フルHD比で縦に約78%広い「正方形」ディスプレイ
EIZOは11月18日、解像度1920×1920ピクセルに対応する「正方形」液晶パネル採用の26.5型ディスプレイ「FlexScan EV2730Q」を発表した。型番末尾の「Q」は「Quadrate(正方形)」を意味する。発売は2015年1〜3月頃の予定、価格は未定だ。保証期間は5年間(使用時間3万時間以内)。
PC向け液晶ディスプレイの画面比率は、かつてのスクエア型(アスペクト比4:3や5:4)からワイド型(アスペクト比16:9や16:10)へと移行してきたが、FlexScan EV2730Qは非常に珍しい1:1の正方形液晶パネルを採用した製品だ。これまでEIZOは、航空管制向けディスプレイで正方形液晶パネル搭載機を展開していたが、PC向け汎用(はんよう)ディスプレイのFlexScanシリーズとしては初めての試みとなる。
画面サイズ26.5型(可視域対角67.2センチ)、表示面積475.7×475.7ミリのIPS液晶パネルを採用。表示解像度は1920×1920ピクセル、画素ピッチは0.2478×0.2478ミリ、画素密度は約102ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。基本スペックは不明だが、オーバードライブ回路を搭載し、最大表示色は約1677万色(8ビット表示/10ビットLUT)となる。
現在ワイド液晶ディスプレイで主流のフルHD(1920×1080ピクセル)と比較して縦方向に約78%広く使えるため、縦長の文書や地図などの情報が画面に収まりやすく、縦に長いWebページも頻繁なスクロール操作なしで閲覧できる。
またEIZOとしては、情報が縦横の広範囲に及ぶCADやDTP、デザイン用途、コーディング用途において、情報の一覧性が高く、作業効率や作業品質の向上が期待できるとしている。縦位置と横位置が混在した写真データの整理や編集、Webサイトやブログの制作などにも便利に使えそうだ。
FlexScan EV2730Qは、エルゴノミクスに基づいた疲れ目抑制や、環境に配慮した節電機能を搭載したPC向け液晶ディスプレイ「FlexScan EV」シリーズの新機種でもある。
周囲の明るさに応じて画面輝度を自動で最適化する「Auto EcoView」、LEDバックライトに起因する低輝度時のちらつきを抑制する「EyeCare調光方式」、Auto EcoViewとの併用でブルーライトを大幅に削減する「Paper」モードを採用。映り込みを抑えたノングレアパネル、疲れにくい位置に調整できる可動範囲の広いスタンド、ユーザーの離着席に連動して電源オン/オフ操作を行う人感センサー「EcoView Sense」なども備えている。
映像入力はDVI-DとDisplayPortの2系統。ステレオミニの音声入力、ヘッドフォン出力、1ワット+1ワットのステレオスピーカー、USB 2.0ハブ機能(アップ×1、ダウン×2)も装備する。
ボディカラーはブラック(FlexScan EV2730Q-BK)とセレーングレー(FlexScan EV2730Q-GY)の2色を用意。スタンド調整は、上35度/下5度のチルト、左右で計344度のスイベル、101ミリ範囲の昇降が可能だ(縦横比1:1の画面なので、縦回転機能は不要)。本体サイズと重量は不明。
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