「マーケティングオートメーションには何ができるのか?——マルケト 代表取締役社長 福田康隆氏インタビュー(前編)」ではマーケティングオートメーションの認知度やポテンシャルについて議論した。インタビューの中編となる今回は、まず、企業経営とマーケティングの関係について話を聞いた。
マーケティングに注力するか否かで企業経営の仕方は変わる
—— 日本エスリード社の事例から、マーケティングオートメーションの導入と、企業の競争力の関係をどのように考えているか。
福田 先ほど丸井さんがおっしゃったような課題(マーケティングオートメーションには何ができるのか?——マルケト 代表取締役社長 福田康隆氏インタビュー(前編)参照)が、現場では山積しているのではないかと考える。例えば、中には数年前までパソコンすらなかった会社もある。彼らがツールを使いこなすのに最も欠かせないのは、使いやすさという要素に他ならないだろう。Marketoはセルフサービス型で、ITリテラシーが高くない方でも使いやすく、ドラック&ドロップで簡単に操作できるのをコンセプトの1つにしている。また、多くの企業ではキャンペーンを行ったり、Webサイトの改築をするときに、マーケティング部門/IT部門との間で、常に多数のやりとりが発生する。しかしMarketoを使うことで、部門間の煩雑なやりとりを行う必要なく、マーケティング部門がセルフサービスですばやく業務を進めていけるのが、1つの大きなポイントになってくるだろう。
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