ココが「○」 |
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・明るく鮮やかで高精細な液晶 |
・SIMフリーLTE対応で低価格 |
・工夫されたデザインのボディ |
ココが「×」 |
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・メモリが1Gバイトと少ない |
・内蔵スピーカーがモノラル |
・Chromeとの相性が悪い |
高精細液晶+SIMフリーLTEで求めやすい価格が魅力
米Dellのタブレットは、Windows搭載の「Venue Pro」シリーズとAndroid搭載の「Venue」シリーズを用意しており、前者は2013年11月に日本で発売されたが、後者は2014年夏に投入されたばかりだ。
今回紹介する「Venue 8(3000シリーズ)」は後者に該当し、同社としては第2世代の8型AndroidタブレットでAndroid 4.4(KitKat)を搭載する。日本法人のデルによれば、この第2世代モデルは市場にあふれかえる多数のAndroidタブレットの中でも強みを発揮できるスペックや価格を実現できたため、国内販売を決めたという。
確かに、1920×1200ピクセルと高精細表示の8型ワイド液晶ディスプレイ、IntelのAtom Z3480プロセッサを採用しながら、Wi-Fiモデルで2万2980円、SIMロックフリー対応のLTEモデルで2万7980円(いずれも配送料・税込)と低価格におさまっている。今回は特に価格競争力があるLTEモデルを入手したので、性能や使い勝手を検証していこう。
8型WUXGA液晶、11ac高速無線LAN、microSDXCにも対応
スペック面でのウリとなるディスプレイは、1920×1200ドットの解像度に対応した8型ワイド液晶パネル(アスペクト比16:10)を採用する。Nexus 7など、少し前の小型Androidタブレットは7型が主流だったが、そうしたモデルと比べて画面が一回り大きいため、写真や文字が見やすい。
また、画素密度は283ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)と高精細で輝度も高く、広視野角を特徴とするIPSを採用し、斜めからの視認性も良好だ。表面ガラスの厚みによる視差もさほど目立たず、画像を美しく表示できる。Androidのホーム画面やアプリの画面でもその精細さは実感でき、クッキリとした表示は実に好印象だ。
SoC(System On Chip)は最大2.133GHzで動作する2コア/2スレッド対応のIntel Atom Z3480を採用する。「Merrifield」の開発コード名で進められ、2014年2月に発表されたAndroidスマートフォン/タブレット向けのSoCだ。CPUコアはWindowsアーキテクチャ向けのAtom Zシリーズと同様でSilvermontアーキテクチャのコアを2つ内蔵するが、グラフィックスコアとして「PowerVR G6400」を統合した。
その他、Atom Z3480はUSB 3.0/USB 2.0やモデムインタフェース(Intel XMM 7160用)、カメラインタフェースなどを備えている。IntelアーキテクチャのSoCとしては廉価版であり、メモリは1Gバイト(LPDDR3)、ストレージも16GバイトのeMMCと、低価格モデルなりの基本仕様だ。
通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/acの無線LAN、Bluetooth 4.0、そしてSIMロックフリー対応の4G LTEに対応。周波数帯はBand 1、2、3、4、5、7、8、10をサポートする。国内ではBand 1(2100MHz)をドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、Band 3(1800MHz)をドコモ(東名阪)とワイモバイル(旧イー・アクセス)、Band 8(900MHz)をソフトバンクモバイルで利用可能だ(900MHzのプラチナバンドは現状で正式にLTE対応を発表しておらず、3G対応となる)。
試しに手元のSIM(ドコモのMVNOであるIIJmio みおふぉん)を挿してみたところ、特に問題なく利用できた(もちろん、音声通話やSMSには非対応だが)。ちなみにSIMロックフリーモデルはGPSも内蔵している。
本体の側面にはMicro USB(USB 2.0)、ヘッドフォン/マイク兼用端子、microSDXCメモリーカードスロット(最大64Gバイト)、microSIMカードスロット搭載。約200万画素のインカメラ、約500万画素のメインカメラも装備する。
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