米Googleは9月15日(現地時間)、6月のGoogle I/Oで発表した取り組み「Android One」の初の端末がインドで発売されると発表した。価格は6399ルピー(約1万円)からで、地元キャリアとの協力により、通信料金も安くなる。
Android Oneは、現在経済的にスマートフォンを購入できない“残りの50億人”にスマートフォンを提供する目的でGoogleが立ち上げた取り組み。OEMメーカーが低コストでAndroid端末を製造できるよう、仕様をパッケージ化するというものだ。15日に端末を発売するOEMは、インドのMicromax、Karbonn、Spiceの3社。パナソニック、Acer、ASUS、HTC、Lenovo、Alcatel Onetouch、Intex、Lava、Xoloも参加を表明している。年内に、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、ネパール、パキスタン、スリランカでも端末を発売する計画という。
スペックは、例えばMicromaxの「Canvas A1」の場合は、プロセッサはMediaTekのMT6582(1.3GHzクアッドコア)、ディスプレイは4.5型、500万画素と200万画素の2台のカメラを搭載し、RAMは1Gバイト、ストレージは2.5Gバイト(32Gバイトまで拡張可能)、バッテリーは1700mAhだ。Androidのバージョンは4.4.4だが、「Android L」へのアップデートが可能。
Android One端末のAndroidアップデートはGoogleが直接行う。OEMメーカーはソフトウェアをカスタマイズしないので、Androidのアップデートも、Nexusシリーズと同様に他の端末より早く受けられる。
インドでは、大手キャリアAirtelのSIMを使う場合、半年間はソフトウェアアップデートでの通信料金は無料。また、1カ月当たり200Mバイト分のGoogle Playからのダウンロードも無料になる。
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Android OneではOSなどがパッケージ化され、OEMメーカーは安価にAndroid端末を製造、販売できるようになる。GoogleによるOTAアップデートにも対応しており、低価格で最新のファームウェアが利用できる。
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