米Microsoftは8月23日(現地時間)、スティーブ・バルマーCEO(57)が向こう12カ月以内に退任すると発表した。後任が決まるまで同職に留まる。
バルマー氏は全社員宛の公開書簡で「退任に最適なタイミングというものはないが、今が適切な時だ。元々、Microsoftの“端末とサービスの企業”への転換期の半ばに退任しようと考えていた。Microsoftはこの新しい方向への前進に私よりも長期的に取り組める新しCEOが必要としている」と語った。
Microsoftの取締役会は、後任CEOを社内外から探すための特別委員会を設置した。ジョン・トンプソン取締役が委員長を務め、ビル・ゲイツ会長他2人の取締役が参加する。
ビル・ゲイツ会長は発表文で「特別委員会の一員として、偉大な新しいCEOを見つけるよう努める。スティーブが新CEOが就任するまで留まってくれるのはありがたい」と語った。
バルマー氏は1980年にMicrosoft入りした同社のベテラン。2000年に共同創業者であるゲイツ氏からCEOの座を引き継いだ。
同氏は近年、Microsoftの「端末とサービス」企業への移行というビジョンを掲げており、オリジナルハードウェアの「Surface」シリーズの発売やクラウド版Officeスイート「Office 365」の提供などはその一環だ。7月にはこの“ポストPC時代”に対応するための大規模な組織改編を行っている。
「今は、Microsoftにとって重要な変革の時期だ。新しい幹部チームは素晴らしいし、戦略は第一級だ。機能とエンジニアリング領域にフォーカスした新組織は未来の機会と挑戦に最適だ」(バルマー氏)
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