NTTドコモの2014年夏モデルを横並びで比較するレビューの第1回では基本スペックや持ちやすさを見てきたが、第2回ではバッテリーの持続時間をチェックした。
- ドコモおすすめ4機種レビュー(第1回)——基本スペックや持ちやすさを比較する
- スマホ夏モデル丸分かり比較——基本スペック、通信サービス編
- スマホ夏モデル丸分かり比較——メモリ、バッテリー容量編
- スマホ夏モデル丸分かり比較——本体サイズ、ディスプレイ、カメラ編
- auファブレット3機種レビュー(第2回)——片手操作、大画面の工夫、手書きアプリを比較する
- ドコモおすすめ3機種レビュー(続編)——もう一度バッテリーテストをしてみる
- 5インチ以上でも小さくて軽い機種は?——冬春スマートフォン28機種を比較
- 写真で比べるLGの「G2」「isai」「Nexus 5」
- auファブレット3機種レビュー(第1回)——基本スペックや持ちやすさを比較する
- ドコモおすすめ3機種レビュー(後編)——バッテリー、カメラ、CPUの性能を比較する
今回取り上げている4機種は、「ARROWS NX F-05F」が3200mAh、「GALAXY S5 SC-04F」が2800mAh、「AQUOS ZETA SH-04F」が3300mAh、「Xperia Z2 SO-03F」が3200mAhのバッテリーを搭載しており、いずれもスマートフォンとしては大容量といって差し支えないだろう。ドコモが計測した実使用時間は、ARROWS NXが約88.2時間、GALAXY S5が約65時間、AQUOS ZETAが約101.7時間、Xperia Z2が約79.2時間となっており、充電なしで3日前後、AQUOS ZETAに至っては4日以上使える計算だ。
では、実際のところどれだけバッテリーが持つのだろうか? 今回も恒例のYouTube連続再生、静止画連続表示、待受状態で放置のテストを実施した。なお、バッテリーの持ちは通信環境や使用しているアプリなどによって変わってくるので、今回のテスト結果はあくまで一例としてご参照いただきたい。
今回実施した3つのテストで共通の条件は以下のとおりだ。
- 満充電の状態で計測開始
- バッテリー残量の確認には「Battery Mix」アプリを使用
- ディスプレイの輝度は中間に統一
- モバイルデータ通信(LTE)で通信(通信環境は良好)
- GPSはオン、Wi-FiとBluetoothはオフにした
- Googleアカウントの同期はオンにした
- twicca、Twitter、Facebook、Dropboxにログイン、Yahoo!アプリをインストールした
まずはYouTubeテストから見ていこう。再生したのはHD画質(720p)の動画で、7月20日10時27分から、東京都江戸川区の屋内で実施した。動画は横向きに再生し、スピーカーの音量はオフにした。4時間再生を続けたところ、バッテリー残量が最も多かったのはARROWS NXの62%で、あとは56%のAQUOS ZETA、55%のXperia Z2、50%のGALAXY S5が続く。動画でも30fpsなら従来よりも画面の更新回数が半減する「IGZO」と、この中では最も大きいバッテリーを搭載したAQUOS ZETAが有利になると思われたが、AQUOS ZETAは5.4型でARROWS NXは5.0型。画面サイズの差が大きく影響したのかもしれない。GALAXY S5はバッテリー容量の差が影響した形だ。
ARROWS NX F-05F | GALAXY S5 SC-04F | AQUOS ZETA SH-04F | Xperia Z2 SO-03F | |
---|---|---|---|---|
1時間後 | 92% | 88% | 90% | 89% |
2時間後 | 84% | 77% | 79% | 77% |
3時間後 | 73% | 62% | 67% | 66% |
4時間後 | 62% | 50% | 56% | 55% |
続いて静止画のテストでは、1080×1920ピクセルの同じ画像を4機種で8時間表示させ続けた。テストは7月22日14時59分から東京都江戸川区の屋内で実施。なお、バックライトを常時点灯させるために「Backlight Switch」というアプリを使用している。こちらも静止表示中の消費電力を抑えられるIGZO搭載のAQUOS ZETAが有利かと思われたが、8時間後のバッテリー残量は72%のGALAXY S5が最多という意外な結果となった。AQUOS ZETAは2位の66%で、65%のARROWS NX、61%のXperia Z2が続く。Xperia Z2は、Xperia Z1 f SO-02FやXperia A2 SO-04Fが搭載している省電力ディスプレイ(メモリ内蔵液晶)を備えていないことが、少なからず影響していそうだ。
ARROWS NX F-05F | GALAXY S5 SC-04F | AQUOS ZETA SH-04F | Xperia Z2 SO-03F | |
---|---|---|---|---|
1時間後 | 96% | 96% | 96% | 96% |
2時間後 | 93% | 92% | 92% | 91% |
3時間後 | 89% | 90% | 88% | 86% |
4時間後 | 85% | 87% | 84% | 81% |
5時間後 | 80% | 83% | 79% | 76% |
6時間後 | 76% | 80% | 74% | 71% |
7時間後 | 70% | 76% | 70% | 66% |
8時間後 | 65% | 72% | 66% | 61% |
最後に実施したのが待受時のテスト。7月23日の9時15分から10時間にわたり、満充電の端末を放置し、バッテリー残量の推移を確認した。なお、途中で1時間ほど会社に移動しているが、スマホは操作していない。残量チェックのため、各機種とも途中で数回ディスプレイを点灯させた。10時間後の残量が最も多かったのはARROWS NXの97%だ。ARROWS NXは開始から5時間は100%をキープしており、9時間後までは99%であり、スマホ未使用時の省電力性能に優れていることが分かる。GALAXY S5とAQUOS ZETAは94%と互角で、Xperia Z2は92%でやや消費電力が多かった。
ARROWS NX F-05F | GALAXY S5 SC-04F | AQUOS ZETA SH-04F | Xperia Z2 SO-03F | |
---|---|---|---|---|
1時間後 | 100% | 100% | 100% | 99% |
2時間後 | 100% | 99% | 99% | 98% |
3時間後 | 100% | 98% | 98% | 97% |
4時間後 | 100% | 98% | 98% | 96% |
5時間後 | 100% | 97% | 98% | 96% |
6時間後 | 99% | 96% | 97% | 95% |
7時間後 | 99% | 96% | 97% | 94% |
8時間後 | 99% | 95% | 96% | 94% |
9時間後 | 99% | 95% | 96% | 93% |
10時間後 | 97% | 94% | 94% | 92% |
関連キーワード
GALAXY S5 SC-04F | Xperia Z2 SO-03F | バッテリー | ARROWS NX F-05F | AQUOS ZETA SH-04F | NTTドコモ | YouTube | 消費電力 | IGZO | 省電力 | Xperia Z1 f SO-02F | Xperia A2 SO-04F | 性能比較 | Google | 最新スマートフォン徹底比較
関連記事
- 「最新スマートフォン徹底比較」バックナンバー
- 最新スマートフォン徹底比較(2014年夏モデル編):ドコモおすすめ4機種レビュー(第1回)——基本スペックや持ちやすさを比較する
ドコモ夏モデルで買いのスマートフォンはどれか? 本特集では「ARROWS NX F-05F」「GALAXY S5 SC-04F」「AQUOS ZETA SH-04F」「Xperia Z2 SO-03F」4機種の、基本スペックから注目機能までを比較していく。 - 最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編):ドコモおすすめ3機種レビュー(続編)——もう一度バッテリーテストをしてみる
ドコモのARROWS NX、AQUOS PHONE ZETA、Xperia Z1 fの“おすすめ3機種”のレビューではバッテリーのテストを実施してきたが、あらためて、別の条件でバッテリーを再テストした。すると前回とは異なる結果になった。 - 最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編):ドコモおすすめ3機種レビュー(後編)——バッテリー、カメラ、CPUの性能を比較する
ドコモ冬モデルのおすすめ3機種「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」のスマホとしての性能はどれほどか? レビュー後編では、バッテリー、カメラ、ベンチマークテストからじっくりと検証したい。 - WhiteMagicや文字入力が進化:写真で解説する「ARROWS NX F-05F」
「ARROWS NX F-05F」で登場1周年を迎えるARROWS NX。安定性・使い勝手のよさを手に入れたNXが次に目指すのは、文字入力のしやすさと、さらなる使い勝手の追求だ。 - 文字入力だけではありません:使うほどに便利さを実感できるスマホ——「ARROWS NX F-05F」ファーストインプレッション
NTTドコモの2014年夏モデルとして登場する富士通のAndroidスマートフォン「ARROWS NX F-05F」。文字入力の快適さが一番のセールスポイントだが、魅力はそれだけではない。ひと足先に、その実力に迫る。 - 広角インカメラで自撮りも快適:待望の防水/防塵ボディに、高速AFの本格カメラ搭載——「GALAXY S5 SC-04F」
防水・防塵ボディに位相差AFを搭載した高速カメラと指紋センサー、心拍センサーを内蔵したグローバルモデル「GALAXY S5」がドコモの夏モデルにラインアップ。6月提供予定のVoLTEにも対応する。 - 「GALAXY S5」の“ここ”が知りたい 第1回:ドコモ版SC-04Fとau版SCL23の違いとは?——「GALAXY S5」
ドコモとauから同時に発売された「GALAXY S5」。基本的なスペックは同じだが、対応する通信規格のほか細部のデザインが異なっている。改めて2台の違いを確認してみた。 - 「GALAXY S5」の“ここ”が知りたい 第2回:ドコモとau、ネットワークの差はどれくらいある?——「GALAXY S5」
違うキャリアが同じ仕様のスマホを販売している場合、気になるのは通信性能の差。夏モデルの「GALAXY S5」で、ドコモとauの150Mbpsを体験してみた。 - 写真で解説する「AQUOS ZETA SH-04F」
ドコモの「AQUOS ZETA SH-04F」は、3辺狭額縁設計の「EDGEST」が特徴の5.4型IGZOスマホ。ボディは端末側面に角度を付けたスタイリッシュなデザインに変わった。 - 持ちやすくて軽くなっています:写真で解説する「Xperia Z2 SO-03F」(外観編)
ソニーモバイルの2014年フラッグシップスマートフォン「Xperia Z2」からドコモから発売される。5月15日の発表会で短時間だが触ってきたので、まずは外観の見どころを紹介しよう。 - 料理もおいしく撮れます:写真で解説する「Xperia Z2 SO-03F」「Xperia ZL2 SOL25」(カメラ編)
Xperia Z1の「有効約2070万画素のCMOSセンサー」「Gレンズ」「BIONZ for mobile」をベースに、新たな動画と静止画の撮影機能を追加したXperia Z2とZL2のカメラ。ノイズ感やホワイトバランスも改善されているという。 - Z1から何が変わった?:写真で解説する「Xperia Z2 SO-03F」「Xperia ZL2 SOL25」(ソフトウェア編)
Xperia Z2とXperia ZL2は、カメラやオーディオ以外の細かなソフトウェアの部分でも着実に進化している。Xperia Z1にはない新たな機能を中心にチェックした。 - 最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編):ドコモおすすめ3機種レビュー(前編)——基本スペックや持ちやすさを比較する
ドコモが冬商戦でオススメする3機種「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」は、どのモデルが買いなのか? さまざまな角度からレビューしていきたい。前編では基本スペックを中心に比べた。
関連リンク
Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.