ソフトバンクは7月18日、米Googleのニケシュ・アローラ上級副社長兼CBO(最高事業責任者)を同社のVice Chairman(副会長)に迎えると発表した。アローラ氏はまた、新会社SoftBank Internet and Media(SIMI)のCEOに就任する。アローラ氏は10月にソフトバンク入りする。
ソフトバンクは米Sprintの買収に続けて米T-Mobileの買収に動いており、グロバール成長戦略を進めている。
ソフトバンクグループ代表の孫正義氏は発表文で「成長の次の段階に踏み出すに当たり、われわれがその方向を定めるのを助けてくれる人物としてニケシュ(アローラ氏)以外は考えられなかった」とし、副会長として孫氏と密にグローバル成長戦略を計画・実行・管理していくと語った。アローラ氏はまた、SIMIのCEOとして、インターネット、電気通信、メディア、国際投資を統括する。孫氏はアローラ氏を同社の取締役にも指名するとしている。
アローラ氏(46)は2004年にGoogleに入社して以来、直販事業、事業開発、地域での提携事業など様々な要職を歴任し、2011年に現職に就任した。同氏はGoogle入社前、2001年〜2004年までDeutsche TelekomのT-Mobile International DivisionのCMO(最高マーケティング責任者)を務め、2002年にT-MobileをスピンアウトさせてそのCEOに就任した。同氏はまた、2007年から米投資会社Silver Lake Partnersのシニアアドバイザーを務めている。
アローラ氏は同日、通常通りパトリック・ピシェットCFO(最高財務責任者)とともにGoogleの業績発表後の電話会見に参加し、Googleに感謝の言葉を述べた。ピシェット氏はアローラ氏に感謝の言葉を返し、会見の参加者に対して質疑応答ではアローラ氏の今回の決定について質問しないよう求めた。
Googleでのアローラ氏の後任は1999年から同社の上級アドバイザーを務めるオミッド・コーデスターニ氏が務める見込み。
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