「約4割が不眠症の疑いあり」。製薬会社のMSDがこのほど発表した調査レポートで、日本の成人男女の多くに不眠の兆候がみられることが明らかになった。
同調査は、2014年8月12日〜19日の期間で、全国の20代〜70代の男女7827人を対象に実施。世界保健機関(WHO)が定める世界共通の不眠症判定法「アテネ不眠尺度」を用いて、次の8つの調査項目を設定した。
寝つきは(布団に入ってから眠るまでかかる時間)?
いつも寝つきはよい(0点)/いつもより少し時間がかかった(1点)/いつもよりかなり時間がかかった(2点)/いつもより常に時間がかかったか、全く眠れなかった(3点)
夜間、眠っている途中に目が覚めることは?
問題になるほどではなかった(0点)/少し困ることがあった(1点)/かなり困っている(2点)深刻な状態か全く眠れなかった(3点)
希望する起床時間より早く目覚め、それ以上眠れなかったことは?
そのようなことはなかった(0点)/少し早かった(1点)/かなり早かった(2点)/非常に早かったか全く眠れなかった(3点)
総睡眠時間は?
十分である(0点)/少し足りない(1点)/かなり足りない(2点)/全く足りないか全く眠れなかった(3点)
全体的な睡眠の質は?
満足している(0点)/少し不満(1点)/かなり不満(2点)/非常に不満か全く眠れなかった(3点)
日中の気分は?
いつも通り(0点)/少しめいった(1点)/かなりめいった(2点)/非常にめいった(3点)
日中の活動は(身体的及び精神的)?
いつも通り(0点)/少し低下(1点)/かなり低下(2点)/非常に低下(3点)
日中の眠気は?
全くない(0点)/少しある(1点)/かなりある(2点)/激しい(3点)
調査対象者には、過去1カ月間に少なくとも週3回以上経験したというものにチェックしてもらい、「不眠症の心配はない」(合計点が0〜3点)、「不眠症の疑いが少しある」(4〜5点)、「不眠症の疑いがある」(6点以上)と分類した。その結果、全体の38.1%に不眠症の疑いがあることが分かった。
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