米Microsoft傘下のSkypeは12月15日(現地時間)、5月に発表した「Skype Translator」のプレビュープログラムを開始した。まずは、Windows 8.1以降(Windows 10のプレビューを含む)版Skypeの英語とスペイン語間での音声同時通訳と、40カ国語でのメッセージングの翻訳を提供する。
同社は先月、プレビューへの参加申し込みページを開設した際、申し込みでリクエストの多かった言語を優先的にサポートするとしていた。
この機能はMicrosoft ResearchとSkypeの開発チームが協力して開発した。Microsoft Researchは過去10年以上、音声認識と機械学習を組み合わせた機械翻訳を研究開発しており、その成果はBing Translator、Windows Phoneのパーソナルアシスタント「Cortana」、Androidアプリ「Torque Voice Search」などに反映されている。
Skype同時通訳のシステムの基本的な流れは、自動音声認識機能で取り込んだ音声をテキストに変換して吃音や言い直しを修正し、機械翻訳し、テキストを音声に変換するというもの。音声認識と機械学習機能は、研究協力者のデータの他、翻訳されたWebページや字幕付き動画などで学習することで精度を高めている。
プレビュー参加者の会話データも精度向上のために利用されるので、参加者が同時通訳機能を利用すればするほど精度が上がる。
Skype Translatorプレビューへの申し込みページはこちら。日本語でリクエストするユーザーが多ければ、日本語サポートの優先順位が上がるだろう。
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