インテルは5月7日、22ナノメートルプロセスルールで製造される次期Atom SoC(System on a chip)の新マイクロアーキテクチャ「Silvermont」を発表した。Silvermontは、データセンターからスマートフォンまで広範な市場セグメントを対象にしている。
コンシューマー向けでは、主にタブレットで採用される「Bay Trail」(Bay Trail-T/開発コード名)搭載製品がクリスマス商戦期に登場する見込みで、スマートフォン向けの「Merrifield」(開発コード名)も2013年内にOEM向けの出荷が開始される予定だ(関連記事:大解説! Intelの“モバイル”SoC戦略をまとめてみた)。
Silvermontではアウトオブオーダー方式の実行エンジンと、最大8コアまでコア数をデザインできるマルチコア設計(2つのコアと1Mバイトの2次キャッシュを1組としたモジュール単位でコアを増やせる)などにより性能を向上したほか、3次元トライゲートや低消費電力Cステートといった技術を活用することで、消費電力管理機能も大幅に強化されているという。具体的には、32ナノメートルプロセスで製造されるのSaltwell(開発コード名)世代のAtomと比較して、ピーク性能で最大3倍、同一性能であれば消費電力を5分の1に削減できる。また、同社は競合するSoCとの比較も公開しており、デュアルコアのSilvermontとクアッドコアの競合SoCを比較しても、性能で1.4倍〜2.1倍ほど高い半面、消費電力が低いとアピールしている。
データセンターから組み込みまで幅広いセグメントをターゲットにしている。マイクロサーバでは「Avoton」、ネットワーク機器向けの「Rangeley」、タブレット向けの「Bay Trail」、スマートフォン向けの「Merrifield」(いずれも開発コード名)が2103年内に投入される
Silvermontの特徴。アウトオブオーダー方式の実行エンジンやマルチコア設計、電力管理機能の強化などにより、ピーク性能で3倍、同一性能なら消費電力を5分の1に削減できるという。2つのコアと1Mバイトの2次キャッシュでモジュール化され、投入する市場にあわせて最大4つ(8コア)のモジュールを組み合わせられる
Saltwell(32ナノ)世代のAtomと比較すると、Silvermontのピーク性能はシングルスレッドで2倍、マルチスレッド2.8倍まで向上するが、消費電力は圧倒的に低い。また、競合他社のクアッドコアSoCとデュアルコアのSilvermontを比較しても、性能と消費電力の両面でSilvermontが有利だという
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