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話題のスティック型PC「m-Stick MS-NH1」発売直前レビュー

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手の平にすっぽりと収まる超小型PC「m-Stick MS-NH1」

 マウスコンピューターから登場したスティック型PC「m-Stick MS-NH1」(以下、MS-NH1)が大きな注目を集めている。その最大の特徴は、100(幅)×38(奥行き)×9.8(高さ)ミリ(端子含まず)という、手の平にすっぽりと収まるコンパクトなボディだ。USBメモリを一回りほど大きくしたサイズでありながら、クアッドコアのAtom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)と2Gバイトメモリ(DDR3L)、32GバイトSSD(eMMC)を詰め込み、それ単体がWindows 8(32ビット版Windows 8.1 with Bing)をフルに使えるPCというのだから驚かされる。

 これまでにもUSBメモリにブート可能なOSを格納して、シンクライアント的に“自分だけのPC”を携帯するといった活用法はあったが、m-Stick MS-NH1の場合はそれ自体がPCであるため、HDMIを備えたディスプレイやテレビに接続すれば、それがそのままPCとして活用できるという点で性格が異なる。もちろん、ACアダプタ(USB給電)で給電する必要はあるものの、画面を見る必要がなければディスプレイに接続する必要すらない。

og_ms-nh1_001.jpg超コンパクトなスティック型PC「m-Stick MS-NH1」。手の平にすっぽりと収まる

og_ms-nh1_002.jpgog_ms-nh1_003.jpg本体前面、背面。本体サイズはわずか100(幅)×38(奥行き)×9.8(高さ)ミリ(端子含まず)

og_ms-nh1_004.jpgog_ms-nh1_005.jpg本体左側面、右側面。拡張ポートとしてSDXC対応micro SDカードスロット、フルサイズのUSB 2.0、USB給電用ポートを備える

og_ms-nh1_006.jpgog_ms-nh1_007.jpg本体上面、下面。映像出力端子はHDMI。テレビに挿してそのまま利用できる。なお、付属品としてHDMI延長ケーブルがついてくる

og_ms-nh1_008.jpgog_ms-nh1_009.jpg本体重量は実測値で45グラム。ACアダプタはUSBケーブル込みで92グラム。あわせて携帯してもカバンに入れていれば重さはほとんど感じない

 従来の小型PC(x86ベースでWindowsがフルに動くPC)とは一線を画す本体サイズから大いに注目されている本機だが、具体的にどういったシーンで利用できるだろうか。実際に使ってみて便利だと感じたのは、製品企画を担当した平井氏のインタビューでも話題に出た、“ChromecastのWindows版”的なリビングPCとしての活用法だ。

 MS-NH1をテレビのHDMI入力に挿しておけば、リモコンで映像入力を切り替えるだけで、いつでもテレビ画面がWindows 8のデスクトップに変わる。ちょっとWebでニュースをチェックしたい、あるいはYoutubeの映像を大画面テレビで楽しみたいといった際に重宝する。これまでにもキューブ型PCをテレビの脇に置いて同様の環境を実現することはできたが、MS-NH1は設置場所の制約がほとんどないうえ、何より1万9800円(税込み、送料込み)という手軽さがうれしい。テレビを買ったポイントを使って、そのままテレビにパソコン機能がついてくる、と考えればかなりお得だ。

og_ms-nh1_010.jpgテレビの側面あるHDMI入力に挿せばそのままテレビがパソコンになる

og_ms-nh1_011.jpgYoutubeで1080pの動画をストリーミング再生してみた。映像によってはわずかにカクつくものもあったが、ほとんどの動画は問題なく再生できる

og_ms-nh1_012.jpgHDMI入力を搭載したデバイスならテレビやディスプレイに関わらず利用できる

og_ms-nh1_013.jpgプロジェクターに接続してプレゼンする、といった利用シーンも考えられそうだ

 また、出張先で宿泊したホテルのテレビに接続するという使い方もあるだろう。本体にBluetoothが内蔵されているため、MS-NH1本体と使い慣れたモバイルBluetoothキーボード&マウスを携帯すれば、ホテルに限らずテレビやディスプレイがあるところならどこでも自分のPCが利用できる。ちなみに動作保証外になるがモバイルバッテリー(MiLi Power Nova 2)で問題なく利用できた。10000mAhという大容量バッテリーならそれこそ1日フルで使うこともできそうだ。ただ、このように一緒に持ち歩くものが増えてくると、それならそもそもモバイルノートPCを携帯した方がいいのでは、とも思える。「ディスプレイがあるところならどこでもPCが使える」のではなく、「ディスプレイがないところでは使えない」というわけだ。

 ただ、いざというときのサブ機としてMS-NH1を用意しておくのはアリかもしれない。例えば、筆者は海外取材に行くとき当然PCを携帯するが、それが故障したときのためのバックアップ機として、もう1台モバイルPCをカバンに詰めている。普通であれば使わない単に重いだけの荷物となってしまうが、万が一のことを考えるとやはり不安で2台持っていきたい。そんなとき、これをMS-NH1が代替してくれれば、荷物を大幅に減らすことができる。

 普段はMS-NH1をテレビに挿しっぱなしにしておき、出張にいくときだけサブ機として携帯。万が一の際には、MS-NH1を使ってデータはクラウド経由でやり取りするという活用法は、個人的には現実的かつスマートだと感じる。

 なお、本体内蔵のBluetoothを使って、Bluetoothキーボードとマウスを利用する際は、まずUSB経由でマウスを接続してWindowsの初期設定を行い、それからペアリングする必要がある。USBポートは1つだけなので、場合によってはUSBハブも必要になる点に注意したい(筆者はUSBマウスのみ接続して、キーボードはソフトウェアキーボードを使用した)。ちなみに、オプションとしてLogicool製の無線キーボードが用意されているので、こちらを購入すればUSBポートにレシーバーを挿すだけで、キーボードとタッチパッド機能をすぐに利用できる。

og_ms-nh1_014.jpg動作保証外にはなるが、ACアダプタではなく、モバイルバッテリーでも問題なく動作した。ここではMiLi Power Nova 2(最大2.4A/10000mAh)を接続している

og_ms-nh1_015.jpgオプションで用意されているLogicool製キーボード。タッチパッドを搭載しており、ソファに寝そべったままテレビでWebブラウズする、といった際に便利だ

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→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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