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ドコモおすすめ3機種レビュー(後編)――バッテリー、カメラ、CPUの性能を比較する

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 NTTドコモが冬モデルとして特にオススメする3機種「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」を比較するレビュー前編では、基本スペックや持ちやすさ、ディスプレイの見やすさなどを比較した。後編ではバッテリーの持ちやカメラの画質をチェックするほか、ベンチマークテストを行うなど、スマートフォンとしての性能がどれだけ高いかに迫る。

photo左から「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」

YouTube再生、静止画表示、待受状態のスタミナをテスト

 まずはバッテリーの持ちから見ていこう。ARROWS NXは3200mAh、AQUOS PHONE ZETAは3000mAh、Xperia Z1 fは2300mAhのバッテリーを搭載しており、スペックとしては申し分ない。ドコモが測定した実使用時間は、ARROWS NXが約97.1時間、AQUOS PHONE ZETAが約98.9時間、Xperia Z1 fが約83.6時間を実現しており、この実使用時間の条件で使えば、3機種とも3日以上持つことになる。

 ARROWS NXは従来よりも消費電力を45%削減したという「WhiteMagic」、AQUOS PHONE ZETAは画像の更新回数を60分の1に減らす「IGZO」を採用しており、富士通とシャープは高い省電力性能をアピールしている。Xperia Z1 fはバッテリー容量はほかの2機種よりも少ないが、ディスプレイの解像度がフルHD(1080×1920ピクセル)ではなくHD(720×1280ピクセル)なので、スタミナの面では有利に働きそうだ。

 では、実際のスタミナはどれほどか? YouTube動画の連続再生、静止画の連続表示、待受状態で放置という、3種類のテストを行ってみた。なお、バッテリーの持ちは通信環境や使用しているアプリなどによって変わってくるので、今回のテスト結果はあくまで一例としてご参照いただきたい。

 今回実施した3つのテストで共通の条件は以下のとおりだ。

  • 満充電の状態で計測開始
  • バッテリー残量の確認には「Battery Mix」アプリを使用
  • モバイルデータ通信(LTE)で通信(通信環境は良好)
  • GPSはオン、Wi-FiとBluetoothはオフにした
  • Googleアカウントの同期はオンにした
  • twicca、Twitter、Facebook、Dropboxにログイン、Yahoo!アプリをインストール。iコンシェルとiチャネルも使用

 まずはYouTubeテストから見ていこう。再生したのはHD画質の動画で、1月4日9時22分から、東京都江戸川区の屋内で実施した。動画は横向きに再生し、スピーカーの音量はオフ、ディスプレイの輝度は最大にした。結果は、AQUOS PHONE ZETAとXperia Z1 fが4時間50分で、ちょうど同じ再生時間だった。ARROWS NXも4時間32分で、大きな差はついていない。動画(30fps)の場合、IGZOの効果は半減されてしまうが、それでも今回はARROWS NXのWhiteMagicよりも持つという結果になった。Xperia Z1 fがAQUOS PHONE ZETAと同じ駆動時間だったのは意外だが、ソニーモバイルによると、Xperia Z1 fには負荷の高い動作をする際に、消費電力を抑えるようCPUを制御している(詳細は後日掲載予定の開発者インタビューで解説する)そうで、今回のテストでも、この工夫が功を奏したといえる。

photophotophotoバッテリー残量の推移。左からARROWS NX、AQUOS PHONE ZETA、Xperia Z1 f
YouTube連続再生テスト
ARROWS NXAQUOS PHONE ZETAXperia Z1 f
1時間後83%83%82%
2時間後63%64%62%
3時間後40%44%43%
4時間後14%(32分後に0%)22%(50分後に0%)23%(50分後に0%)

photoこの状態で7時間放置した

 続いて、静止画の連続表示テストも行った。1080×1920ピクセルの同じ画像を3機種で表示させた。バックライトを常時点灯させるために「Backlight Switch」というアプリを使用し、バックライトの輝度は最大にしている。テストは1月3日17時35分から東京都江戸川区の屋内で実施した。静止画の表示中に消費電力を抑えるのはIGZOが得意とするところだが、果たして結果は?

 7時間ひたすら静止画を表示し続けたところ、バッテリー残量はARROWS NXが30%、AQUOS PHONE ZETAが39%、Xperia Z1 fが54%になった。AQUOS PHONE ZETAが一番持つことを予想していたが、それに反してXperia Z1 fが1位となった。ただ、3機種の最大輝度のバックライトは必ずしも同じ明るさではなく、この中ではXperia Z1 fが最も暗く感じた。まったく同一の条件ではないが、それを差し引いても、Xperia Z1 fの省電力性能は優れているといえる。ソニーモバイルによると、Xperia Z1 fではディスプレイにバッファメモリを搭載しており、画面の更新がない静止画の表示中は、メモリから描画データを読み込む必要がなく、消費電力を抑えられるという。つまりシャープのIGZOに似た特性を持っていることになる。

 テスト条件は微妙に異なるが、13年8月に「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」で実施した同じ静止画テストの結果と比べると(参考記事)、SH-01Fの方がスタミナが向上していることが分かる(前回のテストでSH-06Eは6時間後に34%、今回のテストでSH-01Fは6時間後に48%だった)。

photophotophotoバッテリー残量の推移。左からARROWS NX、AQUOS PHONE ZETA、Xperia Z1 f
静止画表示テスト
ARROWS NXAQUOS PHONE ZETAXperia Z1 f
1時間後92%92%93%
2時間後83%84%87%
3時間後74%75%80%
4時間後64%66%74%
5時間後51%57%67%
6時間後42%48%60%
7時間後30%39%54%

 待受状態で放置するテストは、12月31日18時58分から60時間にわたり東京都江戸川区の屋内で実施した。ディスプレイはほとんど消灯しており、たまに確認のために点灯させただけ。新着メールを通知するランプは点滅したままで、エコ技やスタミナモードなどの省電力設定は無効にしている。60時間後のバッテリー残量は87%のAQUOS PHONE ZETAが最も多く、以降は79%のARROWS NX、77%のXperia Z1 fが続く。シャープのスマートフォンは、以前から待受時の消費電力が少なかったが、今回もその実力を発揮した形となった。

photophotophotoバッテリー残量の推移。左からARROWS NX、AQUOS PHONE ZETA、Xperia Z1 f
待受テスト
ARROWS NXAQUOS PHONE ZETAXperia Z1 f
12時間後96%99%96%
24時間後91%96%92%
36時間後88%93%85%
48時間後83%90%81%
60時間後79%87%77%

結論

  • YouTube再生や静止画表示のテストはXperia Z1 fが優秀
  • 待受時のバッテリーの持ちはAQUOS PHONE ZETAが優秀
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