キヤノンは12月3日、ミラーレスカメラの新製品「EOS M2」を12月中旬より販売開始すると発表した。ボディのみ、標準ズームレンズ「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」とのレンズキット、加えて「EF-M22mm F2 STM」を組み合わせたダブルレンズキット、広角ズーム「EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM」も組み合わせたトリプルレンズキットが用意され、いずれも価格はオープン。
各レンズキットにはストロボ「スピードライト90EX」が含まれるほか、ダブルレンズキットとトリプルレンズキットにはEFマウントアダプター「EF-EOS M」も含まれる。販売形態および同梱物、同社直販サイト価格は以下の通り。
製品 | 同社オンラインショップ価格 | 同梱レンズ | 同梱アクセサリ |
---|---|---|---|
トリプルレンズキット | 13万4800円 | 「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」「EF-M22mm F2 STM」「EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM」 | 「スピードライト90EX」「EF-EOS M」 |
ダブルレンズキット | 10万4800円 | 「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」「EF-M22mm F2 STM」 | 「スピードライト90EX」「EF-EOS M」 |
18-55 レンズキット | 8万4800円 | 「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」 | 「スピードライト90EX」 |
ボディのみ | 6万4800円 | —— | —— |
2012年9月に発売された同社初のミラーレスカメラ「EOS M」(レビューまとめはこちら)の後継製品。外観の差異には乏しいがほとんどの部品が新造され、Wi-Fiを新搭載しながらも約104.9(幅)×65.2(高さ)×31.6(奥行き)ミリ、約238グラム(本体のみ)と小型軽量化も果たした。
AFは「EOS M」と同様にコントラストAFと位相差AFを組み合わせた「ハイブリッドCMOS AF」だが「ハイブリッド CMOS AF II」へと強化され、像面位相差AFのエリアが縦横ともに約80%(撮像面全体を100とする)まで拡大し、その速度も初代から「約2.3倍」(同社)の速さまで高速化された。タッチシャッター利用時には、撮影後のブラックアウトなしで利用できる。
搭載する撮像素子は位相差AF用センサーを搭載したAPS-Cサイズ(約22.3×14.9ミリ) 有効1800万画素のCMOSセンサーで、画像処理エンジンには「DiGiC 5」を組み合わせている。連写も最高約4.6コマ/秒(EOS Mは約4.3コマ/秒)と強化され、また、サーボAF使用時にはピントが合うとAF枠が青に変更されるため、利便性も向上している。
外観の違いは少ないが、撮影モードダイヤルはEOS Mの3ポジション(「シーンインテリジェントオート」「静止画」「動画」)から、「シーンインテリジェントオート」「簡単撮影モード」「応用撮影モード」「動画」の4ポジションに変更された。簡単撮影モードでは「クリエイティブオート」や「ポートレート」などのシーンモード、応用撮影モードではP/A/S/Mの各撮影モードを利用できる。
動画撮影機能「EOS MOVIE」では新たにジオラマ風撮影の機能が追加されたほか、デジタルズーム(3〜10倍)も利用できる。ステレオマイクの位置は本体上面からボディ前面に変更されており、よりクリアな録音を可能としている。
搭載するWi-Fiと提供されているアプリ「EOS Remote」を利用すれば、スマートフォンからのリモート撮影やスマートフォンへの画像転送などを行える。そのほかにもプリンタへのワイヤレスデータ送信やカメラ間でのデータ交換、テレビ(DLNA対応機種に限る)への出力などにも対応する。
撮影機能は今春モデル「EOS Kiss X7」とほぼ同様となっており、1枚のシャッターでエフェクトあり/なしの2枚を同時撮影できる「エフェクトショット」やスライダー操作で直感的に背景をぼかすことができる「背景ぼかし」、PC内でのトリミング機能などが利用できる。
そのほかの特徴はEOS Mをほぼ継承しており、背面液晶は3型ワイド/104万画素のタッチパネル液晶で、ピンチイン/アウトによる操作が行える。EFマウントアダプター「EF-EOS M」を組み合わせればEFマウントレンズをAF連動させて利用することもできる。アクセサリーシューも既存EOSシリーズと共通しており、外部ストロボなど豊富に用意されているアクセサリが利用可能だ。
関連記事
- レビュー:EOS Kissユーザーのための2台目レンズ交換式カメラ——キヤノン「EOS M」
キヤノン初のミラーレス「EOS M」を使ってみた。既存の一眼レフ「EOS Kiss X6i」からセンサーやタッチパネルを受け継ぎながら、ミラーボックスやファインダーなどを省き、大幅な小型軽量化を図った話題のカメラである。 - 写真で見る「EOS M」
キヤノンより発表されたミラーレスEOS「EOS M」を写真で紹介する。EOS Kiss X6iとも写真で見比べる。 - 「まだ巻き返せる」——ミラーレス市場に最後発から挑むキヤノン
「EOS M」でついにミラーレス市場への参入を果たすキヤノン。レンズ交換式デジタルカメラ市場において国内では4割にも迫るミラーレスへの参入に際し、同社では「EOSであること」を掲げて最後発からの戦いに挑む。 - 【速報】 キヤノン ミラーレスEOS 「EOS M」を発表
キヤノンがミラーレスデジタルカメラ「EOS M」を9月より販売開始すると発表した(製品画像追加)。 - 「軽快さ」をプラスした“小さなEOS”——ミラーレスEOS「EOS M」登場
キヤノンよりミラーレスデジタルカメラ「EOS M」が発売される。「EOS Kiss X6i」などと同様のエントリー向けだが、EOSシステムとの互換性も有する。
関連リンク
Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.