「さすがに様子見率が高いです」——とにかく目立つ「Radeon R9 295X2」
先週の各ショップの新製品コーナーでは、「Radeon R9 295X2」を搭載したグラフィックスカードがとにかく目立っていた。複数のメーカーから登場しており、税込み価格は20万円弱から22万円程度となる。
Radeon R9 295X2は、1018MHzにオーバークロックした「Radeon R9 290X」を2基組み合わせて構成しており、1枚のカードで定格のR9 290Xの2倍を超えるパフォーマンスを実現する。DisplayPort(1.2)出力で最大4096×2160ドットの4K2K表示も可能だ。搭載するGDDR5メモリは8Gバイトで、ストリームプロセッサは5632ユニットとなる。そのぶん消費電力は500ワットと大きく、8ピンの補助電源を2基用意している。カード長は208ミリ(2段スロット占有)、Asetek製の水冷システムも組み合わせて冷却する仕組みだ。
いくつかのショップではRadeon R9 295X2を動かしたデモを実施しており、いずれもずば抜けた結果を残している。BUY MORE秋葉原本店は「A10-7850Kと組み合わせたマシンで3DMARKを動かしていますが、(3DMARK内の高性能ゲームマシン向けテストである)Fire Strike 1.1がこんなに速く動くのは初めて見ました。実力は疑うところがないですね」と最上級に評価していた。
ほかにも「4Kでゲームを楽しむには最高の環境が作れます。最近は4K映像を取り込むために大容量HDDを買い求める人も増えているので、そうした動きとリンクして盛り上げてくれれば嬉しいですね」(オリオスペック)と、従来の枠組みを超える性能に期待を寄せるコメントは多い。
ただし、売れ行きにはあまり結びついていない様子。最大のネックは価格のようだ。「経済力的に買える人が限られますから」(BUY MORE秋葉原本店)、「せめて税込み18万円を切るくらいでないと、買えずに憧れで終わってしまうパターンになるかも」(オリオスペック)。続いて、消費電力への言及も少なくなかった。
パソコンショップ・アークは「キロワット電源とセット購入が必須、みたいな仕様ですからね。ご自宅の供給アンペア数も考えないといけないレベルということで、なかなかハードルが高いです」と話す。
様子見といっても、評価が定まるのを待つタイプではなく、高価で手が出せないけれど強くひかれるという高根の花タイプのようだ。
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