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ムーアの法則はあと7年で終わる? 微細化の限界は7nmか5nm

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 「ムーアの法則は、7nmノードに達した時点で終えんを迎える。早ければ2020年になるだろう」——。米国防総省国防高等研究事業局(DARPA:Defense Advanced Research Projects Agency)でマイクロシステムグループのディレクタを務めるRobert Colwell氏は、米国カリフォルニア州パロアルトで開催された「HOT CHIPS 25」(2013年8月25〜27日)の基調講演で、このように語った。「ムーアの法則の限界は2022年と言われている。問題はそれが7nmなのか5nmなのかだ」(同氏)。

 ムーアの法則の終えんを予想する声は多い。リソグラフィ技術の進歩に陰りがみられ、プロセスの微細化が限界に近づいていることから、この予測の信ぴょう性は高まっている。

 ムーアの法則は、30年以上にわたって指数関数的な成長が実現された珍しい成長因子だ。同氏は、「今後30年の間に、ムーアの法則に並ぶほどの性能向上を実現するエレクトロニクス技術が登場するとは思えない。残念なことに、毎年順調に純利益が増加し、潤沢な開発資金を得られるなどということも世界的に考えにくい」と、プロセッサ設計者らに向けて語った。

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 DARPAは、ムーアの法則に大きく貢献してきたCMOSプロセス技術に代わる技術として、30種類も代替技術を検討しているという。Colwell氏は、「私の個人的な見解では、有望な方法は2〜3個あるものの、確実とは言えない」と述べている。

 DARPAのマイクロシステムグループは現在、多額の資金を投じて2つの開発プログラムを実施している。そのうち1つは、「UPSIDE(Unconventional Processing of Signals for Intelligent Data Exploitation)」と呼ばれる、コンピューティングの精度の向上よりも消費電力の低減に重点を置いたプロセッサ開発プログラムである。もう1つは、スピントルク発振器の効果を検証するプログラムだ。スピントルク発振器は、消費電力が比較的低いソリューションとして活用が期待されている。

 Colwell氏は、Intelで「Pentium」プロセッサの設計に携わった経歴を持つ。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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