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空飛ぶクルマ「SkyDrive」は東京五輪の聖火台点火に挑めるのか

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空飛ぶクルマ「SkyDrive」

 空飛ぶクルマ。文字通り、クルマとして陸上を走行できるとともに、空中を飛行機のように飛べるモノのことだ。既に、飛行機をベースに、羽根を折りたたんで陸上走行する「Aero Mobile」のような開発例も出ているが、“空飛ぶクルマ”という以上、「飛行機が陸上を走れる」のではなく、「クルマが飛べる」方が正しいような気がするのは筆者だけだろうか。

 「Maker Faire Tokyo 2014」(2014年11月23〜24日、東京ビッグサイト)に出展したCartivatorは、開発中の空飛ぶクルマ「SkyDrive」について、5分の1スケールの開発成果を披露した。

 Cartivatorが開発を目指している1分の1スケールのSkyDriveは、外形寸法が全長2900×全幅1300×全高1050mm、車両重量が160kgという1人乗りの電気三輪車である。空を飛ぶ際には、ドローンなどに利用されているローターを用いることになる。

 法制度的な問題はさておき、乗員込みで220kgの重量を公道からそのまま飛び立たてるようにするのが最終目的。つまり、「クルマが飛べる」という方向性で開発されている空飛ぶクルマなのである。

 展示した5分の1スケールのSkyDriveは、外形寸法はおおむね1分の1スケールの5分の1であり、重量は1.5kg。ローターを4つ装備しており、実際に走行と飛行の両方が可能だという。飛行時の姿勢制御には、市販のクアッドコプターの制御ユニットを利用している。

5分の1スケールの空飛ぶクルマ「SkyDrive」5分の1スケールの空飛ぶクルマ「SkyDrive」。左側にあるのが本体モジュールで、右側にあるのがその上に載せるボディだ。ちなみに、ボディの横に置いてあるトロフィーは、東京都主催のビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2014」の優秀賞を受賞した際のもの(クリックで拡大)

 2015年からは1分の1スケールの実現に向けた開発を始める。5分の1スケールで4つだったローターの数は、フェイルセーフのために8つに増やす。モーターについては「2kgの製品で20馬力、20kgの製品で200馬力出せるようになっていることもあり、それほど大きな課題にはならないと考えている」(説明員)という。走行距離で20kmという開発目標があることから、最大の課題は二次電池の重量になりそうだ。

 2017年までに1分の1スケールの試作機を完成させる計画。そのためのクラウドファンディングも始めた。説明員によれば、「日本発の空飛ぶクルマであるSkyDriveを使って、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで聖火台への点火を行うのが夢」だとか。

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