MM総研が10月30日に発表した2014年4月〜9月(14年度上期)の国内携帯電話端末出荷台数は、前年同期比4.1%減の1578万台と、調査開始(2000年)以来過去最低だった13年度上期(1645万台)をさらに下回った。スマートフォン出荷台数は同13.7%減の1050万台。端末出荷数に占めるスマホ比率は66.5%と、前年同期比7.4ポイント減少した。
出荷台数減少の要因として、(1)13年度下期のキャリアによるインセンティブ施策により買い替え需要が前倒しとなった反動、(2)フィーチャーフォン利用者のスマートフォン移行の鈍化、(3)スマートフォンの在庫調整——を指摘。消費税率上昇に伴う節約志向や様子見姿勢も影響したと分析している。
メーカー別出荷台数は、Appleが6四半期連続で1位(出荷台数は601万台・38.1%)、2位はシャープ、3位は京セラ、4位は富士通、5位はソニーモバイルコミュニケーションズだった。スマートフォンだけで見ると、1位がApple(57.2%)、2位がシャープ、3位がソニーモバイルで、この3メーカーで8割以上を占めている。
14年度通期の総出荷台数は、前期比10.4%減の3530万台と予測。内訳は、スマートフォンが2510万台(同15.2%減)、フィーチャーフォンが1020万台(同4.0%増)とみており、台数・構成比ともにフィーチャーフォンが前期より増加する見通しだ。総出荷台数に占めるスマートフォンの出荷台数比率は、前期より4.0ポイント減少して71.1%となる見通し。
9月末にスマートフォン契約数が(6248万件・構成比50.3%)フィーチャーフォン契約数(6176万件・49.7%)を逆転したが、まだ全体の半数はフィーチャーフォンユーザー。今後は、スマホ移行するフィーチャーフォンユーザーの奪い合いが加速しそうだ。
同社は、MVNOサービスや、端末メーカーが独自に展開するSIMフリー端末の台頭が、今後の市場を変動させると予測。MVNOの成長が、主要キャリアの携帯電話端末市場とトレードオフになる可能性もあるとみている。
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