指先のジェスチャーでスマホや家電をコントロールできる指輪型ウェアラブル端末「Ring」の一般発売がスタートした。発売を記念し、Ringを体験できる期間限定店舗を30日に東京・表参道ヒルズにオープンする。
Ringは人差し指に装着し、ジェスチャーだけで家電やスマートフォンなどを操作できるデバイス。今年2月にクラウドファンディングサイト「Kickstarter」でプレオーダー(出資)を募り、5000人から88万ドルを集めた。
内部に搭載された各種センサーでジェスチャーの動きを検知し、iOS/Androidスマートフォン/タブレットにBluetoothで送信。そこを中継ハブとして操作対象に信号を発信する仕組みだ。
「テレビをつける」「音楽を再生する」「今いる場所でチェックインする」「写真をSNSに投稿する」などのコマンドに自由にジェスチャーを設定できる。日常的な利用であれば3日程度は充電が持続するという。
現在操作できる対象はスマホ/タブレットのネイティブアプリ、SNSやWebサイトのほか、「Philips hue」の照明器具、「Belkin WeMo」の電源タップ、Google Glassの3つのデバイス。APIに類似するものとして、ジェスチャー情報と位置情報を送信する開発者向けキットも提供する予定だ。
購入は同社のWebサイトから可能で、価格は269.99ドル。発送までは4〜7週間程度を見込む。購入者は米国が半分、日本3割程度、その他ヨーロッパやアジア各国からだという。2016年中に100万台の出荷を目指す。
開発を手がけるベンチャー企業・ログバーの吉田拓郎社長は、Ringの位置付けとして「ガジェットよりジュエリー」を目指すと話す。今後デザインや形のパターンを増やすことも検討しており、現在、家電や車メーカーと合わせて宝石メーカーなどとコンタクトをとっているという。
開発の遅れにより当初予定されていた7月から数度出荷を延期し、製品化を不安視した購入者によりKickstarterのプロジェクトページが炎上した件については、「生産台数が思うように確保できなかったが、現在は安定して稼働している。出資者には11月までに発送が完了する見込み」(吉田社長)という。
吉田社長は「出資してくださった方はもちろん、自分が掲げる理想を満たすスマートな動きを実現することに一番時間をかけ、最初に掲げたコンセプトムービーに立ち返りながら進めてきた。今の生活はデバイスもツールも複雑すぎる。Ringを使って“1ジェスチャー”で魔法使いになったようにシンプルにショートカットする毎日を当たり前にしたい」と語っている。
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