米Appleと韓国Samsung Electronicsは8月5日(現地時間)、両社が米国外で争っているすべての特許訴訟を取り下げることで合意したと発表した。
両社は米Bloombergなどに送った共同声明で、「SamsungとAppleは、米国外での両社間の訴訟を放棄することで合意に達した。この合意はライセンス契約は伴わず、米国の裁判所での訴訟は継続する」としている。
この合意で取り下げられるのは、日本、オーストラリア、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、韓国、英国での訴訟。
両社の訴訟合戦は、2011年4月にAppleがSamsungのGALAXYシリーズのスマートフォンとタブレットがiPhoneとiPadの特許を侵害しているとしてSamsungをカリフォルニア北部地区連邦地裁に提訴したことを皮切りに、世界各国で繰り広げられてきた。
Appleは5月、米Google傘下(当時)のMotorola Mobilityと係争中のすべての特許訴訟で和解すると発表した。
故スティーブ・ジョブズ氏はAndroidを抹殺するためには「アップルが銀行に持つ400億ドルを残らずつぎ込むつもりだし、必要なら僕が死ぬときの最後の一息だってそのために使ってやる」と語っていたという(ウォルター・アイザックソン著「スティーブ・ジョブズ」より)が、この戦いに終結の兆しが見えてきたようだ。
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