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東芝、コンシューマー向けPC事業を大幅縮小 ビジネス向け集中を加速

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 東芝は9月18日、PC事業の安定的な黒字化に向け、コンシューマー分野を大幅縮小し、ビジネス向けへの構造転換を加速すると発表した。コンシューマー向けは一部地域から撤退し、ビジネス向けとの連動性が高い先進国市場を中心に展開し、2016年度中にビジネス分野の売り上げを50%以上に引き上げる。人員削減にも踏み切る。

photo東芝が4月に発売した世界初の4Kディスプレイ搭載ノートPC「dynabook T954」

 同社PC事業は4〜6月期に黒字を達成しているものの、今後もスマートフォンやタブレットの競合が進み、世界市場ではコンシューマー向け需要の減少が見込まれるとして、安定的に黒字を確保できる事業を目指し構造改革を実施する。

 コンシューマー向けは、採算性の改善が見込めない国・地域からは撤退し、販売拠点を統廃合。年度内に現在の32拠点から13拠点へと絞り込む。今後は先進国市場を中心とするほか、プラットフォーム数の絞り込みによる開発や調達・流通コストの削減、国内本社機能のスリム化・一部本社機能の海外移管などを進める。

 ビジネス向けは、ワークステーションからタブレットまで幅広くラインアップを拡充し、世界市場で法人向け販売チャンネルを拡大、東芝グループと連携したソリューションの強化などで新規顧客の開拓を進めていく。拡大が見込まれるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)分野でも、PC開発で培った技術を活用し、インフラやヘルスケア、家電など向け製品・サービスの提供を進めていく。

 構造改革に伴い、国内外でPC事業に関わる従業員(製造部門除く)の約20%に当たる約900人を今年度中に削減する。固定費は2013年度比で200億円以上の削減を目指す。

 これに伴い、PC事業を含む「ライフスタイル」部門は一時費用を見込むため、今年度は売上高1兆2000億円に対し480億円の営業赤字となる見通し。

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