楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズがNTTドコモのLTE網を活用して運営するMVNO(仮想モバイル通信事業者)サービス「楽天モバイル」に12月5日、IGZOディスプレイを搭載したシャープ製の「AQUOS SH-M01」と、ファーウェイ・ジャパンのファブレット「Ascend Mate7」が加わり、「ZenPhone 5」(ASUS)とあわせて3種類から端末を選べるようになった。また新たに、端末の割賦販売もスタートした。
10月に始まったばかりの楽天モバイルだが、格安スマホ市場の競争はますます激しくなっている。今後は楽天グループのサービスや「楽天スーパーポイント」との連携強化などを通じ、競合と差別化していくという。
「AQUOS SH-M01」は、4.5インチフルHDのIGZO液晶ディスプレイを搭載し、ワンセグ・生活防水に対応したSIMロックフリー端末。一括価格は5万2800円(税別、以下同)、割賦なら2130円×24回。一括購入した場合は楽天スーパーポイントが4000ポイントもらえる。
「Ascend Mate7」は6インチフルHDディスプレイを搭載し、8コアCPU「Hilsilicon Kirin 925」を搭載したファーウェイのフラグシップ機。一括価格は4万8888円(割賦なら1945円×24回)。一括購入した場合は3000ポイントもらえる。
通信料金と端末代金(割賦)を合わせた月額料金は、高速通信を月2.1Gバイト使える「2.1Gバイトパック」でAscend Mate 7が3545円、AQUOS SH-M01が3730円など。
「何の手も打たなければ価格競争に」
楽天モバイルは、月1600円からの低価格でLTE通信を提供するMVNOサービスとして10月29日にスタート。契約者数は明らかにしていないが、「着実に伸びている」と楽天の島田亨副社長は話す。
ユーザーから「もっとたくさんの端末から選びたい」「端末代金の一括払いは負担が大きすぎる」などの要望を受け、端末ラインアップの強化と割賦販売を導入。「申し込み前に端末に触ってみたい」との声もあり、東京・渋谷の楽天直営カフェ「楽天カフェ」でのタッチ&トライと店頭での申し込み受け付けもスタートした。今後は、月途中でのプラン変更やデータ専用SIMカード販売などにも対応していく。
格安MVNOへの参入が相次ぎ、競争は激化している。島田副社長は「何の手も打たなければ価格競争になる。楽天グループには多種多様なサービスがあり、楽天スーパーポイントというアセットもある。モバイル画面を通じてこれらをどう提供するか考え、差別化を図りたい。安かろう悪かろうではなく、低価格だが高品質なサービスを提供したい」と話している。
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