第4世代Coreを採用した新型MacBook Air
WWDC 2013ではゴミ箱に似たデザインの「Mac Pro」が話題をさらったが、新しいハードウェアとして「MacBook Air」の新モデルも登場している。インテルの最新CPUである“Haswell”こと第4世代Coreを採用しているのがトピックだ。
アルミユニボディの見た目はそのままに、アーキテクチャを刷新することでシステム性能を強化するとともに、高い電源効率による長時間バッテリー駆動を実現。同社の発表によれば、グラフィックス性能は最大で40%向上、バッテリーライフは11インチモデルで最大9時間、13インチモデルで最大12時間を達成したという。
また、ストレージには従来のSerial ATA接続に代わって、PCI Express接続のSSDを採用したほか、無線LAN機能もいち早くIEEE802.11ac対応を果たすなど、最先端の技術が盛り込まれている。ここではベンチマークテストによって、Ivy Bridge世代の旧MacBook Air(Mid 2012)や、ソニーの「VAIO Pro」と性能を比較していこう。
今回評価機として取り上げたのは、11インチMacBook Airと13インチMacBook Airの下位モデルだ。CPUはともに1.3GHz動作のCore i5、SSD容量は128Gバイトと共通で、大きな差は液晶ディスプレイのサイズとインタフェース回りになる。基本的にシステム性能に差はないはずだが、評価機は11インチモデルと13インチモデルで異なるベンダーのSSDが搭載されており、性能に差があるのか興味深いところだろう。
型番 | 新型11インチ(MD711J/A) | 新型13インチ(MD760J/A) | 旧型11インチ(MD224J/A) | 旧型13インチ(MD232J/A) |
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CPU | Core i5-4250U(1.3GHz/最大2.6GHz) | Core i5-4250U(1.3GHz/最大2.6GHz) | Core i5-3317U (1.7GHz/最大2.6GHz) | Core i5-3427U (1.8GHz/最大2.8GH) |
メモリ | 4GB LPDDR3 1600MHz(1.2V) | 4GB LPDDR3 1600MHz(1.2V) | 4GB DDR3L 1600MHz(1.35V) | 4GB DDR3L 1600MHz(1.35V) |
ストレージ | 128GB(PCIe x2/SD0128F) | 128GB(PCIe x2/SM0128F) | 128GB(SATA 6Gbps) | 256GB(SATA 6Gbps) |
グラフィックス | Intel HD Graphics 5000 | Intel HD Graphics 5000 | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 |
ディスプレイ | 11.6型ワイド(1366×768ドット) | 13.3型ワイド(1440×768ドット) | 11.6型ワイド(1366×768ドット) | 13.3型ワイド(1440×768ドット) |
登場時の価格 | 9万8800円 | 10万8800円 | 9万4800円 | 12万8800円 |
まずはじめに、OS X Moutain Lion環境下でCINEBENCH 11.5とGeekbench、Disk Speed Testを実施した(なお、旧モデルのOSはOS X Lionである点に注意してほしい)。
CINEBENCH 11.5のCPUスコアを見ると、評価機中、最も高クロックなCore i5-3427U (1.8GHz/最大2.8GHz)を搭載する旧13インチモデルが良好なスコアを記録している。一方、Core i5-3317U (1.7GHz/最大2.6GHz)を搭載する旧11インチモデルは、CPUの動作クロックで新型MacBook Airを上回っているものの、スコアは再下位に転落した。また、新型に搭載されている1.3GHzのCore i5と、首位に立った1.8GHzのCore i5の間にそれほど差はなく、第4世代Coreの電力効率の高さが分かる。一方、OpenGLのスコアは、Intel HD Graphics 5000を統合する新型モデルが旧型を19〜42%ほど上回った。
Geekbenchも同様の傾向で、新型MacBook Airは旧型11インチ(MD224J/A)と旧型13インチ(MD232J/A)の中間に位置している。新モデルのCPUは動作クロックが1.3GHzと低くなっているが、旧モデルに比べて処理性能の不利はなさそうだ。
SSDの性能を調べるために実施したDisk Speed Testでは、ともにリード速度が700Mバイト秒を超え、PCIe接続SSDの性能を見せつけた。ただし、SD0128Fを搭載する11インチモデルは、ライトが320Mバイト/秒前後とやや遅く、SM0128Fを搭載する13インチモデルの450Mバイト/秒を大きく下回っている。マルチベンダー調達のため、ユーザーがSSDを選択することはできないがやや気になる結果だ。
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