米Appleが1月27日(現地時間)に発表した2014年第1四半期(10〜12月)決算は、売上高は前年同期比6%増の575億9400万ドルで過去最高だった。純利益はほぼ横ばい(600万ドル減)の130億7200万ドル(1株当たり14.50ドル)だった。アナリスト予測は売上高が574億6000万ドル、1株当たり純利益が14.07ドルだった。
粗利益率は37.9%で前年同期の38.6%を下回った。値下げして販売している旧モデルの売り上げが特に新興国市場で伸びている。
iPhoneの販売台数は前年同期比7%増の5103万台で過去最高だった。同社は2014年9月20日にiPhoneの新モデル「iPhone 5s」と「iPhone 5c」を日本を含む多数の国で発売した。iPhoneシリーズの売上高は6%増の324億9800万ドル。
iPadの販売台数は14%増の2604万台でこちらも過去最高。同社はiPadの新モデル「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を2013年11月1日に発売した。売上高は7%増の114億6800万ドルだった。
Macの販売台数は19%増の484万台で売上高は16%増の63億9500万ドルだった。
iPodの販売台数は52%減の605万台で売上高は9億7300万ドル。iTunes StoreやiBookstoreなどでの売り上げは19%増の43億9700万ドルだった。
地域別売上高では、中国と日本の伸び率がともに2桁台だった。中国は前期比54%増、前年同期比29%増の88億4400万ドルだった。中国通信キャリア最大手のChina Mobileが2014年1月にiPhone販売を開始しており、来期の業績にこれが反映される見込みだ。昨年9月にドコモがiPhone販売に参入した日本が前期比48%増、前年同期比11%増の49億4800万ドルだった。
1〜3月期の見通しについては、売上高を420億〜440億ドル、粗利益率を37〜38%と抑えめに予測した。
ティム・クックCEOは発表文で、「われわれは満足度と忠誠度が最も高い顧客を持っていることを誇りに思っており、われわれの製品とサービスで顧客にこれまで以上の体験を提供するために注力し続ける」と語った。
業績発表後の電話会見でクックCEOは中国市場について、China MobileでのiPhone発売で、同国でのアクティベーションが急増していると語った。現在は中国の16地域でのみ販売しているが、年末までに300地域に拡大するという。ピーター・オッペンハイマーCFO(最高財務責任者)は、China Mobileの参入は、日本でのNTTドコモ参入時と同様の効果が見込めると語った。
iPhoneの販売台数がアナリスト予測(5500万台)に届かなかった理由を尋ねられたクックCEOは、新iPhoneでユーザーが最も興奮したのは「Touch ID(指紋認証システム)」だったとし、言外にTouch IDを搭載しないiPhone 5cの販売が思わしくなかったことをにおわせた。
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