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OS Xを狙うマルウェアの詳細判明、Apple対策に不安の声も

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 AppleのOS Xに感染するマルウェア「iWorm」について、感染経路やOS Xに常駐する仕組みなどの詳しい分析結果が公表された。セキュリティ専門家は「iWormからの守りに関してAppleのマルウェア対策(XProtect、Gatekeeperなど)は当てにならない」と指摘している。

 iWormはOS Xにバックドアを仕掛けて攻撃者が制御できる状態にしてしまうマルウェア。ロシアのセキュリティ企業Doctor Webが9月下旬に発見した。

 マルウェア情報サイト「Virus Bulletin」にセキュリティ専門家のパトリック・ウォードル氏が掲載した情報によると、iWormはOS X向けの海賊版Adobe PhotoshopやMicrosoft Officeに仕込まれて出回っていて、こうした海賊版をインストールすると感染する。

iwrm01.jpgマルウェアを忍ばせた海賊版ソフトが感染源に(Virus Bulletinより)

 OS Xに搭載されているセキュリティ機能「Gatekeeper」では、インターネットからダウンロードしたファイルのデジタル署名をチェックして不正なアプリケーションの実行を防ぐ仕組みになっている。しかしウォードル氏によれば、Gatekeeperで防止できる攻撃は限定的で、uTorrentなどからダウンロードしたファイルについては警告が表示されないという。

 また、定義ファイルベースのマルウェア検出機能「XProtect」では当初iWormを検出できなかったものの、出現の報告を受けて複数の定義ファイルがリリースされた。ところが、この定義ファイルで検出できるのはiWormのインストーラーアプリケーションのみで、既に感染したiWormは検出できないとウォードル氏は指摘している。

 iWormのようなマルウェアから身を守るためにも、信頼できない場所から海賊版などのアプリケーションをダウンロードしてはいけないとウォードル氏は助言し、常駐型のOS Xマルウェアを検出するために開発されたオープンソースツール「KnockKnock」も紹介している。

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