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手厚いサポートと低価格端末で攻めるフリービット 5.5型の新端末と東京旗艦店オープンを発表

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photo左から建築家の迫慶一郎氏とフリービット 代表取締役社長CEO 石田宏樹氏

 8月7日の発表会で「競合するのは、“格安SIM”や“格安スマホ”といわれる市場ではなく、既存キャリア市場」と語ったフリービット 代表取締役社長CEO 石田宏樹氏。単に月額料金と端末価格を安くしただけでなく、一気通貫でユーザーを手厚くサポートするのが強み」だという。

 発表会では、新型Androidスマートフォン「PandA 3rd Lot」を8月9日に発売することが明らかになった。また、端末の発売に合わせて、福岡や名古屋で展開してきた直営店「ATELIER」を東京の渋谷スペイン坂にオープンする。

5.5型の新型“ファブレット”を発売

 PandA 3rd Lotは、「従来モデルと比べて画面が5.5型(960×540ピクセル)に大型化したほか、より明るくなった」(石田氏)。OSはAndroid 4.2.2で、バッテリー容量は2500mAh、プロセッサは1.3GHz駆動のクアッドコアを採用している。メインメモリは1Gバイト、ストレージは4Gバイト。有効約800万画素のメインカメラを搭載する。端末はSIMロックフリーでデュアルSIMスロットを搭載している。そのほか、ウイルス対策ソフトが無料で付与される。

photophotophoto「PandA 3rd Lot」の端末正面(写真=左)と背面(写真=中)。デュアルSIMスロットを備える(写真=右)

 従来機よりスペックを上げているため、もっと新端末について前面に押し出してもよいのではないかという質問に対し、石田氏は「本当はもっと刷新したことを打ち出したかったが、端末に偏った宣伝はしたくなかった。社内でも前面に押し出す必要はないという意見があったので、PandA 3rd Lotという名称になった」と説明する。

 同端末はNTTドコモの3G網を使っており、LTEは非対応。その理由については「バッテリー消費の問題があり、今は3G通信のみにしている。LTE対応するときは完全に3Gから移行する形になる」と石田氏は話す。新モデル発売を機に、従来モデルの販売は終了する。

 ソフトウェアについては、従来のものを継承。ホーム画面はAndroid標準のもの、カスタマイズが可能でシンプルなユーザーインタフェースの「Stylish」、高齢者やスマホ初心者向けの「Tenjin」の3つを用意し、見守りサービス「PandAファミリー」も引き続き提供する。

photophoto3つのホーム画面(写真=左)や、見守りサービス「PandAファミリー」(写真=右)も引き続き利用可能

旗艦店が若者の街渋谷に進出

 フリービットは8月9日、これまで福岡市、北九州市、名古屋市で展開した直営店を、東京・渋谷にオープンする。発表会場では「ATELIER freebit 渋谷スペイン坂」を再現したブースがお披露目され、同社のロゴや端末・店舗デザインなど一貫してプロデュースした建築家の迫慶一郎氏も登場した。

photo「ATELIER freebit 渋谷スペイン坂」を再現したブース

 内装にも「真っ白な箱と、多様性のある7色の虹色で新しい可能性を表現した」という迫氏のデザインコンセプトが取り入れられている。店内には、3D転写機で作れるオリジナルスマホケースや、PCを通して対面と同じように接客を受けられるリモートクルーのブースなども設置されていた。

photophoto仕切りや在庫棚にも虹色をあしらっている(写真=左)。オリジナルスマホケースが作れるサービスも提供する(写真=右)

 「渋谷は若者文化の街で、新しいものに対してチャレンジしていく空気感がある。ただ、若者だけでなくいろいろな人が集えるような場所にしたいと考えている」と石田氏は出店の背景を語った。今後実店舗を増やすことで、「実店舗がないことに対するユーザーの不安を払しょくできる」と石田氏は考えている。

垂直統合型の一気通貫した“モバイルライフサービス”で差別化

 石田氏はフリービットのサービスを「“格安スマホ”でも“格安SIM”でもなく、大手キャリアとも差別化したモバイルライフサービス」だと語る。差別化を図る上で同社は2つの取り組みを行った。

 まず1つが、ユニクロのように商品企画からアフターサービスまでを一気通貫して行い、中間マージンを極小化する経営スタイルだ。従来のモバイル業界は回線、端末製造、販売などをそれぞれ別の事業者が請け負っていたが、フリービットは回線こそドコモから借り受けるものの、垂直統合型でこれらを一貫して行う方針だ。

photophotoユニクロのように、商品企画からアフターサービスまでを一気通貫で行う

 2つ目が同社独自の特許技術だ。同社は2013年新興市場特許資産規模ランキングで6位を獲得しており、freebit mobileには24件もの特許技術が投入されている。石田氏は「特許技術により、データ通信とは異なる回線を使った高品質なIP電話を実現している。少し遅延はあるが、新規ユーザーの9割がIP電話のみの使用で事足りている」と説明する。

photo特許技術に強みを持つ

 「大手キャリアに劣る部分は何があるか」という質問に対して、石田氏は「ブランド力。認知度や信頼感は劣っている。また、動画をストリーミングで視聴するには追加でチケット(250円/100Mバイト。税別、以下同)を購入する必要がある」と答えた。freebitのサービスでは通信速度は最大約300kbpsで、「動画視聴以外は快適に利用できる」と石田氏は説明する。

photophotoユニクロ式の一気通貫したスタイルや特許技術などを強みにサービスを提供する(写真=左)。新CMでブランドイメージを強化する(写真=右)

 新端末でも、月額料金は端末代金1000円(一括価格は2万4000円なので、24回払いで月1000円)と基本料金1000円を合わせて2000円となり、大手キャリアよりも価格を抑えられる。「価格が安いからといって“安っぽい”イメージにはしたくない。手厚いサポートと一貫したデザインコンセプトによるプロモーションでブランディングを図っていく」と石田氏は今後の方針を述べた。

photo「価格は安く、サポートは手厚く」という方針

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