8月21日、舞浜アンフィシアターにてLINEカンファレンス「Hello, Friends in Tokyo 2013」が開催された。その場で、LINEが今後、ビデオ通話機能を搭載し、コマース事業と音楽配信サービスを始めると発表された。
記者会見後、登壇した幹部の囲みが行われた。毎回のごとく、囲みの内容に突っ込んで行きたい。
■2013年8月21日 16時15分頃 舞浜アンフィシアター
—— 今回のEコマースへの参入について、改めてその経緯の戦略について教えて欲しい。
森川亮社長 スマートフォン上における、LINEのコミュニケーションは多くの方に使っていただいている。ビジネスモデルとしてはこれまでの広告やゲームと同じように、Eコマースは市場として大きいと捉えてる。なぜやるのかというと、先ほど舛田(執行役員)が話したように、ショッピングはコミュニケーションに近い領域で、LINEと連携することによって、新しいショッピングの価値を作れるのではないかと思っている。そこにチャレンジしようと思っています。
(★ 確かに口コミとショッピングを組み合わせるのは面白そう。ただ、知り合いに買ったものを知られるというのは恥ずかしい面もあると思うが)
—— ユーザー数は年内に3億人を目標と言っていたが、本当に3億人達成できるものなのか。
森川社長 いままでお約束して果たせなかったことはない。3億は通過点と思っていて、大丈夫かなと思っている。どこまで伸びるかは我々の努力次第ではないか。
(★ まぁ、3億は順調に超えるのではないか)
—— LINEがモールやゲームを強化すると、カジュアルに使っているユーザーが離れてしまうのではないか。
森川社長 そういう意味では、LINEにすべて入っているわけではなく、ほかのアプリと連携するかたちになっている。欲しい人だけ選んで使ってもらえる。もちろん、サービス上のバランスはあるが、そのあたりは気を遣いながら運用していきたいと思う。
(★ ただ、ゲームをやっているユーザーから自動的にメッセージが飛んでくるのは邪魔くさいと感じるので、あれは何とかしてほしい)
—— 世界のユーザー数の伸びに比べれば、日本のユーザーは伸びていないように見えるが。
森川社長 これはシンプルで、日本のスマートフォンユーザーの伸びが他の国に比べて少ない。日本でスマートフォンを使っている人の多くは、すでにLINEを使っていただいている。
(★ LINEの国内ユーザー数を見ていると、国内のスマホユーザー数が見えてくる気がする)
—— 中国語圏はどういう展開をしていくのか。
森川社長 いま、パートナーと共に中国語圏でもサービスをしていますし、台湾、香港においてはかなり多く使っていただいている。世界中を見ると中国語を使っている人が結構多い。東南アジアも多い。中国と、中国語を使うところは違うとは思いますが、中国語のサービスを展開しており、さらに広げていきたいと思っています。
(★ 中国圏はWechatが強いからなぁ。LINEもボイスメッセージ機能は搭載しないのかね)
—— スペインなどでWhatsupを超えたと言っていたが、そもそもなんで伸び始めたのか。
森川社長 そもそも、ヨーロッパでもユーザーが増えている中で、あるメディアがLINEを良く取り上げてくれていた。それがきっかけで広がった。その段階で我々もマーケティングを強化した。
—— 北米などでの展開は強化していくのか。
森川社長 そうですね。闇雲にプロモーションをしても、使っている人がいないとダウンロードしてもすぐに離れてしまう。タイミングが非常に重要だと思っている。
(★ ユーザーが増え始めたところで一気にプロモーションをかけるというのが成功するための条件なんだろう)
—— 年齢制限の話だが、KDDIはすでに実施しているが、ドコモ、ソフトバンクの進捗状況を教えて欲しい。
森川社長 9月から一緒にやっていく。申請の時期もあるので、明確な時期は言えないが。
—— Eコマース参入について、課題はどこにあるのか。
森川社長 正直、初めての取り組みなので、課題だらけだとは思う。いままであったようなものではなく、新しい価値を提供していきたいので、課題は乗り越えていきたいと思う。
—— 勝算はあるか。
森川社長 勝算というか勝ち負けではなく、新しい価値を提供したい。それに関しての自信はある。
—— ネット通販の海外展開は考えているのか。
森川社長 まだ今は考えていない。まずは国内に集中したいと思う。
—— 安心、安全についての取り組みについて、メッセージ内容の検閲などについては検討していたりするのか。
森川社長 メッセージそのものを監視するというのは、情報の侵害にもなるので、いま大事だと思っているのはご利用いただく方の使い方に関して、もっと理解していただく必要があると思っている。他社さんがやっている以上に、様々なところに出向いて説明するというのは具体的に動き始めている。
—— LINEミュージックの海外展開はいつごろになるのか。
舛田執行役員 まず日本から考えているが、世界中で音楽のニーズはある。どこの国でも魅力のあるコンテンツは音楽であり、映画だったりする。我々としては日本で出してから、数カ月中には世界に出していきたいと考えている。
—— ビデオ通話は日本と海外、同時開始なのか。
舛田執行役員 同時です。
(★ ビデオ通話を始めるLINE、一方でアップルはFacetimeで通話のみのサービスを始める。このクロスが面白い)
—— LINEミュージック、1曲いくらぐらいになるのか。
舛田執行役員 どういうモデルかも含めて、お待ちください。
(★ この時代、1曲いくらなんていう音楽配信サービスなんて流行らないだろう。聞き放題がベースじゃないと)
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