米Uberは12月17日(現地時間)、安全についての取り組みについて説明した。同社がインドのデリーで採用したドライバーが乗客の女性をレイプして逮捕されたことを受けたもの。デリー政府は現在、Uberの営業を禁止している。
同社でGlobal Safety責任者を務めるフィリップ・カルデナス氏は、「最近のインドでの悲劇的な事件で、最上レベルの安全への不断の取り組みが必要であることを再認識した」と語った。
Uberは11月から、世界260都市で提供しているサービスの安全性について、問題点を調査しているという。この調査に基づいて2015年中に新たな安全プログラムを構築する計画。
このプログラムでは、例えばドライバー採用の審査に使うための生体認証や音声照合ツールの開発、嘘発見器の使用などが検討されるという。
また、乗客が緊急時にUberや家族に連絡をとるための機能を公式アプリに追加し、そうした緊急事態に年中無休24時間対応するための安全対策チームを配備するとしている。
なお、具体的なロードマップなどは明らかにしていない。
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