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「VAIO Pro 11」「VAIO Pro 13」徹底検証(中編)――“世界最軽量”タッチ対応Ultrabookはディスプレイもキーボードも妥協なしか

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←・VAIO Z/VAIO Tとの比較も:「VAIO Pro 11」「VAIO Pro 13」徹底検証(前編)——ソニーがHaswellで実現した“世界最軽量”タッチ対応Ultrabook

 前回に引き続き、ソニーが6月22日に発売する11.6型モバイルノートPC「VAIO Pro 11」と13.3型モバイルノートPC「VAIO Pro 13」のレビューをお届けする。

tm_1306vaiopro_r2_01.jpgタッチパネル搭載で約880グラムの11.6型Ultrabook「VAIO Pro 11」(右手前)と、約1060グラムの13.3型Ultrabook「VAIO Pro 13」(左奥)。それぞれ11型/13型クラスのタッチパネル対応Ultrabookで世界最軽量(2013年6月10日時点、ソニー調べ)を誇る。さらにHaswell世代のUltrabook準拠製品ではなくなってしまうが、タッチパネル非搭載の構成も用意しており、VAIO Pro 11は約770グラム、VAIO Pro 13は約940グラムまで軽量化できる(VAIO Pro 13でタッチパネルを省けるのは直販モデルのみ)

「トリルミナスディスプレイ for Mobile」など独自技術で高画質化

 液晶ディスプレイは、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」で使われている技術をモバイル向けに応用した「トリルミナスディスプレイ for Mobile」を採用する。広色域、高輝度、高解像度をうたう高品位なディスプレイで、特に色域が通常のノートPCより広いことが特徴という。

 画面サイズは、VAIO Pro 11が11.6型ワイド、VAIO Pro 13.3型ワイドだ。どちらも表示解像度は1920×1080ドット(フルHD)に対応し、画素密度は前者が約190ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)、後者が約166ppiとなる。解像度が同じため、画面サイズが小さなVAIO Pro 11のほうが高精細な表示だ(dpiスケーリング設定はいずれも125%に設定されていた)。液晶パネル自体は広視野角のIPS方式を用いている。

tm_1306vaiopro_r1_67.jpgtm_1306vaiopro_r1_68.jpgVAIO Pro 11(写真=左)とVAIO Pro 13(写真=右)の液晶ディスプレイ。どちらも1920×1080ドット(フルHD)表示に対応した液晶ディスプレイを採用する。「トリルミナスディスプレイ for Mobile」の採用により、発色がよい

 ディスプレイの表面仕上げは、タッチパネルの有無で異なることは覚えておきたい。タッチパネル搭載機は画面とその周囲のフレームに段差がなく、表面をガラスがすっぽり覆っており、見栄えがする。ただし、光沢仕上げなので、輝度を下げたり黒っぽい画面のときはユーザーの姿や照明がかなりはっきり映り込む。

 一方のタッチパネル非搭載機は、表面にガラスがないため、画面とその周囲のフレームに段差があり、見た目が少し違う。ディスプレイの表面はハーフグレアのような半光沢調の仕上げで、アンチグレアのザラザラ感がないうえ、照明の映り込みもほとんど気にならない。

tm_1306vaiopro_r2_02.jpgtm_1306vaiopro_r2_03.jpgVAIO Pro 11におけるタッチパネル搭載(写真=左)とタッチパネル非搭載(写真=右)の違い。タッチパネル搭載機は画面と周囲のフレームにガラスが装着され、光沢仕様となっている。タッチパネル非搭載機は表面のガラスがなく、画面と周囲のフレームに段差があり、半光沢調の仕上げだ

 トリルミナスディスプレイ for Mobileを標ぼうするため、専用のカラーフィルターにより色域を広げているほか(BRAVIAのトリルミナスのようにRGB 3色LEDバックライトを使っているわけではない)、プリズムや導光板の変更でバックライトの光の向きを制御する「集光バックライト」を採用することで、少ない電力でも正面から見て明るく見えるよう工夫している。

 また、ソニー独自の超解像技術を搭載した映像高画質エンジン「X-Reality for mobile」も備えており、動画部分を自動検出して高画質化処理が行える。フルHD映像はもちろん、インターネット動画など低ビットレートの映像でも、ノイズを低減してより鮮明な動画表示が可能だ。ACアダプタ接続時はこの機能をオンにし、バッテリー駆動時は自動でオフに切り替えることで、消費電力を抑えることもできる。

 さらに、内蔵の照度センサーにより周囲の明るさを検知し、輝度を自動調整する機能や、用途別の色モード設定(鮮やか、ナチュラル、テキスト)も持つ。

tm_1306vaiopro_r2_04.jpgtm_1306vaiopro_r2_05.jpgtm_1306vaiopro_r2_06.jpg「VAIOの設定」の「画質」メニューからは、自動輝度調整、外部ディスプレイ出力の解像度、ディスプレイの「色モード」、X-Reality for mobileの設定が行える(画像=左)。用途や好みに合わせて選べる「色モード」の設定は、デフォルトで「鮮やか」になっている(画像=中央)。「色モード」の「テキスト」では、スライダーバーで色味を暖色系から寒色系まで手動調整できる(画像=右)

 表示品質の高さは、一目見て分かる。いずれもRetinaディスプレイ級の高画素密度ではないが、ドット感がほとんどない精細な美しい表示で、特に約190ppiのVAIO Pro 11は描画が細かい。Windows 8のスタート画面はもちろん、デスクトップ画面の表示もきめ細やかだ。正面から見た場合、最大輝度設定ではかなり明るく、コントラストも高い。

 ただし、集光バックライトを採用しているため、斜めの角度から見ると暗く見え、照明などの映り込みも目立ってくる。モバイル向けでは、画面を横からのぞき込まれにくくなるため、好都合という考えもあるが、IPS方式の液晶パネルなのに斜めから見て暗く感じる点は賛否両論あるだろう。とはいえ、ノートPCの内蔵ディスプレイで一般的なTN方式の液晶パネルと比較すると、視野角は広く安定した表示だ。

tm_1306vaiopro_r2_07.jpgVAIO Pro 11は11.6型ワイドで画素密度が約190ppi(右)、VAIO Pro 13は13.3型ワイドで約166ppi(左)となっている。目を近づけて見比べると、VAIO Pro 11のほうがドット感の少ない表示だが、VAIO Pro 13もかなり精細だ
tm_1306vaiopro_r2_08.jpg集光バックライトを採用したため、斜めから見ると、通常のIPS液晶パネルに比べて画面が暗く見える。しかし、色味は変わらないので、少しくらいチルト角度がずれていても、安定した表示が得られる

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