スポーツなどのシーンをプレイヤー視点で撮影できるカメラ、アクションカムが盛り上がっている。プロ向け機材に比べると安価ながら、さまざまなオプションパーツを組み合わせることで、これまではプロでしかなし得なかった独特の視点での撮影が手軽に行える。今回は代表的なアクションカム5機種を様々な方法でテストし、その特長を比較してみることにした。
- 第1回 GoProなど5機種を比較する
- 第2回 マウント考察 固定方法を変えながら映像を比較する
- 第3回 5製品の操作性を比較する
- 第4回 夜間画質を比較する——総評
今回比較したのはJVCケンウッド「GC-XA1」、ソニー「HDR-AS15」、パナソニック「HX-A100」、CONTOUR「CONTOUR +2」、GoPro「GoPro Hero3 BlackEdition」と国内外のメーカーの5機種だ。利用する前に、まずは各モデルのスペックを確認したい。
製品名 | 最大解像度 | 外部記録メディア | 端子タイプ | HDMI | 外部マイク | 手ブレ補正 | 本体液晶 | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
GC-XA1 | 1920×1080 | SD | miniUSB | ○ | —— | ○ | 搭載 | Wi-Fi |
HDR-AS15 | 1920×1080 | microSD/メモリースティックマイクロ | microUSB | ○ | ○ | ○ | 非搭載(オプション設定) | Exmor R CMOSセンサー |
HX-A100 | 1920×1080 | microSD | microUSB | ○ | ○ | ○ | 搭載 | カメラ/本体は別体(有線接続) |
CONTOUR+2 | 1920×1080 | microSD | miniUSB | ○ | ○ | —— | 非搭載 | Bluetooth搭載 |
GoPro Hero3 BlackEdition | 4096×2160 | microSD | miniUSB | ○ | ○ | —— | 非搭載(オプション設定) | Wi-Fi |
解像度で他を圧倒しているのはGoPro Hero3 Black Editionだ。ただし、4Kを利用すると最大fpsは12となり、実用は難しい。表中からは省いたが最大fpsでもGoProが120fpsと高い値での記録が可能だ。手ブレや暗所性能については国産モデルが個性を発揮している部分であり、スペックシート上からも個性を見て取れる。重量に関してはほぼ横並びであるが、本体とカメラ部を別体式としたHX-A100のカメラ部はわずか30グラムほどしかない。
なお、GC-XA1には暗所に強い裏面照射型センサーやF2.4の明るいレンズを搭載した上位モデル「GC-XA2」が登場する。本稿執筆時はまだ販売されていないため比較機種に含まれていないが、XA1のコンパクトさは踏襲されているので、合わせて参考にしていただきたい。
チェックポイント(1)——前面投影面積比較
アクションカムはヘルメットに取り付けたり、サーフボードや水中などでの利用を想定して作られている。たとえばヘルメットに装着してオートバイで高速走行を行う場合や、車のボディに取り付けた際、前面投影面積が大きいと空気抵抗が発生したり、乱流が起こる原因になる。
そこで前面投影面積の比較を行ってみることにした。レンズ面から等距離に設置したカメラを用いて、大きさの比較を行った。
前面投影面積では、カメラ部を別体にしたA100が圧倒的な小ささを見せた。次いで縦長ボディのカメラが続き、GoProが面積では一番大きくなった。
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