新iPhoneが発表された。そのうちiPhone 5cは中国など新興国向けの安価なモデルだという。ところが中国でも発表されるや、その評判はあまりよろしくないものとなっている。中国人にとってそれはちっとも安くなかったのだ。
その前にまずグラフで見る中国人の反応を紹介したい。iPhone 5sとiPhone 5cについては「ワクワク感がなくなった」とも評されている。ポータルサイトはこぞってiPhone新製品発表の詳報を特集ページで掲載した。そのうちの「新浪」(Sina)は読者アンケートを実施、「iPhone 5sか5cを買いたいか?」という質問に「どちらも選ばない」が最も多く57.8%、「iPhone 5s」は38.2%となり、「iPhone 5c」は僅か3.9%という結果に。「iPhone 5cをどう思うか」という質問には「高すぎる」という回答が85.9%に達した。
iPhoneが正式に中国で発売される前、つまりもっと本体価格が高く、人々の所得が低かった時の「iPhoneを買いたいか?」というアンケートでは、「買いたい」と回答したのが61.8%、「様子見」が19.9%、「買わない」が18.3%。多くの人がiPhoneに「ワクワク感があった」が、5sと5cには「ワクワクさせる変化が少ない」と口をそろえている状況だ。
さて値段である。iPhone 5cはアメリカでは2年契約で99ドル、つまり1万円を切る価格であり、これなら中国をはじめ新興国の人々でも買えることができると思った人もいるだろう。2年契約なしでも549ドル(3360元)である。ところが中国で発表された価格は縛りなしとはいえ4488元だ。1元は16円であり、日本円では7万円を超える計算だ。
さすがにこれは値段が違いすぎる。中国には「マカー」に相当する「果粉」なるマックファンを呼ぶ言葉があるほどで、Apple恒例の新製品発表を多くの人が心待ちにしていた。果粉でなくとも外国の価格と中国の価格の差にはナーバスな人が多いため、何より高過ぎることにメディアも個人も「中国市場のことを大事に思っていない」という内容が飛び交った。
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