キヤノンは2月12日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G1 X Mark II」を3月中旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、同社直販サイト価格は8万5800円(税別)。1.5型センサー搭載機というコンセプトはそのままに、レンズや操作性などを一新、トータルバランスを追求した高画質機となっている。
製品名が示すとおり、“コンパクトデジカメでキヤノン史上最高画質”をうたって登場した「PowerShot G1 X」(製品レビュー)の後継機種。18.7×14ミリ/1.5型という撮像素子のサイズこそは変更されていないが、有効1280万画素(アスペクト比3:2時。4:3時は1310万画素)の新型を搭載している(前モデルは1.5型 有効1430万画素)。
前モデルで「寄れない」「ワイド端(28ミリ相当)とズーム倍率(4倍)が物足りない」との声があったレンズは完全に一新。35ミリ換算24〜120ミリ相当の光学5倍ズームとなり、最短撮影距離は5センチと短縮された。F値はF2.0-F3.9と一層明るくなり、9枚羽根絞りの採用によって、円形に近い美しいボケ味も実現している。シャッタースピード3.5段分の効果を持つ、手ブレ補正機構(IS)も搭載する。
操作性については鏡胴に2つの操作リングを搭載する「デュアルコントロールリング」を採用。1つのリングはクリック感のあるタイプで絞りやシャッタースピード、露出補正などを行い、もうひとつのリングはクリック感のないタイプでスムーズなフォーカス操作を行える。もちろんカスタム設定によって後者のリングに絞りやシャッタースピードなどの操作を割り当てることも可能だ。
背面液晶はサイズこそ3型と変更されていないが、アスペクト比3:2の92.2万画素から3:2の104万画素へと高画素化され、チルト機構とタッチパネルも盛り込まれ、利便性を高めている。オプションながらEVFも用意され、より本格的な撮影にも対応できるようになった。
AFは精度と速度の向上はもちろん、AF枠がG1 Xの9点から31点へと大幅に拡大されており、そのフォーカスエリアは縦54%/横54%から、縦80%/横81%となり、画面端に位置する被写体へも容易にフォーカスを合わせることが可能となった。加えて、EOSシリーズでも搭載されている、AFで大まかなフォーカスを合わせた後にMFで厳密に追い込むフルタイムマニュアルフォーカスも利用できる。
Wi-Fiを搭載しており、スマートフォンへの画像転送やスマートフォンをリモコン代わりとしたリモート撮影にも対応。NFCも搭載しており、対応スマートフォン/タブレットとの組み合わせながらば、カメラとスマートデバイスを接触させるだけでWi-Fi機能を利用できる。本体サイズは116.3(幅)×74(奥行き)×66.2(奥行き)ミリ、約553グラム(バッテリー、メモリカード含む)。別売オプションとしては236万画素の高画素EVF「EVF-DC1」、より高いホールド性を提供するカスタムグリップ「GR-DC1A」などを用意する。
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