米Leap Motionの3Dモーションコントローラー「Leap Motion Controller」の出荷が始まっている。Amazonや一部国内店舗では1万5800円〜1万7000円程度の価格がつけられているが、Leap Motionの直販サイトなら本体価格79.99USドルと送料14.99USドル、合わせて約9400円(原稿執筆時)で購入できる。
Leap Motion Controllerは、手を使った操作に特化してはいるものの、3Dモーションコントローラーとしては安価であり、かつFRISKケース程度の小型なボディや、iPhoneを思わせるシルバーとブラックの美しいフォルムで以前から話題になっていた。このデバイスによって、ユーザーインタフェースはどのように変わるのだろうか。
触らずに操作できるLeap Motion Controllerの仕組み
Leap Motion Controllerは、PCとUSB 3.0/2.0で接続し、左からUSBコードが出るようにテーブルの上に配置して使用する。対応OSはWindows 7/8、Mac OS X 10.7、Ubuntu Linux 12.04LTS/13.04だ。フリスクケースと同程度のサイズで、筐体底部は滑り止めとなるゴム素材、天板部には黒いプラスチックカバーがはめられている。
一見、単なる箱にしか見えないため、これでどうやって手や指の動きを認識するのだろう、と疑問を感じるかもしれないが、動作時に天板部をよく見ると中央、左右の3カ所にほのかに光る赤いLEDが確認できる。そのLEDの間に立体認識のため2つのレンズがあり、CMOSイメージセンサーで処理される。
つまり、Leap Motion Controllerは上向きに設置された2台の赤外線カメラで3D撮影を行い、その画像から手や指の位置、動きを解析する、という仕組みだ。ポーズによっては指が手のひらで隠れてしまい、認識できない場合もある。特に両手の指を合わせたり、手のひらを垂直に立てたりすると指の認識は難しいようだ。
検知できる範囲はLeap Motion Controllerを基点とした半径50センチ程度、中心角110度の空間で、手、指、ペンのようなポイントを指し示すツールを0.01ミリの精度で認識する。トラッキング速度はバランスモードで120fps(150fps)、精度重視のプレシジョンモードで60fps(80fps)、速度重視の高速モードでは214fps(295fps)だ(括弧内はUSB 3.0接続時)。
で、Leap Motion Controllerを使うと何ができる?
Leap Motion Controllerは既存のインタフェースを置き換えるものではない。そのため、基本的には「Leap Motion Controllerの入力に対応したアプリケーション」を用意する必要がある。Leap Motionはアプリストア「Airspace Store」を運営しており、そこからダウンロードできる。ゲームや音楽、教育ソフトなど、いろいろなジャンルのアプリがあるが、やはり空中のジェスチャで入力するため、直感的な操作ができる3Dアプリとの相性がよい。
また、OSの操作をLeap Motion Controllerで行う「Touchless For Windows/Mac」もAirspace Storeからダウンロード可能だ。
Copyright© 2013 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.