバッテリーは、おサイフケータイで利用するFeliCaセンサーを内蔵する専用パックだ。グローバルモデルでは、NFCを採用するが、SC-04EはFelicaをサポートする代わりにNFCの搭載は見送ったとサムスン電子は説明している。また、同様にグローバルモデルでは利用できるQi対応の非接触タイプ充電スタンドもSC-04Eでは利用できない。

kn_sc04ephoto01_04.jpg薄いボディなのに背面カバーを外してバッテリーを取り外せるのもGALAXY S4 SC-04Eの特徴だ。右のGALAXY SIII αと比べると、バッテリーサイズが異なることが分かる

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Intelの新CEO、構造改革に向けて始動

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Intel

 Intelの新しいCEO(最高経営責任者)であるBrian Krzanich氏は、同社に30年以上勤めてきた人物である。Krzanich氏は、前CEOであるPaul Otellini氏の退任に伴いIntelの指揮を公式に任されたばかりだが、早くも同社の再編に向けて動き出したようだ。Krzanich氏は2013年5月20日に、大規模な構造改革の概要を書いた社内向けの文書を発信したという。

 この文書は外部には発表されていないが、5月21日にロイター通信をはじめとする複数の報道機関が、こうした文書が発信されたと報じた。Intelの報道担当者であるChuck Mulloy氏は、EE Timesに対し、この文書の存在を認めたほか、構造改革の要旨について語った。

mm130523_intel1.jpgIntelの新CEOであるBrian Krzanich氏

 Mulloy氏によると、Krzanich氏が再編成に向けて迅速に行動したことに対し、Intel外部の人間から驚きの声が寄せられたという。Mulloy氏は、「Krzanich氏はいつも行動が速い。自分が何をするのか語ることよりも、行動することを好む」と述べている。

 Krzanich氏は、5月16日に開催されたIntelの株主総会で構造改革について明らかにし、総会後のインタビューで、自らを「口先だけではなく、行動する人間」だと称している。

 構造改革により、さらに多くの事業グループがCEOの直轄となる。指示や報告など、コミュニケーションのプロセスを短くすることで、より素早く行動できるようにするのが狙いだ。

 新CEOは、

  1. PC用プロセッサの販売トップの座を維持する
  2. モバイルコンピューティング分野に積極的に参入する
  3. データセンター市場での成長を加速する
  4. チップ製造技術におけるリーダーシップを維持する

という、4つの目標を立てている。今回の構造改革は、これらの目標の達成を後押しすることになるだろう。

 Mulloy氏は、「断固たる行動を迅速に起こすこと。他社に先駆けて市場を把握し、その市場にいち早く参入すること。それがKrzanich氏の狙いだ」と述べている。

 文書は、これまで随所で誤解されてきた問題も解決しているようだ。Intelの新しいプレジデントに任命されたRenee James氏は、Krzanich氏の直属となる。Mulloy氏によれば、「James氏はKrzanich氏に従属する。トップの権力が二分されることはない」という。

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XenDesktop 7は“Windowsアプリのモバイル化”の第一歩〜シトリックスCEO

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XenDesktop 7は“Windowsアプリのモバイル化”の第一歩

 まずは、同社CEO マーク・テンプルトン氏のインタビューを紹介する。

テンプルトン氏写真米シトリックス CEO マーク・テンプルトン氏

 同氏は、基調講演で発表したXenDesktop 7とXenMobileについて「われわれは、“いつでもどこでも”というモバイルワークスタイルを目指している。“Go Mobile”は、このワークスタイルを実現するための重要な戦略だ。すべての企業ユーザーにモバイルを活用してほしい。まだ、多くの企業でモバイルは、在宅勤務や外回り営業時など“例外的な扱い”で利用されているのが現状だ。そこには、モバイルワークスタイルを全面的に採用しない理由があるはずだ。当社は、今後もその理由を除くための製品やソリューションを提供していくつもりだ」とリリース理由を説明した。

 またテンプルトン氏は、米Yahoo! CEOのマリッサ・メイヤー氏が在宅勤務禁止を検討していた件を受けて「それぞれの企業には、それぞれに合ったワークスタイルが存在するだろう。ポリシーはそれぞれの環境次第だ。外回りや在宅勤務社員の多い企業ではモバイルワークスタイルが非常に有効だろうし、逆にほとんど社内で過ごす企業の場合には合わないかもしれない。しかし、多くの企業では、それぞれの環境に見合ったモバイルワークスタイル導入の割合があるはずだ。その割合で迷っている企業は、例えば“全社員の20%で採用し、一定期間経過後に結果を評価する”といった具合に試験導入するのはどうだろうか。このようにまずは試して評価し、その企業に相応しいルール作りをしていくのが良いだろう」とコメント。

 「Project Avalon」の初めての製品である「XenDesktop 7」については、「Project Avalonは、『VDIをクラウド環境で提供することで、既存の膨大なWindowsアプリケーションをモバイル化』することが目的だ。モバイルで利用することが前提なので、3Gなど帯域が狭い回線でも問題なく使えることが重要だった。また、既存のWindowsアプリケーションをモバイル向けに最適化することも重要だ。そのためSDKを提供し、.NETアプリケーションの移行をサポートしている。今後もWindowsアプリケーションをモバイル化するためのさまざまな製品提供やサポート施策をしていくつもりだ」と語り、そのリリース目的を示した。

 また、「同社製品を利用するに当たって、ライセンス形態が複雑で分かりにくい」という指摘に対しては「確かに現状は複雑な面もあるかもしれない。できるだけシンプルにしていきたい。管理サーバで簡単に一律管理できるようにするなど、ライセンス管理を簡単にしていくつもりだ。合理化し、もっと理解できるように努力していく」と説明した。

OSS化し、この1年間で開発が大幅に加速したCloudStack

 続いて、シトリックスでCloudStackなどOSSを担当するオープンソースソリューション担当副社長のペダー・ウランダー(Peder Ulander)氏に、Apacheへ移管し1年経過した「CloudStack」や、4月にLinux Foundationとの共同プロジェクトになった「Xen」について聞いた。

ウランダー氏写真米シトリックス オープンソースソリューション担当副社長 ペダー・ウランダー氏

 CloudStackは、2012年4月にシトリックスからApache Software Foundation(ASF)へ移管。11月には移管後初のバージョンとなる「CloudStack 4.0.0」をリリースされている。2013年3月には移管後1年足らずで、インキュベータプロジェクトからトップレベルプロジェクト(TLP)へ昇格した。

 移管後1年を振り返り、ウランダー氏は「この1年間は、CloudStackにとって“登場以来最も開発が進んだ1年間だった”と言えるだろう。オープンソース化したことで、開発者が大幅に増え、いまでは319社、560人が開発に貢献してくれており、月間平均で150以上のコードが投稿されている。コードは延べ1万7000以上に上る。これはシトリックス単独で開発していたのでは到底実現できない規模だ。多くの協力によって、いまではASFで有数のプロジェクトに成長し、TLPにも昇格できたのは大変光栄だ」とコメントした。

citrix04.jpgCloudStackのコミュニティ状況

 現在のCloudStackは、「The Podling Project Management Committee(PPMC)」が8人、コミッタ—が35人、コントリビューターが175人、デベロッパが300人で、500人以上の開発者が参加。500人のうち、シトリックス社員は45人程度だという。そのほかの企業では、ライトスケール、ネットアップ、シスコ、ジュニパーなどが参加している。

 CloudStackの活用も進んでおり、「すでにワールドワイドでは、200社以上がCloudStackを活用してクラウド環境を構築している。日本ではNTTやKDDIがアーリーアダプターとして活躍しており、KDDIは中国や米国でもサービス展開しようとしている。クラウド環境のオーケストレーションも規模が拡大しており、すでに4万3000台の物理サーバでプライベートクラウドを構築しているユーザーもいるほどだ」(ウランダー氏)と説明した。

 日本の事例では、CloudStackとXenServerを採用し、2000台規模の仮想サーバ構築を可能にした北海道大学を挙げた。同氏は「北海道大学は、とても良い事例だ。良いアーリーアダプターになってくれている。現在、CloudStack採用企業の業界別内訳は、50%がグローバル規模のテレコム会社だ。英国BT、チャイナテレコム、ドイツテレコム、韓国KT、KDDI、NTTコミュニケーションズ、IDCフロンティアなどがCloudStackを採用している。残り50%は、公共や大学が多い。前述の北海道大学をはじめ、中国税当局、スイス当局などもユーザーだ。一般企業ユーザーでは、Nokiaなどが挙げられる。一般企業の場合、調査やテスト環境の構築に利用するケースが多い」と述べる。

 また、4月にThe Linux Foundationとの共同開発を発表した「Xen」は、すでにLinux Foundationの下の「Xen Project」として開発が進んでおり、グーグルやシスコ、富士通、Amazon Web Servicesなどが参加しているという。そのほか、シトリックスは「Software Defined Networking(SDN)」の新たなオープンソースプロジェクト「OpenDaylight Project」にも参加。今後、Xenとともに協力していくとした。

日本はインフラが整っているので、モバイルワークスタイルを導入しやすいはず

 最後に、シトリックス・システムズ・ジャパンの代表取締役社長であるマイケル・キング(Michael King)氏に話を聞いた。

キング氏写真シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長 マイケル・キング氏

 まず、キング氏は日本のモバイルワークスタイルの現状について「通信環境は世界トップクラス。10点満点中文句なしの10点だ。しかし、現状のモバイルワークスタイルの導入度合いは3点程度ではないか。スマートフォンやタブレットなど端末も普及しているし、仕組みや制度を導入すれば、すぐに7〜8点に上がる素養がある」と評価。

 一方、日本でモバイルワークスタイル普及の障壁となっているものについては、「日本独特の文化的な側面もあると思う。労働に関する各種規制もある。労働組合も大企業では導入障壁となるケースもあるだろう。また、日本のユーザーはセキュリティを非常に気にするので、その点をクリアにすることも重要だ」とコメントした。

 また、モバイルワークスタイルを導入することで得られる日本固有のメリットについて「日本では子どもの保育の問題もあり、時短勤務などをしている女性社員が多いが、彼女たちこそモバイルワークで環境が改善されるはずだ。日本は電車内の通信環境も良いため、移動中にも仕事ができるだろう。これでワークライフハーモニーが改善し、日本全体が良くなると信じている」と説く。

 キング氏は、日本における普及・啓蒙活動について「やはり、教育の力が最も重要だ。まずは経営層に訴求するために、定期的に米国のトレーニングセンターへ参加してもらっており、毎年2倍の勢いで参加者を増やしている状況だ。また、東京オフィスにも実際に体験してもらうためのソリューションセンター『EBC(Executive Briefing Center)』が間もなくできる。EBCは世界で5番目で東南アジア唯一だ。多くの参加者は、トレーニングセンターで1日勉強することで気づきを得て、必要性を分かってもらえるケースが多い。ぜひ、東京のEBCがオープンした際には多くの人に来て気付きを得てもらいたい」と意気込みを語った。

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TechTargetジャパン

Windows Phone 8日本投入時には「最高の体験を提供する」――バルマーCEO

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 米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOが来日して5月23日に都内で会見し、同社のサービス戦略や「Windows Phone 8」の提供方針などについて説明した。

photo

 日本で未発売のWindows Phone 8搭載端末について、バルマーCEOは「一刻も早く投入できるよう努力している」と説明。「Windows 8(とWindows Phone 8)の特徴は、複数のデバイスをまたいで同じサービスを受けられること。Windows Phone 8の日本投入時には、1人1人のアイデンティティに基づきパーソナライズされた最高の体験を提供する」と宣言した。

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米国不正競争防止法で輸入禁止措置も――サプライヤの無許諾知財使用をチェックしていますか?

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米国不正競争防止法の狙いとは?

km_thumb1.jpg

 国際法律事務所であるホワイト&ケース法律事務所は2013年5月23日、東京都内でセミナー「アジアにおけるサプライチェーンに関する法的リスクの管理ー無許諾知財使用への関与を回避するための対策」を開催。米国の不正競争防止法(Unfair Competition Act、UCA)により、製品の製造者や米国への輸入者自身が違反していなくても罰金や輸入差し止め措置が発生する可能性があるため、新たな法的リスクとして注意を訴えた。

ホワイト&ケース東京オフィス シニア・カウンセラーのアーサー M.ミッチェル氏ホワイト&ケース東京オフィス シニア・カウンセラーのアーサー M.ミッチェル氏

 米国では、知的財産権(知財法、IP)保護そのものは連邦/国家法に基づくものだが、その執行については各州における州法および司法長官の運用による。その運用においてここ数年厳格化が進んでおり、実際に罰金を支払うケースが出てきているという。

 ホワイト&ケース東京オフィスでシニア・カウンセラーを務めるアーサー M.ミッチェル氏は「厳格化が広がる動きの中には従来の知的財産法(知財法)に基づくものではなく、競争法(独占禁止法)に基づく考え方がある。違法ソフトを活用する企業が運営費を抑えられ低価格で商品を提供する、ということが、正規のライセンス料を払う企業との競争において、公正さを阻害していると見るものだ」と解説する。

2つの新たな法的リスク

 今回の不正競争防止法で懸念すべき問題は、主に2点ある。1つ目が、知財法などと異なり属地性がないことだ。米国内ではなく中国やASEANでの製造工程で違法なソフトが利用されていたとしても、米国輸入時に賠償金や輸入差し止めを求められる可能性がある。もう1つが、最終商品の製造者や販売者、輸入者自身が違法ソフトの利用などを行っていなくても訴えられる可能性がある点だ。商品の部品の製造などで、納入業者が違法ソフトを利用していた場合は、法的リスクが発生する。

 知財法の専門家である名古屋大学の法科大学院長の鈴木將文氏は「違法行為の無明確性、主観的要件の不存在、責任の重さ、においてビジネスリスクが存在する」と指摘。原告者、被告者、責任範囲が際限なく広がる可能性を示唆した。

 米国では各州の司法長官は選挙で選ばれるため、政治面で不正競争防止法の厳格化が利用されてきた面もあるとミッチェル氏は指摘。「各州の有力産業の競合企業となる外国企業は特に狙い撃ちされる危険性がある。特にソフトウェアの許諾を受ける意識の低いアジア企業は、ターゲットにされている」(ミッチェル氏)。

 ルイジアナ州やワシントン州、マサチューセッツ州、カリフォルニア州などで既に執行に移されている。また22社が同様の法を制定することを検討しているという。既に摘発者も出ている。

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Google I/Oでユーザーに優しいモバイルアプリの条件を考えた

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 ご存じの通りGoogle I/O 2013では基調講演に併せて、Googleが開発するプロダクトのセッションが開催された。今年は例年通りAndroidやChrome、そして基調講演で大きくアピールされたGoogle+やGoogle Mapsなどのセッションが目立った。これらセッションはアプリケーションやWebサイトを開発する開発者に対するものが多く、ネットワークや低レイヤのセッションは比較的少ない。

 そんな中、Google I/O最終日の3日目にMake the Web Fast TeamのIlya Grigorik氏による「Mobile Performance from the Radio Up: Battery, Latency and Bandwidth Optimization」というWi-Fiやモバイルネットワークの視点からどのようにアプリケーションやWebサイトを設計するかがテーマのセッションに参加したので、その内容をレポートする。

1秒の損失

06.jpg多くのモバイルユーザがアプリケーション・Webサイトに不満を抱いている

 初めに、なぜワイヤレスについて注意を払うべきかの説明があった。調査によると驚くべきことに85%のユーザーが、モバイル環境でもデスクトップ同様のスピードを期待していることが分かった。しかしながら57%ものユーザーはページのパフォーマンスに不満を抱いており、一部のユーザーは結果としてサイトを離脱してしまう。

02.jpg1秒の読み込み遅延が大きな損失につながる

 Aberdeen Groupの調査により、たった1秒の遅延が成約率の著しい低下につながり、またページビューや顧客満足度も下がり、全体で莫大な損害を生み出していることが指摘された。

Wi-Fiの成功と問題点

 Wi-FiはLANを拡張することを目的に設計されたため、フレーミングやプロトコルはLANと基本的に同じであり、無線インターフェイスを追加しただけである。そのため容量に限りのあるバッテリーを持つモバイルデバイス向けには設計されてない。

 またWi-Fiは輻輳を防ぐため、ランダムアクセスを用いている。セッションでもネットワーク負荷が10%以下じゃないと良いパフォーマンスを維持することができず、もしデバイスが多過ぎると、同じ無線資源をたくさんの人で共有しなければならず、この仕組みは崩壊すると指摘された。

 続いてGrigorik氏が自宅で行った2.4GHz帯と5GHz帯の比較実験が紹介された。実験は15フィート(約4.5メートル)離れたPCとルータ間の遅延を測定するというもので、2.4GHzを用いた場合95%のパケットが50ms程度で到達するものの、50msの遅延はアメリカ西海岸から東海岸の遅延時間と同程度であり非常に大きな値であった。一方5GHzを用いた場合、遅延は2ms程度であった。

 これは2.4GHz帯の場合周囲に10以上もあるアクセスポイントとチャネルを共有する必要があるのに対し、5GHzは干渉するチャネルが少ないことに起因するものと指摘された。日本では5GHzに対応した公衆無線LANスポットが増加し、輻輳が発生しやすい環境になっているため、同じような結果が得られるかは分からないが、試す価値はあるだろう。

03.jpgGrigorik氏による2.4GHz帯と5GHz帯の比較実験。表から5GHz帯の場合遅延が少ないことが分かる

 セッションではWi-Fiを用いた場合、下記の点に配慮することでより良いアプリケーションが実現できると指摘された。

  • さまざまな帯域幅に適応する
    • ユーザーの帯域幅を確認しながら転送すると、より良いUXにつながる。
    • (アダプティブストリーミングなど)
  • 遅延やジッターに適応する
    • リアルタイム通信を行いたい場合WebRTCなどを用いると良い。

モバイルネットワークの遅延対策

 続いてモバイルネットワークにおける問題と対応策について紹介された。

 まず始めにモバイルネットワークの設計思想が紹介された。モバイルでは安定したパフォーマンスとスケーラビリティがおよびバッテリーの消費をいかに抑えるかに重点を置いて設計がなされている。これを実現するため、モバイルネットワークでは無線リソース制御(RRC)が行われている。セッションではRRCについても解説がなされたが、ここでは割愛する。

01.jpgモバイルにおける初期パケットの遅延時間を示す。3Gでは最初のパケットを転送するまでに2.5秒もの時間を要する
00.jpgモバイルWebのリクエストに要するネットワーク側の遅延時間を示す。モバイルではサーバ側の処理を考慮しなくとも240ms-3500msもの遅延が発生する

 RRCを用いることでモバイルネットワークでは輻輳を防ぐことが可能となったが、通信を開始するたびに遅延が発生する。結果として通信を開始するためにLTEでは100ms程度、3Gでは2.5秒必要である。

 そのため、アプリケーションを設計する上で非同期に処理させたり、通信開始時の遅延に備え、プログレスバーを表示させるなどUXの設計が必要であることが指摘された。

モバイルネットワークとバッテリー

 セッションではモバイルネットワークとバッテリーの関係についても説明した。

05.jpg頻繁な通信によりアイドル時間が発生し、バッテリが無駄に消費されている様子を示す。図で黄色に示す通信を行うために実通信に要する数倍の時間、無線が有効になっている

 アプリケーションはしばしば更新を確認するため、定期的にサーバの更新を確認する。こうした更新確認は通信のたびに膨大な電力を無駄に消費していることが指摘された。通信を実際に行っている時間だけでなく、その後一定時間無通信であることを確認するためのプロセスにも電力を要するためである。そのため、可能な限りたくさんのデータを短時間で送信することが電力を節約できる唯一の方法であると指摘した。

 また、アプリケーションがどのくらいバッテリーを消費するかについての事例も紹介した。一般的に5Whバッテリーを搭載しているモバイルデバイスにおいて1分間に1度ポーリングを実施した場合、1時間に3%のバッテリーを消費する。それらのアプリケーションが同期してポーリングを実施しない場合、より多くのバッテリーが消費されることが紹介された。またAT&TとPandoraの調査により、Pandoraで58秒ごとにユーザーの利用状況をサーバに送信している、たった0.2%のトラフィックがアプリケーションのバッテリー消費の46%を占めていることが分かり、その送信頻度を変更することでバッテリー消費を抑えられたケースについても紹介があった。

 またCNN.comのモバイルサイトを例に挙げた。CNN.comではトラフィックのリアルタイム分析のために5秒ごとにサーバにビーコンを送信しているが、これも同様にバッテリーを大量に消費してしまう。Google Analyticsではこうしたビーコンの送信を防ぐ手法を用いていることも紹介された。

04.jpgApplication Resource Optimizerを使用してWebサイトのバッテリー・ネットワーク状態を再現した様子を示す

 このようなバッテリーの消費を分析するためのツールとして、AT&TのApplication Resource Optimizer)が紹介された。AROを用いることでネイティブかWebかによらずアプリケーションが消費するバッテリーを測定できる。

07.jpgGoogle Cloud Messagingを用いると、アプリケーション毎に分散する通信をスケジュールすることでバッテリーの消費を抑えられる

 アプリケーションのポーリングによるバッテリー消費を防ぐため、Google Cloud Messaging(参照記事:Google Cloud Messaging for Chrome入門(1))についても紹介した。Google Clould Messagingにサーバからメッセージをプッシュすると、最適なタイミングでAndroid、 Chromeにデータが転送されるため、データ転送によるバッテリーの消費を抑えられると説明した。

  • モバイルで気を付けること
    • セッションの最後にはモバイルにおいてアプリケーション・Webサイトを設計する上で役に立つTipsが共有された。
  • データ転送は一気に行う
    • 帯域幅や遅延の変化に適応するので、可能な限りリクエストをばらばらに送らず、できる限りのデータを束ねて一気に転送する。
  • エラーに備える
    • 接続が切れたときに備えオフラインモードを用意する。
  • 最も早いリクエストはリクエストしてないリクエスト
    • 必要なデータをあらかじめキャッシュしておく。
  • 通信料は高いので節約する
    • データは可能な限り圧縮して転送する。
    • Googleが提唱する新しい画像フォーマットであるWebPなどが一例。

 今回のGoogle I/OでChrome Packaged AppsについてのセッションやW3CにおけるPackaged Web Apps (Widgets)の標準化動向などから、ネイティブからWebへの動きは加速されていくことが予想できる。

 そうした中、Webの高速化手法となると、CSSやJavaScriptのMinifyやData URIを用いたInline手法など、ついついブラウザより上のレイヤに目が向かいがちになってしまう。もちろん、高速化を果たす上ではそうした手法は重要であり、欠かすことはできない。

 セッションではadapt(適応する)という単語が何度も用いられた。有線にはない無線のさまざまな制約や困難をいかに受け入れ、ユーザー体験を悪化させないかが問題となる。さまざまな環境でアプリケーションを使うユーザーの状況を考え、ブラウザやTCPより低いレイヤ、さらには限りあるバッテリーに目を向け、そこに存在する問題を理解し受け入れることはネットワーク・デバイスに優しいだけでなく、それを使うユーザーにとって優しいアプリケーションとなることを、このセッションで学んだ。

nakajima.jpg

中島 博敬(なかじま・ひろたか)

W3C・慶應義塾大学政策・メディア研究科所属。

Webに関連するネットワークプロトコルの研究に取り組む。ガジェットが大好き。

twitter: @nunnun, http://blog.nunnun.jp/


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TechTargetジャパン

パナソニック「TH-P55VT60」が見せたプラズマの“熟成画質”、MGVCもチェック

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 ここ数年、深刻なAVビジネスの不調が伝えられ、2012年度決算で7000億円の赤字を発表したパナソニック。その最大の戦犯はテレビ事業、それゆえ巨額の投資を続けてきたプラズマテレビからは撤退か? などと喧しいマスコミ報道が続いていることは、読者のみなさん先刻ご承知だろう。

 確かに国内で、というか世界を見回してもプラズマテレビを積極的に手がけるのは、パナソニックほぼ1社になってしまい、アジアの新興国から次々に安価な製品が登場してくる液晶テレビとは大きく事情が異なるのは紛れもない事実。しかし、2008年に発売された最後の「KURO」、パイオニアの50型モニターをいまだ使い続ける筆者は、今なお「画質はプラズマ!」という思いを捨てることができない。

ts_panaviera01.jpg55V型の「TH-P55VT60」

 ソニーから登場した4K液晶テレビ「X9200Aシリーズ」の超高精細画質を見ると、少し揺れ動く気持もないではないが、リッチな色再現や視野角の広さ、動きに対する追随性、コントラストの確かさ、とくにつややかな黒の表現など画質総合力において、よくできたプラズマテレビをしのぐ液晶テレビは今なお存在しないと確信する。

 次世代ディスプレイ・デバイスとして期待の大きい有機EL(OELD)は量産技術で苦しんでいるようだが、実際それが解決して潤沢に製品が市場に出回るようになったとしても、現行プラズマテレビの熟成画質を乗り越えるには、それなりの時間が必要だろうと試作機を見て思う。

 パナソニックのテレビ開発・企画・販売の現場もきっと同じ気持なのだろう。この夏、さまざまな外野のノイズを吹き飛ばすかのような、素晴らしい画質のプラズマテレビを登場させた。「VIERA 最高画質」をうたう「VT60シリーズ」である。今回の連載では、その映像をチェックする機会を得た55V型の「TH-P55VT60」にフォーカスを当ててみたい。

 本シリーズは「スマートVIERA」というキャッチフレーズの下、顔認識機能や音声リモコン機能などを新設し、ネット動画との親和性を高めたり、電子タッチペンによるお絵描き機能を盛り込んだりと、新しいホームエンタテインメント・ディスプレイ像の構築に意が注がれている。売りの現場では、まずそのへんがアピールポイントになるのだろうが、読者のみなさんにぜひ注目していただきたいのが、「VIERA 最高画質」、いや「プラズマテレビ歴代最高画質」と思えるVT60シリーズの素晴らしい映像美である。

 本機のパネル解像度は今話題の4Kではなく、フルHD(1920×1080ピクセル)だ。しかし、ハイビジョンの推奨視距離である3H(画面高の3倍)の位置で見るかぎり、実は4Kテレビに対して精細度が大きく劣るという印象はない(筆者の視力は近視矯正用メガネをかけて約1.0)。さすがに4Kディスプレイの推奨視距離である1.5Hまでにじり寄ってみると、フルHD機のTH-P55VT60は、画素構造が認識できたり、ジャギー(斜め線のギザギザ)が気になりはするが、果して日常的にここまでテレビに近づいて観る方がどれほどいるのだろうという疑問がないではない。

ts_panaviera05.jpg色再現域

 そして、昨年の「VT5シリーズ」に比べて明らかによくなっていると実感できるのが、色再現と階調表現だ。色については、RGBの3原色のうちR(赤色)に新しい蛍光体を採用、色域をいっそう広げている。色分布特性のよくない白色LEDにフィルターを組み合わせてフルカラーを生み出す液晶テレビに比べて、自発光のプラズマはもともと色域が断然広いわけだが、今回の新赤色蛍光体の採用でその色の魅力がいっそう高まった印象だ。また、パナソニックのプラズマテレビに長年採用されてきた「ハリウッドカラーリマスター」を“入”にすれば、デジタルシネマの標準色域であるDCIをほぼカバーできるという(98%)。ソニーからx.v.colorのプロセスを用いてDCI色域をカバーしようという「トリルミナスカラー」の提案があったが、考えてみれば、パナソニックのプラズマテレビはずいぶん前から「ハリウッドカラーリマスター」でそれを実現していたわけだ。

ts_vtviera05.jpgts_vtviera04.jpgまるで画面がぽっかりと空間に浮かんでいるかのようなデザイン。画面全体を1枚ガラスで仕上げ、V字型スタンドを支える台座にはアルミ材を採用している

 階調表現については、パネル材料の変更と新しい駆動法を採用することで、1フレームの画像を構成するサブフィールドの枚数を10枚から11枚に増やすことに成功しており、VT5シリーズに比べて階調表現力を約1.2倍向上させたという。さらにこの新しい駆動制御はとうぜん動画応答性の改善にも効いており、速いパンニングが用いられた映画や人物が細かく動くスポーツ番組などを見ても、より安心して楽しめるようになった印象だ。

 加えて本シリーズの採用された最新の映像処理システム「ファインリマスターエンジン」の進化も、あらゆるプログラムソースの高画質化に寄与している。3万パターンにも及ぶデータベースを蓄積し、それを基に超解像処理を行うこのエンジン、フルHD放送やBlu-ray Discはもとより、地上デジタル放送、ネット動画などでも効果を発揮するという。低画質のネット動画などをじっくりチェックしたわけではないが、地デジでは確かにキレのよい高画質効果が実感できた。

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自然淘汰を生き抜いてきた地球生物を“師”と仰ぐ、ロボット研究のアプローチ

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体育会系ロボット学

 国際レスキューシステム研究機構(IRS)、慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 リアリティメディアプロジェクト、内田洋行は2013年5月21日、「体育会系ロボット学 —人工知能、ロボット工学、レスキューシステム、エンタテインメント技術は我々の生活をどう変えるか—」を開催した。

 同セミナーでは、日本のロボット学の第一人者として「ロボット情報学ハンドブック」の制作に携わった松原仁氏(公立はこだて未来大学 複雑系知能学科 教授)、野田五十樹氏(産業技術総合研究所 サービス工学研究センター サービス設計支援技術研究チーム 研究チーム長)、松野文俊氏(京都大学 工学研究科 教授)、稲見昌彦氏(慶應義塾大学 大学院 メディアデザイン研究科 教授)、大須賀公一氏(大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 教授)の5人が登壇。各人が関わってきたロボット学の知見をさまざまな切り口から披露してくれた。

 本稿では、その中で最も“体育会系”というテーマに則していた、京都大学 工学研究科 教授 松野文俊氏の講演「『守破離』—ロボットの運動知能」の模様をお届けしたい。

「『守破離』—ロボットの運動知能—」松野文俊氏の講演「『守破離』—ロボットの運動知能」

「守破離」—ロボットの運動知能—

京都大学 工学研究科 教授 松野文俊氏京都大学 工学研究科 教授 松野文俊氏。「体育会系ロボット学」のトップバッターを務めた松野氏。講演の冒頭、「今回の登壇者5人中4人が体育会系出身で、残り1人も体育会系的化学系(!?)出身であることから、そのような名称に決まった」(松野氏)と裏話を語ってくれた

 皆さんは、「守破離」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは、日本の茶道、武道、芸術などにおける師弟関係の在り方の1つで、これらの文化が長い歴史を経て、発展・進化してきた創造的な過程のベースになっている思想である。

 まず、師匠から学んだ型を忠実に“”り、それを身に付ける。その段階を終えたら、次にその型を自分自身と照らし合わせ、型を忠実に再現しようという殻を“”り、自分に合ったものに昇華させる。そして、そこからさらに、全てを理解した上で、師匠の教えから“”れ、何物にも捉われない新境地へ到達する(自分の形を作り上げる)。簡単に言ってしまうと、入門から免許皆伝、達人、名人と呼ばれる領域に到達するまでのプロセスを示した言葉だ。


 ホンダの「ASIMO」が実現するような、「歩く」「走る」「ジャンプ(ケンケン)する」といったような動き(運動)は、人間や動物といった地球上の生物が有する“技”であり、生物の巧みな運動知能に大いに関係するものであるという。「今回の講演では、このような生物が持つ素晴らしい技を、ロボットがどうやって獲得していくのかという話をしたい。これはまさに“体育会系”というセミナータイトルにぴったりの話題ではないか」と松野氏。


ロボットの師匠は生物

 ASIMOの成長ぶりからうかがえるように、ロボットの性能は日々進化しており、今後ますます多くの技(運動機能)を身に付けていくと考えられる。こうした状況を踏まえ、松野氏は「人間や動物などをお手本(師匠)とし、そうした生物が持つ技のメカニズムや巧みな運動知能を正しく理解して、学ぶことが必要だ」と唱える。

 この考えの下、自身の研究の中で「生物の運動機能・技の仕組みを人工物で作り(ロボットとして実現し)、その機能の理解が正しいかどうかを検証するアプローチを行ってきた」(松野氏)という。具体的には、蛇は足がないのになぜ前に進めるのか、猫はどうやって宙返り降りを実現しているのか、体操選手の鉄棒技(大車輪)はどのように習得したのかなど、学術的理論や特徴を工学的観点から人工物として実現(動きを再現)して、技のメカニズムや獲得プロセスを解明し、さらなるロボット研究・応用へとつなげてきたそうだ。この段階は、師匠である生物の動きを検証・再現させるという意味で、守破離の“守”の段階に近い。

生物の動きを人工物(ロボット)で再現し、検証しながらそのメカニズムを解明するアプローチ生物の動きを人工物(ロボット)で再現し、検証しながらそのメカニズムを解明するアプローチ。鉄棒技・宙返りを再現する「アクロバットロボット」や蛇の推進原理を再現した「蛇型ロボット(ACM-R3)」の実験例を紹介

生物の群知能・群行動からチームワークを学ぶ

 さらに、松野氏は「単体(個)での技だけでなく、“群れ”における行動・知能についても生物から学ぶべきことが大いにある」という。

 群れをなす生物は、どのようにして自分以外のものとコミュニケーションをとり、どのようにして何らかのプロセスを効率良く完遂できるのか。例えば、災害現場などで複数のロボットが協調しながらレスキュー活動を行うようなケースを考えてみると、一刻の猶予も許されないため、個々のロボットの能力だけでなく、チームとしての効率的な動き方なども問われてくる。そういった意味からも、生物の群行動・群知能は学ぶに値する、非常に興味深いものといえる。

群知能・群行動群知能・群行動について。アリによる群行動について、餌を運ぶプロセスを紹介

 最も身近な群行動をする生物といえばアリだろう。「アリが餌を運搬する場合、まず単独でその餌が運搬可能かを試行錯誤し、それが不可能であれば化学物質(フェロモン)を用いたコミュニケーションで他の仲間を呼び寄せ、群れになり、協調運搬を実現している」(松野氏)。これについても、フェロモンに見立てたアルコールと触覚に見立てたアルコールセンサーを用いたロボットによる検証を行い、他のロボットの誘引(餌のある方へ導く)と餌の協調運搬を実現した。この実験では、餌を探す、餌を押す、押してダメならアルコールをまくといったような簡単なアルゴリズムのみで協調運搬を実現しており、ロボット間のネットワーク通信は実装されていない。「こうしたシンプルな仕組みでも、だんだんと(本物のアリのように)協調的な動作が行われていくことが分かった。それにしても、生物の持つこうした知能は一体どこから生まれてくるのか。非常に面白い」と松野氏はどこかうれしそうに語っていた。


 さらに、編隊移動する鳥や魚が、隣接する仲間(他の存在)とコミュニケーション可能な距離を維持しながら、進路を邪魔する障害物を回避し、回避後にまた元の編隊に戻るメカニズムなども興味深い。「個(単体)で見ると、自分の周辺の情報しか入ってこない・分からないのに、隣接する個が相互に作用することで、群れ全体の振る舞いが、あたかも制御されたものであるかのように見える」(松野氏)。これについても、同じ方向に進み、隣接するロボットに近寄り過ぎたら離れる、離れ過ぎたら近寄るという単純なアルゴリズムを組み込んだロボットで検証。相互に通信しているわけでもなく、分散化された個が持つ周辺情報だけで、群れとして全体を制御しているかのよう動くことが確認できたという。

エージェント(他の存在)間の相互作用に基づく群制御。障害物回避を含む実験を紹介エージェント(他の存在)間の相互作用に基づく群制御の紹介
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Android用Webブラウザ12本を比較する

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 もしあなたがAndroidベースのスマートフォンあるいはタブレット(もしくはその両方)を所有しているのであれば、Webブラウザの選択肢はAndroidのデフォルトブラウザに限定されない。「Google Play」には優に1ダースを超える選択肢が並んでいる。その多くが無料か安価で提供されているため、いろんなブラウザを試しても、それほどお金が掛かるわけではない。

 どのブラウザを選ぶかという問題は結局、ユーザー自身のニーズと好みに基づいて判断すべきだ。具体的には、便利なアドオン、Flashのサポート、同期化機能、カスタマイズ性、タッチ操作のサポート、低速なインターネット接続環境での使い勝手などが選択基準になるだろう。一方、広告が表示されるもの、タブレットや古い端末がサポートされないといった問題があるブラウザを除外して、選択候補を絞るという方法もある。

 本稿では、Android端末用の12種類のブラウザを紹介する。「Chrome」「Opera」「Firefox」といったメジャーなブラウザに加え、「Angel」「Maxthon」「Ninesky」といった比較的無名のものも取り上げた。当然ながら、各ブラウザにはそれぞれ長所と短所がある。

ノートPCとタブレットを1台で済ませたい人は「TransBook TX300CA」なら満足できるか?

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画面を外せば大判タブレットになる新感覚ノートPC

 ASUSTeK Computerの「TransBook TX300CA」は、ディスプレイ部分を着脱でき、ディスプレイ部分単体でタブレットとして使えるノートPCだ。フルHD(1920×1080ドット)表示に対応する液晶ディスプレイのサイズは13.3型ワイドとタブレットとしては大型で、キーボードドックにもストレージを内蔵するなど、タブレットとしてもノートPCとしても興味を引く個性的な仕様となっている。

 ラインアップはCore i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)を搭載する上位モデル「TX300CA-C4021HS」と、Core i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)を備える下位モデル「TX300CA-C4006H」の2種類だ。今回は上位モデルを入手したので、性能や使い勝手を検証しよう。

photophotoASUSTeK Computerの「TransBook TX300CA」。13.3型のディスプレイ部分は単体でタブレットとして使える

 ボディのデザインは、ZENBOOKなど同社のモバイル系ノートPCのそれを踏襲している。天板は同心円状に、パームレストや底面は直線にヘアライン加工を施すなど、金属の質感を生かした高級感のある表面仕上げや手前側をシャープに絞り込んだフォルムが印象的だ。

 本体サイズはタブレット部分が340(幅)×213(奥行き)×4〜11(厚さ)ミリ、キーボードドックが340(幅)×219(奥行き)×2〜12.9(厚さ)ミリ。重量はどちらも約950グラムだ。合体させると340(幅)×219(奥行き)×6〜23.9(厚さ)ミリ、重量は約1.9キロとなる。実測では画面側が974グラム、キーボード側が949グラムで、合計重量が1923グラムと、ほぼカタログ値通りだった。13.3型のディスプレイはタブレットとしてもかなり大きいが、それだけにインパクトも大きい。

photophotoタブレット部分の背面には同心円状に(写真=左)、パームレストや底面は直線状にヘアライン加工を施している(写真=右)

豊富なインタフェースを装備するキーボードドック

photoディスプレイをキーボードドックのヒンジ部にある溝に合わせて押し込み固定する

 タブレット側は電源ボタンと音量調整ボタンのほか、microSDカードスロット(SDXC対応)、Micro HDMI出力、ヘッドフォン/マイク兼用端子、92万画素のWebカメラといったインタフェースを備える。キーボードドック装着時はそれらに加えて、2基のUSB 3.0、ギガビットLAN、Mini DisplayPort出力、SDXC対応SDメモリーカードスロットが利用可能だ。

 タブレット部分とキーボードドックの着脱ギミックは、同社のAndroidタブレット「TF」シリーズでおなじみのものだ。タブレットをキーボードドックの溝に合わせて差すだけでしっかりと固定できる。取り外しもヒンジ部のロックをカチャッと解除すれば取り外せる。サイズが大きく重い分、10型クラスの同類製品ほどスムーズではないものの、着脱操作自体は簡単で強度面も不安はない。

photophotoタブレット部分の上面(横置き時)は電源ボタンのみで、下面にSDXC対応のmicroSDカードスロットがある
photophoto左側面には音量調節ボタンやMicro HDMI出力、ヘッドフォン/マイク兼用端子を備える(写真=左)。右側面にインタフェースはない(写真=右)
photophotoキーボードドック装着時の前面と背面。厚さは6〜23.9ミリとなる
photophotoキーボードドックの左側面にはSDXC対応SDメモリーカードスロットを配置し(写真=左)、右側面には2基のUSB3.0、ギガビットLAN、Mini DisplayPort出力を備える(写真=右)
photoACアダプタのサイズは75(幅)×75(奥行き)×29(厚さ)ミリ。プラグを収納できる

 バッテリー動作時間のカタログ値はタブレットのみで約5.5時間、タブレットとキーボードドック合体時で約6.1時間となっている。「タブレット本体には約38ワットアワー、キーボードドックには約23ワットアワーのバッテリーを搭載している」(ASUS)という。ただ、CPUID HWMonitorで調べたバッテリーの容量は、タブレット単体時でも合体時でも約38ワットアワーと変わらず、Windows 8のバッテリー情報を見ても、合体時にキーボードドックのバッテリーがセカンドバッテリーとして認識されなかった。

 付属のACアダプタはスクエア型のフォルムで、大きさは75(幅)×75(奥行き)×29(厚さ)ミリだ(実測値)。モバイル系ノートPCとしてはやや大きめだが、重量は235グラムと軽く、プラグが収納できる点もいい。ACアダプタ接続用のDC入力端子は独自の形状で、タブレットとキーボードドックそれぞれに用意する。

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