米Microsoftは7月17日(現地時間)、最大1万8000人を削減すると発表した。同社としては過去最大規模のリストラになる。
1万8000人中の1万2500人は4月に買収を完了したフィンランドNokiaの端末部門の従業員(専門職および工場労働者)が対象になる。買収完了時点でMicrosoft入りした従業員は約2万5000人で、つまり約半数がリストラされることになる。
また、6月に新モデルを発表していたAndroidフォーク端末「Nokia X」シリーズの開発は終了し、低価格帯端末もWindows Phoneに集中する。現行のNokia Xシリーズのサポートは継続する。
ナデラCEOは公開書簡で組織のフラット化、アジャイル化を計画していると説明しており、Nokia以外では全体的な人員見直しが行われるとみられる。11日に新年度所信を発表した際にも、「生産性&プラットフォーム企業」になるには製品開発方法を刷新すべきであり、そのためには組織のフラット化とビジネスプロセスのスリム化が必要と語った。
デバイス部門のスティーブン・エロップ上級副社長は、このリストラはSurface、Xboxのハードウェア、PPIにはほとんど影響はないと語った。
まず1万3000人の削減が年内に実施され、2015年6月30日までに全リストラが完了する見込み。同社はこのリストラコストとして11億〜16億ドルの計上を見込んでいる。
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