NECは11月17日、ベクトル型スーパーコンピュータシステムの次世代機の開発に着手したことを発表した。現行機「SX-ACE」の後継にあたり、性能面ではラックあたりで10倍以上、システムの最大性能としては100倍以上となる数十ペタフロップスクラスの処理性能を目指すという。
新型機は、SX-ACE開発で培った技術を生かして省電力と省スペース化も図り、SX-ACE比で消費電力量を10分の1以下、設置面積を30分の1以下に抑える。これによって設置スペースは、従来機では10人程度で利用する会議室程度の広さから事務机程度の広さになるという。
また同社は、ベクトル型マシンが画像解析や大規模データ解析などの用途で利用が広がると見込み、研究者個人からデータセンターまでの利用などに合わせた幅広い性能レンジのラインアップを展開する計画だとしている。
現行最新機のSX-ACEは、2015年までに大阪大学や東北大学、国立環境研究所などへの導入が決まっている。
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