米国の天気予報や気象衛星の運用を担う米海洋大気局(NOAA)のシステムがサイバー攻撃を受け、傘下のWebサイトや衛星からのデータ受信に障害が起きていたことが分かった。
NOAAが11月12日にメディア各社に寄せた声明によると、インターネット経由の攻撃を受けて過去数週間の間にNOAAの4つのWebサイトがハッキングされた。NOAA職員が攻撃を検出して直ちにインシデント対応に乗り出し、攻撃を避けるために臨時のメンテナンスを行ったという。
臨時メンテナンスの影響は一時的であり、既に全サービスが完全復旧したとNOAAは強調。一般向けの天気予報に影響は出なかったと説明している。調査は関連機関と連携して現在も続けているという。
米紙Washington Postによれば、不正侵入は9月下旬ごろに発生し、この影響で一部サイトが10月中の1週間にわたってダウンした。衛星からのデータ受信にも支障が出た。
NOAAは下院議員に説明を求められ、今回の攻撃には中国が絡んでいると説明したと同紙は伝えている。
米国では米郵政公社(USPS)やホワイトハウスに対する攻撃が相次いで発覚し、いずれも中国やロシアが関与した可能性があると報じられていた。
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