ビッグデータという言葉が社会に広く浸透した昨今、多くの企業がデータ分析に関心を寄せている。任意の視点でデータを可視化できるリッチなダッシュボード機能を持ったBI(ビジネスインテリジェンス)製品も充実し、導入企業は年々増える傾向にある。だが一方で、「データはあるが活用法が分からない」「分析を収益につなげる方法が分からない」といった課題に悩む企業も増えてきた。では一体どのようにデータを扱えば分析をビジネスメリットに還元できるのだろうか?
2013年5月27日、28日に東京・品川で開催された「ガートナー ビジネス・インテリジェンス&情報活用サミット 2013」において、回転ずしチェーンを営む、あきんどスシローによるBI活用事例が紹介された。あきんどスシローでは、すし皿の裏にICタグを張り付けるなどして年間15億件にも上る“ビッグデータ”を収集、活用しているという。同社の場合、これをどのようにしてメリットにつなげているのだろうか? 同社 情報システム部 部長 田中 覚氏の講演からデータ活用のポイントを探る。
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年間1億人に10億皿のすしを提供 15億件のデータをどう生かすか?
あきんどスシローは「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。」という企業理念に基づいて回転ずし店を運営。現在、北海道から九州まで全国に347店舗を展開し、正社員、パート・アルバイトを合わせた従業員は3万2000人を数える。年商は約1200億円。年間で1億人以上の来店客に10億皿のすしを提供している。