パナソニック ヘルスケアは、「国際モダンホスピタルショウ2013」(会期:2013年7月17〜19日/場所:東京ビッグサイト)の医療情報システムゾーンに出展。同年1月に米国で開催された「2013 International CES」において、パナソニックが発表した「4Kタブレット(4K Tablet)」の試作機と、パナソニック ヘルスケアの「医用画像保管システム一体化電子カルテ」を組み合わせた医療分野向けソリューション「診療所用 電子カルテ+4Kタブレット」を参考出品した。
4Kタブレットは、OSに「Windows 8 Pro(64bit版)」を採用。インテル Core i5プロセッサ、4Gバイトのメモリ、128GバイトSSDを搭載する他、カメラ、各種インタフェースなどを備える。ディスプレイに、フルHDテレビの縦横2倍以上の4K解像度(3840×2560:983万画素)、1インチ当たり230画素の解像度を持つ20型4K解像度のIPSα液晶パネルを採用。15:10のアスペクト比により、A3サイズの紙面をほぼ原寸で表示できる。入力インタフェースとして、10点マルチタッチに対応する他、表示する解像度と同等の入力分解能を持つデジタルペン(Anoto Live Pen)も備える。本体サイズは474.5×334×10.8mm(突起部除く)、本体重量は約2.4kgである。
「従来、電子カルテシステムと医用画像表示システムを運用する場合、それぞれ個別にディスプレイとコンピュータが必要(コンピュータ1台の構成もある)であり、コスト面やスペース面で課題があった」(説明員)という。今回参考出品したシステム構成であれば、電子カルテも医用画像も全て1台に収めることが可能で、机の上はもちろんのこと、壁に掛けて利用することもできる。
また、「1つの画面で、より多くの情報を高画質で並べて表示できる点も医療分野においては非常に大きなメリットといえる」(説明員)。さらに、持ち運びも可能で、パンやズームなどの直感的なタッチ操作やデジタルペンによる書き込みにより、複数人で治療方針を討議したり、高精細なレントゲン画像を確認しながら診断結果を患者に説明したりすることができる。
「今回展示した4Kタブレットはまだ開発中のもの。主に、教育分野や建築分野などBtoB向けを想定し、2013年度中の発売を目指して現在開発が進められている。医療分野への本格的な展開はその後になるだろう」と説明員。
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