頼みは料金プランより800MHz帯対応4G LTE
KDDIは、9月13日に説明会を行い、iPhone 5sとiPhone 5cで利用できる料金プランの概要を発表した。また、あわせて、iPhone 5やiPhone 4S、さらに、Androidなどからの乗りかえユーザーを対象にした下取りサービスの買い取りポイントや、スマートフォンとタブレットユーザーを対象にした“容量制限合計9Gバイト”の「データシェアプラン」も発表している。
説明を行ったのは、KDDI 取締役執行役員専務の石川雄三氏だ。石川氏が最初のキーワードとして出したのは、やはり「800MHz」だった。iPhone 5sもiPhone 5cも、KDDIが“基盤バンド”と呼ぶ800MHz帯の4G LTEに対応していることをKDDIは自分たちが取り扱うiPhone 5sとiPhone 5cの優位点として訴求する。「iPhone 5は、2.1GHz帯の4G LTEだけが対応していたが、iPhone 5sとiPhone 5cは、800MHzに対応することで、“ダントツのLTE”を利用してもらえる」(石川氏)
石川氏は、9月2日の説明会でKDDI代表取締役社長の田中孝司氏が説明した「4G LTE(認可済み)基地局がほかのキャリアを大きく上回る」「4G LTEの実人口カバー率97パーセント」「全国で下り最大75Mbpsを利用可能」「高速移動や屋内でも安定してつながる」という、800MHz帯対応4G LTEの強さを繰り返して紹介した。
その上で、石川氏は、2.1GHz帯対応 4G LTEの整備計画についても言及し、9月2日の説明会で示した「実人口カバー率を2014年3月に80パーセント超え、2015年3月までに90パーセント台」を再び示したほか、現在実人口カバー率31パーセントにとどまる10MHz幅以上の領域に大半をできるだけ早く移行する考えを示した。
9月11日に発表した、4G LTEの海外ローミングサービスでも、9月19日から開始する韓国、香港、シンガポールに加えて、2013年末までにAT&TのLTEネットワークによる米国ローミングも行うことを明らかにした。このローミングによって、全米397都市、実人口カバー率にして75パーセントをカバーするという。
タブレットデバイスとセットで9Gバイトの「データシェアプラン」
このように、石川氏はKDDIの4G LTEネットワークサービスの優位点を説明した上で、iPhone 5sとiPhone 5c向けの料金プランを紹介した。パケット定額料金では、最大2年間の継続契約という条件において、LTEフラット(7GB)スタート割(i)を適用して月額5460円、LTEフラット(7GB)の「月額5985円」にauスマートバリューによる月額1480年の割引を組み合わせた「月額4505円」を提供する。
また、KDDIが掲げる「3M戦略」で柱の1つとなっている「マルチデバイス」を実現するために、スマートフォンユーザーのタブレットデバイス利用を促進するため、2014年春から「データシェアプラン」を開始する。
このプランでは、4G LTE対応スマートフォンと4G LTE対応タブレットデバイスを所有するユーザーがデータシェアプランを契約することで、スマートフォン側の月間データ容量の7Gバイトとタブレットデバイス側の月間データ容量の2Gバイトをあわせた9Gバイトがスマートフォンとタブレットデバイスで共有可能になる。この場合、タブレットデバイスを月額2992円で利用できる。石川氏の説明によると、データシェアプランは、スマートフォンとタブレットデバイスの2回線契約になるため、同時通信も可能だ。
なお、2014年春の提供開始に先立って、9月20日から「先取り! データシェアキャンペーン」を実施する。このキャンペーンでは、4G LTEスマートフォンユーザーが4G LTE対応タブレットデバイスを新規、もしくは、機種変更で購入して、キャンペーン専用のパケット通信料定額サービスの「LTEフラット for Tab cp」または「LTEフラット for Tab(i) cp」のいずれかを契約、さらに、4G LTE スマートフォン(LTEフラット加入)との「スマホセット割」を契約した場合、2014年5月末までは、スマートフォン利用分7Gバイトとタブレットデバイス利用分7Gバイト分を「それぞれ」を月額1050円(スマホセット割のみの場合は2992円)で利用できる。なお、2014年6月以降は、データシェアへの契約が必要となり、契約をしなかった場合は、割引が終了する。
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