お店の席で、出前で、屋外の催事で、移動・訪問販売で——。スマートフォンやタブレットを使ったPOSレジ、カード決済サービスの普及で、ショップは今や時間や場所を選ばず会計・支払い処理ができるようになった。
このような会計スタイルの進化に伴って注目を集めているのが、小型のレシートプリンタ。日本の小売り市場は紙のレシートの需要が高いことから、無線でスマートデバイスと接続でき、持ち運べるプリンタのニーズが高まっている。
こうしたニーズを受けて開発されたのが、エプソンのモバイルレシートプリンタ「TM-P20」(11月27日発売、オープンプライス)だ。
TM-P20は、スマートフォンやタブレットに入力されたレシート用のデータをBluetoothやWi-Fiを通じて印刷できる手のひらサイズのプリンタ。IP54相当の防水規格に準拠し、2メートルからの落下試験にクリアするなど、外でも安心して利用できる仕様になっている。
NFCを搭載しており、NFC対応のタブレットやスマートフォンをプリンタにかざすだけで、接続設定や印刷を行えるのが特徴。業務で複数のスマートデバイスを利用している場合、プリントをする際にはいちいちメニューから接続設定を呼び出し、接続先のプリンタを選んで設定する必要があるが、TM-P20のNFCを利用すれば、かざすだけで瞬時に接続設定ができるようになる。
また、集中レジを置かない店舗でスマートデバイスをモバイル決済端末として使う際、店内に複数のレシート出力用プリンタを設置している場合には、一番近いプリンタにスマートデバイスをかざすだけですぐレシートを発行できる。
TM-P20のサイズは79.0×119.8×43.6ミリ、重さ約212グラム。無線LANモデルとBluetoothモデルの2モデルがラインアップされる。バッテリーの持ち時間は無線LANモデルが約16時間、Bluetoothモデルが約26時間。製品には充電しながら据え置き利用が可能な充電台が付属する。
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