早いものでWWDC 2014から2カ月以上が経ちました。次期OS X「Yosemite」や新プログラミング言語「Swift」などで話題をさらったのが遠い過去のようです……。
振り返ってみると、WWDC前の記事「10日後に迫ったWWDC 2014のウワサまとめ」時点では、健康管理アプリが「Healthbook」という名称でリークされていました。その後アプリが「Health」、開発ツールは「HealthKit」という名称で正式に発表されたのはご存じの通りです。
iOS 7では、心拍数や消費カロリーなどのデータをそれぞれ異なるアプリで管理していますが、iOS 8では「Health」アプリにデータを集約し、一元管理が可能になり、緊急用カードに血液型やアレルギーの有無などを登録しておけば、ロック画面から直接確認できるため、万が一病院に搬送されたときなどに役立ちます。WWDC 2014では、米メイヨー・クリニックなど21の医療機関が、アップルとパートナー契約したことも紹介されました。
ではその後の状況はどうなっているのでしょうか? どうやらHealthKitの輪は順調に広がっているようです。
米ロイターは8月12日(現地時間)、米主要医療機関のマウントサイナイやクリーブランドクリニック、ジョンズ・ホプキンズ大学のほか、米医療情報のオールスクリプツなどと「HealthKit」について会合したと報じました。有名病院や医療データ企業にHealthKitを続々と導入してもらうことで、アップルは医療データの中心拠点を目指している模様です。
さらにアップルは、iBooksにて「iOS in Healthcare」を公開中。米メイヨー・クリニックが開発したアプリや、病院での活用事例などが紹介されています。メイヨー・クリニックでは患者と医者のコミュニケーションが改善されたそうで、HealthKitによって病院と患者の関わり方が今後大きく変わるかもしれません。
個人的には歯列矯正中なので、デンタルケアの記録を管理できたら便利だなーなどと考えたり。歯科医の電子カルテがデンタルケアアプリに共有され、それが私のiPhoneにあるHealthで閲覧できれば、別の歯科医院ともスムーズに情報共有できます。ただ個人情報保護の課題がどう解決されていくか気になるところ。
しかしまずはiWatchなどウェアラブルデバイスとの連携で、消費カロリーや心拍数の一元管理が中心になりそうです。運動不足を日々痛感している私にとっては、HealthやiWatchの登場が運動を始めるきっかけになりそう(「今日から始めればいいのに」というツッコミはご勘弁を)。私たちの健康管理をどのように変えてくれるのか、来月の新型iPhoneとiOS 8のリリースに注目です!
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