「対応マザーの充実も期待したいです」——A10-7850K/7700Kが好スタート&高評価
1月14日に売り出されたAMDの新APU「A10-7850K/7700K」がアキバの各ショップで反響を呼んでいる。2モデルは開発コードネーム「Kaveri」で知られる新世代APUで、グラフィックスにRadeon R7を採用。ハードとソフトをつなぐフレームワーク「HSA」や、ゲームプレイ時にGPUの性能を最大限に引き出す新開発のAPI「Mantle」など、全世代「Richland」ではサポートしなかった技術が複数盛り込まれている。上位の7850Kは4CPU+8GPU、下位の7700Kは4CPU+6GPU構成で、ともにSocket FM2+に対応する。価格は順に2万2000円前後と2万円前後だ。
発売からまもなく7850Kが売り切れるショップが相次ぐほどの反響で、「AMD製のCPU/APUとしてはかなり久しぶりの手応えです。Richlandやその前のTrinityよりも好調ですね」(パソコンショップ・アーク)といったコメントをいくつも聞く。しかし、それ以上に店員さんの評価の高さが際立っていた。
TSUKUMO eX.のスタッフは「パッと見のスペックは従来の延長線上にあるように見えて、中身は大きく進化しています。AMDがAPUでやりたかったCPUとGPUの融合が、HSAのサポートで実現した第1弾的な製品なんですよ。Richland以前は“内蔵GPUが強力なCPU”でしかなかったのが、真のAPU(Accelerated Processing Unit)になったわけです」とほめちぎる。同店でも7850Kを中心に好調に売れているが、「市場で本来の評価を受けるのは、今後Mantle対応のゲームやアプリが充実してきたときでしょう」と分析していた。
AMDアンチを自認するBUY MORE秋葉原本店スタッフの猪狩氏も「CPUの性能もCore i5クラスはあるし、HSAやMantle対応など面白いところもたくさんあるので、これは売れると思いますね。これまでAMDはまぁ売れていなかったので、現状マザーのラインアップが少なめですが、取り巻く環境は改善しつつあります。今年は期待できます」と高く評価する。
なお、Socket FM2+対応マザーであっても、従来から出回っているものはBIOSアップデートが必須となる。店頭に並んでいるマザーは、複数のショップがバックヤードでアップデートを施しているが、従来のままで出回っているものもあるため、購入時にチェックしよう。
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