IDC Japanは11月20日、サポートサービス市場に関する2013年の実績と2018年までの予測を発表した。
ハードウェアの保守・サポート市場は引き続き縮小傾向となり、2018年まで年平均3.4%のマイナス成長が見込まれている。2013年の支出規模は3798億円となり、2018年には3195億円になるという。また、ソフトウェアの保守・サポート市場はソフトウェア製品市場の成長に伴ってプラス成長が見込まれる。2018年までの年平均成長率は1.6%、2018年の支出額規模は4977億円と予測されている。
IDCは、ハードウェア向けの市場について、製品の出荷減少や仮想化技術の普及が保守対象台数の減少、製品の低価格化がサービス価格の押し下げにつながるとし、同時に「所有から利用へ」という大きな流れの中で、クラウドやアウトソーシングサービス利用の拡大も進んでいることなどを市場縮小の要因に挙げている。
一方、ソフトウェア向け市場は、製品の価格下落が進んでいないことに加え、新しいプラットフォームを活用するためのソフトウェアに対する需要も生じているなど、堅調な成長を続けるとしている。製品市場ではデータアクセス/解析/デリバリーや、構造化データ管理などビッグデータ関連の需要が広がりつつある。それに伴ってアプリケーション開発/デプロイメントを中心に、サポートサービスも拡大するとしている。しかし、ソフトウェア分野での「所有から利用へ」の流れの影響も無視できず、1.6%成長という今回の予測数値になったと説明する。
サポートサービス市場では長期的に厳しい状態が続いているが、IDCは各種サービスを提供している企業がそれぞれの経営環境や強みなどを勘案した上で、ワンストップサポートへの対応やBCP(事業継続計画)/DR(災害復旧)への対応などといった高付加価値のサービスを確立し、差別化を図っていくことが不可欠だと指摘している。
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