NECは9月5日、上水道管の漏水を早期発見する「漏水監視サービス」を開始した。大量のセンサ情報をクラウド技術で分析して漏水個所を発見するもので、新潟県柏崎市やカシックスとの実証実験では誤差1メートルの精度を確認しているという。
同サービスでは、水道管に漏水の微細な振動を把握する通信機能付センサを多数接続、地上の受信機や受信機を搭載した自動車で収集した大量のデータをインターネット経由でNECのデータセンターに送信し、分析する。従来は住民の通報や保守員の調査で漏水個所を特定してきたが、このサービスでは常時監視によって早期の発見・対応ができるようになる。道路陥没などの被害抑止にもつながるという。
NECによれば、日本の上水道漏水率は全国平均が約5.0%であるものの、10%以上の自治体は少なくない。少子高齢化で将来的には熟練者の確保も難しくなることから、上水道保守の人的負担の軽減を目的に、同社は協業するスイスのGutermannの技術ノウハウも活用してサービスを開発した。
今後3年間で国内外の水事業者を中心に100団体への導入を見込んでいる。
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