5120×2880ピクセルという超高解像度表示を可能した「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」。フルHDの7倍、昨今注目されている4Kディスプレイと比べても1.67倍に相当するこの広いデスクトップ領域を、従来と同じ最薄部5ミリのボディで実現したのだから驚かされる。
iPad Retinaディスプレイモデルを眺めたことがあるなら、“Retina”の美しさはよくご存じのはず。それが27型という大画面で味わえるのはまさに別次元の体験だ。画素密度は15インチMacBook Pro Retina(約220ppi)に近い約217ppi。画面と視点との距離が必然的に離れる27型iMacの場合、通常の利用で画素の粒を判別するのはほぼ不可能に近い(目を近づけても分からないほどなのだから)。
また、従来の27型iMacと同一のボディでこれほど高精細な表示を実現しながら、酸化物TFT(Oxide TFT)や高効率LEDといった新技術の導入によって消費電力を約30%も低減している。もちろん、標準構成でクアッドコアのCore i5(3.5GHz/最大3.9GHz)とRadeon R9 M290X(2GバイトGDDR5)を搭載する高い基本性能も見どころだが、やはりこの圧倒的なディスプレイに注目してiMac Retina 5Kディスプレイモデルの購入を検討している方が大半だろう。
なお、出荷状態のスケーリング解像度(Retina)は2560×1440ピクセル相当で、3200×1800ピクセル相当(More Space)から1600×900ピクセル相当(Lager Text)まで5段階で設定が可能。さらにプルダウンメニューから実解像度を5120×2880ピクセルに変更することもできる。
なお、アップルによれば、従来同様、出荷前に分光放射計を使った色補正を1台1台に対して行っているという。ここでは、iMac Retina 5Kディスプレイモデルの表示品質を測色器でチェックしていく。なお、テストはエックスライトのカラーマネジメントツール「i1Pro」で行い、計測ソフトは「i1Profiler」を使用した。今回評価したのは1台のみで、パネルの個体差は考慮していないが、きっちりと個別の色補正を行ったうえで出荷しているのならば、別のiMacでも同様の傾向は見られるはずだ。
それでは結果を見ていこう。
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